術式がドラ〇もんの道具で説明できるんだが?   作:妄想癖のメアリー

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間を意識して改行多くしました。見づらかったら教えてください


ただいま

 

 

 

 記録────2017年12月24日

 

 

 

 特級過呪怨霊 祈本里香 

 

 ────二度目の完全顕現

 

 

 

 

 

 

 

「────まずは質より量。どう出る? 呪いの女王」

 

 閑散とした高専内で地響きが鳴り渡る。

 

『おおぉぉぉぉ……!』

 

 乙骨を襲うのは、夏油が操る100に近い数の呪霊だった。建物を蹴破りながら、一直線に向かってくる。

 

「里香」

 

 呪霊の群れから距離を取った乙骨は、里香に運ばせていた袋のようななにかを室内にそっと置いた。

 袋から音を立てて出てきたのは、乙骨の同級生である真希、狗巻、パンダの3人であった。

 

(3人とも酷い怪我だ……特に真希さん……)

 

 高専にて待機していた真希と、五条の術式によって転移させられてきた狗巻とパンダであったが、夏油には歯が立たなかったようだ。

 

「死なせない!」

 

 乙骨は、気絶している3人に呪力を込めた。ただの呪力ではない。『正のエネルギー』を持った呪力だ。

 

(ぶっつけ本番だったけど、何とかうまくいったみたいだ)

 

 

 

『反転術式かー。ちょっと説明が難しいんだよね。何だろう、呪力って『負のエネルギー』じゃん? 反転術式に使うエネルギーは、『正のエネルギー』なんだよね。等量の呪力を2分割して、それを掛け合わせる感じ? 正直イメージの話だからやって感覚掴むしかないと思うよ』

 

(ありがとう礼司君。何となくできそうだよ)

 

 実際には礼司の指導がなくとも反転術式を使えた乙骨なのだが、治療の効率はやはり段違いだ。

 特に怪我が酷かった真希の呼吸も、乙骨の治療によってだいぶ楽になったようだ。

 

「良かった……」

 

 そんな彼らの様子を見てほっと息を吐く乙骨だったが、どうやら里香の気に召さなかったようだ。

 一瞬にして真希を持ち上げ、激情を露わにする里香。

 

『ずるい……ずる゛い゛ お゛前ばっかり! オ゛前ばっかり!』

 

「────何をしている。里香」

 

 しかしそんな里香の叫びも、乙骨の一言で止まってしまう。

 

 

 

「その人は僕の恩人だ。蝶よりも、花よりも丁重に扱え」

 

 今までの彼からは想像もできないほどの圧力を感じた里香は、涙を流しながら謝罪をする。

 

『ごめんなさい、ごめんなさい! 怒らないで……嫌いにならないで!』

 

「嫌いになんてならないよ。僕らの敵はアイツだ」

 

 そう言って乙骨が指差したのは、下から品定めをする夏油だった

 

『……憂太、アイツ嫌い?』

 

「ああ。大嫌いだ」

 

『じゃあ、里香も嫌いぃぃ!』

 

 里香と共に、建物から降りて来る乙骨。

 

「おかえり」

 

「何で攻撃を止めた」

 

 いくらでも攻撃をするタイミングはあったのに、あえてそれをしなかった夏油。

 

「呪力による治癒には、高度な反転術式を要する。君の意識を少しでもそちらに割かせた方が得策だろう」

 

 と言っても乙骨と里香の術式と呪力により、ほとんど効果をなさなかったが、夏油はそれを知る由もない。

 

「さて。続きを始めようか」

 

 ムカデのような呪霊を数えきれないほど放出する夏油。広範囲に攻撃をしないと対処は難しいだろう。

 しかし、乙骨にはまだ見せていない『奥の手』があった。

 

「里香『アレ』をやる」

 

 右手を横に突き出した乙骨。その手に握られているのは、特殊な刻印がされたメガホンだった。

 

「(「蛇の目」と「牙」あれは────)狗巻家の呪印!」

 

 

 

『────死ね』

 

 乙骨がそう呟いた瞬間、数多の呪霊がバラバラに砕ける。その攻撃は、奇しくも彼の同級生である狗巻の物とそっくりだった。

 その攻撃から術式を理解した夏油は、感動したように目を見開いている。

 

(呪言は狗巻家相伝の高等術式。それを呪術を学んで1年未満の少年がやってのけた。やはり祈本里香の正体は

 

 ────変幻自在、底なしの呪力の塊!)

