陰キャに魔法少女は厳しいです!【第二部開始】   作:黒葉 傘

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未来の示す可能性

【side:占い師】

 

 仄かに光を放つ白い扉。

 花園の最奥に作られた転送門、そこではこれから出動したり、討伐から帰ってきた魔法少女達が忙しなく行き交っていた。

 天井を飾る大きなステンドグラスから陽の光が降り注ぎ、少女達の着る色とりどりのドレスを淡く彩る。

 幻想的な、しかし魔法少女としては見飽きた日常の風景だ。

 そんな中私は自分の商売道具を抱えてヨタヨタと歩いていた。

 大荷物を抱えた私を幾人かの魔法少女が不審な目で見つめている。

 でも、彼女たちは自身の契約精霊に耳打ちされ、疑問符を浮かべながらも私を視界から外した。

 好奇の視線は気にせず、目をつけていた部屋の隅まで移動する。

 ちょうど陰になる位置で、いい感じに薄暗い、そこで商売道具を広げる。

 折りたたみ式の机と椅子一式。

 組み立てた机にはエキゾチックな柄のテーブルクロスをかけて……椅子にはお尻が痛くならないようにお気に入りのクッションを置く。

 そしたら、コスチュームの上から黒いケープを羽織り、目元を隠すように黒いレースの布を被る。 

 私の魔法少女コスチュームは鮮やかなオレンジだ。

 悪くはないけど、ちょっと色が鮮やかすぎるのが悩みどころ……もう少し怪しげな雰囲気を出したい。

 これで少しは印象が変わるだろう。

 最後に小さな看板を机の上に立てたら準備完了だ。

 

『魔法少女占い』

 

 小さな看板に内蔵された電球が怪しく瞬き、看板の文字を彩る。

 私は占い師、そう、魔法少女専門の占い師なのだ。

 各地の花園を渡り歩いてこうやって魔法少女が集まる門の近くで占い屋を開店している。

 

「もし、そこのお方」

 

 あくびを噛み殺しながらゆっくりと歩いていた魔法少女へと話しかける。

 いかにも仕事帰りといった雰囲気の少女だ。

 出撃へと急いでいる魔法少女を邪魔してはいけない。

 狙うのは、出撃後の帰還中の魔法少女だ。

 それならば少しくらい彼女たちの時間をとってもかまわないだろう。

 

「少し未来を覗いては見ませんか?」

 

 そうして、私は営業を始めた…… 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

 

 

「カメリアお願い!」

 

 リリィの声に応え、私は金魚たちを展開する。

 住宅街で蜷局を巻く黒い災害、蛇型の深獣へと狙いを定めた。

 前衛をリリィ、中衛はハイドランシア、後衛は私、いつもの布陣だ。

 展開した何十もの金魚たちを深獣へと殺到させ、その障壁を啄み無力化していく。

 

「障壁剥がしたよ」

 

「よし!とっどめー!」

 

 ホワイトリリィが討伐対象である蛇型の深獣へと躍りかかる。

 このまま彼女の持つ純白の槍を突き立てれば勝負は決まる。

 でも…………

 

「あぅっ!」

 

 蛇の尾が振るわれ、白百合の魔法少女は地面へと叩きつけられてしまった。

 しまった、金魚をちょっと大量に展開しすぎてしまった。

 蛇の周りに浮かんだ大量の金魚がリリィの視界を塞いでしまっていた。

 私のミスによって作られたその死角からの攻撃、リリィには防ぎようがない。

 蛇は大口を開けて地面に横たわるリリィへと迫る。

 やばい、追撃からリリィを守らないと。

 傘だ。

 あの魔力で作った和傘なら攻撃を防げるはずだ。

 仲間の下へと駆け寄る。

 

「あぶ!」

 

「ちょ、ちょっと!」

 

 が、私と同じようにリリィを守ろうとして飛び出したミスティハイドランシアと衝突してしまった。

 私たちはもみくちゃになりながら、地面へと落下する。

 よくよく考えれば、中衛であるハイドランシアがリリィを守ろうと動くのは当たり前のことだ。

 でも、自分のミスを挽回しようと必死な私はそんな当たり前のことにも気が付かなかった。

 ご、ご、ごめん!

