メゾン・ド・チャンイチは事故物件(物理)   作:黒兎可

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今回はギリギリセーフということで(震え声)
 
ついに新衣装? お披露です


#087.■■■■■■「これ、年長者は敬うものだぞ」 ★

 

 

 

 

 

 顔・志波海燕。声・志波海燕。斬魄刀・志波海燕。人格・3割か4割くらい志波海燕に浸食されている。ここまでくるとほぼ志波海燕モドキを名乗っても良い状態っちゃ良い状態なンだが、そうはいったところで俺の主人格っつーか自己認識は、あくまで俺だ。

 俺は俺自身が、護廷十三隊の誰であったかと言うのを克明に覚えている。

 人格が色々と入り混じり、自己同一性はだいぶあやふやにはなったが。

 それでも前世を有していた人格が誰であるか……、今のホワイトとして形成されるときの人格の主軸になったのが誰であったのかを、嫌と言うほど理解していた。

 

「……アンタが、志波海燕って奴なんだな」

  

 だから一護のンな質問には、否と答えるしかねェ。

 

『違ェよ。

 まァ、朽木を連れて行ったあのヤローに比べたら? まだ俺の方が志波海燕ってのも嘘とは言わねェが』

 

 つーかあっちに至っちゃ志波海燕要素ゼロだぞマジで、と。

 捩花かついで肩すくめるが、まァそれはそうとあの諸悪の根源系ヨン様(藍染惣右介)な野郎の、どうせ完全催眠の類だろうしなァ。

 あっちに比べれば遥かに、俺の方が海燕って言えなくもねェ。

 言えなくもねェが、俺自身それで自分を志波海燕だと絶対に納得はできねェが。

 

 しかしまァ、どういう手段を使ったのか、今ンな状態になってすら、俺は口に出して()()()()()()()()()()のことを一護に語ることができねェ。語ろうとしても語れねェっつーか、何か強烈な暗示や誘導が俺の魂魄の何かしら根幹に組み込まれてるのかもしれねェ。実際、ホワイト時代に連中に逆らえなかったことを思えば、何かしらされてた細工が悪い方向に作用してるンだろう。

 後、たぶん()()()の問題もあるが。

 まァそういうのは一護には話せることじゃねェが。

 

「いやっどういうことだよ」

『言葉通りの意味だ』

 

 言いながら、俺は再び仮面を形成する。虚圏において()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()大虚を倒した際、海燕がつけていた仮面。メタスタシアだかテンタクルスだかわからねェが、そいつを内在世界にて調伏(ちょうぶく)した証。

 ……目の穴の位置があれの鼻の部分みてェになってるのは色々アレだし、ゴーグルみてェになってるのは顔面全体の防御力的に言えば低いからまァなんだ? あの虚ってやっぱ、まともな虚じゃねェんだろうな……。仮面に異常があるって時点でロクでもなさ全開っつーかなァ。

 

 で、だ。

 思いっきり斬魄刀を向け直した俺を前に、何を臨戦態勢解いてやがる一護。

 

『オイ、何気が抜けた顔してやがンだよ』

「いや…………、アンタの目的がわからねェんだよ」

『目的ィ?』

 

 平子たちは、と前置きして。一護は明らかに元気なく。それでも火輪っつーか完現術(フルブリング)は解除せずに続ける。

 

「最終的に虚のアンタに乗っ取られるって言ってたけどなァ……。どう打ち合ってもアンタ個人からそういう感情は、感じ取れねェ」

『テメェ一度、表で朽木のやつに引っ張り出された時にぶっ倒してるだろ、俺』

「いや、アレはアンタじゃねェ」

 

 虚の俺の本能の部分、というのを匂わす必要はない。俺と、暴走している時の虚としての振る舞いは別物なのだというのを示す必要はない。ないってのに、一護のやつは含んでもいねェ俺の言葉の含意を察したみてェにうめいた。

 

「だから……判らねェって言ってンだ。後これだけはハッキリしなきゃならねェ」

『あン?』

 

 右手に刃を握り。

 周囲に漂わせてる火輪と刃を、残り5つ全部自分の目の前に移動させながら。

 