 

 

 

「益々欲しいね」

 

「ぐちゃぐちゃにしてやる……!」

 

 

 

 

 

 

 

「────生まれて初めての激情。呪力が体に満ち満ちているね」

 

 夏油の眼前に立つのは、右手に刀の呪具を持った乙骨。

 

「身体能力の向上、万能感。五感が研ぎ澄まされているだろう?」

 

 そんな夏油の問いかけにも、乙骨は一切反応を見せない。

 礼司と戦った時と同じ三節棍を、呪霊の口から取り出す夏油。

 

「烏合共では相手にならないね。直に叩くとしようか」

 

「合わせろ、里香」

 

 刀を右前に構えた乙骨。しかし、その周りには夏油にとって()()()()()()()呪力の塊が浮いていた。

 

「やっぱり使えるみたいだね。()()()()()()も。つくづく最近の子供の才能には辟易するよ」

 

(コピーする術式を一つに絞っても、今の僕じゃ3本が限界だ。だが近接においてこれは大きなアドバンテージになる!)

 

 

 

 乙骨が模倣(コピー)したのは、彼の師匠でもある礼司の『無次元呪術』その術式反転を利用した『次元剣』だった。

 

『六眼』を用いた五条を除いて、現代呪術師の中で()()()()()()()()()()()()()礼司の術式を使うことは、並大抵の事ではない。

 現に礼司が15本もの『次元剣』を楽々操っていたのに対して、乙骨は3本のみだった。

 

 ────しかし、初見で術式の概要を理解し、それを莫大な呪力を用いることで精度を代用した乙骨もまた、類稀なる天才だった。

 

 

 

「その術式は随分呪力を使うんじゃないかい。そんなに飛ばしてて後が持つのかな?」

 

(礼司君の術式もそうだが、乙骨本人が独立して攻撃を仕掛けて来るのが厄介だ。恐らく『次元剣』の方は祈本里香の方が操っているんだろう)

 

 前回の礼司との戦闘である程度慣れていたためか、そこまで戦いづらそうではない。

 

「(しかし問題なのは……!)流石に開けるか! ()()()()も!」

 

 虚空にポータルを開き、夏油の背後から次元剣を突き刺す乙骨。

 それを三節棍で破壊する夏油だったが、里香と乙骨両方から同時に攻撃が加えられる。

 

 

 

 

 

「ん?」

 

「礼司。どうしたの?」

 

「……いや。何でもない(憂太の術式か! ……使い方が甘すぎるな。今度特訓してやろー)」

 

「何ニヤニヤしてんの。キモいんですけど」

 

「は?」

 

 

 

 

 

 

 

「────押せ! 里香!」

 

 3本の自在に飛び回る次元剣。更には乙骨と里香との同時攻撃により、着実に夏油は押されていく。

 しかし、同じように背後にポータルを開いた瞬間、夏油が背後に攻撃を仕掛けた。

 

「ッグ!?」

 

「攻撃がワンパターンだよ」

 

 吹き飛んだ乙骨の着地地点に、タコのような呪霊を置いて拘束する夏油。

 すぐにバラバラになってしまったが、その一瞬が大きく形勢を変えるのだ。

 

 生まれた隙をしっかりと突いた夏油。特級呪具による二度の攻撃は、乙骨の体力を大きく減らす要因となった。

 

「勝負を焦りすぎたね。焦りは呪術師にとって良くない感情だ」

 

 里香に抱きかかえられ、鼻から垂れる血を払いながら夏油の言葉に耳を傾ける乙骨。

 

「私が望むのはね、『啓蒙』ではなくて『選民』だよ。数が多いと言うだけで、強者が弱者に埋もれ、虐げられることもある。君や礼司君は間違いなく天才だ。そんな君たちが猿たちの顔色を窺って、コソコソと生活していかなければならない現状が、吐き気を催すほど不快なんだよ」

 

『憂太ぁ゛……』

 

 そんな心配するような里香の声が聞こえて来る。

 

「大丈夫────慣れてきた」

 

 里香の懐から飛び出して、逆手に刀を持つ乙骨。

 数回ほどステップを踏んだ後、弾丸の様に駆けだした。

 

(更に速い!)

