転生したらオバロ世界のエルフだった件について 作:ざいざる嬢
お待たせしました。
一度書いたものを書き直して、プロットもどきを見直して、ACⅥにのめり込んでいたらこんなに遅れてしまい……。
原作が絡むと中々難しいですね。キャラも増えますし。
気づけば総合評価点も15000を突破してました。皆様応援ありがとうございます。
並びに、新作短編という名のオバロ×AC風作品を書いたりしたので、よろしければどうぞ。
https://syosetu.org/novel/330309/1.html
おいでませ、アインズ・ウール・ゴウン 〜第一印象で大抵のことは決まるらしい〜
どうも、アレーティアです。
今私は何をしているかというと──
ナザリック大捜索をしています。
時期的にそろそろなんですよね。ただ、何時来るのかは明言されていなかったので、余裕そうに見えて割と必死です。
何せタイミングを誤れば世界征服真っしぐらなのでね。ジルクニフが禿げてしまいます。いや、もう禿げはしませんけど心意気的な問題で。
私がアインズ様──もといモモンガさんに会いたいタイミングは大きく分けて三つ。
一つは転移直後の夜空を観て「キラキラと輝いて……まるで宝石箱のようだ」と呟くシーンですね。
モモンガさんを楽に殺せるタイミングもここです。 デミウルゴスも供周りにいますけど、この時のモモンガさんは鎧を着ているので魔法が数えられる程度しか使えません。なので、速攻でデミウルゴスさえ戦闘不能にすれば、後はモモンガさんを追撃して叩きのめせばクリアです。その後、確か無条件で復活効果を持つ指輪が発動するので復活しちゃう上に異常を察知したナザリック勢がやって来るんですけどね。無理ゲーです。
こんなことを考えましたが、敵対するつもりはさらさらありません。守護者と一対一なら私もどうにか出来ると思いますが、ナザリックという組織を相手にするとなるとどう足掻いても私一人では敵いません。
この世界の強者を集結させても無理でしょう。1500人の侵攻を跳ね除けたあの難攻不落のナザリックには少なくとも有効な
そういう意味では私も八欲王の血筋という切り札を切れば、かの浮遊都市エリュエンティウを利用することは可能かもしれませんが、それは同時に真なる竜王たちを敵に回すことにもなるんで基本却下ですね。本当に切羽詰まった時はツアーに相談しますけど。
話が逸れましたが二つ目の説明です。
二つ目はカルネ村ですね。原作通り法国が帝国騎士に扮して村人たちを虐殺してガゼフの抹殺を企めば、やがて虐殺の光景とセバスを見てたっちさんを想起したモモンガさんが義憤に駆られ現れます。アルベドが共周りにいますが、ガゼフのように村人を救ってもらったことを感謝しつつ、友好な関係を築ければ安心出来るかもしれません。
ただ、この案は既に潰れています。今更法国がガゼフを暗殺する必要性がありませんし、何より騎士に扮して村人たちを虐殺しようものなら
一応、領地の村々には将来有望な──後に騎士爵位を与え王国の領土を与えようと思っている──騎士を常駐させていますし、なんなら魔法詠唱者や神官も重要度が高い村には配備しています。
なにかしら不測の事態が起きた場合は私やルミリア、アセロラたちエルフにも即座に連絡が行く様にしてあります。備えは万全です。
そんな状況で村を襲うなんて暴挙に出たら、大体は返り討ちに出来ます。まあ、余程愚かでない限りはこんなことするはずはないでしょうけど。
そして三つ目は冒険者デビューをしようとしたモモンを捕まえることですね。
ナザリックから最も近い都市はエ・ランテル。私の本拠地の一つです。このためにエ・ランテルは今や帝都アーウィンタールを凌ぐとも言われるほど発展させてきました。近々、魔術師組合を吸収して建設される帝国魔法省の支部も出来上がります。
……まあそういう建前でフールーダがこの都市に入り浸れるように準備をしているみたいですが。 いやまあ、別にいいんですけど、帝都のこともジルクニフのことも忘れないであげてくださいね?
