ONE PIECEの世界に転生した一般タコ魚人 作:タマネギ日光浴
その集団は突如空より現れた。
20年以上脱獄を許していないインペルダウンにあろうことか侵入し、多くの囚人を解放した主犯、麦わらのルフィ。
その共犯者、道化のバギー。
それを慕う囚人達。
革命軍の幹部イワンコフ。
ニューカマー達。
旧七武海のクロコダイル。
現七武海のジンベエ。
そしてその配下、なっちゃん。
総勢200人を超えるその異様な面子に戦場は騒然となった。
「こんなに早くまた会えるとはねェ~。」
黄猿は呟いた。
「ーーそれが貴様の答えだなジンベエ!!!」
海軍元帥センゴクはジンベエに問いかけた。
「そうじゃ、わしゃあ七武海はやめる!!!」
「ニュ~、ということでおれもジンベエ兄貴の側に付くんでよろしくな~。」
ジンベエとその部下は答えた。
「……!!ジンベエが世界政府の要請を拒否した時から覚悟はしていたが、厄介な奴が敵に回ったもんだ…。ガープよ、以前話していたことは本当なんだな!?」
「ああ……。もう何年も前の話じゃ。わしと奴の一撃は互角じゃったが……、わしの腕は二本しかないがあやつは六本。全力で戦えば、苦労したじゃろうな。ましてや、当時は成っていなかったあの6本の黒刀……。どうやら研鑽を怠ってはいないようじゃな。」
「……なんで少し嬉しそうなんだ、ガープ。」
「センゴク。こりゃあ、わしらもタダじゃあ済まんぞ」
麦わらのルフィが来てから戦場はよりカオスになった。
とにかく一直線で兄を助けたい麦わらのルフィ。
白ひげの首を取ろうとするクロコダイル。
白ひげと一時手を結んだ道化のバギー。
海軍は何やら裏で作戦の準備を進めている。
白ひげ海賊団は攻め込む部隊と白ひげを守る部隊に別れていた。
傘下の海賊達も白ひげの指示で広場への侵入よりも周りの軍艦を襲い始め、中将達と激戦を繰り広げている。
そんな中、エースは叫んだ。
「来るな!!ルフィ~~~~!!!」
エースは、自分には自分の冒険と仲間がいるから、弟に助けられる筋合いはないと主張した。
「帰れよルフィ!!!!なぜ来たんだ!!!」
エースは自分の失態で起こったこの戦争に弟を巻き込みたくなかったのだ。
「おれは弟だ!!!!」
しかし、ルフィにとってそんなことは知ったことではなかった。
「わからず屋が……」
エースは呟いた。
「ニュ~、いい弟じゃねぇか、エースよ。特に頑固な所なんかそっくりだな。」
なっちゃんは独りごちた。
ルフィが世界最悪の犯罪者ドラゴンの実の息子ということが明かされたこともあり、これより戦場はルフィを台風の目として更に荒れていくことになる。
クロコダイルは白ひげの首を狙い、3番隊隊長のジョズと戦っていた。
そこへ乱入してきたドフラミンゴの勧誘も蹴り、独自の道を貫く。
一方でルフィは世界最強の剣士ミホークに狙われていたが、5番隊隊長花剣のビスタによる援護で事なきを得ていた。
「ニュ~、あれが鷹の目ミホークか。一剣士として戦ってみたいぜ。」
「だったらこんな所で油売ってないで、行きゃあいいじゃねェか。このアホンダラァ。」
「いやいや。エース救出はルフィがやってくれるから、おれはオヤジを守らないとな。」
「グララララ。おれを守る?随分生意気な事言うじゃねェか。それにあんな小僧に期待しすぎじゃねェのか。」
「いやぁ、あいつは海賊王になる男だからな。これくらいやって貰わないと。それでなくてもいい弟だ。おれは頑張っている弟を応援するタイプのタコだからな。」
そんな風に親子で会話していると、戦況が動いた。
世界政府の秘密兵器、パシフィスタの軍団が後方から現れたのだ。
パシフィスタは七武海くまをモデルとした人造人間で、その頑丈さとレーザー攻撃は新世界の海賊達でも苦戦する程であった。
海軍は映像電伝虫の通信を切り、世間から情報を隠蔽してから次の作戦に移行するつもりのようだったが、それはバギーによって阻害されていた。
流石キャプテン・バギーである。
そうしてにわかに戦場が活気づいた頃、白ひげに近づく1人の男がいた。
彼の名はスクアード。
白ひげ海賊団傘下の大渦蜘蛛海賊団船長だ。
スクアードはいきなり白ひげの頬をぶん殴った。
一瞬戦場の時が止まった。
そして、彼は吼えた。
「こんな茶番劇止めちまえよ!!!」
なんと彼は白ひげが海軍と取引をしており、エースと白ひげ海賊団の命の保証の代わりに、傘下の43の海賊団を売り払ったと言うのだ。
「おれ達ァ、罠にかけられていたんだよォ!!!」
海賊王に恨みを持つ彼は、エースがその息子であることを知らせなかった白ひげに、裏切られたと感じているようだった。
そこを海軍に付け込まれて騙されたのだ。
白ひげ海賊団が動揺している内に海軍は着々と作戦を進めていた。
最後の伝電虫を持つバギーは青雉により氷づけにされた。
これで作戦決行に障害はなくなったようだ。
「みっともねェじゃねェか!!!白ひげェ!!!おれはそんな弱ェ男に敗けたつもりはねェぞ!!!」
仲間から不意打ちをくらい、膝をついた白ひげに対して、クロコダイルも吼えた。
クロコダイルにとって、白ひげは一種の憧れだったのかもしれない。
「グラララ、いいパンチを放つようになったじゃねェか、スクアードよ。しかし、他人に唆されて親をぶん殴るとは……。とんでもねェバカ息子だ!!
