なんか団長たちの万能な姉になってたんだけど、とりま全力で推し活を楽しむわ。 作:時長凜祢@二次創作主力垢
目的地で出会したのは、なんかおかしいキマイラだった
シェロの依頼を引き受け、とりあえず足を運んだ目的地。
それは、アウギュステの街からそれなりに離れた場所にあった森の中にあった。
行きしなの道中で襲ってくるよくいる魔物たちはクルージーンの方で討伐していき、森の奥へと行ってみると、明らかに人工的に建てられたと思わしき場所にたどり着いた。
みた感じの印象はひたすらに無機質。遺跡のような煌びやかさは全くなく、ただただ異質にしか見えなかった。
なんなんだこれ?と疑問を抱きながら、建物へと近寄ってみる。
だが、件の怪物とやらは全くおらず、静寂だけが辺りに広がっている。
これ……もしかしなくてもこの建物の中に入れ的なやつ?明らかに何かある建物の中とか入りたくねーんだけど。
でも、調査するって言ってしまった以上、入らないと言う手段を選ぶことはできないので、渋々建物の中に足を運ぶ。
入ってみた感じは、洞窟よりは研究所のような物に近いような気がする。
この世界で研究所と言えば、星の民の研究所とか、そう言った類のような気がするが、あれってバブさんを陥れるための一つ以外は全部ベリアルがぶっ壊してなかったっけ?
どう空時空にならないと壊さないのか?え?だとしたらめちゃくちゃ嫌な予感がするんだが?
勘弁してくれよと吐き出したくなりながら、とりあえず奥へと向かおうとする。
だが、不意に、建物の奥の方から、何やら重々しい足音のようなものが聞こえて来たため、慌てて引き返し、近辺にある森の木の上へと飛び乗り息を殺した。
同時に現れたのは、人工的に作られたであろう獣、キマイラが姿を現した。
(うっわ。マジでキマイラって獅子と蛇と牛……いや……ヤギ……?が混ざった怪物なのな……。)
ゲームや漫画内でしか見たことない怪物が現れたことにより、改めて異世界にいることを思い知る。
こんな怪物相手によくグランたちは立ち向かうな……。まぁ、そもそもが仲間がいるとは言え星晶獣に立ち向かうことができるの自体規格外だけどな。
そんな二人の姉だから、私も立ち向かおうと思えば立ち向かえるんだろうが……さて……一人でどれくらい耐え切れるのか……。
まぁ、だからと言って逃げるわけにもいかないんだが。見た感じ、このキマイラは食事のために彷徨こうとしてるみたいだし。
もし、このまま見逃したりなんかしたら、間違いなく被害が拡大するわけで……。
「しゃあねーな。」
溜息を吐きながら漏らした言葉は、気が乗らないと言わんばかりの情けないものだった。
でも、多少なりとも被害を防げるんなら、これくらいやらないとな。
そんなことを思いながら、私は背負っていたアラドヴァルに手をかけ、そこに魔力を流し込む。
同時に槍には燃え盛る炎がまとわりつき、いつでも発射可能だと言うかのように熱を帯びた。
「まずは、小手調べだ。」
ボソリと小さく呟いた私は、辺りを一回見渡した。辺りには木々がたくさんあるから、あまり強力な攻撃は放てない。
だが、どうしてか私の目は、どれくらいの力をこめて放てば被害を抑えることができるのかを教えてくれる。
それに合わせて弱攻撃の火属性ビーム的な何かをキマイラめがけて放てば、大きな爆音と爆炎をあげて、その場に煙が立ち込める。
手応えはあった……けど、あまりダメージはいってないだろうな。
そう考えると同時に、視界に広がっていた煙が晴れた。見えたのは顔をぶるぶると左右に振ったあと、私の方を真っ直ぐ見据えて威嚇してくるキマイラの姿だった。
「まぁ、やられちゃあくれないよな。」
わかっていたことだが、と小さく笑いながら、地面へと降り立つ。近接戦闘を行うならと、魔力量を再び調節して。
(キマイラっつーと、攻撃は引っ掻きとか噛みつき、魔力弾の発射とかブレスとか、そんな感じの攻撃が主なはず……。まぁ、不測の事態ってのはいくらでもあるわけだから、その固定観念は捨てるべきか。)
この世界はゲームであってゲームにあらず。この地に生を受けた以上、怪我はもちろんのこと、生命活動の停止だってあり得る。
どうせこうだろうなんて考えを持って挑んでも、予測できない動きをされて動揺し、その隙をつかれてしまう可能性だって十分にある。
この目の前のキマイラがどれだけの魔力と知能を持ち合わせているのかは知らないが、明らかに感じる力の量がおかしいからな……。
強いだけの魔物であってほしいが、そうじゃない可能性も否めない。
まぁ、それ以上にこの建物の中の方から、こいつの比じゃない力を感じるんだが、このキマイラも一筋縄にはならないだろう。
冷静に分析しながら、キマイラの出方を伺う。相手もこちらがどのように出るのか測っているようで、臨戦態勢をとりながらも、ゆっくりとその場を歩き回っている。
前の世の実家のテレビで観たことあるな。こんな風に様子を伺いながら動き回るライオンの映像。
基本的には動画を観るか、ゲームをしてるかのどちらかだったから、テレビは流し見程度だったせいで、このあとどうやってライオンが狩りをするのかまでは観てなかったけど。
なんてことを考えたら、辺りの空気が変化したことに気づく。感じ取れるのは確かな敵意と殺気。
放たれている方角は、キマイラがいる方角と全く同じ!!
