レジェンドを背に勝ちまくれ!!   作:ウマ及び馬好き

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今日は朝早くから大事な用事があるので文量少なめです。
ご了承ください。


6、厩舎と併せ馬

どうも、無事検疫を終えて松本厩舎に入厩できたファーストショットです。

入厩してからは1ヶ月くらい経って今は5月だ。

 

「調子はどうだい?」

 

俺のブラッシングをしながら声をかけてくる男は俺の厩務員で名前はダイスケと言う。

ダイスケは厩務員になってから4年目で将来は調教師を目指しているらしい。

 

あ〜そこ気持ち良いよ〜

 

4年間ずっと馬の世話をしていただけあってダイスケの馬の世話は完璧だった。

それこそ、育成牧場のタカシより上手いかもしれない。まぁ、タカシは新人だったしね。

 

「よしっ!!ブラッシングも終わったし、馬装をするよ」

 

ブラッシングを終えたダイスケはそう言って俺を洗い場まで連れてきた。

洗い場から見える景色はまだ暗い。

 

トレセンの朝は早く、朝の3時から作業が始まる。

これは馬が暑さに弱いから涼しい早朝に調教できるようにしてるとかなんとか、まぁ、その分終わるのも16:00くらいで早いけどね。

 

因みに、この松本厩舎は全部で10個の馬房がある。

しかし、松本厩舎に馬を預ける人も多くないからぎりぎりという感じだ。

最近は有力馬を預けてもらうことも少なくて決まってるってテキが嘆いてた。

テキと言うのは調教師のことだ。周りがそう呼んでたから俺もテキと呼ぶことにした。

 

馬装が済むと、調教助手のヒロカズが来た。

 

調教助手は調教師の一歩前みたいなもので、厩舎に所属して調教師の補佐をしながら調教師になるための勉強をする。

それに、厩務員と違い実際に馬に乗って調教をする。

 

ヒロカズは50代前半で、優秀な調教助手でもう少しで調教師になれるのではと言われている優秀な人だ。

 

「今日もよろしく頼むよ」

 

ヒロカズは俺を一回撫でるとダイスケの補助を受けて俺の上に乗る。

 

「今日はダートコースで合わせ調教だよ」

 

なるほど、今日は他の馬と一緒に走るらしい。

俺はヒロカズに指示される前にダートコースに向かって歩き始める。

 

「本当に賢いな、人間の言ってることをある程度わかってるんだろうなぁ」

 

今は、勝手にコースに向かう事に驚かれていないが、最初やった時はめっちゃビックリしてた。

中に人間がいるとかあながち間違えじゃない事を言われてビビったけど賢くて悪いことはないからって言われて終わった。

それ以来、俺はコースの指示があれば自分でそこに行くようにしてる。

 

今日の調教場所であるダートコースに行くと、そこには同厩舎所属であるホシゾラミライ先輩がいた。

 

『やっと来た〜遅いよ〜』

 

『すみません……』

 

『まぁ、可愛い期待の後輩クンの為だし問題ないわよ』

 

ミライ先輩はもう5歳で13戦5勝をしている中堅のオープン馬だ。

今のところ厩舎で1番の成績だ。

 

「それじゃあ始めましょうか」

 

「そうですね」

 

俺とミライ先輩は上に調教助手を乗せて併せ馬をする。

まずはミライ先輩が前を走って行く。

 

ミライ先輩は決して強いわけでないが、今まで走ってきたレースの経験を活かして俺に圧力をかけたり、俺の走ろうとする道を塞いでくる。

 

『後輩クンはレースに出た事ないから経験が少ないのヨ。私よりプレッシャーをかけてくる子とかもいるしなんならタックルだってされるのよ。私のプレッシャーとかに負けてるようじゃまだまだよ!!』

 

『ハイッ!!』

 

因みに、今までに併せ馬の戦績は5戦2勝で俺が負けている。

やはり、経験がまだ足りてないらしい。

 