バカな息子をーーーそれでも愛そう」
白ひげはバカ息子を抱きしめた。
それだけでスクアードは自分が間違っていたことを察したようだ。
「お前がロジャーをどれ程恨んでいるか……それは痛い程知ってらァ…ーーーだがスクアード。親の罪を子に晴らすなんて滑稽だ…。エースがおめェに何をした…!?仲良くやんな…。エースだけが特別じゃねェ…。みんなおれの家族だぜ…。」
白ひげは後方で壁となっていた氷山を砕いた。
これで傘下の海賊団達は退路が確保され、いつでも逃げられるようになった。
「海賊なら!!!信じるものはてめェで決めろォ!!!!」
こうして白ひげへの疑念は払拭され、白ひげ海賊団と傘下の海賊団達はより一丸となった。
「……それよりおめェ、スクアードの事わかっていて放置しやがったな。」
「ニュ~~~。何せ、悪い未来が見えなかったからな!!いいモン見させて貰ったぜ、オヤジ。」
なっちゃんはサムズアップ×6した。
「全く、お前もバカ息子だよ。」
白ひげはそう呟くと、戦場に響き渡る声で言った。
「おれと共に来る者は、命を捨ててついてこい!!!」
ついに世界最強の男が動き出す…!
「行くぞォ~~~~!!!!」
「構えろォ!!!暴れ出すぞ!!!世界最強の男がァ!!!!」
その力は絶大であった。
島を海ごと傾け、巨人族の海軍中将さえも軽くあしらった。
しかし、海軍の作戦を止めることは叶わなかった。
湾内を閉じ込めるように包囲壁が立ち上がり、白ひげ海賊団は袋の鼠となってしまった。
その包囲壁は白ひげの一発にも耐える特別製であり、脱出は困難であった。
そして、逃げ場を失った白ひげ海賊団へとマグマの塊が雨のように降り注いだ。
赤犬の『流星火山』だ。
「こりゃあマズイ。
『サンゴ六刀流 一ノ型 六刀の円舞曲 並びに 五ノ型 魚人剣術 五百人斬』
……ニュ~。なんとか合わせ技でマグマの塊は全部斬ったが……、破片で足場の氷が溶かされちまったな。不覚だぜ。」
「グラララ、モビー・ディック号が無事なだけ上出来だ……。ジョズ、切り札を使うぞ。」
ちょうどその時、マグマの熱気に当てられたのか、倒れていたリトル・オーズJrが目を覚ましていた。
オーズJrがいる場所は彼の流した血液により包囲壁が作動していなかった。
ここに勝機を見出だした白ひげは、海中に隠していたもう一隻の船を使い、オーズJrの協力もあって、ついに処刑台のあるオリス広場へ侵入することに成功したのだ。
こうして白ひげが広場に入れたのは、先駆けした麦わらのルフィが敵の注意を引き付けていたからという面があった。
しかし、ジンベエの手で、よりによって三大将の前に飛び出すことになったルフィはボロボロにされていた。
他にもクロコダイルが処刑を阻止してくれたおかげという面もあった。
「ニュ~。なんだクロコダイル。おれらの味方をしてくれるのか。」
「………………。」
「いや、無視すんなよ!」
より接近した海軍と海賊達の戦闘は激化の一途を辿った。
白ひげが海軍を薙刀の一振で吹き飛ばしていると、それを邪魔してくる男がいた。
「『アイスBALL』!!!
