なんか団長たちの万能な姉になってたんだけど、とりま全力で推し活を楽しむわ。 作:時長凜祢@二次創作主力垢
気がついたら私の周りでグラブルの主人公たちとビィが寝ていたんだけど?
くったくたになるまで仕事をこなし、自宅に帰って家事をして、やる事全部やったあと、そのまま眠りに落ちるという一人暮らし。
会社にはセクハラパワハラその他ハラスメントが周りであるし、私もその被害に遭うことがあるし、自由時間なんて全くないこれが、私のいつものルーチンワーク。
マジで会社辞めようかな。何度もそんなことを考えた。でも、周りはお前だけ逃げるなや的な雰囲気あるし、辞めようにも辞めることができなくて、精神を摩耗して生きることしかできなかった。
あーあ、スマホに入れてるゲーム、やりたいこといっぱいあんのに疲れてるせいでやる気が起きねぇ……。
まあ、でも、こんだけ厄介な職場にいるせいか、ガチャ運だけはいいんだよな。
特に、推しPUされてるガチャに関しては、今のところ100%で推しを引くことができている。
嬉しいんだけど、その運、別のとこにも働いてくんね?と思ってしまうのは私だけだろうか。
「あ゛〜〜〜〜〜……今日もマジで疲れた……。なんでうっぜぇクソ親父上司を相手にしなきゃなんねーんだよクソが……。」
女でありながらこの口調は如何なものか。親がいたら絶対言われるであろう指摘が脳裏を過る中、私は手元にあったスマホを開く。
イベントとかストーリーを走るほどの気力はないけど、インストしてるゲームのログインボーナスだけは受け取らねば。
だって、ログボってガチャ石とか貰えるし、通算とかでも10連回せるおまけログボ貰えるからね。推しのPUのためにも、なるべく石は貯蓄したい。
誰に言ってるのかもわからないナレーションを脳裏にしながらタプタプとスマホの画面を触る。
あ、10連石ゲット。ラッキー。そんでサ○ゲは相変わらず色々ばら撒いてんな。
そんなことを思いながら、サ○ゲが運営しているゲームの一つ、グランブルーファンタジーにログインをする。石が大量に手に入るっぽいし、ご馳走様です。
いつものログイン画面にて、ビィがどこからともなく降りてくる。今日はこれと宝晶石200個のプレゼントと笑顔で言葉を紡ぐのを眺めながら、ポチッと画面をタップする。
その瞬間流れるのは日本語に訳したらヤベェゲームソングであるParade's Lustと赤い背景をバックに水着姿をした私の最推し、グラブルの主人公たちの絶対的な敵対者の癖に、なぜか主人公たちが使う召喚石となってやってきた狡知の堕天司ことベリアル。
この水着召喚石は、つい最近出てきた召喚石で、めちゃくちゃ露出がやばい上、濡れてペシャってる髪をタオルで拭きながらプレイヤー側に視線を向けてきている中途半端脱衣ベリアルの姿が描かれている。
専用BGMであるParade's Lustを垂れ流しにしながら、新規ボイスを話してくれるという非常に豪華なもの。
安定のどうして推しは大量に引き寄せてしまうのかと言いたくなるような偏った運により完凸してしたので、とりあえずホーム画面にしていたのである。
ちなみに、この水着ベリアルの前は通常召喚石ベリアルだったり。
「はぁ〜〜……かっこよ。相変わらずの顔面宝具だし声もめっちゃえろかっこいいし、本当ベリアル最高〜〜……。」
私はこのベリアルが大好きだ。見た目はもちろん声もいい。口を開けば下ネタと悪意ばかりの変態堕天司となってしまうが、それはそれでかなりのギャップがあり、初めて見た時から私は沼にどっぷりと浸かってしまった。
アナゲンネーシスというダメ付き魅了アビリティを使ってくるけど、なかなかその魅了が抜けてくれないのである。
プレイヤー的な意味ではクッソ鬱陶しいがな。魅了による行動不能状態が高確率で発生するし、クリアとかクリアオールが必須レベルだったから。
でも、それはそれとしてキャラクターとしては清々しいほどにヴィランだから、とにかく大好きな存在だ。
だから勝手に私は、現実にもアナゲンネーシス撃ってくんな。なかなか魅了が抜け切らないんだが?と言った気持ちで、ベリアルのボイスを狂ったように聴き続けている。
あ〜〜〜……摩耗していた精神が癒される〜〜……。
「ハァ……どうせ生きるならグラブルの世界で生きてぇ……。もうこんなちっとも楽しくないクソ生活捨ててぇ……。」
何度も何度も思ったことだ。現実逃避なのはわかってるし、リアルで起きるはずもない夢物語だし、気分転換の一つとして(と言っても気分転換できる日って少ないんだが)読んでる小説のようなことを望んでトラ転狙ったところで、死という終わりだけを迎えることしかできないことも理解できているけどね。
でもさ、こんだけ疲れてんだからそれくらい考えても別にいいっしょ?
「あ〜〜〜………グラブルの世界に生まれ変わりたい……。そんで推し活三昧に耽りたい……。」
深く深く溜息を吐き、叶いもしない願いを口にする。目を覚ましたらまた現実かぁ……。
会社辞めてぇ………と泣きたくなる中、疲れからやってくる眠気に抗うことなく目を閉じる。
こんなブラックな世界、さっさと捨てたい………。
・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚
不意に、眠っていた意識が覚醒する。もしやもう朝になってしまったのかと少しだけショックを受ける。
それにしてはアラームとか鳴ってないような気がするんだけど、もしかしたらアラームが聴こえないくらい寝入ってしまっていたのかもしれない。
え?だとしたらヤバくね?完全に遅刻になるが!?
「……って……あれ?」
ヤバイと思いながら瞼を開ける。だけど体は動かなくて、何が起こっているのかわからない。
え?金縛り?確か金縛りの条件って疲れとかストレスとかのせいでレム睡眠のリズムが崩れると発生するんじゃ……?
やっぱ私、精神的に危なかったのでは?え?会社辞めていい?いや、それよりも、これ本当に金縛りか?明らかにおかしいんだけど?
だって、なんか暖かいと言うか、左右と斜め上から寝息が聴こえてきていると言うか……いや待てや。
何で一人暮らしの家に複数の寝息があるんだよおかしいだろ。つか斜め上ってなんじゃい。
しかも、なんか見たことない……いや、見覚えがある……?ような造りの家の中にいる気がするんだけど?
意味がわからず瞼を開け、自分の周りを確かめるように視線を巡らせる。
その瞬間、私は目を丸くして固まってしまった。
「…………………は?」
(いや、待って?なんで?は?意味がわからな……え?)
混乱により間抜けな声しか出てこない。いったいこれはどう言う状態だ?
なんで……なんで、グランとジータが私の左右で、そしてビィが私の斜め上の位置で丸まって眠っているんだ……?
主人公
なんの変哲もないOLで、二次元大好きな20代前半な男勝りと言うか姐さん的性格というか、結構個性的な性格をしている口が悪い女性。
いつものように自室で寝ていたら、意識が不意に覚醒してしまい、目を覚ましていたら、まさかのグランとジータに挟まれて眠っていた。
斜め上にはビィが丸まって寝ていたため大パニックを起こす。
二次元最推しキャラクターは狡知の堕天司・ベリアル。