術式がドラ〇もんの道具で説明できるんだが? 作:妄想癖のメアリー
特級仮想怨霊(名称未定)
その受胎を非術師数名の目視で確認
緊急事態のため高専1年生3名が派遣され
────内1名 死亡
「────まあ、何だ……きついこと言うけど、呪術師の死に方の中じゃましな方だ。特級相当の呪霊と戦って、仲間2人が五体満足で帰ってこれたんだから」
そんな俺の言葉にも、恵と野薔薇ちゃんは反応を示さない……まあ、そりゃそうだろうな。俺だってキツイ。
とある少年院にて窓が呪胎を確認。避難誘導が9割完了した時点で、現場の判断により施設を閉鎖。5名の生存者が特級相当の呪胎と共に取り残されて、任務の目的は生存者の確認と救出。
正直言って呪いに触れてから一月も経ってない悠仁はおろか、恵ですら手に余る案件だ。一級術師がツーマンセルで出動するか、俺か五条先生がパパっと終わらせるのが理想だった。
人手不足を理由に、それを高専の学生3人に振るだって? ふざけてんなマジで。
「……五条先生は?」
「伊地知さんと家入さんと一緒だよ。俺もこれからそっち向かう予定だ」
顔を伏せた恵の質問に答える。同期が死ぬのは初めてか……つっても、俺も初めてだけど。
呪胎から進化した特級相当の呪霊と会敵、悠仁が囮になって2人を逃がして、そのまま宿儺と交代。呪霊を討伐した宿儺が、そのまま恵を襲おうとしたところを、悠仁が自分の身を犠牲にする形で事なきを得たと。トラウマになってもおかしくないレベルだ。
「もし……アンタが私たちと一緒にいたら、虎杖の奴は死なずに済んだの?」
「釘崎!」
「うっさい。別に責めようってわけじゃないわよ」
そりゃあんだけ強い強い言われてるんだ、そんな仮定をしたくもなるだろうな。
それで溜飲が下がるならいくらでも罵倒されてやるよ。こいつらは、それを乗り越えていかなきゃいけないんだからな。
「正直……死なずに済んだだろうな」
「……っそ」
今この2人は、俺との実力差に打ちひしがれているだろう。学生だから? 相手が特級だったから? そんなの関係ない。
恵はもちろん、会って2週間しか経っていないが、野薔薇ちゃんがそうやって割り切れる冷たい人間じゃないことは、よく分かっているつもりだ。
「……時間だから行くね。次の任務まで時間はあるし、ゆっくり休んだ方が良いよ」
2人から見えないところでポータルを開く、場所は悠仁の遺体が置いてある部屋だ。
そんなところ、今の2人には見せたくないからな。
「やっほ。五条先生、伊地知さん。何の話してたの?」
「礼司君……」
部屋の中には、台の上に腰掛ける五条先生と下を向きながら立って居る伊地知さんが居た。
と聞いたはいいものの、どんな話をしているかは2人の表情でよく分かる。
「今回の任務、礼司はどこにいたの」
「北海道。捜査と討伐任務で2日間。まあ五条先生の考えてる通りだと思うよ」
俺の言葉に、深いため息を吐きながら頭をかく五条先生。
「ま、だろうね。特級相手、しかも生死不明の5人の救助に、1年派遣はありえない。それこそ調査中の礼司を呼び出せばすぐに済む話だ」
「あの時点ではまだ調査段階だった。完了して祓う際には必ず本部に連絡を入れてるから、一言電話くれれば飛んで行ったのにね」
「……僕が無理を通して、悠仁の死刑に実質無期限の猶予を与えた。面白くない上が、僕と礼司の居ない間に体よく彼を始末した所だろうね。美々子と菜々子を現場に行かせなかったのは、礼司の敵対を阻止するためかな?」
恵を除いて、付き合いの浅い2人だったら、死んでも何も思わないヤツだと判断されてるのか……だから嫌いなんだよ。腐った上の連中は。
「犯人探しも面倒だ。上の連中、全員殺してしまおうか?」
「────珍しく感情的だな?」
そう言って入ってきたのは、昔からお世話になっている家入さんだった。
この時期に多発する呪霊のせいで、いつもより目の下の隈が大きくなってる。最近手伝い行けてないからなぁ……
「随分とお気に入りだったんだな。彼」
「僕はいつだって、生徒思いのナイスガイさ」
「あまり伊地知をイジメるな。私達と上の間で苦労してるんだ」