あらら…ダメかァ。振動は凍らねェなァ。どーも…」
一度凍らされたかに見えた白ひげと刺されたかに思われた青雉。
2人の攻防は互角であった。
そこを3番隊隊長のジョズが白ひげを援護し、青雉と相対した。
ルフィも暴れ回っていたが、身体に限界が来た所を中将達と黄猿にボコボコにされていた。
白ひげは次に赤犬と相対していた。
七武海も好き勝手しており、また湾頭にいた傘下の海賊達も合流しつつあった。
なっちゃんはミホークと戦っていた。
「ニュ~。おれはオヤジを守りてェんだ。邪魔しないでくれ。世界最強の剣士よ。」
「フッ。ならばなぜ笑っている?」
「何、おれも男の子だってことさ。シャンクスのライバルよ。その最強の称号、試させてもらうぞ。
『サンゴ六刀流 一ノ型 六刀の円舞曲』」
なっちゃんの6本の腕から繰り出される流れるような斬撃をミホークは捌いていった。
その余波だけで近づいた者は斬られていった。
「おい、お前ら!!なっちゃんとミホークには近づくなよい。……あれはもう嵐みたいなもんだな。」
と一番隊隊長マルコは船員に忠告した。
まさに混戦状態であった。
そんな中、マルコが直接空から処刑台を目指し、ガープに阻止された。
伝説の海兵の参戦に怖じ気づく船員達を鼓舞する白ひげ。
しかし、赤犬と戦闘中の白ひげに、持病の心臓の発作が起きてしまう。
そんな白ひげの心配をした隙をつかれ、まずマルコが黄猿のレーザーに打たれた。
次に青雉と戦っていたジョズもよそ見の隙に半身を凍らされた。
そして、隙を晒した白ひげが赤犬のマグマのパンチを食らいそうになったその時、颯爽と駆けつけた男によりそれは防がれた。
なっちゃんだ。
「ニュ~~~。マジで危ねェ。なんとか間に合ってよかった~。」
「…魚人島の悪魔か……!!今の一撃を防いだくらいで、気を抜くのはちと早いんじゃあ、ありゃせんか……?
『犬噛紅蓮』」
「『サンゴ六刀流 二ノ型 蛸壺の構え』」
赤犬の腕から流れ出すマグマが犬の形となり、なっちゃんに喰らいつこうとした。
しかし、なっちゃんが仁王立ちで上段中段下段全てに黒刀を構えると、まるでバリアーが張られているかのようにその犬は弾かれた。
「この構えは、おれの剣の届く範囲全てに対する絶対防御だ。オヤジには指一本触れさせねェぜ。……そしてお前の次のセリフは『ア~~~うっとおしいのォ……』という!」
「ア~~~うっとおしいのォ……
……!!成る程、ここはもうお前のテリトリーってわけかい。
……全く、鷹の目は何をしとるんじゃあ。先程までこいつを抑えていたじゃろうに。」
「ニュ~、ミホークならすぐに決着しそうになかったんで、撒かせてもらったよ。…まさかおれ程の剣士がいきなり墨を吐いて目眩ましして逃亡するとは思わなかったようだな。」
「……おどれには剣士のプライドっちゅうもんはないんかい。所詮は汚い海賊じゃのう。」
「おれの誇りは家族と仲間だけだぜ。最初から強さは夢である冒険の手段に過ぎなかった…。……だからおれは助けられればいいのさ。オヤジをな。」
「グラララ、ちょっとフラついただけで心配性な奴だ。…それよりそのまま赤犬を抑えておけよ。すぐに他の大将がやって来るぞ…。」
白ひげ達の戦況が目まぐるしく変わる中、戦場ではまた1つ変化が起きていた。
「ウォォオォオォオォオォオォ!!!」
ルフィに本日二度目のテンション・ホルモンが施されたのだ。
イワンコフの援護もあり、再度エースへ向かって進むルフィ。
途中ハンコックがパシフィスタの妨害をした場面もあった。
また、マルコが黄猿とオニグモ中将の連携により海楼石を嵌められてしまう。
ジョズも完全に青雉に凍らされてしまった。
これで勢いづいた海軍が白ひげへと殺到した。
しかし、白ひげは海軍の精鋭集団をものともしない。
「おれァ、白ひげだァア!!!!」
吹き飛ぶ海軍。
(((か……怪物!!!)))
