俺が、ガイアメモリ界のA〇BOだ!














『ZOO』ウルセェ!

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ZOOメモリって、いいよね


俺がガイアメモリ界のA〇BOだ!

『ZOO…ZO、ZZZZ』

 

俺はガイアメモリ界のA〇BOである。……A〇BOなのである。例え愛らしさの欠片もないフォルムしていたとしても、中にデカいUSBタイプ型に改造されたらしい通称:T3のZOOガイアメモリ本体を内蔵していたとしてもA〇BOなのだ。

正直T3が何を意味しているのか全くわからないし、3というからには1と2のZOOも存在しているのかもしれないが、見た事も無ければ聞いたことも無い。

 

しかも、多分俺を作ったであろう人の独り言を聞いたところ、俺はガイアメモリとかいうこのデカいUSBの中でも特別なメモリの一つらしいからワンチャン他のZOOがいない可能性もある。

まぁ、ライブモードだっけ?自立行動出来るメモリ自体その特別枠の中でもかなり数少ないらしいからね、しょうがないね。

 

「なんかすっげぇ低い声は鳴るけど本当にこれなんなんだ?」

 

あー、にしても変な人だったよな〜包帯にグラサンってどんだけ顔隠したいんだよって感じたわ。明らかに地下施設みたいだったけどそんなに紫外線ダメだったんかね?

 

『ZZZZZZOO』

 

だからうるっせぇんだよ!さっきからボタンポチポチしまくってるテメェよぉ、そう何度も何度もポチポチされるとこっちもストレス溜まんだよぉ!仕返しじゃ!

怒りを胸にガイアメモリ界のA〇BO*1と謳われたライブモードの姿に変形し、ポチポチ野郎の腕に勢い良く噛み付く。

 

「いってえ!?何しやがるこの犬!?」

『ZOO、ワオン(犬じゃありません〜、ZOOって名前?があるんです〜)』

「何言ってるかわからんが馬鹿にしてるな!?」

 

してるんだよ、馬鹿に。

急にスンと大人しくなった俺に奇妙な物を見るような目で見てくるコイツに失礼だなという感想を抱いたが、そもそもガイアメモリ自体奇妙な物だったのでなんとも言えない気持ちになった。

てか、そもそも地球に記憶された現象・事象を再現するプログラムっていう時点から理解不能だしマジ何なんだろうなコレ。

 

「本当になんなんだよ、地球(ほし)に刻まれた記憶がどーたらこーたら言ってたけど全くわからんし」

 

おっ、お前今俺と同じこと考えてたんだな。癪だが今だけは同意してやるよ、今だけはな。

 

「あのシュラウドとかいう包帯ぐるぐる巻きの人なら知ってるんだろうな……俺にこんなの渡して来たからには絶対なんかあるだろうし」

 

ん?あーそれな。なんか包帯グラサンさんが俺と一緒に渡してたよな。Lみたいな形した機械っていうよりはおもちゃみたいなソレだけど、ガイアメモリっていう理解不能な超機械生み出してる包帯グラサンさんが作ったからにはそれもとんでもないやつなんだろうな。

 

「………どうにも俺を駒みたいに思ってるようにも聞こえて信用出来ないし」

 

それは俺も思った。俺を作ってる時も適合率がどうのこうの言ってたし、あとテラーがどうたらこーたらでコイツを選ぶのは確定してたみたいだが、心做しかなんかなーっていうオーラ出てたしな。

でも一体何を判断基準にしてるのかもわからんけど、こんなの渡すっていうことは多少は認められてんじゃないの?

 

「それにしても、ガイアメモリ、ねぇ……?俺にあの風都を脅かすドーパンドになれってか?」

 

んー?ちょっと待って?知らん単語出てきたぞ……風都is何?ドーパンドis何?