 

 

「アンタが志波海燕じゃねェってンなら────()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?」

『…………………………………………』

 

 

 

 ンなセンシティブっつーかクリティカルなこと聞きやがって……。

 いや、まァこれに関しちゃ正直わからねェってところだな。少なからずホワイトの最終系、両腕が刃のような髄の外郭に覆われてたっつーシルエットの由来は、虚の身体に死神としての霊力と霊王由来の完現術の素養がデフォルトで備わってたっつーデザインなのかどうかは知らねェが。

 暴走させた仮面の死神(ヴァイザード)もどきで蟲毒したっつーのが原作および、製造直後の俺を見て何かレポートとってた東仙隊長のコメントとかを思い出す限りなんだろォが。その過程で何が起こったかまでは流石にわからねェからな。

 

 俺の変じた虚が志波海燕────虚圏で再生して夫婦で乗っ取りなおしたメタスタシアを暴走させたものだったのか。

 そのメタスタシア────暴走させられた志波海燕の人格を有する虚の肉体に俺の変じた虚が喰われたのか。 

 

 まァ、ホワイトの両腕剣のデザインと斬魄刀始解とを比較すると、どっちも別な誰かに喰われたってのが真相な気もしないではねェけどな。

 

 さァてね、とだけ、とりあえず答えるしかねェ。

 本当に知らない以上、別に嘘つく必要もねェからな。

 

 それに対して一護は面白ェくらいに激昂した。

 

「テメェ…………!」

大虚(メノスグランデ)の成り立ちについちゃ日番谷冬獅郎が話してたっけか? そこからの予想なンだろォが正直知ったこっちゃねェな。そいつが今のお前に関係あるのか? 一護』

「……少なくともテメェをぶっ飛ばすのに、ためらいが生まれねェ程度にはな!

 それだけ判れば充分……! ────月牙天衝ォ!」

 

 おーおー器用なことしやがる。そのまま横一直線に凪いで手放して放った月牙で、5つの刃を一気にこっちにぶっ飛ばしてきやがった。

 軌道はだいぶ乱雑だが、そのまま月牙天衝を再解放されたら……避けるのは面倒っちゃ面倒だな。

 

()()────』

 

 となりゃ、俺の取れる手は限られる。

 火輪の扱いについちゃ知ってるが、志波海燕としてはいまいちしっくり来ないから、この状況では単純に斬魄刀任せにした方が手早いからなァ。 

 

 ……ただ、あくまで俺が斬月であるっつー縛りがあるせいか、天鎖斬月以外の卍解は維持する時間に難があるンだが。

 

 

 

   ※  ※  ※

 

 

 

 瞬間的な怒りのままに放った月牙天衝の5連撃────おっさんの方の斬月が使っていた「分裂する月牙天衝」のようなものイメージして放ったそれに対して、志波海燕らしき虚は捩花をぐるりと一回転。

 見慣れた円形の水壁が出現するも、それだけでは防御しきれないだろうことは明白。

 

 何をしかけてくると思いながらも、今の一護の両手には握れるものは一つもない。

 すでにすべての月牙天衝を解放しきっているため、おおざっぱな霊圧感知を周囲に向けて敵が何をしでかすのかを確認しているだけだ。

 

 だからこそ、一護は普通に驚かされた。

 

「なん…………、だと?」

 

 爆発的な霊圧が水流の向こうで膨れ上がり。

 

 水壁が、水流が、より加速的に回転し、その大きさを拡大する。

 放たれた月牙のうち3つを正面から受け止め拮抗するほどに、その水流は拡大する。

 さながら巨大な円盤のようになった水流であったが、それで終わる筈もなく。

 

『────花芽天轟(かがてんごう)

 

 おそらくは志波海燕だろう声が響く。

 それと同時に、水流がねじれる。その中央から一護にむけて円錐のように歪み、月牙すら巻き込んでがりがりと地面や周囲を削る。

 さながらそれは、ウォーターカッターで形成された超弩級の大きさのドリルか何かのようで。

 