 半分パニックになりつつも、なんとか体勢を立て直す。

 ハイドランシアも隣で立ち上がりつつも素早く水の鞭を再生成している。

 

「おーい……お二人さん?」

 

 そんな私たち二人が見たのは、槍に頭を貫かれた黒い蛇。

 リリィを噛みつこうとしていたその大口に槍が見事にクリーンヒットしていた。

 リリィ必殺の投げ槍が深獣の頭部を穿ったのだ。

 私たちがわちゃわちゃと戦犯ムーブをかましている間に、リリィは無理な姿勢からの反撃の一手を繰り出していた。

 蛇の頭がぐねりと傾き、その身が空中へと霧散する。

 リリィがドレスについた土埃を払いながら立ち上がった。

 その目はじとっと私たちを睨んでいた。

 ご……ごめんて…………

 

 

……………………………

 

 

…………………

 

 

……

 

 

「あたしたち、連携がうまく取れてないんじゃない?」 

 

 一通りメディアからの取材に応対し、ひと段落した帰り道にリリィから苦言が呈される。

 今日のことは絶対説教されるだろうなーと慄いていた、私的には聞きたくなかった一言だ。

 今回の連携ミスは確実に私のせいだ。

 リリィが攻撃をくらったのは私の金魚のせいだし、ハイドランシアがとっさに助けに回れなかったのも私のせいだ。

 あばばばばば……ワタクシったら超戦犯。

 

「ご、ご、ごみぇぇぇん!!」

 

 ので、謝る、即座に、勢いよく、大胆に、大声で。

 噛んでるとか言ってはいけない。

 こちらも必死なのだ。

 一度ヒビの入った人間関係は二度と元には戻らない、陰キャは知っている。

 関係性を崩さないように低姿勢に自分の非を認めなければと、陰キャは必死だ。

 

「い、いや。そんなに謝らなくていいから……」

 

 リリィには若干引かれた……ガッデム!

 

「あたしたちって実戦ばっかりで、よく考えたら連携訓練していないよねーって言いたかったの!別にミスを責めたいわけじゃないよ」

 

 あ、そなの。

 確かに、私たちチームリリィって一緒に訓練したことはないよね。

 リリィやハイドランシアは魔法少女活動の後によく花園の訓練場に行く姿を見かけるけど……3人では行ったことがない。

 私?

 いや私は帰宅部エースですし。

 即帰宅のほぼ実戦オンリーだけど何か?(開き直り)

 

「カメリアにはチーム戦に慣れてもらうとして、私やリリィに必要かしら?」

 

 ハイドランシアさんはっきり言うねぇ。

 うーん、私がチームに加入する前から2人ってチームメイトだったんだよね。

 確かハイドランシアの妹さんとで三人のチームだったっけ。

 現状私以外の2人は息も合っているし、問題ないように見える。

 そう考えるとやっぱり連携を乱しているのは私であって、2人には訓練なんて必要ないのでは?

 

「絶対いる!あたしはまだ自分でトドメを刺すのに慣れてない。それに!シアちゃんだって今日ずーと惚けて連携不足だったじゃん」

 

「う!?」

 

 え?

 ハイドランシアが惚けてた?

 本当?全然気がつかなかった。

 ……でも確かによく考えてみると、そもそもリリィに深獣の攻撃が当たったというのも変な話だ。

 いつもならハイドランシアの水の鞭が攻撃を逸らしてくれるはずなのに。

 今日リリィに攻撃がいった時、彼女は防御できなかった。

 ハイドランシアにも自覚があるのか、口を噤ませている。

 

「誰が悪いとかじゃなくて、あたしたちみんなに問題があるの、だから一緒に連携力を磨きましょう!」

 

 リリィはそう言って陽気にウィンクをかます。

 う、うん、いいんじゃないの。

 く、訓練かぁ……私としてはさっさと帰ってお布団に包まりたいけど……リリィの指摘はもっともだし、私がこれ以上足を引っ張るのは心苦しいものがある。

 私たちには、連携力が足りていない。

 私は頷く。

 よーし今日は訓練じゃぁ!目一杯頑張るぞぉ(やけくそ)

 ね!ハイドランシア。

 わたしは隣に立つチームメイトにも目配せをする。

 ハイドランシア?

 なぜか目を逸らされた。

 うん…………?

 

「……………………」

 

 そこには気まずそうに目を逸らしまくっている青い魔法少女がいた。

 え、どしたん?

 戸惑う私とリリィの前で躊躇いがちに彼女の口が開く。

 

「あの……、今日、ね、ちょっとぉ……用事があって…………」

 

 oh…………

 早速連携力の無さが露呈していますよこのチーム。

 ハイドランシアもリリィの言うことが正しいと分かっているのだろう、とんでもなく申し訳なさそうな顔だ。

 でも、用事があるのなら仕方がないかぁ。

 いきなりの話だし都合が合わないこともあるよね。

 

「………………」

 

 なんとも言えない空気が広がる。

 いや、どうするんだこの空気。

 このどうしようもない空気の払拭は陰キャには荷が重いです。

 

「じゃ、じゃあまた今度やろっか!」

 

「うん。本当にごめんね」

 

 リリィが不必要に明るく提案し、その場はなんとか収まった。

 連携訓練は後日三人の都合の良い日付で行うことになった。

 ハイドランシアは終始気まずそうに頭を下げていた。

 何度も振り返りながら、申し訳なさそうに、用事とやらに向かっていく。

 

「………………」

 

 後には、笑顔のまま固まった私とリリィが残された。

 こんな気まずい思いをしてまで向かうなんて、よっぽど大事な用事だったみたいだ。

 もしかして今日上の空だったのって……その用事のこと考えてた?