 

「もしかしたら、俺も、仮面ライダーに……」

 

あちょ……うーん、風都とかドーパンドとかは聞き覚えないけど仮面ライダーは知ってるんだよなぁ。ディ〇イド完結まで見れなかったのが一生の不覚だしな。

 

「…いや、無理だな……」

 

え、諦めるの早ない?もしかしたらから僅か2、3秒で無理って早過ぎない?もうちょっと粘るとかないの?俺だったらもっと粘るぞ?5秒くらいな。

だから、お前ももうちょい粘―――

 

「っ、よし!これとか全部あの人に返すか!どうせ俺には過ぎたもんだしな!」

 

――らないんかい!あと返すってマジで!?どうなるかわからないからやめてくれないか!?返品不可だけど返されたから廃棄とかなったら死ぬかもしれんからやめろ!?

 

「い、いって!?な、なにしやが「いやぁぁ!来ないで!!」え何事!?」

 

ワオンワオン講義の声を上げながら腕を噛みまくったり精一杯の抵抗をしていると、突如目の前の路地裏から何やら必死の様子の女性が走り出てきた。

ほほう。あの女の子かなり俺好みの顔つゲフンゲフン……お、ありがちな襲われてる女の子が出てきたな。これは怪人が出てくるパターンだな。つーことは……

 

「うへへ、逃げないでよぉぉ」

 

ゴクリと喉を鳴らそうにもそんな機能は搭載されてないからイメージ上で唾を飲む俺の姿を想像し、期待と緊張が織り交ざった瞳で路地裏を見つめていると、予想とは異なり髭をもっさりと蓄えた一人の男が出てきた。うん、怪人じゃないんかい……

 

「どこまで逃げたって無駄だよぉ、だって僕にはこれがあるからねぇ」

「っ!それは!?」

 

この言い方妙に腹立つな……あとその化石?を出すゆっくりした動作も気に入らん。

まぁ何にせよ警戒は必要かもな。こっちがデカいUSBメモリに対してあっちは化石みたいな見た目してるけど、多分同じガイアメモリだろうから。

 

「た、助けてください!」

 

髭モサモサ男から逃げていたであろう彼女は、俺たちに気づくと真っ先に俺――ではなくコイツに縋り着いた。

お待てい、お嬢さん縋る相手間違えてますぞ。

 

「……逃げろ、早くな

 

な、コイツ…俺でもわかるくらいガタガタ震えてるのにそんなことを言えるのか?ちょっと見直したぜ。

ただ、なぁ?逃げちゃったのはなぁ〜せっかく好みの顔だったのに……

 

「スゥ…おい!お前、どこでそれを手に入れた!?」

 

残念という感情をなんとか隠し、カッコつけて肩に乗っかったらまるでタイミング合わせるみたいにコイツがこんなことを叫んだが……手に入れたもなにも、包帯グラサンさん以外なくない?あの人以外にガイアメモリなんてオーバーテクノロジー作れる気がしないんだけど。

 

「あ?なんだよお前、邪魔すんなよ」

「っ……」

 

いやそこで黙るのかよ……なら最初から―――いや待てよ?……ま、まさか…もしかしたらだが、コイツも仮面ライダーだったりするんじゃ……!

 

「お前のせいでリサちゃん逃げちゃったしさ、マジ死んでくれない?」

 

生の仮面ライダーを見られるかもしれない期待に胸を膨らませた俺だが、若干キモさすらも感じる笑いと共に妙な刺繍らしいものを見せた男に眉をひそめ、一つの結論に達した。

仮面ライダー、いや違う……もしかしたらコイツは、コイツは―――!?

 

『COCKROACH』

 

男は俺のボタンを押した時に流れる声と同じ音声らしいそれを鳴らしさっきの変な刺繍にぶっ刺した。そして、そのままデカいゴキブリみたいな怪人に……いやキモ!?何コイツ!?

 

「ご、ゴキブリ…!?」

『そういうことだ、よ!』

 

は、早い!?くそったれがぁ、早すぎて見えねぇじゃねぇか……だが残像みたいなのは見えるし、なんとなく首狙ってるのも分かる……なら、あとはタイミングを合わせて怪人野郎の腕に噛み付くだけだ!!