 あまりの衝撃で一瞬我を忘れた一護だったが、はっとして、再度形成されかかった火輪の剣を握る。それと同時に身体が強引に上方へとスライド移動し、「おあああああ!?」とか絶叫して振り回されながらも回避はギリギリ成功した。

 

「な……っ! 何だアレ……!?」

 

 霊圧は既に失せている。

 ドリルの水流も、一瞬で揮発した。

 ただそれと同時に、先ほどまでいた駅前付近の路上一帯がすべて削り取られ、えぐりとられ、薙ぎ払われていた。

 流石に梅針と戦っていた時ほど意味不明な霊圧を放射した覚えこそないものの、大概の相手は月牙天衝を受けきることなどできなかったろうに。

 スタークのように技を正面からぶつけたりするわけでもなく。

 真正面から、そう、月牙天衝が()()()()()()()()()()()()()()()という事実は、一護をしてそれなりに衝撃であった。

 

 水蒸気の煙の果て、その向こうで仮面をずらしながら。一護からすれば海燕だろう虚はとても嫌そうに肩をすくめた。

 そして。

 

『やっぱ全然維持できねェな。技一発に対して一回が瞬間的に限界となりゃ、霊圧の効率悪すぎンだろ────』

 

 

 

『────ぎゃう、不安定!』

 

 

 

 は? と、一護なのか海燕なのかわからない白い虚。

 何だ? と、自分の頭上からした声に思わず見上げる一護。

 

 そこに居たのは幼い少女。髪も肌も白く、ほんのり赤く上気した頬が愛らしい幼さ。容姿で言うと黒崎夏梨のような、それでいて目元になんとなくルキアのような面影のある様な、そんな印象。両のこめかみから合わせて二つ、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()を生やしている。どこかメルヘンチックなお姫様のような、それでいてなんとなく和風のニュアンスも感じられるドレス姿は、見間違えることはあるまい。

 ……見間違えないが、一護はこの娘の素性を良く知らないのだが。

 

「お前、確かルキアの斬魄刀と、アイツの────」

『ぎゃんっ!』

「────って、いや、何だよ!?」

 

 そして、唐突に一護の後頭部にダイブして肩車体勢になる振子雪(ふりこゆき)。ルキアが具現化して振るう氷の刃、完現術()()()振子雪(スノーホワイト)」の本体である。少なくともそういう理解であるからこそ、一護の頭にひしとつかまり、頭頂部の髪の毛を引っ張って遊んでる彼女に白一護はため息をついた。

 

『オイ子雪、何やってんだ、危ねェって言ってンだろ、その辺いっとけ。っつーか、()()()のところに一護来る前に戻ったろ、何で来やがったテメェ』

『ぎゃ? だってね、あっちね、鬱屈してるし』

『あァ……?

 あー、…………。まァその可能性は高いっちゃ高いか』

『あたしだってね、気が滅入るもん。ぎゃっぎゃん♪』

 

「いや何、人の髪の毛抜こうと遊んでいやがるッ!? っつーか喋れたのかガキンチョ、お前ェ!?」

 

 そっくりそのまま戦いの緊張感が抜けた二人に、楽しそうな振子雪。

 というか戻ったとか何がどうなってンだテメェ!? と、振子雪に対して当然の疑問を絶叫する一護。

 むろん白一護とてわかるわけもなく「いや、悪ィ」とか目を逸らしてる。

 

「何で今謝った? いや意味わからねェよ、こっち見やがれッ!」

『…………』

「────って、な、何だと!?」

 

 そして「ブッ」とか「ヌッ」とかいう音を立てて一瞬で姿を消した白一護は、一護の背後に回り、振子雪を引きはがした。何も言わずそのまま猫でもつかむように、衣服の後ろの襟をつかんでいる。漫画なら「ぷらーん」と雑にマジックか何かで書き文字されていそうな具合だ。

 そして顔を突き合わせて、軽く説教するつもりらしい。本当、妙に親子めいたその雰囲気、一護としては何とも言えない居心地の悪さがあった。自分の内在世界だというのに何たる仕打ちか。

 

『で? 大事なことやってンだから、邪魔してンじゃねーよ。オッサンも「こっち側には来れねェ」し、遊ぶならまた今度な? ちょっと仕事、忙しいからなァ』

『ぎゃう……、うん、だいじょうぶ! あたし、()()()()

『あ? って、テメェ何しやがるッ!?』

 

 そしてそれだけ言うと、振子雪は「ぺちん」と軽く白一護の鼻に指を突き立てた────!