俺は何度も前に出ようとするが、ミライ先輩が圧をかけて妨害してくる。

 

『今日もこのまま私の勝ちかしら?』

 

『クッソ!!負けない!!』

 

俺は一度スピードを落として体を沈めて力を溜める。

そして、貯めた力を前に解放する。

 

体はどんどん加速していき、ゴール前の直線でミライ先輩に並ぶ。

 

『並んできたわね!!私も先輩の意地でそんな簡単に抜かさせないわよ!!』

 

『望むところです!!』

 

最後の直線は先輩も俺も勝負根性で走り、俺は200メートル前で先輩を抜かして3馬身でゴールした。

 

『はぁ、はぁ、これで6戦3勝ですね』

 

『ハァ、ハァ、そうね、後輩クンもだんだん強くなってるわね……もう少ししたら勝てなくなりそうだワ……』

 

ゴールを過ぎた後少しずつスピードを落として先輩と並んで歩いていると、上で調教助手2人が話していた。

 

「2歳で古馬に先着するなんてコイツ凄いですね……」

 

「えぇ、本当に驚異的な子です。今はまだ経験不足が目立ちますけど、経験を積めば最強になれそうですね」

 

おぉ、もっと褒めてくれ!!褒められると嬉しいな。

でも、もっと練習しないと大きなレースで負けるかもしれないから慢心はしないように気をつけよう。

 

「それじゃあ、併せ馬を後2回やって今日は終わりにしましょう」

 

「そうですね」

 

どうやら後2回先輩と併せ馬をするようだ。

 

『負けないわよ後輩クン!!』

 

『俺も負けませんよ!!』

 

2回のレースは8戦4勝という結果になり、勝負はまだ続く事になった。

まぁ、先輩は2週間後に重賞レースを控えてるからしばらくは併せ馬ができないかもだけどね。

 

俺もその間に精進して先輩に勝ち越せるように頑張ろう。

 

俺と先輩は丸洗いされた後、馬房で今日の併せ馬について話て1日を過ごした。

 

〜〜〜〜〜

 

男は騎手をしている。

これまでも数多の大レースを勝利してきた。

周りは彼の事をレジェンドと呼び、競馬会の顔となっていた。

 

そんな男も今年で54歳だ。

騎手としては高齢だが、本人は体が動かなくなるまで現役を続けるつもりだ。

 

そんな男はある目標があった。

それは日本のホースマンの夢である凱旋門賞に勝利する事だ。

毎年、日本の名馬が凱旋門に挑むが、その大きく硬い門を開けることは叶わなかった。

 

男はそんな硬い門をこじ開けれる馬を探していた。

 

そんなある日、男は併せ馬をしている一頭の馬を見つけた。

その馬は、体を一度沈めるとかつての相棒の様に空を飛んでいるような走りをしていた。

そして、その馬は併せ馬の相手に3馬身差をつけて先着した。

 

男はその馬から目を離せなくなっていた。

しかし、男はあの様な馬を見た覚えが無かった。

 

男は調教を早く終わらせて、調べていった。

 

「なるほど、2歳馬か。それなら僕が見たことが無いのも納得だな。それに……この子の母父はあの子か。これは一度乗らせて貰おうかな?」

 

男は目当ての馬を見つけ、血統の面からも更なる興味を感じたようだ。

 

「この子の厩舎は……松本厩舎か。何度かお世話になった事はあるけど最近は会ってないな。まぁ、とりあえず話してみよう」

 

男はそう言って松本厩舎がある所に足を運びはじめた。

 

これが、ファーストショットとレジェンドの運命が交わり始めた瞬間だった。




そろそろ物語も動き始めたかな?
後2,3話後にデビュー戦の予定です。

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主人公のレース成績は?(確定はしません)

  • 勝ちまくって無双する伝説的名馬コース
  • 勝って負けての普通の馬コース
  • 負けが多いけど勝つ時は勝つコース
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