問題児たちが異世界から来るそうですよ?~忘却の魔王~   作:ソヨカゼ

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初めての方は初めまして。
どうも、衛宮です。
問題児を中心にブラック・ブレット等の二次小説も書いてます。
ちょっと今書いてる作品に行き詰まったため、「なんか魔王がオリ主で無双する話が書きたいなぁ」ということで始めました。
基本的に上記のようなお話になりますが、見ていただけると嬉しいです!

それではどうぞ!


一話 "人類最終試練"

 

 

 

―――――『草木』が消える

 

 

 

 

 

―――――『建物』が消える

 

 

 

 

 

―――――『人』が消える

 

 

 

 

 

 

―――――そうしてついに……

 

 

 

 

 

 

『世界』という一つの生命が消える。

 

 

 

 

 

嗚呼(ああ)、これが『忘却』。

すべての命が失われ、すべての記憶が世界から消え去る。

 

なんと心地良い虚脱感。

 

この流れに、暗闇にすべてを任せて眠ってしまいたくなる。

しかしそれは許されない。

何故なら、この世界の終わりを作ったのは他でもなくこの僕なのだから。

ならば、次の記憶が紡がれるまでこの暗闇を見守るのがせめてもの責任というものだろう。

まあ、何はともあれこうして一つの人類史は幕を閉じた。

この世界は、『人類最終試練(ラスト・エンブリオ)』に敗けたのだ。

 

 

 

 

 

嗚呼、これが『忘却』。

世界の終わりか……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆

 

 

 

 

 

「コラッ!いい加減に起きんか馬鹿者!!」

 

男は、微睡みの余韻から目を覚ます。

ムクリと起き上がった青年は、目にかかった黒髪をかき上げてゆっくりと口を開いた。

 

「………おやすみ」

 

「ってちょっと待て!?何故に起き上がって三秒で二度寝しようとしてるんだこの寝坊助!!」

 

普段はボケる側の銀髪和装ロリこと白夜叉は、自分でも信じられないほどの鋭い突っ込みと同時に閉じた扇子で頭を小突く。

ヘブッとつぶれた蛙のような声と共に、男は床に倒れ込んだ。

 

「……おはよう、白夜叉さん」

 

「まったく、何がおはようだ!何故お前はいつも来るなり昼寝し出すのだ……って聞いておるのかレーテ!!」

 

「ん?聞いてますよぉ。お団子は御手洗に限るってお話ですよねぇ」

 

『レーテ』

 

それが男の名前だ。

と、レーテは注意された側からまたコクリコクリと船を漕ぎ出した。

 

「……はぁ、もうよい。さっさと話を進めよう。そしてなるべく速く帰ってくれ」

 

白夜叉はやれやれと頭を抱える。

自分も大変な問題児だったが、レーテを見ていると今までの所業を反省したくなると白夜叉は常々思う。

まあ、本当に反省するかは置いておくとして、それほどまでにレーテは問題児なのだ。

 

「んー……あれ、どこまで話したっけ?」

 

どこまでもマイペースなレーテに、白夜叉はまた一つ溜め息を漏らす。

 

「おんしがペルセウスのゲームをまるまる買い占めたというところまでだ。まったく、景品欲しさにゲームその物を買う馬鹿がおるか!!」

 

今さら説明するまでもないが、この箱庭という世界は修羅神仏から、悪魔から、精霊から、星から与えられた“恩恵”(ギフト)を用いて競い合う為のゲーム、『ギフトゲーム』によって成り立っている。

言い換えれば、ギフトゲームこそこの世界の法その物といえる。

 

「いやいや、ここにいるじゃん?それに、僕のギフトは戦闘向きじゃないんだ。馬鹿正直に戦うより、こっちの方がよっぽど合理的でしょ」

 

「戯言だ。おんしがその気になればあの程度のゲーム、瞬く間に終わらせることができたのだろ?」

 

「さぁどうだったかな?ぶっちゃけゲームそのものに興味はなかったし?内容なんていちいち覚えてないさ」

 

この道化め、と白夜叉は内心で愚痴る。

レーテの性格を一言で表すなら、掴み所がない風のような奴といったところだろう。

つまり、何を考えているのか解らないのだ。

 

「さて、それじゃあそろそろ帰ろうかな?」

 

ヨッコイショ、と爺くらい気合いと共に、レーテはゆっくりと立ち上がる。

 

「珍しいな。おんしがこんなにアッサリと帰るなんて。もしやまた良からぬことを……」

 

「考えてません。あんまり帰りが遅いと皆が不安になると思っただけです!」

 

「ん?あぁなるほど、もうこんな時間か」

 

白夜叉は赤くなりかける空を見て、納得と言わんばかりに一つ頷いた。

どうやら、思ったより話し込んでいたようだ。

 

「まぁなんだ。暇ならまた遊びに来い。今度はコミュニティの奴等もつれてな」

 

「そうする。それじゃあまたね」

 

そういってレーテは、出口へと向かって歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆

 

 

 

 

レーテがサウザンドアイズ支店からでると、出入口のすぐ前を掃除していた女性店員と目があった。

 

「やあ。お疲れさま」

 

青い髪と割烹着が印象的な、いわゆる和風美人といったところだろうか。

レーテは彼女に、とても親しげに手を振った。

 

「レーテさん。もう帰るんですか?」

 

手を振られた女性店員は、少し嬉しそうにレーテに近づいていく。

どうやら、そうとう親しいらしい。

 

「そろそろ帰らないと、皆心配するからね」

 

「あ、もうこんな時間ですか」

 

「うん。それじゃお仕事頑張ってね。まぁ、君は昔から真面目な子だったから、余程の事がない限り大丈夫だと思うけど」

 

「あ、当たり前です!」

 

「ははっ。それじゃ、また後でコミュニティの皆と来るよ」

 

じゃねー、と軽く手を振るレーテ。

店員ももう!といいながらせっせと掃除を再開する。

どうやらレーテの言葉通り、かなり真面目な性格らしい。

 

「……ん?」

 

割烹着の女性店員やサウザンドアイズ支店が見えなくなるくらい歩いたところで、レーテの視界はあるものを捉えた。

 

「あれ?なんで()()がこんなところに?」

 

レーテは果て?と首をかしげる。

どうやら、彼にとってはとても不思議なことらしい。

少し、本の数秒の間だけ考える素振りを見せたレーテは、まぁいいかと呟いた。

 

「なんだか面白そうだし、ちょっと行ってみようかな?」

 

基本的に面白いことはウェルカムなレーテだ。

行かない手はないと、即座に駆け出したのだった。




ーDATEー
・レーテは白夜叉と仲良し
・ペルセウスのゲームを買った人?
・ギフトは戦闘向きじゃない?
・割烹着の店員と何やら過去があるらしい
・面白いことはウェルカム☆



最初なので短めですね。
タブにもある通り、本編はペルセウス戦前からスタートです。
ごちゃごちゃしていますが、少しでも面白いと感じていただけたなら幸いです。

次回はいつできるかわかりませんが、ぜひ見てもらえたらなと思います。
それでは!
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