テラでDJやってたけど感染したのでオペレーターになります。 作:ヘルメットのお兄さん
「これで今月の定期検査はおしまいです、お疲れ様でした」
アンセルからの終了の知らせを受けN.Nは医務室を出る。
ロドスに来てからはや数か月、N.N的には8章はもう終わっていたらしいという情報を知って少し落ちこんでいたが平和な方が良いと思い切り替え任務を受けていたが今日は特段任務が無かった、どうしようかと通路をぶらついていると二人組が目に入った。
「ちょっと相棒、よく見たらボタンが取れてるじゃないか。少しは身だしなみに気を付けた方が良いと思うんだけどな」
「いつもの事だろう、それに今日は試薬の実験をしようと思っているからな、気にする必要などない」
「それって爆発する前提で考えていないかい? ……おや?」
「うん?」
二人組、エリジウムとソーンズはN.Nと目が合うと互いに、特にエリジウムとN.Nが睨みあっていた。
偶然近くを通ったオペレーターが一体何が始まるんだと慄いていると唐突に二人が片手を組み交わした!!
「君はN.Nだね?」
「そういう君はエリジウム」
ガシッと固い握手を交わすと二人は大笑いをし近くのオペレーターを困惑させた。
「いやぁ、君の事はよく知ってるよ! 僕達と同じ出身だって聞いた時はこれは是非仲良くなるべきだねって思ったんだけど中々一緒の任務になれなかったから丁度良かったよ!」
「俺も聞いているよ、通信兵のエリジウム、俺これでも昔DJやってたんだけどその通信機で聞いてたりしない?」
「これでもって君有名だから知ってるに決まってるでしょ、今も時々君作った曲を聞くよ!」
「おっ本当? それはDJ冥利に尽きるってもんだよ! いやこの場合は作曲家冥利かな?」
アッハッハと笑いあう二人に近くのオペレーターは進行方向を変えることを決定した。
「おっと紹介してなかったね、この不愛想なのが相棒のソーンズ。よく変な薬を作っては爆発させてるよ」
「コードネーム、ソーンズだ。そっちの昨日子供たちと植物に向かって喋りすぎて子供たちと療養菜園のパフューマ―にドン引きされたのがエリジウムだ」
「ちょっ……なんでそれ知ってるの!?」
「よろしくソーンズ、ああそれと言いづらいならN.Nじゃなくてオルフェでいいよ。そっちが本名だし」
「それじゃあオルフェって呼ばせてもらうよ、ところで君は何をしていたんだい?」
「ああ、さっきまで定期検査を受けてたけど終わったんだ、でもこの後任務もないから暇してたんだ」
「それじゃあ良かったらお喋りでもしない?」
そして、二人に連れられやってきたのは休憩室。三人はそこで互いの事について語り始めた。
「その時迷子の子がいたから僕が道案内してあげたんだけど、その子は困ったような顔をしてお礼だけ言って行っちゃったんだ。どうしてだろうね?」
「俺はその時用意してあった試薬を使ってみたが薬剤が爆発してな、油断して自室でやったせいで部屋は散乱し物も大量に落ちてきたから一日掃除をする羽目になった」
「それから俺は自作のターンテーブルを使うようになったんだけどこれが最初は酷くてな、レコードを回せば速攻で傷がついてクロスフェーダーも全く反応しなかった! まともに使えるようになるまで4年もかかったんだよ!」
「あっはは! いやぁ楽しかったよオルフェ! 君ってばDJだけじゃなくてトークの才能もあるんだね!」
「会話が出来なきゃ仕事もできないからな、人の心をつかむのは音楽もトークも変わらないよ」
すっかり盛り上がっていた三人は休憩室で他にも色々なオペレーターを巻き込んで語らっていた。
「そういえば気になったけど、ソーンズはいつも薬剤を作れなかったときは爆発するの?」
オルフェが聞くとソーンズは短く「ああ」と答える。
「相棒は勿論ちゃんと作れることもあるけど失敗するときは大体爆発してるね、たまに僕も巻き込まれるから勘弁してほしいよ」
それを聞いてオルフェはふと閃いた。
「それじゃあさ、やりたいことがあるんだけど良いかな?」
「……なんだ?」
「映画とかでさ、爆発の中を車が走っていくみたいなシーンあるじゃん。あれをやりたいんだけど」
「……は?」
「あ! それいいね、凄く良い! 動画も取りたいね!」
「はぁ……おい、お前たち」
ため息を吐いたソーンズに二人は流石にまずいかと思ったが
「エリジウムは銃とサングラスを用意しろ、オルフェは頑丈な車だ」
「「最高だよソーンズ!!!」」
三人はこれ以上ない程に輝いていた。
二日後、ロドスの連絡網にこんな一文が書かれていた。
『現在甲板車両爆発事件の主犯格であるエリジウム、ソーンズ、N.Nは仕置きの最中である為緊急の場合を除き救助する事を禁ずる』
それとは別に彼らが撮影したショートムービーはちょっとだけロドスで流行ったらしい。
更に小話
「今日はこの三人で任務をするのか」
「おっ!とうとう皆で任務に参加できる日が来たね!」
「背中は任せるよ、二人とも」
作戦中…
「目を凝らせ、これこそがイベリアのデストレッツァ!」ズバッ
「音楽はいつだって人の心を動かすんだ!」ドゴォ
「…(あれ、もしかしてこれ僕の出番ない?)」