 

『ガッ!?』

「え、あ……ありがとよ」

『ワオン』

 

いいってことよ、それよりも今はこの盤面を乗り切ろうぜ。

 

「そうだな」

『何一人でゴチャゴチャ言ってんだよ!今度こそシネェ!』

 

俺とコイツが静かに会話していると、怪人が喚きながら再び高速移動を始めた。

またそれか、だが悪いな。さっきのでコツは掴んだから何度やっても同じ、だ!

 

『グバ!?』

 

フハハハ!もう2回目だしわかったけどやっぱコイツ素人だな!構えも何もなってねぇぜ。こんなんじゃぁ、包帯グラサンさんに戦闘データとか組み込まれた俺の敵にすらならないねぇ!

 

「………」

 

ん?どーしたよ、急にそのL字機械出して―――ってファ!?腰に当てたら勝手にベルト巻かれただと!?どーなってんだよ!?

んでもって俺を掴んで何する気なの……?あちょ畳まないで畳まないで動けなくなるか………ら。

 

『ZOO』

 

クソ、完全に畳まれちまった……ガッチリ掴まれてるしこれじゃ自由に動けねぇじゃねぇかよ。何気にボタンポチりやがったしコイツまじ許さねぇ…!

怒りを胸に犬型に戻ったら絶対噛み付いてやると決意したが、何やら不審な行動を取り始め冷や汗をかく。

というか、あ、あのー?そのL字に俺近づけて何する気ですかー?え、待って?マジでぶっ刺すの?あ、ちょ……

 


《使用者くん視点》

 

俺は犬の形からメモリ型に変形させたT3ZOOメモリというらしいコレを、ZOOメモリを渡して来た人物が一緒に渡してきたL字の装置――ロストドライバーに挿入した。

 

『お、お前……まさか、お前も――!?』

「……、変 身」

 

目前のゴキブリを人にしたみたいな見た目をした怪物がお前もとか言ってくるが、こんなのと一緒にされるのは勘弁して欲しいから遮るように一言告げながらメモリを挿入したスロットらしきソレを斜めに倒す。

 

『ZOO』

 

吹き込んだ一条の風がまるで竜巻のように吹き荒れ、表示されたZの文字が分解されるように変形して行き、粒子となったそれらに俺は包まれた。

 

『か、仮面…ライダー……』

 

ダークブラウンのアンダースーツ、灰色の複眼、二つに分割されまるでアンテナのように装着されたZの文字、そして全身に刻まれた様々な動物の紋章。

一度静かに深呼吸し、誰かに教えられた訳でもないのに突如頭に思い浮かんだその名を名乗る。

 

「俺は、仮面ライダーズー。動物園は好きか?俺は―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――嫌いだ

『えっ……』

 


・T3ZOOメモリ『正式名称:試作型第三世代(type3テストモデル)実験メモリZOO』

一見するとただのガイアメモリ界のA〇BOにしか見えないライブモード搭載の試作型第三世代式ガイアメモリ。開発者であるシュラウドの手によって純化されており、ドーパンドメモリのZOOとは違い生体コネクタでの使用は不可能となっている。

中身は適合者のテラー耐性を超強化するべく様々な機能が搭載された渾身のメモリとなっており、機能的な面からも人道的な面から見てもかなりえげつないことになっているのだが、アホ本メモリも使用者もその部分をまだ知らない。

 

・ロストドライバー

基本機能は鳴海荘吉や左翔太郎達も使用していたロストドライバーと同じだが、T3ZOOメモリのある機能を万全に引き出す為にリミッターが外されている。

 

・仮面ライダーズー

T3ZOOメモリを与えられたとある人が覚悟を決め変身した仮面ライダー。文字通りの意味でその名の通り動物園であり、体の各部に刻まれた動物の紋章に触れることでその動物を呼び出し使役できる。

ただし変身者は脳筋である。脳筋である(大事なことなry)

*1
ちな命名コイツ


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