「……おれが死ぬ事……。それが何を意味するか…、おれァ知ってる……!!!……だったらおめェ…息子達の明るい未来を見届けねェとおれァ死ぬ訳にはいかねェじゃねェか…!!!」
「何だ!?コイツら白ひげの後ろに構えて!!」
そして白ひげの誇りである逃げ傷のない背中を守る隊長達。
「いや、ここはおれがいるからお前らはエース助けに行ってこいよ。」
赤犬と青雉を『二ノ型 蛸壺の構え』で牽制するなっちゃん。
とはいえ、流石に大将2人相手だと足止めが精一杯のようで、その他大勢の海兵達を抑えるためにも隊長達は必要だ。
そんな時、センゴクの号令により無情にも処刑が遂行されそうになってしまう。
と、その時だった。
「やめろォ~~~~~~~~!!!!」
ルフィにより覇王色の覇気が発せられた。
幾ばくかの海兵と処刑人が気絶したのだ。
これを受けて海軍は未来の有害因子として、より麦わらのルフィを危険視した。
そして白ひげは未来の明るい希望として、麦わらのルフィに期待した。
「麦わらのルフィを全力で援護しろォ!!!!」
ルフィを狙う海軍を妨害し、処刑台までルフィを送り届けようとする白ひげ海賊団と傘下の新世界の海賊達。
クロコダイルさえもミホークを抑えている。
白ひげはいつでもルフィを倒しに行ける黄猿を妨害している。
またジンベエはルフィを援護に行った隊長達の代わりに白ひげを支えている。
「ジンベエ…何してやがる…。おれはエースの弟を助けろと言ったぞ…。」
「わしは白ひげ海賊団じゃない。あんたの言うことを聞く義理はない。」
「へッ、アホンダラァ…。」
「ニュ~。おれも船長の意向ならば仕方ないよなァ~。」
「…お前さん、今までわしのことを船長なんて呼んだこと無かろうに…。」
「………アホンダラァ。」
そしてガープをもぶっ飛ばしたルフィがついに処刑台にたどり着いた。
しかし、白ひげの隙をついて放たれた黄猿のレーザーによりハンコックから貰った鍵を破壊されてしまった。
センゴクも能力を使い、絶体絶命のピンチになってしまう。
そこでまさかの処刑人に成りすましていたMr.3のおかげで鍵を作ることが出来た。
センゴクの攻撃をなんとか防いだルフィは、ついにエースを解放したのだ!
絶対不可能な願いを兄への思いだけを胸に愚直に進むことで叶えてしまった麦わらのルフィ。
弟の助けの手を掴んだエース。
ゴムゴムの実とメラメラの実の無敵の兄弟コンビ攻撃が海軍に炸裂した。
そんな時、スクアードが外輪で船を動かし広場まで上がってきた。
特攻隊として決死の殿を務めるつもりだ。
しかし、白ひげは片手で船を止め、スクアードを諌めた。
「今から伝えるのは………!!最後の船長命令だ……!!!よォく聞け……白ひげ海賊団!!!
お前らとおれはここで別れる!!!!全員!!必ず生きて!!!無事、新世界へ帰還しろ!!!
行けェ!!!!野郎共ォ~~~~!!!」
白ひげを1人残していくことに踏ん切りがつかない船員達。
しかし、白ひげやその覚悟を汲んだ者達から発破され、ひとりまたひとりと逃走を決意する。
エースも白ひげに感謝を示し、おれがオヤジで良かったか、という問いに、当たり前だ!!!と答えた。
エースという人質がいなくなり、遠慮なく全力を海軍に向けることができるようになった白ひげ。
その力はマリンフォードを沈めるかの勢いであった。
奮闘する白ひげに群がる海兵達と、逃げる白ひげ海賊団達を追撃する海兵達。
なっちゃんはどちらを優先するか迷っていた。
おそらく、このままでは白ひげが死ぬ。
しかし、エースが誰かに殺られることも覚えているので捨て置けない。
究極の二択であった。
そして、なっちゃんはーーー…………
白ひげ海賊団を追いかける海軍の攻撃は熾烈を極めた。
特に三大将の相手が大変であった。
「本気で逃げられると思うちょるんか………!!めでたいのう。」
赤犬の執拗な攻撃が白ひげ海賊団の背後を襲う。
白ひげ海賊団達は1人でも生き残ろうと必死に逃げていた。
なんとか船を反転させ、あるいは軍艦を奪い、いざそれに集まろうとした時、赤犬の渾身の煽りが飛んで来た。
「敗北者じゃけぇ…!!!」
それに乗ってしまったエースは無謀にも赤犬に立ち向かい、手痛い反撃を食らってしまった。
赤犬は次に麦わらのルフィに狙いをつけた。
限界が来ていたルフィは赤犬の攻撃を避けることができない。
そしてその赤犬の拳がルフィに当たらんとした時、エースは身を呈して弟を庇った。
そしてエースは身体に大穴が空き致命傷を負った………………かに思えた。
その一撃はなっちゃんが守っていた。
「ニュ~~~。嫌な未来が見えたんでな。こっちに来てよかったぜ。」
「……このタコがァ。何度も邪魔しおってからに……!!」