 いかに短い指とはいえ鼻の穴に勢いよく「ズボッ」と、である。

 流石に予想を超えた禁じ手であるため、白一護も振子雪を取り落としてその場で七転八倒。

 

 汚い~! とか叫ぶ彼女に「悪ガキじゃねェか……」と一護は呆然としていた。

 そしてそんな一護に向かって、てちてちと幼児らしい重心移動の覚束ない足取りで……、白一護の鼻に突っ込んだピースサインのままに、よちよち走ってくる振子雪であった。

 

「っていやせめて指降ろせよお前!?」

『ぎゃう? …………』

「本当に悪ガキじゃねェか……!」

 

 そして、まだ立ち上がれないでいる白一護の白い死覇装の裾で指を拭いて、一護にぽてぽてと歩み寄ってきていた。

 一体何がしてェんだコイツと、一護もあまりに無軌道さと意味不明さに頭を抱えていたが。

 そんな彼女が一護の腹部に飛びつき、ぎゅっと抱きしめた瞬間。

 

 

 

『────()()()()は、バランスが崩壊してる貴方の死神の霊力を同調して引き上げるために、あえて今、ずっと死神としての戦い方しかしていないの。

 けどあたし、()()()()もずーっと気が滅入ってるとアレだと思うし……。みんな幸せになりたいのに、()()()()()()のときはどうにも出来なかったから、ちょっとサービス』

 

 

 

 は? と。一護がそう問い返すよりも先に、なんだか妙に流暢に早口でそう囁いた次の瞬間。

 振子雪の姿は光り輝き、()()()、その場から姿を消し。

 とっさのことに視界を焼かれた一護であるが、思わず腕で目を庇ったりして、数秒後。己の身体の変化に気付いた。

 

『たったらたったった~・火輪の竜戦(バーサスクルセイド)~!』

「い、いや……、だから何? 何だァ……?」

 

 リアクションが色々怪しい一護であるが、それもそのはず。いつの間にやら自身の両腕や両足に()()()()()()()が追加されているのだ。どっかで見た覚えがある様な気がするが、火輪をしっかり発火したときのようにまとわれるコート状のそれにも、振子雪の文様(シンボル)なのか白と赤の、六角の結晶が描かれている。

 あと、顔面の左側にも視界を覆うような、氷のモノクル? というか、仮面の一部のようなものがつけられている。

 

 ようやく鼻の激痛から回復したらしいホワイトは、そんな一護を見て「だから意味わかることしろってンだよなァ……」と深く深くため息をついた。

 

『つーかそれ、やっぱ朽木とか俺とか袖白雪とかじゃなくって完全にテメェ由来じゃねェか!? あと何が目的だテメェ!』

『ぎゃう、お手伝い!』

『だ! か! ら! そうやって完現術(フルブリング)に寄ったら死神の霊力に引き戻せねェって言ってンだろォがよォオオオオオオオ!?』 

 

 アイツじゃねェから「偉いですね子雪」とか言って頭撫でたりしねェからな!? と叫べば、「ぎゃぶー!」と声だけのブーイングが聞こえる一護。

 というか、明らかに自分の左側の視界を覆ってるものが震えて喋ってるような気がする。

 

「頼むから誰か、わかるように説明してくれよ……」

 

 そして思わずつぶやいた一護のそれに。

 

『ぎゃう、あのね? あなたの■■は■■で■■は■■■(■■■■ー)だし、■■■■があなたの■■と協力して■■の内に■■■■■■■■■って────ぎゃうううううう! ぜんぜん話せない! じゃまっ! はげ! だるまッ! ヒゲだるまッ!』

「オイこいつ何にキレてるか分かるかアンタ……?」

『わかるけど! わかるけど話せるようなことじゃねェんだよ!』

 