 リリィの方をチラリと盗み見る。

 笑顔だけど、なんだか悲しそうだ。

 う、うぅぅん……このまま私も帰りますとは言い出しづらいなぁ……

 でも陰キャな私には声がかけづらい。

 かけづらい……んだけど……

 

「ぁ、ん、うぇ……その、リリィがよければなんだけど……私と、この後訓練しないかなー……なんて。は、はは……」

 

 顔が熱い。

 やっぱこんなこと言うんじゃなかった。

 絶対私のキャラじゃない。

 早くおうちに帰りたい。

 

「うん。ありがとうカメリア」

 

 でも、私の言葉を聞いたリリィは嬉しそうで……

 やっぱり勇気を出してよかったと思ったり。

 

 

……………………………

 

 

…………………

 

 

……

 

 

「ぜぇ…………ハァ……うぇぇえ」

 

 嘘、嘘です、勇気なんて出すんじゃなかった。

 絶賛後悔中です。 

 

「よ〜し、私の後に続いて!」

 

 明るい声が私を誘導する。

 ちょっ、ちょっと待ってリリィさん、私に続けって何そのルート。

 前方を走る魔法少女は壁を蹴り上げると宙を舞い高い壁を軽々と飛び越える。

 なにそれオリンピック選手ですかあなたは!?

 

「ぅ、うゃぁぁあ!」

 

 私も見様見真似で壁を蹴り壁を飛び越えようとしてみたけど……

 

「ブべっ」

 

 無様に壁に頭からぶち当たる結果に終わった。

 そのまま壁からズリ落ち、私は床に横たわる。

 む〜り〜。

 花園の訓練場、その中でもより実践的な訓練を積むための施設に私はいた。

 私の周りには柔らかい素材でできた大小様々な障害物が設置されている。

 おそらく市街地を模しているのだろう、訓練中の魔法少女たちが障害物を駆け上がったり飛び越えたりと立体的な動きの訓練をしているのが見える。

 こうやって横たわって見上げていると、彼女たちのスカートの…………いや、やめておこう。

 見えてはいけないものが見えた気がして床に突っ伏す。

 

「ありゃ、大丈夫?」

 

 私がついてきていないことに気がついたのかリリィが戻ってきた。

 横たわる私に手を差し伸べてくれる、優しい。

 彼女の手をかりて私はなんとか立ち上がった。

 ちょっと走り込んだだけなのにもう膝が震えている。

 私持久力なさすぎでは?

 そもそも連携訓練のはずなのになぜこんな走り込みをしているのかということなのだが、始まりは私と彼女の連携訓練からだった。

 リリィと二人で深獣と戦う想定で訓練を始めたのだけど…………

 しばらく二人で合わせてみて、私が全く動いていないことを指摘されてしまった。

 動くも何も……私の役目は後衛だし、攻撃は金魚がしてくれるので私が動く必要はないのでは?

 という甘ったれた私の発言はリリィによって却下されてしまった。

 そんでもってこの機動力訓練開始。

 本格的な連携訓練はハイドランシアがいる時にするとして、それまでに少しは動けるようになっておこうというわけだ。

 たしかに後衛とはいえ動かないのはだめだ、それは私の怠慢だった。

 でも、今やっている訓練って明らかに前衛向けじゃない???

 さっきから走ってばかりだ、後衛はこんなに走らないよ。

 

「大丈夫じゃないぃ。こんなに走る必要あるの?」

 

「カメリアちゃんみたいなタイプでも、いざって時のために動けなきゃだめだよ。前衛をやることもあるかもだし」

 

 え?

 不満いっぱいの私としては信じられない発言だ、

 私が前衛?なんでそんな話になる?

 私の戦闘スタイル的に前に出ることってほとんどないと思うんだけど。

 

「カメリアちゃんがアタッカーに変わるかもじゃん」

 

「ん?」

 

 アタッカーってなんだろう。

 前衛のことかな。

 でも変わる?アタッカーに変わるってなんぞ?