 

 一瞬にして夏油の後ろへと回り込んだ乙骨。そのままの勢いを利用し、刀に呪力を込めて攻撃する。

 しかし、乙骨の呪力に耐えられなかったのか、鍔の部分からバラバラに砕けてしまう。

 

「駄目じゃないか。急にそんな呪いをこめちゃ。悟に教わらなかったのかい? 

 

 呪いは少しずつ────!」

 

 刀が壊れて油断したであろう夏油の頬に、左のこぶしを打ち込む乙骨。

 

 ────奇しくもその攻撃は、黒い閃光を纏っていた。

 

 咄嗟に呪霊を間に挟んだ夏油だったが、溜まらず地面に倒れ込む。

 

「……やるじゃないか」

 

 

 

「────わかんないよ!」

 

 隙だらけの夏油だったが、乙骨は攻撃することなくその場で立ち尽くしている。

 

「高専以外の呪術師の事なんか知らないし! お前が正しいかどうかなんて、僕には分かんない!」

 

 そう叫ぶ乙骨の脳裏に浮かぶのは、この半年間を一緒に過ごしてきた仲間たちの笑顔。

 

「でも僕が……皆の友達でいるために

 

 ────僕が! 僕を生きていいって思えるように! お前は殺さなきゃいけないんだ!」

 

「自己中心的だね。だが自己肯定か、生きていくうえでこれ以上大事なこともないだろう」

 

 乙骨の叫びを聞いた夏油は、上体を起こして左手を広げる。

 

「ならばこちらも、全霊をもって君を殺す。もう質も量も妥協しない」

 

 そう語る夏油の手に、黒い塊が生成されていく。

 

「知っているかい? 特級を冠する人間は4人。呪いだと16体存在する。これはその内の一体。特級仮想怨霊『化身玉藻前』」

 

 夏油の手から、和服を着た人型の呪霊が表れる。

 

「更に、私が今所持している4461体の呪いを1つにして、君にぶつける。

 

 呪霊操術 極ノ番『うずまき』────乙骨。君が祈本里香を使いこなす前に、殺しに来て本当に良かった」

 

 夏油にとっては己の武器を全て手放す選択だ。この一撃に耐えられるかどうかで、決着がつくだろう。

 乙骨は、自身の背後に立って居る里香に抱き着きながら、己の心をさらけ出す。

 

「里香」

 

『なぁに』

 

「いつも守ってくれてありがとう。僕を好きになってくれてありがとう。最後にもう一度力を貸して」

 

 その奇怪な行動に、夏油は目を見開いている。しかし、それを気にすることなく乙骨は続ける。

 

「コイツを止めたいんだ。その後はもう何もいらないから。僕の未来も、心も体も、里香に全部あげる。これからはずっと一緒だよ」

 

 そしてその頬を愛おしそうに両手で包んだ乙骨は、最後に一言愛を述べた。

 

 

 

 

 

「愛してるよ、里香。一緒に行こう?」

 

 

 

 

 

『あ……あああ゛あああああ……!』

 

 最後にその口に軽いキスをした乙骨。彼にそれを言われてしまっては、里香は狂喜を隠せないだろう。

 

『憂太ああああ゛! 大大大大大大大大好き゛だよぉ゛』

 

 

 

「(自らを生贄とした、呪力の制限解除!)そう来るか! 女たらしめ!」

 

 こうなってしまっては真っ向勝負しかない為、両者ともに凄まじい呪力をチャージしている。

 

 

 

「失礼だな────純愛だよ」

 

 

 

「────ならばこちらは大義だ」

 

 

 

 ────凄まじい呪力の衝突が、辺り一面に地響きを起こした。

 

 

 

 

 

 

 

