VIVANT的に言うと前半戦クライマックスに入ってきます。
そして独自設定マシマシになっております。
ていうか、話の進行度合い的に、VIVANT絶対映画やると思ってTwitterで流れてきた予想公開日休み取ってるんですけど、やりますよね?やるって言ってくれ。
「なるほど・・・まさかエッグが二つあるとは・・・」
思わぬ事に目を丸くする鈴木会長。
エッグが皆の前に運ばれてきた頃、夏美と杉下は自分たちが来訪した一連の事情を皆に説明し終わった所だった。
「まだ可能性の段階です。しかし、一度こちらのエッグを調べさせていただければ何か分かるのでは無いかと思いまして」
杉下の横でコナンと服部がエッグを入念に調べる。
「二人ともどうでしょう?何か気になる事はありますか?」
「うーん・・・中のパーツにガラスが使われているとか、『メモリーズエッグ』という名前にまだ違和感があるとか色々分からない事はありますが・・・ん?」
「どうしました?」
「いえ、底に鏡が・・・あ、やべっ!」
「ちょ、おま!何しとんねん!」
何かがエッグから落ち、焦りを見せるコナンと服部。
「何やっとるんだお前達は!?」
「あはは・・・小さい鏡がついてたんだけど何か取れちゃって・・・」
「なぁ~~~~~~~!?」
「コナン君!?」
顔が真っ青になる小五郎と蘭。
「あぁ、大丈夫。その鏡簡単に外れるようになってんのよ。どうやら後からはめ込んだみたいなのよね」
園子のフォローに一同の緊張がゆるんだ。
「・・・後からはめ込んだ?」
杉下は何か引っかかるものに気づき、コナン達ともう一度鏡をよく見る。
すると、鏡が反射した先に何かがぼんやり映っている事に気づいた。
「っ!これはまさか」
「西野さん、明かり消して!」
コナンの指示に戸惑いながら明かりを消す西野。
部屋が暗くなったのを確認すると、コナンはポケットから腕時計の懐中電灯モードを作動させて鏡に当てる。
反射した光が壁に当たると、そこには城のような絵が映し出されていた。
「刑事さん、これはまさか・・・」
「ええ。『魔鏡』です」
珍しい物に目を輝かせながら乾が杉下に声をかける。
「聞いたことがあるわ・・・日本と中国にあった鏡を神体化する技術だとか」
灰色の目を丸くする青蘭に、杉下と服部が解説を入れる。
「光を鏡面に当てて反射させると、裏面に掘られた模様が光の濃淡として浮かび上がる加工を施された鏡を魔鏡と言います」
「日本では、隠れキリシタンが壁に映し出された十字架に祈りを捧げてた、なんて言われとるなぁ」
「沢部さん、このお城って」
「はい、横須賀のお城に間違いございません」
「横須賀のお城・・・それってもしかしてテレビや映画のロケでよく使われている、あの?」
「ええ。あの城は元々曾祖父が建てたもので、ずっと祖母が管理していたんです」
「そないデッカイ城作れる財力持っとった・・・?いや・・・」
服部が顎に手を当て考え込む。
「・・・夏美さん、二つのエッグは貴女のひいお祖父さんが作った物ではないでしょうか」
小五郎がエッグを手にしながら考えを口にする。
「貴女のひいお祖父さんはロシア革命の後で夫人と共に自分が作った二個のエッグを日本に持ち帰ったんです。恐らく、二個目のエッグに付いている宝石を幾つか売って横須賀に城を建て、このエッグを城のどこかに隠したんです」
「そしてそのメッセージを魔鏡の形で残した。そういう訳ですね」
「その通りです杉下警部」
「オレも同感や。外国のお宝もんにアジア由来の魔鏡の技術が組み込まれてるんやから、まず間違いないやろ」
杉下、小五郎、服部がお互いに自らの推理をすり合わせる。
「・・・実は杉下さんにお話した後もう一度遺品を調べたらこのような古いカギがあったんですが」
夏美はハンドバッグから大きめの古びた鍵を取り出した。
「それこそが、二個目のエッグが隠してある場所のカギに違いありません!」
「杉下さん、毛利さん、服部君、よろしければ東京に戻ったらすぐ横須賀の城へ一緒に来て頂けませんか」
「勿論。お供いたします」
「いいですとも」
「任せといてや、姉ちゃん!」
「是非、私も同行させてください」
「俺もだ」
「私も是非!」
杉下と小五郎が夏美の依頼を快諾すると、他の一同も次々と同行を願い出てきた。
その目は皆鋭く光っていた。
***
その後、夕食の時間まで一同はそれぞれ部屋に戻り体を休めることとなった。