 

「?????」

 

「あれ、魔法少女のタイプってハイドランシアから聞いてなかった?」

 

 疑問符を浮かべる私を見てリリィも首を傾げる。

 タイプ?たいぷ…………えっと。

 いや待てよ、前にハイドランシアに色々教えてもらった時に魔法少女にはタイプがあるって話を聞いた気がする。

 でもその話をしようとした時深災が発生しちゃって、タイプについてはうやむやになっちゃったんだよね。

 

「ぁ、聞いてない。聞いてないよ。教えて」

 

 私は嬉々としてリリィに尋ねた。

 訓練より座学の方がずっといい。

 正直体力的にもうきついのです。

 

「んー、聞いてないのかぁ」

 

 リリィは仕方がないといった様子で私の手を引いた。

 訓練場のど真ん中で話していたら邪魔になるからだろう。

 訓練所の隅のスペースまで移動する。

 あ、の……

 手。

 手繋ぎっぱなしですけど。

 リリィはなんでもないように私の手を引いてるけど、私はドギマギしていた。

 

「魔法少女には3つのタイプがあるの」

 

 女の子の手ってなんでこんなにすべすべしてるんだろう。

 いや、まぁ私も女なんだけど。

 手汗すごいし、絶対私の手はこんなにすべすべしてない。

 とゆうか、女同士だとこんなに気軽に手を繋ぐものなの?

 

「アタッカー、シューター、サポーターだね」

 

 あぁ、なんか変な気分になってきた、羞恥心的な意味で。

 手を離したい。

 でも、いきなり手を離したら変な風に思われないかな。

 どうやったら自然な感じで手を離せるだろう?

 心臓が痛い。

 背中に嫌な汗かいてきた。

 

「私とシアちゃんはアタッカーだね、カメリアちゃんはー…………聞いてる?」

 

 汗をかきながら俯いていた私の視界に彼女が入り込んできた。

 

「アッ、ハイ」

 

 聞いてます、もちろん。

 おざなり感あふれる私の返事にリリィは頬を膨らませる。

 教えてって言ったのは私なのだからきちんと話を聞けと怒られてしまった。

 怒る時に手を離されたので、ちょっとホッとした。

 

「ほら」

 

 リリィは手をかざして彼女の愛用の白い槍を出現させる。

 真っ白な槍、魔法少女ホワイトリリィの代名詞ともいえる武器だ。

 

「タイプは武器を見れば大体分かるよ!剣とかの近接武器はアタッカーだね。弓とか銃はシューター」

 

 あ、そうゆう括りなのか。

 ということは、私が過去に会ったノイズィサイプラスはアタッカー、パステルアカシアはシューターだね。

 でもそれだと金魚を召喚して戦う私ってどのタイプだろう。

 役割的にはシューターっぽいけど。

 

「召喚はサポータータイプだね」

 

 サポーターか……

 自分の召喚した金魚を思い浮かべる。

 まぁサポートしていると言えばしている、のか?

 

「あ、の……なんで分けてるの?」

 

 そこでわたしは浮かんだ疑問を口にした。

 魔法少女の武器によってタイプが分けられるのはわかった。

 でもその3つの括りって分ける必要あるのかな?前衛や後衛の括りでよいのではないだろうか。

 

「タイプは、それぞれの戦いのスタンスを表しているの。アタッカーは深獣を直接自分で倒したいって思っている人、好戦的な人が多いかな。シューターは過程より結果を重要視する人、つまり深獣を倒せれば手段は問わないって人が多いね。サポーターは…………戦い以外のことを大事にしている人かな。例えば仲間を守りたいとか、戦いの勝敗は気にしない人が多いね。自分のタイプを知ることによって自分が何を大事にしているか自覚できる、自分を客観視できるの!」

 

 なるほど、タイプには性格診断的な側面があるのか。

 理不尽な現実によって流れる涙を根絶する、みんなが笑っていられる世界にする、そんな願いを抱いた私は敵を倒す事よりも人を助けることに重きを置いている。

 だから、私はサポーターなのかもしれない。

 

「そして……これが大事なんだけどね、得意不得意はあっても魔法少女は理論上どのタイプの力も引き出せるの」

 

 え?

 それはつまり、私もアタッカーやシューターができるってこと?

 リリィが槍をかざす、するとそれは淡い光を放ち、形を変えた。

 瞬きすると、リリィの手の中には一丁の白いリボルバーがあった。

 彼女のシューターとしての武器だろう。

 にわかには信じられない。

 それはあれか、私の金魚も剣や銃にできるって……こと!?