「悪いが、オヤジの面倒も見なけりゃならんのでな。速攻で行かせて貰うぜ。
『サンゴ六刀流 六ノ型 奥義 蛸足鬼剣』」
その瞬間、なっちゃんの6本の腕が黒く変色し、それぞれの腕が放てる最強の一撃が赤犬を襲った。
見聞色を極めた自然系の能力者は、相手の攻撃に合わせて流動する身体をコントロールすることで、覇気の攻撃でも躱すことができる。
そのため、大将レベルの自然系の能力者にダメージを与えるには、武装色の覇気は勿論、より高度な見聞色で上回るか、あるいは不意を突くしかない。
しかし、なっちゃんが編み出したこの奥義はそのどちらでもない。
6本の腕を活かした同時攻撃。
それぞれの腕から放たれる最強の一撃は、見聞色でも見切れない速度を誇る。
それが6つの方向から同時に襲いかかるのだ。
ひと度この技の間合いに入ってしまえば、避ける術はない。
赤犬は両手足と首、心臓を同時に斬られた。
しかし、赤犬も高レベルの能力者である。
かろうじて急所を断たれることは避けたようだ。
それでも、あれではもうしばらく戦闘不能であろう、となっちゃんは判断した。
一方でなっちゃんの方もタダでは済んでいなかった。
この奥義は腕への負担が大きく、覇気もまた大量に消費する。
かつてのなっちゃんであれば日に一度しか使えなかった。
今でも少しの間腕がシビレ、六刀流の型も一部使えなくなってしまう。
覇気も硬化や気配察知等の基本は使えるが、内部破壊や未来予知などの応用技はしばらく使用不可となる。
これだけのリスクを負ってでも赤犬を排除するべきだとなっちゃんは考えたのだ。
なっちゃんはこれ以上エースが余計な事をしないように、かろうじて無事だったモビー・ディック号の上へとぶっ飛ばした。
「痛てェ!いきなり何すんだァ、なっちゃん。………いや、助けてくれてありがとう。おかげでルフィも救われた。」
「ニュ~。これでも怒っているんだぜ、エース。
この海で!…弱い奴に自由はねェ……。オヤジをバカにされてもお前の強さじゃあ、撤回させることもできやしないのさ。悔しかったらもっと修行せい。修行を。
………ジンベエ兄貴、エースが勝手に船を降りないよう物理的に押さえ付けておいてくれ。」
「あいわかった。それでお前さんはどうするんじゃ。」
「あいにく、おれにはもう一仕事あるんでね……。先に出ていてくれ。すぐに追い付く。」
なっちゃん達がやり取りをしている間も白ひげは暴れていた。
バカ息子がやっと自分なんて老いぼれではなく、未来を助けに行ったおかげで、後顧の憂いがなくなったのだ。
白ひげの発揮する力はここに来て、最高潮となっていた。
しかし、そのご機嫌状態も長くは続かなかった。
黒ひげが現れたのだ。
白ひげは仲間殺しの大罪を犯したティーチだけは息子とは呼べないと言い、その過信と軽率さの隙を突いて大ダメージを与えた。
しかし、黒ひげとその仲間達によって反撃にあってしまう。
白ひげに未だ致命傷はないが、元々寿命が近く薬で騙し騙し延命していた所に、これだけ全力で能力を行使したので、その身体には相当な負担が掛かっている。
このままでは黒ひげ達になぶり殺されてしまうだろう。
海軍も海賊同士が潰し合うならばと裏で着々と包囲網を敷きながら静観している。
また、急いで船に乗り込もうとしている白ひげ海賊団を攻撃している部隊も多い。
まさに絶体絶命のピンチの白ひげに涙し、足を止めてしまう白ひげ海賊団の船員達。
隊長達はそれをなんとか叱咤して船に乗り込ませ、出航しようとしている。
海軍も青雉と黄猿を中心に、奪われた軍艦もろとも破壊する勢いで追撃している。
「ん~~~。ようやく会えたねェ、なっちゃん。そろそろリベンジさせてもらうよォ。」
「悪りィ、ボルちゃん。今付き合ってる暇がねェんだ。遊ぶのはまた今度にしようぜ。………マルコォ!黄猿は任せたぜ!」
なっちゃんは、Mr.3を回収することで海楼石の手錠を外すことができたマルコに黄猿の相手を丸投げした。
「オ~~~。つれないねェ。……仕方ないねェ。暇になったんで、白ひげ海賊団でも壊滅させておくとするよォ。」
「……させないよい!黄猿…、暇ならおれのリベンジに付き合ってくれよい。」
「おォ~っとっとォ。危ないねェ。」
黄猿を振り切ったなっちゃんは白ひげの所へ向かった。
白ひげは凶悪なレベル6の脱獄囚を含む黒ひげの一味全員を相手に苦戦していた。
「『サンゴ六刀流 七ノ型 奥義 一刀阿修羅 並びに 五ノ型 奥義 魚人剣術 千人斬』」
そこへなっちゃんの奥義が炸裂した。
6本の腕を1つに束ねるようにして放たれた強力な一撃は海軍の包囲網を蹴散らし黒ひげ一味に大ダメージを与えた。
しかし、先ほどの六ノ型の反動や、遠距離攻撃をするために五ノ型を併用した影響もあり、本来の技よりも威力が下がっていた。