「さて・・・どうします?右京さん」
「そうですねぇ、他の皆さんからも色々お話を聞きたいところですが・・・気になるのはスコーピオンです」
「やはり、キッドを狙撃したのはスコーピオンだと?」
「えぇ。キッドの物と思われるモノクルが現場に落ちていました。彼はいつも右目に装着しています。恐らく狙撃された時に破損したのでしょうが、となると」
「狙撃されたのは『右目』」
「ええ。ならば、我々が最優先で警戒するべきなのは、スコーピオンの存在でしょう。
そして何より、未だスコーピオンは狙いのエッグを手に入れる事が出来ていません。
必ず、何らかのアクションを起こす筈です・・・もしかすると、我々の目的地である横須賀の香坂邸へ既に向かっているかもしれませんねぇ」
「既にスコーピオンはそこまで調べ上げていると?」
「彼の調査能力は侮れません。冷静で、かつ残忍。今回で必ず捕まえなければ・・・失礼、電話です」
杉下は突然震えたスマホに気づき、懐から取り出す。
そして画面を見て、珍しく目を丸くした。
「どうしたんです?」
「・・・珍しい方から、ビデオ通話です」
杉下は通話をオンにする。
『ごきげんよう。また珍しい事件に関わっているようですね』
「・・・お久しぶりです、社さん」
***
社美彌子。
元警視庁広報課課長であり、現在は政府直属の情報機関『内閣情報調査室』のトップである内閣情報官。
特命係とはこれまで様々な事件で関わりあってきた人物である。
「何故・・・社さんが今回の一件に?」
『たまたま特命係のお二人がエッグの事件に関わっていると耳にしまして』
「それだけで、わざわざ連絡を?」
眉をひそめる冠城。
「・・・もしや、社さん個人として何か気になる事がおありなのですか?」
『えぇ、まあ。少々昔の『ツテ』で聞いた話が関わっているようなので』
「『ツテ』・・・なるほど。エッグについてという事は、ロシア関係ですね?」
得心が行った様子の杉下。
「社さんでいうと・・・まさか、ヤロポロク?ヤロポロクが今回の件に何か関係していたんですか?」
冠城が身を乗り出すような勢いで問いかける。
『・・・貴方』
「・・・」
冠城の反応に社は眉を顰め、杉下は目を丸くして冠城に顔を向ける。
「・・・あ、いや、失礼」
『・・・この話は、ここだけの事にして頂戴。申し訳ないですが、杉下さんも』
「えぇ。心得ています」
『本当の所、彼の事は私もあまり話題にしたくない所なのですが・・・内調としても今回の件は少々気になる案件でしたので、情報提供をと』
「どういう事です?」
『彼が以前話題に出していた事があったんです。『スコーピオン』について』
「ヤロポロクがスコーピオンの事を?」
冠城が目を見開く。
『ええ。当たり前ではありますが、彼は対日工作員として活動する前からロシアの諜報員として様々な任務に関わっていました』
「その中に、スコーピオンの件が含まれていたと・・・」
『元々、各国でロマノフ王朝時代の財宝を奪い取っていた事からロシア側でも行方を追っていたようです。彼もまた、主要任務を与えられる一方、スコーピオンの情報を集めていた時期があったようで』
「あの男が・・・」
腕を組み、考え込む冠城。
「確かにロシア政府からすれば、犯行を重ねるたびに自国の評判を落とされかねない。しかも、歴史上いわくが多いロマノフ王朝の遺産ばかりを狙うならば、敵視されてもおかしくはありません」
そんな冠城を横目で見ながら、杉下は社の話にうなずく。
『その後、ある任務の際スコーピオンの正体にたどり着いたようですが、生憎スコーピオンの逃走を許してしまい、その失態を挽回するため日本担当として派遣されたそうです』
「なるほどそんな経緯があったのか・・・」
冠城は何か思う所があるのか一人うなずく。
「・・・社さん。今貴女は『彼』がスコーピオンの正体に辿り着いたとおっしゃいましたね?」
そんな冠城から視線を外し、杉下は目を鋭く光らせて社へ問う。
『ええ。ですが、彼は一度も核心に言及することはありませんでした。
しかし、一度だけ。
スコーピオンの事を『あの女』と言っていたんです』
「・・・『あの女』。スコーピオンは女性なのですか?」
『ハッキリとした事は。しかし彼がスコーピオンを女性と認識していたことは間違いないでしょう』
「・・・なるほど。非常に貴重な情報です。ありがとうございます」