 

「この銃全然威力出ないんだけどね、やっぱあたしは槍かな」

 

 試しに私も金魚を出して念じてみる。

 剣になれ……剣になれ…………

 

 ……………………………………………………

 

 金魚はアホ面でこちらを見返すだけで、何も変わらなかった。

 その様子を見たリリィが笑う。

 

「自分のタイプ以外の力を引き出すのって難しいんだよね。3タイプ力を均等に引き出せているのはあたしの知る限りは魔法少女ピュアアコナイトくらいかな」

 

 彼女は天才だから、とリリィは言う。

 ピュアアコナイトか……嫌な名前が出てきて私は顔を伏せる。

 こんなところでも、彼女は称賛されている。

 やっぱり魔法少女としての彼女はあまりにも完璧で、比類なき正義のヒロインだった。

 

「何を思って戦うか、それが変わることだってある。だから魔法少女にとってのタイプは不変じゃないの、願いと違ってね」

 

 私だって、深獣を前にすれば敵として倒そうと考える。

 私がサポーターのタイプなのは単純に敵を倒すこと以外に重要視していることがあるから。

 その天秤の傾きが変われば私も剣や銃が使えるかもしれないということだろうか。

 逆に言えばシューターの力を引き出せるリリィは手段を問わず深獣を倒したいと思ったことがあるということだ。

 

「敵を前にして仲間のことを想える、それってすごいことだよ。だからカメリアちゃんは自分がサポーターだってことをもっと誇っていいんだよ」

 

「そう、かな……」

 

 リリィの手が離したはずの私の手をもう一度掴む。

 私を見つめる彼女の目には、隠しきれない憧憬が浮かんでいた。

 

「負けそうなあたしを助けるためにあなたは魔法少女になった。“敵を倒してあたしを守る”のではなく“あたしを守るため敵と戦う”ことを選んだ。だからあたしはカメリアちゃんに魔法少女になって欲しいと思った。優しいあなたと友達になりたいと思ったの。あたしは人を想うサポーターこそが最も魔法少女として正しいカタチだと信じているから」

 

 私が魔法少女になった当初の彼女の強引とも言える勧誘、それにはこんな思惑があったのか。

 彼女は戦う私を見て、私の願いの一端を感じ取った。

 だから、彼女は私に手を伸ばしてくれたのかもしれない。

 魔法少女として正しいカタチか…………

 でもそれならなんでリリィはアタッカーなんだろう。

 彼女も、サポーターになればいいのに。

 リリィが人を想えない人だとは思えなかった。

 

「ぁ、り、リリィはサポーターの力は引き出せないの?」

 

「出来ないよ」

 

 その問いを発した時、私は自分の失敗を悟った。

 出来ない、そう告げたリリィの顔があまりにも暗くて。

 いつでも元気いっぱいの彼女らしくない表情だったから。

 

「あたしは逃げない魔法少女を願ってしまったから」

 

 私の手を掴む彼女の手に力が入る。

 

「敵をこの手で屠りたいなんて思っていない、敵に背を向けてでも人々を守りたい、でも願いがそれを阻む。本当はサポーターをしたいと思っているのにあたしはアタッカーしか出来ない、逃げれない」

 

 ドロリとした感情がリリィから溢れる。

 

「そんなんだからあたしはアタッカーとして不完全で、弱い…………」

 

 最後の言葉は消え入りそうなほど小さかった。

 それでも、私は彼女の小さな慟哭を聞いた。

 そんな言葉は聞きたくなかった。

 だってその言葉は、彼女の願いを否定していたから……

 

 

……………………………

 

 

…………………

 

 

……

 

 

「はぁ…………」

 

 ため息が思わず口から漏れた。

 門を潜り花園から花園へ、私は一人帰路についていた。

 えるしってるか、陰キャは1日の会話を思い返して一人脳内反省会をする。

 そうして自己嫌悪のスパイラルに堕ちるのだ。

 結局あれからリリィは暗い影を背負ったままだった。

 私の失言のせいだ。

 うぅ、人とのコミュニケーションはこれだから嫌いだ。

 今度会う時までに機嫌が回復しているといいけど……

 

「もし、そこのお方」

 

 憂鬱な気分で歩いている私に、不意に声がかけられた。

 花園の門のある広間、その暗がりになんだか怪しい人物がいる。

 黒いレースで目元を隠した女性、魔法少女だろうか?

 女性は手招きしている。

 

「少し未来を覗いては見ませんか?」

 

 彼女の前の机では『魔法少女占い』と書かれた小さな看板が怪しい光を放っている。

 占い……?

 私は胡乱な目で女性を見つめる。

 門の間に机と椅子を持ち込んで何をしているのだろうかこの人は。

 ここにいるってことは魔法少女なんだろうけど、深災の鎮圧には行かなくていいのだろうか。

 

「ぁ、の……魔法少女ですよね、なんで占いなんか…………」

 

「生憎戦うことはどうにも苦手でね、私には魔法少女としての戦力はほとんどないんだ。占うことが私の力なのさ」

 

 戦力がほとんどない魔法少女?

 そんなの初めて聞いた。

 深獣と戦うのが魔法少女じゃないの?

 あぁ、もしかして……

 

「ぁ、サポーター、ですか?」

 

 今日習った知識。

 考えによるタイプの変化。

 戦いに重きを置かない魔法少女はサポーターになる。

 ならば、そもそも戦う意思すらない魔法少女は?