なお、当然ですが冒険者組合も実質私の支配下に入っています。何せ、元々帝国では騎士たちが率先して危険なモンスターを倒して治安を維持してきました。それこそミスリル級以上でなければ勝てないようなモンスター以外は基本的に騎士たちが倒してしまうため、冒険者組合は閑古鳥が鳴くくらいには仕事がありません。
そして、このエ・ランテルにおいては近隣のトブの大森林は
平原に現れるモンスターなんかも定期的に騎士たちが巡回して狩っていますし、ミスリル級以上でなければ対応出来ないモンスターも鮮血騎士、もしくは私が直々に排除しに向かうので冒険者の食い扶持はほぼないですね。 精々カッツェ平野でアンデット狩りかエ・ランテルから帰る商人や貴族の護衛ぐらいじゃないですかね?
そんな状況で組合長であるアインザックから泣きつかれて、ラナーやジルクニフ、ザナックや引退した冒険者を親衛隊として雇用しているレエブン侯を交えて協議し、結果冒険者組合は新しい形を取ることとなりました。
これこそ、アインズ様が魔導国でやろうとしていたこと──未知の発見です。
真の冒険者として活動させるべくエ・ランテルを拠点として活動し始めた蒼の薔薇の方々に教導をお願いして若手の冒険者志望たちを育てているところです。
私やジルクニフなど国の上層部は私が〈
場合によってはユグドラシルの遺産やそれに通ずるものの発見にも繋がる可能性があるので、ツアーにも支援させています。むしろしろって脅しました。 そうしたら今度、教導として知り合いのアダマンタイト級冒険者を紹介してくれるそうなので、楽しみにしています。
そんなこんなで、原作においてモンスター退治専門の傭兵と言われ「夢がない」とアインズ様に失望されていた冒険者という職業は、多少夢がある仕事になったのではないかと思います。なので、アインズ様の琴線に触れるのではないかと期待もしています。
とはいえ、やはりこのケースもカルネ村の一件があってからこそ、ナザリックがこの世界に対する情報収集兼この世界での金銭集めのために行われることであって、原作通りに進むか分からないので不確定なんですよね。
ままならないなぁと思いながら星降る夜空を背景に〈
現れるならこの辺りのはず……毎夜毎夜転移しては夜が明けるまで〈観測衛星〉で周囲の地形に変化がないかなどを調べながら──あれ?
少し離れた所に二つの人影が見えました。 こんな夜遅くに出歩いているのは何者でしょう?燕尾服を纏った老人とメイドが……って!?
セバスとナーベラルじゃないですかアレ!? え、転移してきたの今日ですか!?
おっかしいですね〜、今さっき使った〈観測衛星〉には何も引っかからなかったんですけど……もしかして、ナザリックってこういう魔法に対する防御とかされてます?なら仕方ないですね。
一先ず、ナザリックの場所まで分からないので二人を尾行します。ただ、バレると不味いのでアインズ様お得意(?)の〈
そうして尾行を続ければ……見えてきましたナザリック地下大墳墓!
「ああ、遂にこの時が来てしまった」と思うと同時にあのナザリックをこの目で見ることが出来るという感動が押し寄せてきます。 さて、ここからは実質行き当たりばったりになりますがここまで来てしまった以上、最早退くことはあり得ません。 全ては明るい未来のためです。
〈完全不可知化〉を解除し、〈
「こんばんは、良い夜ですね」
「むっ?……こんばんは。 何者かは存じ上げませんが、この地へ何の用でしょうか?」
うーん、第一印象は悪くないと思いたいのですが、警戒心バリバリですね。そりゃあ異常事態に巻き込まれてすぐに現れた不審人物を警戒するなっていう方が無理ですけど。
ほら、後ろでナーベラルが「セバス様、殺しますか?」なんて小さい声で話しかけています。 いきなり殺すっていう発想はやめてくださいよ。私でもしないのに。ホントですよ?