そのため、黒ひげ一味はすぐに復活してくるだろう。
「オヤジィ!今のうちだ。逃げようぜ。……サッチの仇を討てないのは癪だが、もう目的は達成したんだ。後は逃げるが勝ちだぜ。」
「グラララ。逃げるだって?馬鹿を言うんじゃねェ!!このおれの海賊人生に一切の逃げ傷はない……!息子の仇を目の前にしてむざむざ逃げ恥を晒せるかァ!!お前こそさっさと行きやがれこのバカ息子が………!!!」
「ニュ~~~。正直そう言われるのはわかっていたぜ。…ここで問答する時間が惜しい。とっておきを使わせてもらう。素直に逃げないオヤジが悪いんだからな!」
「おめェ、何を……。
……!!アホンダラァ……!こりゃ海楼石か……!」
なっちゃんは、マルコに使われていた海楼石の手錠をこっそり持ってきていたのだ。
勿論手錠として使うには白ひげの腕はでかすぎて嵌められないのだが、片手首に手錠全体を使って巻き付けた上で輪っか同士を嵌めれば、むしろ白ひげの腕の太さも相まって、アクセサリーのように装着することができる。
海楼石は触れてればいいのでこれで問題ない。
「そうだよ。海楼石だ。流石に効くだろう。
そしておれはわからず屋なオヤジを誘拐することをここに宣言する!!!」
そしてなっちゃんは力が抜けた白ひげを担ぎ上げ、とっとこ海へと走り出した。
「…………!!逃がすなァ。白ひげは今無力化されている。千歳一遇のチャンスだ。全軍、追えェ!!!追撃している部隊も反転して挟み撃ちにしろォ!!」
センゴクが号令を発した。
「ゼハハハハ。面白ェ奴だ。……だが逃がすと思うかァ!このおれの宝をよォ……!!」
黒ひげも追いかける。
引き寄せる能力があるので逃亡する際の一番の脅威だ。
それは白ひげとの戦闘を見ていたなっちゃんもわかっているため、遠くから『五ノ型 魚人剣術』で牽制している。
白ひげを両手で担いでいても、残り4本も手が空いている。
やはり6本腕は最高だな、となっちゃんは自画自賛した。
その自慢の腕が、一番嫌っている誘拐にも役に立つとは皮肉ではあるが。
なっちゃんの障害は後方だけではない。
もう海へと船を出している白ひげ海賊団を追撃している海兵達が、一部反転して前方に待ち構えているのだ。
幸い、黄猿は空中でマルコが抑えており、青雉も海を先回りして正義の門の前で白ひげ海賊団を食い止めているのでここにはいない。
ここが勝機だと見たなっちゃんは、前方から放たれる砲弾や銃撃を気にすることなく突っ込んだ。
なんとか4本腕でも切り抜けたが、今度は十を超える中将達が襲いかかってきた。
流石に手が足りず、分が悪いように思われたが、なっちゃんにはこのような手一杯の時のための技もあった。
「『サンゴ六刀流 三ノ型 蛸墨鉄砲』」
「ええ~~!!六刀流の技なのに刀使ってないじゃん!!!」
一般海兵がツッコんだ。
これは口に含んだ墨を覇気で硬化して放出する技だ。
その威力は、魚人空手の真髄である水の制圧を修得した今となっては、昔のものとは比べ物にならない程だ。
「ニュ~~。これでも手が足りねェ。……そうだ!…オヤジィ。今からオヤジは刀だ!!!……ひらめいた。名前は名刀…『髯嵐』」
「このアホンダラァ…!さっさと錠を解いておれを放しやがれ……!!」
ノーモーションで使える『三ノ型 蛸墨鉄砲』と、新たに得た刀も合わせた六刀流で、なんとか中将の猛攻を防ぐなっちゃん。
しかし、流石に無傷とはいかないようで、ようやく包囲を突破した時にはその身体は傷だらけであった。
一応、新しい刀には傷がつかないように気をつかっていたので仕方がない。
また、まだ未来予知も使えない状態というのも影響は大きい。
このまま何もしなければ出血多量で死んでしまうだろう。
そして、あと一歩で海に出れるというその瞬間、赤犬が立ち塞がった。
「ニュ~~。タフだな赤犬。もう立っているのでやっとだろうに。」
「…ハァ…ハァ……。わしが逃がさん言うたらーーーもう生きる事ァ諦めんかい。バカタレが…。」
「押し通る…!!」
「好きにせい!!!
『冥狗』」
なっちゃんはあえて反撃せず海へ出ることを優先した。
背中を貫かれるなっちゃん。
しかし新品の刀だけは絶対に守った。
海へ入るとすぐさまなっちゃんは深く深くへと潜っていった。
「ゼハハ、ガープゥ、お前が邪魔するからオヤジに逃げられちまったじゃねェか。……どう落とし前つけてくれるんだァ!!」
「黙れ、黒ひげ。そもそも海賊であるお前さんを見逃す義理はない。」
「セ、センゴク元帥!白ひげとなっちゃんが逃亡しましたァ!!」
「わかっておる。……全軍、落ち着けェ!!!魚人の奴はともかく、白ひげは能力者の人間!その内呼吸のために海上に上がってくる。そこを狙うのだ!!