咄嗟に防御態勢を取りながら、キマイラの方を見据えていると、ガキィンッという鈍い音と共に、かなりの荷重がこちらにかかる。
「うお!?」
相手から放たれたのは勢いマシマシのお手。ただのお手のようにしか見えないのに、かかる重さはとんでもないものだった。
モ○ハンとかのハンターたちって、これレベルのお手や、これ以上のお手を喰らうことがあるんだよな?よく無事だなほんと。
軽く後方へと飛ばされながらも、そんなことを脳裏に浮かべる。余裕こいてないで真面目に戦え?これでも真面目さ。
こう見えて、動きの一つ一つを見てるんだよ。そうしないと隙が見つかんないだろ?
誰にいってるかもわからないナレーションをしながら、キマイラの攻撃の一動一動をしっかりと目に焼き付ける。
叩きつけ、噛みつき、ブレス、引っ掻き、このヘビには毒があるのか?なんか執拗に咬みつこうとしてくるんだが?
(とりあえず、鬱陶しいヘビをぶった斬る!!)
もし、毒を利用してこちらの動きを阻害しようとしているのだとしたら、めんどくさいことこの上ない。
そう判断した私は、本体と言うか、獅子の攻撃をいなしながら、再び咬みつこうと様子を伺ってるヘビに目を向ける。
そして、咬みつこうと動いた寸前で、アラドヴァルを片手に持ちながらも、腰に携えていたクルージーンを引き抜いて、抜刀の勢いのままヘビの首を斬り飛ばした。
かなりのダメージになったのか、こちらの攻撃を食らったキマイラが断末魔のような叫び声を上げた。
……うん。モ○ハンだったら耳抑えて一時的に行動不能になりそうな声だ。
なんて、くだらないことを考えながら、今度はキマイラの本体か、その横の獣に攻撃を喰らわせようと行動を起こす。
だが、不意に横から伸びて来た黒い影に気づいたため、攻勢ではなく回避行動を行う。
「……マジかよ。なんで復活してんだそのヘビ………!!」
そこにいたのは先ほど切り裂いたはずのヘビの姿だった。確かに刃はヘビに届き、その首を刎ねた。
しかし、そのヘビは先程と全く同じ場所に、多少の姿の変化を起こして、シャーシャー威嚇して来ている。
(驚異的な回復速度でもあんのか?だったら、本体とまとめて潰すしか……。)
更新された魔物の情報を整理しながら、どうやって本体へと殴り込むかを考える。
だが、すぐにその思考回路は閉ざさなくてはならなくなった。
ヘビが口を開いた瞬間、私めがけて何かが飛んできた。それは、明らかに毒であるとわかる液体で、真っ直ぐとこちらを狙って来ている。
「あぶね!?」
咄嗟に回避行動をとることにより、毒を浴びることはなかった。しかし、先程私がいた場所で、ジュッと言う怪しい音が聴こえて来たため、視線をそちらに向けた。
そこには、何やら溶解したような跡が存在している。
「……溶解と毒混ぜてやがるなこいつ。」
それが意味することをすぐに理解した私は、思わず引き攣った笑みを浮かべてしまった。
パワーと猛毒と溶解と……ってかなり厄介な魔物じゃねーか。
「はは……!マジで下手したら死ぬじゃんか。」
乾いた笑い声を漏らす中、フツフツと内側から溢れてくるのは、死の恐怖でもなければ、諦めでもない。
もっと熱い、煮えたぎる熱湯の如きこの感情は、おそらくだが、闘争心と呼ばれるものだろう。
なるほど。なんでもお見通しばあちゃんが言ってた、相手の強さに適応して強化されると言うスタイルの原因の一つは、この闘争心ってわけか!!
「だったらノってやろうじゃねーの!!」
口元に笑みを浮かべながら、高揚する気持ちのまま、私はアラドヴァルとクルージーンの両方を手に持つ。
槍を片手持ちとかおかしな話だが、できるんだから仕方ない。
それだけ私の身体能力や筋力はおかしな方向にぶっ飛んでいるみたいだからな。
なら、それを存分に発揮してこいつをぶっ飛ばす!!
強く地面を蹴り上げて、笑みを浮かべたままキマイラとの勝負にこの身を投じる。
相手がどれだけ強かろうが、それを上回る能力で捻じ伏せる!!
ああ……でも、欲を一つ言うとしたら……
(おかしな身体能力をしているとは言え、やっぱり槍の片手持ちって結構スタミナ持ってかれそうだから、パナケイアみたいな感じに武器浮かせて戦いたいな……。)
シアン
うちにはかなりの闘争心が宿っており、その影響と相手の力量や自身の力量を測れる目と併せて使うことにより、自身の身体能力や攻撃力を相手に合わせ、なおかつ上回るように計算できる才覚を持つ特異点たちの姉。
調査に出向いた場所にいたキマイラと出会したことにより、その能力を無意識に使えるようになる。
武器の片手持ちは、剣ならまだ納得できるが、槍は結構スタミナを食いそうだと判断し、パナケイアのように武器を浮かせて戦いたい。切実に。
恋愛√のアンケートです。シアンには誰との恋愛√を辿って欲しいですか?
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双子&ビィガード────!!!!