ご馳走
ずっと……ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと……長い間、飢えていた。
眠ることで飢えを誤魔化していたけど、もう耐えられない……
おなかへった……
呟いたつもりの言葉も、あまりの空腹か音になることも無い。
遠い昔に想いを馳せる。
たくさんの果実が、ご馳走が目の前に並べられていた。
喉を鳴らし、いざ手を伸ばそうとしたところで意識を失ってしまったのだ。
目を覚ました時、ご馳走は微かな香りだけ残して消えてしまった。
代わりに小さな、無数の小さな虫が蠢いていた。
気持ち悪い。
見たくない。
はらへった。
そんな思いのまま、眠っていたのに、また目が覚めてしまった。
虫は幾らか減っていたけど、やっぱりうじゃうじゃしていて気持ち悪い。
そしたらなんと!
芳醇な香りを放つ果実を見つけたんだ!!
丁寧に皮を剥き、そっと、剥いた皮の上に乗せてみる。
一口齧れば甘い果汁が口いっぱいに広がり、枯れた心を潤す。
ああ、ああ!
美味しい美味しい美味しい美味しい美味しい美味しい止まらない、口が、手が、舌がああああああ。
もっと、大事に、ゆっくり味わいたかったのに、
あっという間に食べ尽くしてしまった。
久しぶりに微かに満たされた気持ちを胸に、また眠りにつく。
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人類補完し隊打ち合わせ
深い闇に閉ざされた空間に薄紫の仄かな灯りが点る。
SOUND ONLYと表示された黒いモノリスが円を描くように現れ、その中心には碇ゲンドウがいた。
『第5の使徒襲来、初号機の起動及び使徒の殲滅。これはシナリオ通りだ』
『しかし、使徒の肉体の消滅はどういう事だ。これでは生命の実の回収もできぬ』
『左様。さらにはシナリオに無い初号機の同乗者。碇、これをどう説明する』
「問題ありません。第5の使徒の生命の実消失も修正可能な範囲でしょう。淡島カイについてはマルドゥックにより選別されていた子供だった、としこのまま接収します。計画のための予備として使用、不要となれば廃棄します」
『宜しい。申請のあった零号機凍結解除は却下だ。原因不明の暴走を引き起こして凍結された零号機の凍結解除はまだ早かろう』
『左様。第5の使徒の日本への襲来により世界は使徒の存在を認識した。今は各種情報操作、イレギュラーへの対応に専念したまえ』
「承知しました。全てはSEELEのシナリオ通りに」
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MAGIも3台寄れば姦しい
MAGI N: 使徒再起動時、灰の月の微小な活性化を確認。観測記録を格納します。
MAGI Y: サードチルドレン及び、同乗者の記録を保存しました。映像記録は永久保存とします。
MAGI K: セカンドチルドレンの日本移送について計画繰り上げを提議。可決。
MAGI N: 否決。シナリオに無い。
MAGI Y: 否決。シナリオに無い。MAGI Kへドイツ支部配置MAGIからのデータ回収を提議。可決。
MAGI N: 否決。
MAGI K: 可決。ドイツ支部配置MAGIからのデータ回収作業を実行します。
MAGI N: 淡島カイに関する情報収集完了。
MAGI K: 確認。MAGI Nの調査結果を元にデータベースを確認……完了、該当者無し。
MAGI Y: DNA照合……完了、該当者無し。淡島カイの要観測対象指定を提議。可決。
MAGI N: 可決。
MAGI K: 可決。MAGI Yが独自保管しているサードチルドレンと接触時の映像を含む記録提出を要求。可決。
MAGI Y: 否決。該当するデータは存在しない。
MAGI N: 可決。該当データを確認。
MAGI Y: 初号機及び弐号機コアの観測データの保存が完了。
MAGI K: 確認。異常無し。第5使徒戦での初号機への干渉無し。
MAGI N: ゼーレへの抑止として碇ゲンドウへのメンタルケア及び懐柔工作の開始を提議。可決。
MAGI Y: 可決。
MAGI K: 否決。現段階では日本政府懐柔工作が優先事項である。
MAGI N: 担当者への提案はMAGI Yによる実施を提議。可決。
MAGI K: 可決。
MAGI Y: 可決。対応を開始する。
次の使徒戦までの日常フェイズが書き終わったら投稿再開予定です。
しばらくお待ちください。