 もしそんな少女がいるならば、それは戦う手段すら持たない魔法少女となるのではないだろうか。

 

「ああ、この力で魔法少女たちにアドバイスしているんだ」

 

 そう言って彼女は手をかざす。

 透き通った水晶が、どこからともなく現れて彼女の手の中に収まった。

 それが、彼女の武器なのだろう。

 

「お代なんて取らないよ。少し私にあなたを導かせてはくれないかい?」

 

 うーん、占う力を持った魔法少女かぁ。

 そんなの初めて見た。

 もしかして私の吸魔の力よりレアなのでは。

 占いなんか普段は信じないけど、魔法少女の能力というならちょっと興味があるな。

 私は椅子に座り、肯定の意思を示した。

 

「じゃぁ、ちょっと覗かせてもらうよカメリア」

 

 水晶が浮き上がり怪しい光を放つ。

 あれ、私名乗ったっけ?

 水晶越しに、占い師の顔が歪んで見える。

 その口が弧を描いているのは笑っているからか、それとも歪んでそう見えるだけなのか。

 

「おや、厄介なものに執着されているようだ」

 

「厄介なもの?」

 

 占い師の口が今度はへの字に歪んでいるように見える。

 出だしから不吉なものが見えてしまったようだ。

 もっと大成する未来とか、明るい未来は見えなかったんですか?

 

「気をつけた方がいい。それは君を見ているようで見てなどいない」

 

「ぁ、気をつけるって具体的には何を?」

 

「さぁ」

 

 さぁ、ってなんだよ。

 私を導いてくれるんじゃなかったのか占い師さん。

 

「む、君の未来が見える」

 

 文句を言おうと口を開いた私に被せるように占い師が言葉を発する。

 仕方なく文句は飲み込んだ。

 未来、何が見えたのだろう。

 

「遊園地が見える。君は友人と再会するだろう。それまでに保留していた答えを出しておいた方がいい」

 

「え?」

 

 友、人?

 私に、友達なんて数えるほどしかいない。

 金魚のププちゃん、リリィ、ハイドランシア……サイプラスは友人にカウントするか微妙だな、気は合いそうだったけど。

 未来で、そのどれかと再会するってこと?

 それで保留していた答えを出す?思い当たる節がないな。

 遊園地に行く予定もない。

 その未来ってどのくらいの未来なのだろうか。

 その再会する友人ってこの先できる友人だったりしないよね。

 

「ゆ、遊園地ってどこの?」

 

「さぁ」

 

「…………ぁ、友人って誰?よ、容姿はどんな感じ?」

 

「さぁ」

 

 さぁ、って…………

 要はほとんど何も分からないじゃないか。

 

「ぁ、の、もっと喜べそうな未来はないの?」

 

「うーん、君の未来は苦労と苦しみにまみれているね」

 

 おい。

 なんも喜べないこと言わないでよ。

 俄然やる気がなくなったぞ。

 まぁ確かに今までもロクなことなかったし、こんな引きこもりはお先真っ暗なのは分かるけど。

 

「君は苦痛かもしれない、でも君とこれから出会う人は笑っているね」

 

 えぇ、そんなの…………

 

「当たり前じゃん」

 

 私の断定に、水晶の向こうの女性の目が見開かれる。

 

「そのために、私は魔法少女になったんだから」

 

 みんなが笑っていられる世界にする、それならばこれから私と出会う人、救う人は笑顔でなきゃ困る。

 泣いているよりも、よっぽどいい。

 少なくとも、未来の私は自分の願いを貫き通せているみたいで安心した。

 この占い師から聴けたいいことはそれくらいだな。

 

「君は、私が想像していたよりもよっぽどちゃんと魔法少女をやっているみたいだねブラッディカメリア」

 

「ど、どこかで会ったっけ?」

 

 いや、やっぱり私名乗った記憶ないんだけど、なんで私のこと知っているのこの人。

 水晶が光を弱め、占い師の手のひらの中へと戻っていく。

 水晶越しではなく直にみた彼女の顔は、やっぱり笑っていた。

 

「初対面だよカメリア、他の魔法少女の未来に君はよく出てくるものでね」

 

「?」

 

 他の魔法少女の未来に?

 それは……どうなんだろう。

 魔法少女として活動していれば同業者である少女達とはいずれ会うだろうけど。

 

「このタイミングで君と会えたのは幸運だったかもね」

 

 占い師が手のひらを閉じると水晶は煙のように消えた。

 え、終わり?

 

「終わり、閉店だよ」

 

 本当にロクなこと告げなかったなこのペテン占い師。

 デパートにいるような占い師でも、もっと耳触りがいい話をしてくれるぞ。

 これは、時間を無駄にしたのでは?