そして、その場所はおそらく、正義の門の前で青雉により足止めさせられている白ひげ海賊団達の所になるだろう!
さあ、お前達も早く軍艦に乗り込んで奴らを追いかけろ!!そうすれば海に浸けられ弱った白ひげも出てくるぞ!エースや麦わらのルフィ共々絶対に逃がすなァ!!!」
こうして海軍は慌てて正義の門へと向かったが、一足遅かった。
正義の門を背中に海賊達を逃がさないように海を凍らせ死守していた青雉であったが、突如後ろの正義の門が開き、覇王色の覇気で動きを止められた。
「なんだァ!?」
また、空中でマルコと戦っていた黄猿もある男に銃を向けられ制止させられた。
「……おォ~っとっとォ。ベン・ベックマン~~~…!!」
白ひげ海賊団の船員が言った。
「何でここに……!!四皇がいるんだよ…!!!
赤髪のシャンクスだァ!!!」
「この戦争を終わらせに来た!!!」
その頃なっちゃんはセンゴクの予想に反し、海上に上がることなく海を進んでいた。
では海中で呼吸のできない白ひげはどうしているのか。
その答えはシャボンを利用した酸素ボンベにある。
そう、護送中のエースを助けるために必要になるかもしれないと念のため用意していたあの酸素ボンベだ。
「グララララ、随分準備がいいじゃねェか。昔のガキだったお前とは思えないな。」
「ニュ~~~。なんだ、オヤジ。もう怒ってないのかい?」
「へッ、ここまでされちゃあ今更おれが怒った所で、もうどうしようもねェだろうが。」
「ま、おれもオヤジと別れてから長年一国の街の代表をやってたんだ。そりゃあ大人にもなるさ。」
「とはいえ、ここまでおれの言うことを聞きやがらねェバカ息子は初めてだ。ゲンコツ一発で勘弁してやらァ。」
「根に持ってるッ!!
……おれのオヤジは白ひげだが、海賊を学んだのはロジャー船長からだからな。そりゃ自由にもなるさ。
………………おれが息子でよかったか?オヤジ……。」
「グララララ……、当たり前だ……!!!
我が自慢の息子よ……!!」
こうしてマリンフォード頂上戦争は終結した。
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なっちゃん:知識で白ひげとエースが死ぬことだけは知っているが、細かいことは何も覚えていない。故に白ひげ絶対守るマンと化した。
何気にミホークに白ひげから引き離されていた時が一番気が気でなかった。
常に白ひげの様子を見聞色で窺っていたので、いち早く心臓の発作という不調に気付き駆けつけた。
最後の方で背中を赤犬に貫通させられているが、原作のジンベエも平気だったのでおそらく大丈夫だろう。
余談だが、白ひげ海賊団傘下の船長にタコの魚人がいたので気になっている。
ミホーク:赤髪以来の同格の剣士相手に内心テンション爆上げだったが、冷や水ならぬ冷や墨をかけられて萎えた。ちなみに三ノ型ではなく、本当にただの墨である。
この戦争ではなっちゃんが自分に集中してくれることはないと悟り、後は適当に流しながら七武海としての義務を遂行している。後日、お互い全力が出せる状況で決闘を申し込もうと画策している。
スクアード:白ひげに裏切られたと思いつつも、刺すことは考えなかった。
それは白ひげがロジャー海賊団の元クルーでも船に乗せる男であることを知っていたからであり、かつてのなっちゃんとのケンカで恨みが少しは晴らされていたので恨みより白ひげへの恩が勝ったからでもある。
とはいえ、エースが仇の息子ということを事前に一言でも教えてくれなかった白ひげに怒りを覚えたので、ケンカすることにした。
いや、この状況で親子ケンカなんかしている場合かよ、と思うがバカな息子なので仕方がないのかもしれない。
それに、また再びなっちゃんにケンカで借りを返す時のために、長年鍛えていた拳の威力は、不意を突かれた白ひげが膝を地面に突いてしまうくらいには威力があった。
クロコダイル:シャバに出てウキウキと白ひげにちょっかいをかけていたが、思ったよりも弱っているその姿に複雑な思いをした。
白ひげ海賊団古参クルー:実はなっちゃんがいた時からいる古参のクルーは、その修行癖が少し伝染しており、原作よりも多少は強化されている。マルコが終盤に黄猿を長いこと抑えていられた要因でもある。
とはいえ、百獣海賊団のように過酷な競争がなく、ビッグ・マムのように理不尽な無茶振りもないので、船員達が強くなり続けることはない。
