「うぉぉぉぉぉぉぉ」
全☆力☆全☆開でこちらに走ってくるメイド達(怖)
人数はざっと10人程だろうか、金持ちの戦闘部隊だけあって1人1人が恐ろしいほど速い。俺らも負けてはいないが入り組んだ植木の中を走ったりしている。小さい体の俺達の方がまだ有利に動けている。
「つーかまーえ・・・」
そこで現れた先回りしたメイド、両手を大きく広げて俺等に掴みかかってきた。
「リョウ、かがめ!」
「・・・った! あれ?」
そう言うとリョウはメイドの腕の下へと潜り俺は上へと飛んだ。そのままリョウの居るところへ着地してリョウの腕を掴み走り去る。
後ろでは先回りしていたメイドと後ろから追ってきたメイドが一緒になって追っかけてきた。
「くっそぉ!コイツでも喰らえ!」
そう言ってポケットから取り出したローションをキャップを取り投げる。
「むっ!何よこれ~!」
「ローションだわ」
メイドたちは脚を取られ転ぶ、この間に距離を置いた。
「よし チギッた。こいつで!」
そのまま近くにあった窓に手ごろより少し大きな石を投げつけ破壊。中に入り込んだ。
中はどうやら倉庫か何かなのか物が大量に置いてあり、人は誰も居なかった。
「ふぅリョウ一先ずここで休憩しようか」
「うん!」
同じ位走ったのにもかかわらず元気な笑顔を返してくれるリョウを見て俺はホッとした。
とりあえず気付かれずに接近は出来た。しかし、兄の方の警戒が止まない内は下手に手を出すと返り撃ちにされるかもしれない。兄弟共に身体能力が高く、兄は機転が利いて弟は反射神経が捕食者の成人並だった。
「もう少し隙を見せてからでも大丈夫だろう。狩る側は常に冷静じゃないと、特に私は焦ると失敗が多いからな」
思えば・・・・・・バレンタインで太郎様にチョコをお渡ししようとした時も動揺してチョコの入った箱を地面に落とし、しかも踏みつけて、チョコを割ってしまった。告白しようとしたあの日も、焦って舌を噛み、血を出した事により失敗た。
・・・・ 今度は焦らない。絶対に・・・・・・
「むっ 移動を開始したようだな、もう少し距離が開いたら追うとしよう」
「引継ぎは終わったよ・・・・・」
太郎が向かったのは地下牢だ。多くの奴隷たちがここできつい牢の中で過ごす中、1つの牢だけ1人しか居ない牢があった。
「俺をここに閉じ込めて、更に俺のフリをして当主になるなんて、一体どういうつもりだ次郎」
「おっともう『次郎』じゃないぞ、俺は『山田太郎』になったのだ。そして、お前には既に太郎と言う名前は無い。」
「では『太郎』どういうつもりだ?」
「アンタにはまだ内緒だ、時期にわかる時が来るまで待ってれば良いさ」
そういって地下牢を去っていく太郎。
「おい待て!・・・・・・ くっ、あいつめ」
ミシミシ・・・・・・・・・ ガラララララララ!
「「うわぁぁぁぁぁぁ!!」」
ドンッ!
「いたたたた。まさか床が抜けるとわな、大丈夫か?」
「ごほっごほっ! う~ん、大丈夫」
「君達はいったい!?」
「「あっ!山田太郎!」」