 若干憤慨しつつ私は帰路についた。

 占い師はうっすら微笑みながら手を振っていた。

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

 

 

【side:占い師】

 

 ふむ、今日はこれくらいだろうか。

 占い屋は閉店だ。

 私は閑散としつつある花園で伸びをした。

 天井のステンドグラスの向こうには闇が広がっている。

 もう夜だ。

 魔法少女はその少女という性質上夜遅くの活動は制限されている。

 真夜中の出動は魔法騎士の管轄だ。

 まぁ、一部魔法少女は高齢だけれども……()()に向かって年齢をとやかく言うのは野暮だろう。

 ともかく、この時間帯になってくると花園にいる魔法少女の数は減る。

 仕事を切り上げるのにはいい頃合いだろう。

 

「いないと思ったらこんな所にいたかルゥ、マリー」

 

 商売道具を片付ける私に声がかかる。

 ツノを生やした小さな虎、私の契約精霊トゥムだ。

 彼は宙に浮きながら非難するようにこちらを睨む。

 

「別に、私が何をしようと勝手じゃないかい?どうせ最弱の私じゃ戦力にならないんだし」

 

 そう、私は最弱の魔法少女なのだ、自称だけど。

 私の力はどの魔法少女よりも弱い。

 その弱い力でどうにかみんなの役に立とうとして頑張っているんじゃないか。

 トゥムに非難されるいわれはないね。

 そんな私の態度にトゥムはため息を吐いた。

 

「自虐もここまでくると嫌味に聞こえるルゥ。お前が最弱なものか星付きの魔法少女イノセントマリーゴールド」

 

「星付きねぇ……」

 

 それ、私にとっては不服な称号なのだけど。

 だって私は今までまともに深獣を討伐したことなんてない。

 いつも安全地帯で指示を出すだけ。

 こんなの星付きの姿として相応しくない。

 星付きの魔法少女とはもっと前線でばったばったと敵をなぎ倒すような頼れる魔法少女であるべきだ。

 そう、例えばあのピュアアコナイトのような。

 

「星付きは軽い称号じゃないルゥ。それだけマリーの未来予知が重宝されているということだルゥ」

 

 未来予知、私の力。

 魔法少女の歴史上前例のない唯一無二の力。

 でも予知する当人としてはそんなに大したことない能力なんだけどな、100%当たるわけでもないし。

 ただ未来の可能性を覗けるだけの能力だ。

 普段は魔法少女占いと、文句をいうこの契約精霊を避けるためにしか使っていない。

 今日彼が私の前に姿を表せたのも私がそれを許したからに過ぎない。

 そうでなければ私は彼の行動を予知してとっくに逃げている。

 

「それで、なんの用?」

 

 今日、ここで彼の話を聞いた方がよい、私の予知はそう告げていた。

 私の問いに小さな虎は顔をしかめる。

 

「どうせ、知ってるくせにルゥ」

 

 知ってる、予知したから。

 でもちゃんと聞いてあげなきゃ。

 全部知っているかのように振る舞ったら気味が悪いでしょう。

 私の短くない魔法少女生活で学んだことの一つだ。

 予知しすぎると嫌われるし、友達は出来ない。

 だから普段はあまり予知しないようにしているのだ。

 

「今動ける星付き魔法少女に招集がかかっているルゥ、呼び出し人はあのピュアアコナイトだルゥ」

 

「へぇ、一体なんの用だろうねぇ?」

 

「知ってるくせにルゥ」

 

 知らないよ。

 私が予知したのはトゥムの話を聞いた方がいいという所までだ。

 この後のことは知らない。

 私の短くない魔法少女生活で学んだことのもう一つ。

 予知でネタバレしすぎると人生つまらなくなる。

 だから、ロクな力じゃないんだって、未来予知なんて。

 

 

……………………………

 

 

…………………

 

 

……

 

 

 花園の中にある会議室、そこに星付きの魔法少女とその契約精霊が集まっていた。

 といっても、たった三人と三匹だけど。

 集まった星付きの魔法少女はピュアアコナイト 、レッドアイリス、そして私イノセントマリーゴールドだけだ。

 星付きの人数は多くないとはいえ、あまりにも少ない。

 招集をかけたのがアコナイトなことを踏まえると集まったのは実質二人だけだ。

 ピュアアコナイトの人望がないわけではない。

 星付きの魔法少女は多忙なうえ癖が強い人が多い、元々集まりが悪いのだ。

 招集をかけたのがアコナイトでなければアイリスは来なかっただろうし、むしろ三人も集まったと言った方がいいかもしれない。

 大体私は例外として、星付きの魔法少女は一人で深災を鎮圧できる最強の存在なのだ、一箇所に二人以上集まったらそれは過剰戦力というものだ。

 