もしもなっちゃんが白ひげ海賊団にいたままであったら、もしかしたら白ひげのワンマンではなく、船員も含めて最強の海賊団になっていたかもしれない。
ルフィ:エースと同じ船に乗った所で安心して、張り詰めていた気が解れ、ついに気絶した。その身体は限界を超えていたが、この後駆けつけたローに治療されて事なきを得た。
エース:実は正義の門の前で他の隊長達と一緒に青雉と戦っていた。全く頑固で懲りない奴である。それでもそのおかげもあってか青雉による犠牲者は抑えられた。ジョズも炎で解凍し、一命を取り留めている。
青雉:終盤1人で白ひげ海賊団とその傘下の海賊団を食い止めていた化物。
能力者のくせに海上戦闘が強すぎる。
船が氷で止められていたので、いかにエースがいようと、あのまま赤髪が来なかったら足止めされて海軍と挟み撃ちにされて海賊達が全滅していた可能性は高い。
シャンクス:世界政府へのスタンスが謎な人。
(これから原作で情報が明らかになっていくことによって、原作とは異なり明らかに世界政府側が劣勢なこの状況で、戦争を終結させたことに矛盾が生じるのではないかと作者は震えている。
まあ、その場合は遠くから見聞色で奮闘するなっちゃんを見ていて、それで絆されたというご都合解釈で勘弁してほしい)
『サンゴ六刀流』一覧
『一ノ型 六刀の円舞曲』:6本腕による流れるような連続攻撃。上下左右から迫る隙の一切ない斬撃を防ぎ続けることができない者は、たちまち細切れにされてしまうだろう。はっちゃん命名。
『二ノ型 蛸壺の構え』:阿修羅のような不動の構えで、剣の届く範囲に侵入したモノにカウンターを決める。その範囲内に限りより精度の高い未来予知を使うことができ、相手の攻撃を防御や受け流しで撃墜する様は、まるでバリアーがあるように見える。他作品で例えるなら制空圏である。はっちゃん命名。
『三ノ型 蛸墨鉄砲』:口に含んだ墨を放出する技。魚人空手で得た水の制圧の心得と覇気により、貫通力だけならば黄猿のレーザーに次ぐ威力を持つ。ただしノーモーションで放てるという利点がある一方で、射程や爆発力など劣っている面も多い。
『四ノ型 爪楊枝』:魚人の海中戦闘の基本にして奥義である突進力を用いた突き技。なっちゃんの技の中で最速の一撃であり、海の中で助走をつければつける程速度と威力が上がる。地上でも一応使うことはできるが劣化する。実は赤犬の白ひげへの攻撃を防ぐ時に使用していた。
『五ノ型 魚人剣術』:魚人空手を参考にした、大気中の水分を通して伝わる見えない斬撃。百人斬が魚人空手でいう千枚瓦に相当する。他の型と併用できるが、その場合は威力が下がってしまう。三ノ型も近距離しか威力が持続しないことを考えれば、なっちゃん唯一の遠距離攻撃方法である。
『六ノ型 奥義 蛸足鬼剣』:6本の腕それぞれで出来る最強の一撃を同時に放つ技。1つの腕による斬撃でさえ、全盛期のガープのゲンコツに迫るかという一撃なので(39才時点)、それを同時に6つ受けて無事で済む者はいない。ただし、武装色の内部破壊と見聞色の未来予知と六刀流と筋肉、全てをフル活用した技であるので、使うと相応に消耗する。
『七ノ型 奥義 一刀阿修羅』:6本の腕を1つに束ねるようにして放つ強力な一撃。なっちゃんが昔から求めていた強力な必殺技の答え。他の型とは異なり隙は大きいが、放つことができれば一番威力の高い技である。五ノ型と併用することで、威力は下がるが、巨大で見えない斬撃を伝える衝撃波を放つことができる。
今までは勢いで書いてましたが、初めて壁にぶつかりました。多数のキャラを扱わなければならない頂上戦争を描くのは想像以上に大変でした。改めて尾田先生はスゴいと実感しました。
さて、もう描きたい事を今の実力で精一杯やりきったので、これでなっちゃんの物語は一端終了とさせていただきます。
エピローグを投稿するかは明日の私の筆が乗るかどうか次第でしょう。
少しの期間でしたが、リアルタイムで評価や感想、誤字報告をいただきながら執筆するのはライブ感があって、とても楽しかったです。
皆さんに育てられながら、こうして書き終えることができました。
ありがとうございました。
ランキングにも載ってくれたのは読み専として望外の喜びでしたね。
初心者の私でもこうして物語を紡げるのは、ひとえにONE PIECEとい作品の骨格がしっかりしており、その世界に住む人々に深みがあり、とても魅力的だからでしょう。
拙作を見て、少しでも原作を読み返してくれたり、二次創作をしてみようと思ってくれたならば幸いです。