「素晴らしい……本当に素晴らしいよ。まさに世界を変える力だ」

 

 日の当たらない路地裏で、夏油が壁に寄りかかりながらズルズルと歩いている。

 

「里香さえあれば、せこせこ呪いを集める必要もない。次だ……次こそ手に入れる!」

 

 そう意気込む夏油の左腕は、肩から下全てにわたって乙骨の攻撃で千切れていた。

 そんな彼の前に一人の男が降り立つ。両者なじみの深い、懐かしい顔だった。

 

 

 

「────遅かったじゃないか。悟」

 

 先ほどまでのギラギラとした表情はどこか、夏油は壁を背にして座り込んでしまった。

 

「君で詰むとはな……家族たちは無事かい?」

 

「揃いもそろって逃げ果せたよ。礼司も、今仲間がお前の隠れ家に向かってる」

 

「そうか……それは良かった。若い才能を摘みたくはないからね。全く、あの二人は私にやられる前提で送り込んだな? 乙骨の起爆剤として。礼司君に怒られるよ」

 

 たった数か月と、少ない間しか過ごしていないが、夏油は礼司のことをよく理解しているようだ。

 

「そこは信用した。オマエは若い術師を理由もなく殺さない。小さい頃の礼司を殺さなかった時点で納得した」

 

 そんな五条の曇りなき信頼が可笑しかったのか、夏油は喉を鳴らしている。

 

「クックックッ。信用か……まだ私にそんなものを残していたのか」

 

 夏油の脳裏に浮かぶのは、学生時代一緒に過ごした騒がしい級友たち。

 ふと懐から何かを取り出し、五条に投げる夏油。それは、乙骨の学生証だった。

 

「小学校もお前の仕業だったのか! ……呆れた奴だ」

 

「まあね」

 

 そんな懐かしさをも感じるやり取りをし、その場には沈黙が流れる。

 

 

 

「……何か、言い残すことはあるか」

 

 それを破ったのは五条。最悪の呪詛師と名高い夏油だったが、五条にとっては、今も昔もたった一人の親友なのだ。

 そんな五条の情けともとれる問いかけに、夏油が思い浮かべたのは、いつの間にか仲良くなっていた騒がしい3人の事だった。

 

(子供の頃は……しがらみなんて考えずに好き勝手やってた。正直言って楽しかったよ。ただ、年を重ねるにつれて、折れなきゃいけないことが多くなった)

 

 

 

『夏油様! 礼司が反抗期なんだけど! チョームカつく!』

 

『うるせえ! 何で出会って2か月くらいのヤツ相手に反抗期が来るんだよ!』

 

『私たちは家族。礼司は年下で弟なんだから、大人しくして』

 

『1個下の弟に膝枕させたがる姉が何処にいんだよ!? 鬱陶しいからやめろマジで!』

 

 

 

「1つ託されてくれ。礼司君と一緒に、隠れ家には2人の子供を置いてきた。ホントは連れて行きたかったんだけど、礼司君が暴れたせいで駄目だった」

 

「ホントにバカな子だよ全く」と、笑いながら語る夏油。

 

「2人……美々子と菜々子は、礼司君に酷くなついてる。礼司君のおかげで誰も殺してない。まだ……戻れるんだ。だから「お前さぁ」……なんだよ」

 

 そんな夏油の言葉に割って入る五条。

 遺言すら満足に言わせてもらえないのかと、抗議をするようにジト目で見つめる夏油に対して、五条は呆れたように吐き捨てた。

 

「お前って昔から話し長ぇよな。俺が聞きたいのは、()()の遺言だよ。ガキ2人なんかいくらでも面倒見てやるよ。礼司が」

 

「礼司君かい……」

 

 最後の最後で台無しにした五条に、呆れたように呟いた夏油。

 

「……誰がなんと言おうと、非術師(さるども)は嫌いだ……でも別に、高専の連中まで憎かったわけじゃない

 

 ────ただこの世界では、私は心の底から笑えなかった」

 

 たった1人、夏油は取り残されてしまったのだろう。

 何もかもを捨て、孤独の中進んできた夏油は、同じく1人で切り抜けてきた礼司が仲間に思えたのだろう。

 