「それでー、なんの用だよアッコちゃん」

 

「その呼び方やめなさい」

 

 アイリスがだらしなく椅子にもたれかかりながら、用件を尋ねる。

 魔法少女レッドアイリス、“正義”のアコナイトと双璧をなす人々の“希望”だ。

 アコナイトと同等の戦歴を持つ彼女だけど人気はいまいち振るっていない。

 全体的にだらしないというかなんというか…………

 今も机上に足を投げ出してだらしなく座っているし、ガムまで噛んでいる。

 彼女の纏う真紅の麗しい魔法少女衣装は無残に破られ、彼女はその上からダメージジーンズを履き、革ジャンを羽織っている。

 変身するたびに破っているらしい、彼女曰くダサい、スカートは好きじゃない。

 正直理解しかねる暴挙だ。

 

「そうね、もうこれ以上集まりそうにないし、始めましょうか」

 

 そんな自由人なアイリスに冷たい目を向けながらアコナイトは話を切り出した。

 こちらはいつも通り、ぴしりと背筋を伸ばし、その魔法少女衣装にはシワひとつない、まさに理想の魔法少女だ。

 

「まず、始める前に……マリーゴールド予知してくれないかしら、私の作戦は成功しそう?」

 

 うん?私。

 アコナイトの言葉に、精霊達がざわめき、アイリスも興味深そうに身体を起こした。

 作戦の内容も告げずに、それが成功するかどうか予知しろと?

 変な話だ。

 水晶を呼び出し、彼女を見てみる。

 水晶の中に映ったのは白金と赤、黒い虹彩。

 ポジティブな要素が70%って感じかな。

 作戦の概要を聞いていないから詳しいことは分からない。

 見えるのは曖昧な可能性だけだ。

 でも、ネガティヴな要素から死臭がする。

 嫌な感じだ。

 

「うーん、大体成功しそうな感じ?」

 

「そう、成功、成功するのね」

 

 私の答えを聞いたアコナイトは喜びを抑えきれないといったように頬を染めた。

 なんだ、自分で聞いておいて。

 成功する自信なかったの?

 しかし、彼女があんな風に表情を崩すなんて珍しいな。

 いつも、澄ましたように浮かべる笑みと違って今の彼女は本当に嬉しそうだ。

 

「結局、何すんだよ」

 

 アイリスが苛立たしげに貧乏ゆすりをする。

 予知もできない彼女は蚊帳の外だ。

 私もそろそろその作戦とやらを聞かせて欲しい所なのだけど。

 視線が集まる中、彼女は背筋を伸ばした。

 その顔はいつものような澄ました微笑みに戻っていた。

 

「第13封印都市を、奪還する」

 

「なっ!?」

 

 なんでもないように放たれたその言葉は、私たちを驚愕させた。

 第13封印都市、日本の保有する深域のなかで最も被害を出した特級災害。

 かつて奪還しようとして多くの被害を出し、それでも鎮圧できなかった深域。

 その都市を、取り戻す?

 それが、できるとでも?

 だが、確かに予知は彼女の作戦の成功の可能性を示していた。

 

「なぜ、今になって……」

 

 アイリスが茫然と呟く。

 私も同じ気持ちだ。

 第13封印都市の奪還に失敗してから、私たちはどうにかしてその深域の鎮圧を試みてきた。

 勿論実行に移したわけじゃない。

 前回の失敗を反省して、私の予知を用いて鎮圧作戦の未来を覗いた。

 その結果は、悉く失敗。

 鎮圧が成功する未来はひとつもなかった。

 星付きの魔法少女を全員投入したとしても、結果は変わらなかった。

 その予知の結果、第13封印都市は奪還不可能と断定された。

 私たちは一度、この都市の奪還を諦めたのだ。

 諦めなかったのは、目の前で胸を張るこの白金の魔法少女だけだった。

 

「何が、変わったの?」

 

 疑問を、口にする。

 以前未来を占った時から、星付き魔法少女の顔ぶれは変わっていない。

 魔法少女の最高戦力は変わっていないのだ。

 むしろ時間が経った分深域はより大きくなり、その鎮圧難度は上がっているはずだ。

 なのに何故か、未来は前回と反対の答えを出していた。

 何かが変わった。

 何かが、未来を変えた。

 でも、何が?

 

「そんなの決まっているじゃない」

 

 白金の魔法少女は静かに告げた。

 彼女の答えを。

 

「吸魔の力が、再び世界に顕現したからよ」

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

 

 

マリーゴールド Marigold

マリーゴールドの花言葉は勇者、可憐な愛情。

色別に花言葉があり、オレンジのマリーゴールドの花言葉は予言。

ネガティヴな花言葉として嫉妬、絶望、悲しみというものがあるので、人に贈る際には注意が必要かもしれない。

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