『・・・お役に立てたなら光栄です。代わりにと言っては何ですが、正体が分かれば私にもご連絡を』
「かしこまりました。とはいえ、時間がかかるかもしれませんがね?」
『杉下さんの類い稀なる推理力を信頼していますので・・・では』
そして不敵な笑みを浮かべ、社は通話を切ってしまった。
「やれやれ・・・突然連絡してきたかと思えば、何が目的なんでしょうね?」
そう言って肩をすくめる冠城。
「さぁ・・・恐らくまた僕たちを利用しようとしているのでしょうが、それならばこちらもそれを加味して動くだけですから」
「・・・おや?」
「あれ?杉下警部殿、冠城も」
「毛利さん?」
「よければ今から一緒に一杯どうです?」
杉下達が話していると、鈴木会長と小五郎が通りかかった。
「晩酌ですか、良いですね~どうせだし行きますか?右京さん」
「・・・そうですねぇ、偶には良いかもしれません」
こうして皆と共に、杉下達はデッキへと向かった。
***
内閣情報官 執務室。
「・・・よろしいのですか?」
「・・・ロシアからの要請を、特命係に任せる事が、かしら?」
社の側で直立不動で控える秘書の進言に、何ともないように社が返答する。
「彼らを買っていらっしゃるのは存じていますが、今回の一件は、ロシアから内々に依頼を受けている案件で・・・」
「だからこそ、よ。表立って内調のスタッフを動かすわけにはいかないし、あくまで依頼の内容は『スコーピオンの完全確保』のみ・・・現場に優秀な者がいるなら彼らを使うのは理にかなっているのでは無いかしら?」
「・・・彼らがそこで止まるとは思えないのですが」
「それはそれで別に構わないと思ってる」
「・・・」
社はいつものような顔で、しかし目に光を灯さず秘書に顔を向ける。
「最終的にわが国の国益さえ守られれば特命係が何を暴き立てようと構わないと私は思ってる。
わざわざ『スコーピオンが日本に潜伏している可能性がある』なんて情報を送ってきたのも、早く『目障りなスコーピオンをいい加減排除したい』と思っているからだろうし。結果さえ出せばロシアもそうそううるさく言うことは無いでしょう。
それよりも、これを機会にロシア側の情報網を出来る限り洗い出すことの方が重要ね。
必ず彼らも『目』だけは準備しているはずだから」
「・・・なるほど、分かりました。早速手配します」
そう言うと一礼して秘書は執務室を足早に出ていった。
(・・・問題は、杉下さんが想定以上の『何か』を暴いてしまった時だけれども・・・まあ、いつの間にか関わられていた以上、もう悩んでも仕方ないわね)
杉下の『面倒くささ』を身をもって知っている社は、ため息を一つつくと怪しく微笑みを浮かべるのだった。
しかし、すぐに社は眉を顰めた。
(・・・それにしても・・・何か・・・)
相棒、神戸君戻ってくるとかマジビビったんですけど...(´^ω^`)
考慮しとらんよぉ...
***
第6話でした。
・・・めっちゃ反響が気になる回です。如何でしたでしょうか。
社美彌子とヤロポロク登場。
独自設定マシマシですが、当世界線ではあり得ない話ではないかと。
クロスオーバーのフレーバー要素でもあるのですが・・・詳細はまたいずれ。
***
皆様感想ありがとうございます。
今後の予想していただいている方もいらっしゃり「あーそう来るか!」というものや「(´^ω^`)ニヤリ」と来るものもあり。
実は標的編ラスト辺りから構想を練り出し、拙い我が文章力ながらも、魔術師編の為に布石を打ってきて...
そして今皆様に読んで頂けていて...私としても今楽しんで執筆できているのが本当幸せです。
多分魔術師編の最終回で「くぅ~疲れましたw これにて魔術師編完結です!」って言いそうです。
鋭意全力執筆中。
本当全力でお届け出来るよう頑張ります。
魔術師編ラストをお届けできる日を楽しみにしています。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
なんか語ってしまいましたが、まだまだ本作終わりませんので。
頑張ります(๑╹ω╹๑ )
***
次回第7話。
こんな後書き書きつつですがしばらくお時間いただきます。
ご期待ください。
皆様いつもありがとうございます。
感想お待ちしております。
餌屋TwitterID @esaya_syosetu