なんか団長たちの万能な姉になってたんだけど、とりま全力で推し活を楽しむわ。 作:時長凜祢@二次創作主力垢
ヒドラの攻撃はどれも凄まじいとしか言えないものばかりだった。
基本的な攻撃は、ブレスや噛みつき、尻尾ぶん回しだったりとよくある動きなのだが、コアの影響か、それともヒドラ自体の知性が高いのか、それらの攻撃を併用して使用してくるため、かなり厄介なことになっている。
時には火属性ブレスと猛毒ブレスを合わせて使い、挟み込むようにして吐き出してくる。
時には尻尾攻撃を回避した先でブレス攻撃を放ってきては当てようとしてくる。
噛みつきに見せかけて至近距離で猛毒ブレスを吐き出してくることもあれば、そのまま噛み付いてくることもある。
一番厄介だったのは、火属性ブレスと猛毒ブレスに爆発を混ぜてきた時だろうか?
猛毒ブレスには可燃性ガスが含まれているのか、火属性ブレスをぶつけることにより猛毒の爆発となって襲ってくることがあった。
咄嗟にダメージカットを入れることができるファランクスを利用したことにより、何とか難は免れたが、爆風により流れてくる毒ガスだけは防ぎようがなく、何度も毒状態に陥ってしまった。
「ヒドラってこんな攻撃してこないよな普通!?」
「どうやら、他の魔物とは違いかなりコアに適応してしまったようですね。」
「ったく、あの銀髪坊やもやらかしてくれるもんだねぇ……。」
毒になってはクリアを使い、また毒になってはクリアを使う。この繰り返しは、かなり体力を消耗してしまう。
ゲーム内では、クールタイムを挟むことにより再びアビリティを使うことができる流れであり、一部のアビリティを除けば、待てば永続的に使えるので、魔力が足りなくて使えないと言う流れはなかったが、実際はよくあるRPG……テイ○ズシリーズのように、ちゃんとNPやMPが存在しており、使い続ければ使い続けるほど、疲労が蓄積されるようだ。
(理解はしていたつもりだけど、やっぱり現実とゲームは違うんだな……)
思わず苦笑いをこぼしたくなる。だが、そんなことをしている暇なんて一つもない。
前にいるのは厄介なヒドラ。しかも、定期的に毒ガスをばら撒く搦手のようなことを使用してくると来た。
そんな存在と対面してるのだから、笑っている場合じゃない。
なんせ、一歩間違えれば容赦なくあの世行きにされてしまう状況だ。笑えるような余裕なんて、どこにも存在していない。
「どうせすぐに再生するんだろうが、一旦動きを止めてもらおうか!!」
長い尻尾が頭上から振り下ろされる。すかさずクルージーンで切り裂けば、私に当たることはなく、大地へと落下していった。
そこから畳み掛けるように、未だ残る尻尾を連続で輪切りにしていき、軽い動揺により硬直したヒドラの首をまとめて二本ほど刎ね飛ばした。
生きている頭付きが断末魔のような叫び声を上げる中、グネグネと動く首に足を置き、強く蹴り上げることで跳躍し、術式の解除に意識を回していたセーレたちの側に着地する。
同時に、セーレとベリアルが手元に闇属性の刃を出現させたため、それに合わせるようにクルージーンへと魔力を流し込めば、通常時でも光を放つクルージーンの輝きが一際強くなる。
「ようやく本領発揮が出来そうですね。」
「オレも完全復活。じゃあ、トドメと行こうか。」
「火属性より光属性ぶっぱするつもりだけど、二人の属性打ち消さないよな……?」
「あ、問題ないですよ。」
「所詮、ヒューマンの能力じゃ、オレらトイフェルの能力を上回ることなんてできないよ。」
「なら問題ないか。」
少しだけ言葉を交わしたのち、三人同時に地面を蹴り上げ、首と尻尾の回復に力を回すヒドラとの距離を一気に詰める。
手にしていたそれぞれの武器をコアがあると思わしき力の塊を感じる場所に突き刺し、魔力量を変化させることにより刃の長身を肥大化させて、そのままヒドラの体を貫く。
「うっっっらぁ!!」
「何でシアンちゃんに真ん中ヤらせてんだよオレら。身長的にオレがやった方が良かったんじゃないか?」
「シアン様が真ん中に来たのでこうなっちゃいましたね。」
そして、私は長身が伸びたクルージーンを思い切り振り上げることによりヒドラを真っ二つに裂き、セーレとベリアルは攻撃が搗ち合わないように横へと薙ぎ払った。
三つの斬撃により、切り裂かれたヒドラは叫び声を上げながら倒れ込む。
ヒドラの血が炸裂しているが、すかさずセーレによりその血液は空中にとどまり、辺りに広がる自然にそれが散ることはなかった。
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