なんか団長たちの万能な姉になってたんだけど、とりま全力で推し活を楽しむわ。   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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何でもお見通しお婆ちゃん

 グランとジータの今日の訓練を終えた私は、僕らはもう少し特訓してみる!と口にして森に残った二人から離れて、フラフラとザンクティンゼルを歩き、例の何でもお見通しお婆ちゃんを軽く探す。

 すると、ある家から一人のおばあさんが出てきては、私の方に目を向けてきた。

 

「ふぇふぇふぇ……そろそろ来ると思ったよシアン。」

 

「ワォ……」

 

 思わずどこかの風紀委員長のような言葉を漏らしてしまう。

 もしやと思って近づいてみれば、すかさず来ると思ったよと言われて驚かない人はいないだろう。

 本当にこのオババ様は何でもお見通しなんだな。エスパーかよ。

 

「そう言えばアンタには話していたねぇ。婆やが英雄様たちと旅をしていたことがある話を。昔からアンタも婆やと同じで、まるで何でも知っているかのように話しかけて来た。懐かしいねぇ。幼い頃のアンタが、“おばあちゃん、実は強いんじゃない?”と無邪気に笑いながら聞いて来た日が。それからだったかねぇ。婆やがあらゆる技術を教えたのは。」

 

 ……まさかの私のお師匠様でした。マジか。

 つか、小さい時の私、このオババ様の実力を見抜いて技術を教えてもらってたんかい。

 道理で体力も身体能力も戦闘技術も高いわけだわ。

 

「それじゃあ、少し開けた場所に移動しようかねぇ。シアンには既に、教えることができるものは全て教えておいたが、まだまだ伸び代はあるからねぇ。いずれ旅に出るその時まで、技術の伸ばし方をたくさん教えておいてあげようねぇ。」

 

「うん。ありがとう、おばあちゃん。」

 

 その上、まだまだ伸ばすの手伝ってくれるんだ。助かるわ。

 

「あの子たちは……まだまだ芽吹いたばかりのようだ。いずれシアンと同じように大輪の花を咲かせ、成熟した果実になると思うし、まだまだ長生きしないといけないねぇ。」

 

「グランたちにも、英雄様たちの技術を教えてくれるんだね。」

 

「ふぇふぇふぇ……当たり前だろうに。あの子たちもアンタも、のちに大きなことを成し遂げる。だが、そのためには必要な力がたくさんある。だからこそ、成熟し、力を扱えると判断できた若者に技術を教え、後世にまで伝えるのさ。」

 

 穏やかに笑いながらグランとジータの二人にも技術を教える理由を口にする何でもお見通しオババ様。

 その言葉にそっか、と短く相槌を打ちながら、彼女のあとをついていく。

 開けた場所に着いたら、このオババ様、ゲーム同様にババアを舐めんじゃないよ!!とかキエー!!とか言うのだろうか。

 

 

 

 ・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚

 

 

 結論。思った以上にオババ様の攻撃は苛烈だった。

 何とか全部防ぐこともできたし、時には躱すこともできたけど、お年寄りとは思えないほどに力がある上隙がない。

 なんなんだこのばあちゃん……ゲームをやってた時も思ったけど強すぎでは……?

 引きつった笑みを浮かべそうになりながら、一つ息を吐く。

 うん、かなり強かったけど、普通に動きについていけたな。グランとジータに比べたら、かなりキツイ手合いだったけど。

 

「ちゃんと教えたことはマスターしているようだねぇ。アンタなら、これから先旅に出ても、問題なく試練を乗り越えそうだよ。もしかしたら、旅の途中でもっと力をつけることができるようになるかもしれないねぇ。」

 

「旅の途中でもっと力をつける……ね。それって、この広い空にゃ、おばあちゃんみたいな人間が他にもいるかもしれないってこと?」

 

「その通りさ。空は広い。一度旅をしたことがあるこの婆やが保証するよ。だから、もし、そんな相手に出会すようなことがあれば、遠慮なくその技術を学び、自身の力へと変えるといいさ。」

 

「そう。じゃあ、旅を始めた際は、おばあちゃんみたいな人がいないか探しながらうろついてみようかね。」

 

「それもまた一興だろうねぇ。」

 

 先程まで苛烈な攻撃を放ってきた老婆から一変し、孫を見守るかのような穏やかな表情を見せるオババ様を少しだけ見つめたのち、私はその場で頭を下げる。

 

「今日もありがとうございました。」

 

「いいんだよ。若者の力になれるなら本望さ。まだしばらくはザンクティンゼルに滞在するのだろう?ならば、いつでも来るといい。技術を高めたいと言うのであれば、この婆やが胸を貸してあげるからねぇ。」

 

「うん。でも、無理だけはしないでくれよ?いくらまだまだ現役だとしても、いつガタが来るかわかんないんだからさ、世の中って。」

 

「ふぇふぇふぇ……あたしゃまだまだやって行けるさね。だが、まあ、言いたいこともわからなくもないからねぇ。気をつけようかね。」

 

 私の頭を優しく撫でながら、精進するんだよと言ってくるオババ様の言葉に頷きながら、改めてお礼を言ってこの場を立ち去る。

 グランとジータはまだ帰ってこないみたいだし、今のうちにこの世界での自分のことをしっかりと知識として入れておかないと。

 なんかボロが出そうだしね。

 ……日記とかアルバムみたいな都合のいい情報源、自宅にありゃいいんだけど。

 

 

 




 シアン
 力をつけるため何でもお見通し婆ちゃんの元へ向かったところ、かのからいろいろ学んでいたことを知っちゃった特異点の姉。
 とりあえず自分のことを知るために、訓練終了後、グランたちが戻ってくるまで自宅を漁る。

 何でもお見通し婆ちゃん
 お馴染みのジョブⅣ伝授をしてくれていた元騎空士の老婆。
 グラン、ジータ、シアン三人にはかなりの才能を見出しており、自信が身につけていたかつての騎空士たちの技術を教えるため絶賛長生き中。
 老婆曰く、三人の中でもシアンはずば抜けて成長速度が速いため、教え甲斐があり、双子たちはこれから先、多くを経験してその才能を実らせるだろうとのこと。
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