なんか団長たちの万能な姉になってたんだけど、とりま全力で推し活を楽しむわ。 作:時長凜祢@二次創作主力垢
キマイラとの戦闘はそれなりに激化した。いくら斬っても、貫いても、半端な攻撃ではすぐに回復されてしまう。
あまりにもおかしいキマイラの攻撃は、少しずつ変化していった。
そんな中、私が放った攻撃が、キマイラの本体の腹部近くに当たった時、キマイラが咄嗟にバックステップをして、私から離れる様子を見せる。
明らかな動きの変化。間違いなくこのキマイラの弱点は、腹部の方……と言うことになるのだろう。
判断できたら、あとはそこを狙うのみ……だが、四足獣に腹部を曝け出させるのは、なかなか骨が折れそうだな。
「まぁ……やるしかないんだけどなァ!!」
改めて武器をしっかりと握りしめ、強く地面を蹴り上げる。こいつの戦闘能力がどれだけ高いかなどは測ることができた。
あとはそれに合わせて能力を調節し、最後まで戦い抜くのみ!!
剣と槍を使って、舞う様にして斬撃を放てば、キマイラは回避行動に出る。
そんな中、こちらの隙を見つけたのか、キマイラは的確にその隙に乗じて攻撃をしてきた。
だがな。お前が見た隙、私がわざと作っといた場所なんだわ。
こちらの攻撃を行おうとして、大ぶりな攻撃を放ってくる。その際に見えた腹部には、こちらの攻撃の跡が残っていた。
「うっらぁ!!」
そこをめがけて私は、手にしていた槍を両手持ちに直し、炎を纏わせて刺突する。
柔らかい肉質を貫き、同時に放たれた灼熱の炎は、キマイラの体を貫通するように天へと突き抜ける。
こちらの読み通り、弱点だった腹部を貫かれたキマイラは、そのままぐらりと大きくバランスを崩し、そのままコト切れた。
「……ったく。なんだったんだこいつ。」
動かなくなったキマイラを確認した私は、溜息を吐きながら槍を引き抜く。
すると、その際に地面へと何かが転がり落ちた。不思議に思い、その何かに視線を向けてみると、なんらかの無機質なカケラだった。
そのカケラから感じ取れるものは、純度の高い元素。もっと言えば、四大元素のうちの一つである火の元素だった。
「純度の高い元素が含まれたカケラ……?まさか……!!」
そうじゃないことを祈りながら、慌てて地面を蹴り上げ、建物の中へと入る。だって、もし本当にそうだとしたら、ここは……
しばらく走り抜けることによりたどり着いたのは広い空間。辺りにあるのは明らかに研究施設ですとわかるようなものばかり。
そして、開けた場所にある机の上には、元素が含まれているが、かなり弱い小さなカケラたち。
「エレメント……いや、それには見えない……。じゃあ、これは……」
“コア?”と口にしようとした瞬間、私の鼓膜に届いたのは二人分の足音。辺りを見渡して隠れることができそうな場所を探し、なんとか入り込めそうな場所へと体を滑り込ませる。
……ちょっと胸がつっかえてる気がしなくもないけど、今はそれどころじゃない。
確実に近づいてくる足音の主に、入り込んだことをバレるわけにはいかない。
「ようやくかかっていた昏睡術式を解除できましたよ……。まぁ、力はどうも入らないようですが……。」
「ったく……あの星の連中、がんじがらめな術式をかけていきやがってさぁ……。おかげで能力値が駄々下がりだよ。」
「全くですね。いくら参考にするためとは言え、昏睡状態に陥らせてくるとは思いもよりませんでした。しかも、全員いつの間にかいなくなっていますし。僕らの術式も解かずじまいとは。」
「だが、まだお前の方はマシだろう。研究として使われたのは転移能力だけなんだから。オレなんてこっちの能力やらなんやらをベースにしたもどきを創られたんだぜ?あそこまでひどい性格なのもひどくないか?」
「え……?」
「うん、ちょっと待とうか?なんで『自覚なかったんですか?』みたいな反応してるんだお前は。」
「ええ……?だってあなたってまさにあんな性格してるじゃないですか……」