「申し遅れました。私はこの辺り一帯の領地を治めているアレーティアと申します。 この地を訪れたのは先日までは何もなかった場所に突如現れたこの墳墓が何かを確認しに来たのですが……執事にメイドがいるということは、貴方たちが仕える御方がいるのではありませんか?」
「その通りです。私はこのナザリック地下大墳墓で執事の任を与えられているセバス・チャンと申します。 そして此処、ナザリック地下大墳墓を治めるのは至高の四十一人のまとめ役であるモモンガ様に他なりません。 それで、この辺り一帯を治めているという貴女はこのナザリックまでもが貴女の物……などと言うわけではありませんね?」
ギロリ、とセバスのこちらを射貫くような視線を飛ばしてきます。 ここで原作──あれはWEB版でしたかね?アルチェルのような態度、発言をすれば即終了ですが、私はあんな馬鹿とは違います。
「もちろんです。 先日まで無かったものを私の物だなんて言うほど強欲な人間に私が見えますか?」
「いいえ、どうやら貴女は清き方のようですね。不躾な態度を取ってしまい申し訳ありません」
「いえいえ、お気になさらないでください。 ……それでなんですが、どういった事情でこの墳墓がこの地に現れたか、また今後のことについて話し合いをしたいのでこの墳墓を治める方とお話しさせていただくことは可能でしょうか? 勿論、日を改めろというのであればそうさせてもらいますが」
セバスが考える姿勢になりました。 現地の住民である私はナザリックにとって現状最大の情報源です。一刻も早く多くの事柄を知りたいはず。ならば、アポイントメントが無いとしても悪いようにはされないはず……。
しばらくして、セバスがようやく口を開き──
「分かりました。私の方からモモンガ様にお会いできるように掛け合ってみます」
ヨシッ!これでアインズ様と一対一で話せる!
「ですが、条件として貴女を武装解除した上で一時的に拘束させていただきます。 どうやら貴女は
ああ……そうなりますか……。まあ、当然と言えば当然の対応ですね。 それよりもセバスから同等の強さ判定をされたことが驚きです。私のレベルは百だった……?でも行き詰った感じがしないのは〈
とりあえず、この条件を呑まないことには対面……もとい謁見が叶わないのでやむを得ません。
「……分かりました。こちらも敵対する意思が無いことを証明出来ますから。 ただ、こちらも不安なのでせめて武装解除した後に殺す……なんてことはしないと誓っていただけますか?」
「当然でございます。 貴女が武装解除した後、危害を加えないと至高の御方たちに──たっち・みー様に誓って約束しましょう」
おお、その名を出してまで約束してくれるのであれば安心ですね。最初に会えたのがセバスで良かった……。
それからナザリック地表部にあるログハウスへと案内されて、そこで武装解除し簡易的な拘束を受けました。 精々手錠をされる程度で、この手錠にも魔法的な効果は無いようです。本当に簡易的で少し安心しました。
「では、この場でしばしお待ちください。 ナーベラル、監視は頼みましたよ」
「かしこまりました、セバス様」
そうしてセバスが報告のためいなくなり、ログハウスにはナーベラルと二人っきりの状態です。
「………」
「………」
き、気まずい……!相変わらずバリバリの警戒オーラを発していますし、ナーベラルは人間を──というよりナザリックのNPCたちは基本的に人間をムシケラ程度にしか考えていないので、私に対して嫌悪感を抱いているのが分かります。
は、早くアインズ様来てーッ!!
そんな心の叫びが届いたのか、それから五分ほどして──
「お待たせしてしまい申し訳ない。 私がこのナザリックを支配する者──アインズ・ウール・ゴウンだ」
遂に原作主人公との対面を果たしました。 顔には例の嫉妬マスクを着けて、腕や胸元も隠しています。
でもあれ?この時ってまだモモンガを名乗っていませんでしたっけ……?
アレーティア
実は大体行き当たりばったり。一番の狙いはデミウルゴスを伴っていた時に接触することだったが、結果オーライ。幸運は高い。某運命作品的に言えばタレント含めて幸運A+ぐらいあると思う。
セバス
原作屈指の善人。残念ながらこの世界でツアレとの出会いはない……とは言い切れない。
地味にアレーティアの実力を見抜いている。
ナーベラル
人間、ナザリック以外に対しては辛辣。
セバスがいる手前黙っていた。
モモンガ
原作主人公。この時点で既にアインズ・ウール・ゴウンを名乗っている。
感想、高評価いただけるとモチベーションが上がりますので、よろしくお願いします!