(……いや。私と礼司君を同じにしたら可哀想か)

 

「傑」

 

 言いたいことは言い切ったと言わんばかりに下を向く夏油だったが、五条の呼びかけによって再び顔を上げる。

 

 

 

「────────、───────」

 

 

 

「────はっ……最期くらい、呪いの言葉を吐けよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「────はーい! 皆注目! 来年からここに入学する新しい仲間の紹介をしまっす! ついでに礼司の体調も良くなったから、午前中は顔合わせと、皆でお説教の時間にするよー」

 

 百鬼夜行から2週間ほどが過ぎ、年が明けて一番最初の授業だ。外では珍しく雪が降っているが、五条のテンションは今日も高い。

 

「じゃ、入ってきてー」

 

 手をパンと鳴らして入り口を向く五条。乙骨たちも、4か月ぶりに会う礼司と新しい仲間が気になるようで、食い入るように見つめている。

 

『え、これから説教されに行くの俺? 滅茶苦茶嫌なんだけど』

 

『うっさい。男なら腹くくれバカ!』

 

『ほら、後ろが詰まってる』

 

『わーったよ……』

 

 ガラリと扉が開く。そこから出てきたのは、頭にたんこぶを作った礼司と、初めて見る2人の女子だった。年は真希達と同じくらいだろうか。

 

「えーっと……お久しぶりです……お説教はほどほどにしてください。学長にげんこつ貰ったんで……」

 

「ヤダ」

 

「俺言ったよな? 気張りすぎんなよーって」

 

「おかか」

 

「流石に僕もフォローできないよ?」

 

 余りにも早い返答に、冷や汗をダラダラと流す礼司。お説教回避ルートはないようだ。

 

「ねー五条センセイ。私らの紹介まだ?」

 

「そだねー。じゃあよろしく!」

 

 雑なパスを投げられた2人だが、一応準備はしてきたようで、スムーズに自己紹介に入る。

 

「じゃあ私から! 枷場改め()()()()()! よろー」

 

「次は私ね。()()()()()。よろしく」

 

「「「え?」」」

 

「……明太子」

 

 その瞬間、教室は困惑に包まれる。明らかに想定していた反応と違かった為、五条がやらかしたと瞬時に理解した礼司。

 

「おい!? 説明しなかったの五条先生!?」

 

「え、だってこの方が面白いと思ってー」

 

「ふっざけんな! 絶対勘違いさ……「礼司?」は、はい! 何でしょう真希さん!」

 

 そんな礼司の悲痛な叫びを止めたのは真希。明らかにキレている。

 

「ちゃんと説明しろよ? いいな?」

 

「はい……」

 

 

 

 ────ちなみに、お説教が長引くと予想した五条は、午後の時間をフリーにしているらしいが、それは言わない方がいいだろう。

 

 

 

 

 

「何これー修羅場ってヤツ?」

 

「菜々子、じゃあ『アレ』やろ」

 

「……ええーマジでやんの? 別にいいけど」

 

 がやがやと騒ぐクラスを鎮めた礼司は、美々子と菜々子の2人と教卓の前に並ぶ。

 今度はしっかりとした紹介をするようだ。

 

「礼司。こっち来て」

 

「?」

 

 五条が口を開くタイミングより前に、美々子が礼司に話しかけた。

 不思議そうに2人の間に並ぶ礼司。左に美々子、右に菜々子となっている。

 そして、何故か真希の方を向いて美々子が語り出す。

 

「真希さんだっけ? ……礼司君の事、渡す気は無いから」

 

「私も~」

 

「……は?」

 

「え、ちょなに……」

 

 

 

 

 

 ────その瞬間。礼司の左右の頬に感じたのは、なんとも言い難い暖かい、暖かい感触だった。

 

 

 

 

 

「礼司。今すぐ真依も呼んで来い。2人でぶっ潰してやる」

 

 

 

「……オチが2段階だなんて聞いてねえよ」

 

 

 




因みに五条はゲラゲラ笑ってます

最近ページビューが多いので気になりました。どこでこの小説を見つけていただきましたか?

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