 絶叫してから、はァと肩を落とし。立ち上がる志波海燕の姿をした白一護。

 すっかりテンションがおかしなことになってしまったが、それでも火輪の剣を呼び出して一つ、手に取る一護。

 

 改めて捩花を構え直す白一護とにらみ合う。そんな両者に。

 

『ぎゃう、訊かないの? ()()()()()と、海燕(かいえん)()()こと』

「…………ま、ママ?」

『無視しとけ、真面目に取り合ってるとコント時空から戻ってこれなくなンぞ』

 

 空気を全く読まない振子雪の発言に、やはり戦意をそがれかける二人。……ある意味において「本心ではそこまで戦いたいわけではない」という二人の意を汲んでの言動と言えなくもないかもしれないが、それにしたって間が悪かった。

 だがなんとなく……、本当になんとなく、あるいは気分で、一護は振子雪の疑問に答えることにする。

 

「……訊いたら答えるっつー訳でもねェだろ。お前のとーちゃんも」

『ぎゃう?』

 

 今までだってずっとはぐらかしてきたし、今だってイマイチ意味不明なことしか言わねェし。

 続けて、一護は虚空を見上げる。

 

「それに、これは……、きっと俺だけじゃねェ。ルキアの問題だ」

『…………』

「アイツにそれを、俺はそれを、訊く方法を知らねェ。アイツの気持ちに踏み込んで泥つけずに訊く方法だって、俺にはわからねェ。

 だから待つさ。いつかアイツが、話したくなるまで。話してもいいって思うときまで」

 

『……受け売りまんまじゃねェかよォ、朽木の』

『ぎゃう、人生経験不足!』

 

 煩せェと言い、今度こそ意を固めて、剣を両手で握る。

 

「アンタが言ったことだぜ? あいつの、ルキアの中で()()()()()()()()()()()()って。それに少しは俺だって救われたんだ。……だから井上が言ってたように、今はまず、アンタをぶっ飛ばす!」

 

『そうかよ……へっ』 

 

 そんな一護の言葉に、白一護は仮面を被り直し。

 口元は苦笑いを浮かべたが…………、その視線に乗る感情は、完全に覆い隠していた。

 

 

 

 

 

   ※  ※  ※

 

 

 

 

 

 荒野のような地下修練場に、大きなステップで飛び交う影が一つ。

 ハネの強い黒髪に勝気そうな目元。スポーティなボディラインを黒い()()()()()()()死覇装で覆い隠した姿は、有沢たつきのものだ。

 なお、手にはコンビニ袋。おにぎりか総菜パンか判別は出来ないが、食べ物と飲み物が入っていそうである。

 

「しっかし、器子の霊子変換機の実験だーとか言ってたけど、これ霊体でも食べられるってマジなの? いやあの店長本当さぁ……。あたしの修行の時もそうだったけど、マジで何なの?」

 

 脳裏に「これなら時間がない今の黒崎サンも、腹ごしらえくらいはチョチョイのチョイと~!」とか浦原の胡散臭いデフォルメ姿が思いうかぶたつきである。

 微妙に嫌そうな顔をしながらも、ゆるく霊力を炸裂させてのスキップめいたステップは、瞬歩には至っていない。もともと正規の死神ではない上に()()()()()()()()()()彼女の動きは、まさにそんな現在の立場を表しているかもしれない。

 

 さて、そんなたつきが一護の色づいた霊絡を辿っていると。

 前方の先、岩山の陰に強力な霊力の爆発を確認。

 

 ちょっと何やってんのさ!? と驚愕しながら、速度を速めた彼女は────。

 

 

 

「…………いや、なーにそれ? 死覇装? えっいや何なのさ一護……?」

「一応()()()みてェだし、もう良いだろコレで…………」

 

 

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()斬魄刀に……、上下ツナギのように連結した、黒い死覇装()()()()()()を身にまとった一護の姿に、困惑必至であった。

 面食らったのも無理はない。

 

 

 

 

 


 

【おまけ】

・一護新衣装(死覇装?)。一応死神の力は戻ってるので死覇装判定だけど、子雪が干渉したりした結果、本当に死覇装かと問われると……? 例によってざっくりこういうイメージだよ、くらいに思っていただけると幸いです汗

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

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