「おい!!確かに一部自覚する部分はあったがあそこまではひどくないだろ!?」
「ちょっと何言ってるのかわからないですね。」
「そこはわかれよ!!」
「かつて島だが国だかを二つも滅ぼしてるでしょう?お得意の変態性で。」
「アレは向こうの自滅じゃないか。そこに住んでる連中が、面白いことを教えてほしいって生娘生贄に呼んできたから教えてやっただけだぜ?その結果、あそこは廃れてそのままサヨナラ。ほら、オレは悪くないだろ?」
「間接的な原因になってるだろそれ。」
「お口が悪くなってるぜ?」
「うっわ、あなたがお口とか言ってるとキショいですね。やめた方がよろしいのでは?」
「……オレに対して辛辣すぎやしないか?一応立場的にはオレが上なんだけど?」
「確かに階級は僕より上ですね。ですがそんなのどうでもいいんですよ僕には。あなたの性根の悪さはよく知ってるので。」
「…………!?」
息を殺して隠れる中、聞こえてきた声に絶句する。片方の声は全く知らない声だ。
でも、もう片方はゲーム内で何度も聞いていた声と全く同じものだった。しかし、明らかに星晶獣でもなければ魔物でもなく、人間でもない知らない気配を感じ取ることができる。
能力などを模倣したモドキ?眠らされていた?研究のために利用されていた?いったい、この二人組は何を言って……
「にしてもどうするんだ?この研究施設、めちゃくちゃな連中がわんさかいるぜ?能力値が下がってるオレらを潰せるような化け物ばっかだ。」
「おそらくですが、研究途中で僕らが目を覚ましたり、暴れたりした時のために敷き詰められたシステムでしょうね。可能性として挙げられるとしたら、星晶獣になり切れなかった魔物でもない怪物たちと言ったところでしょう。能力は星晶獣にまで至ることができなかった劣化版ではありますが、それでもかなりの能力を与えられている。失敗作を僕らの拘束、または始末用に置かれたんでしょうね。」
「めんどくさいな……。」
「まぁ、それは言えてますね。」
二人組の会話は続いており、徐々にこちらに近づいてくる。しばらくはここに隠れておく必要がありそうだ。
でも、なんだろう……。この二人の気配からして、あまり意味がないような気もしなくもない。
バレたらどうなるだろうか。会話からして、この研究施設の被害者的なポジションにいるようだが、だからと言って、こちらに敵対しないとも言い切れない。
「……助っ人でも使っちゃう?」
「………それもそうですね。」
早くこの場から立ち去ってくれないだろうか……そんなことを考えていると、ガタンッと言う音と共に、隠れていたロッカーが開け放たれる。
「ちょうど、味方になってくれそうな方が、ここに一名おりますし。」
……嫌な予感ほどよく当たる……とは、まさにこのことを言うんだろうな…………。
シアン
キマイラを討伐した際に見つけた謎のカケラを見て、明らかに異質なものだと判断して研究施設のような場所に足を運んだ結果、コアのカケラと思わしき物がキマイラに組み込まれていたことに気づいた特異点たちの姉。
内部を調べようと足を運んだ研究施設と思わしき場所で、二人組の青年に出くわしてしまう。
敬語の青年
プラチナプロンドに赤い瞳を持つ美青年。謎の研究施設の最奥にて昏睡状態にあったらしい存在であり、人でもなければ魔物でもない、しかし星晶獣でもない気配を持ち合わせている。
シアンが絶句した声の持ち主の青年
黒い髪に赤い瞳を持つ美青年であり、彼女がよく知るゲームキャラクターと全く同じ声を持っている。
敬語の青年とともに研究施設を歩いており、おそらくこの青年も長らく昏睡状態に陥っていたと予測される。
敬語の青年と同じく、人でもなければ魔物でもない、しかし、星晶獣でもない気配を持ち合わせている。
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双子&ビィガード────!!!!