「そうだよ五条先生。伊地知さん何も悪くないし」
伊地知さんの表情に光が差し込んでいる。もっと言ってとか思ってるんだろうな。
「男の苦労なんて興味ねーつうの」
「そっか」
可哀想な伊地知さん。
「で、これが……宿儺の器か」
台の上に敷かれたシートをバサッとはがす家入さん。その下にあったのは、心臓に拳大の穴が開いた悠仁の遺体だった。
……分かってはいたけど、やっぱり気分のいいものじゃないな。穏やかな表情をして逝ったのが、唯一の救いだろうか。
「役立てろよ」
「役立てるよ。誰に言ってんの」
「────つまり君たちのボスは、今の人間と呪いの立場を逆転させたいと……そういうわけだね?」
場面は打って変わって都内のとあるファミレスの中、1人の男と、3体の呪霊がテーブル席に座っていた。
(なんだ……? あの男。1人でぼそぼそ言って……)
と言っても周りの人間には男が1人で喋っているようにしか見えないのだが。
男の確認に対して、火山のような頭をした人型の呪霊が補足する。
「少し違う。人間は嘘でできている。表に出る正の感情や行動には、必ず裏がある……」
不機嫌そうにテーブルをコツコツと叩きながら続ける呪霊。
「だが負の感情、憎悪や殺意などは偽りのない真実だ。そこから生まれ落ちた我々呪いこそ、真に純粋な
「……現状。消されるのは君たちだ」
「だから貴様に聞いているのだ。我々はどうすれば呪術師に勝てる?」
興奮したように語る呪霊に対して、男はあくまで冷静だ。その様子からして、本当の意味で志を共にした仲間ではないのだろう。
「戦争の前に2つ……いや、3つ条件を満たせば勝てるよ」
「含みを持たせるな! 希望的観測はいらない、その3つを教えろ!」
「はいはい……1つは五条悟を戦闘不能にすること。2つ目は両面宿儺、虎杖悠仁を仲間に引き込むこと。そして
「天鳳礼司?知らん名だな。それに虎杖というガキは死んだのであろう?」
「さあ、どうかな?」
「ーーーー僕はさ、性格悪いんだよね」
…ちなみに周知の事実ではあるぞ。
「知ってます」「伊地知、後でマジビンタ」
ほら言わんこっちゃない。
「教師なんて柄じゃない、そんな僕が何で高専で教鞭をとっているか。聞いて」
「な、何でですか…?」
「夢があるんだ」
その話聞くの久しぶりだな。あんな飄々としておきながら、しっかりと未来を見据えて行動してるって事に驚いた記憶がある。
そのあと五条先生に笑いながらクッソ痛いデコピン食らったんだけどね。マジで痛かった。
「夢…ですか?」
「そっ。悠仁の事でも分かる通り上層部は呪術界の魔窟。保身馬鹿、世襲馬鹿、高慢馬鹿、ただの馬鹿。腐ったミカンのバーゲンセール…そんなクソ呪術界をリセットする」
いつになく真剣な表情で語る五条先生。きっとこの夢を持つことになった経緯には、中々重い過去があるんだろう。
「上の連中を皆殺しにするのは簡単だ。でもそれじゃ首がすげ変わるだけで変革は起きない。そんなやり方じゃ、誰もついてこないしね。だから…」
「だから教育を選んだんでしょ?先生についていける位の、強く聡い仲間を育てるために」
よーし良いとこ奪ったぞ。
「うざ。まあ、そんなわけで自分の任務を生徒に投げることもある」
高専入ってから先生の任務やれてないからなぁ。
「皆優秀だよ。3年秤に2年乙骨、そして礼司も」
「…撫でんなよ。もう高校生なんだけど」
いつまでガキ扱いしてんだよこの人。俺よりガキみたいなことばっかしてる癖に。
「礼司は僕にとっては弟みたいなもんだよ」
「礼司君がお前みたいなクズになるなんて、私耐えられないんだけど」
「って言うかそろそろ出よう皆。家入さん準備終わったみたい……って。マジか!」
「ーーーーおわっ!フルチンじゃん!?」
俺が2人に出ていこうと言ったタイミングで、台の上に横たわっていた悠仁が急に起き上がった。
平たく言えば生き返ったのだ。そんなことある?すごいな。
「ごごごご五条さん!い、いいい生き返ってる!?」
「伊地知。うるさい」
「お前、大丈夫なのかよ!?胸の傷とか!」
「お、礼司じゃん。大丈夫! 痛い所とかもないし」
そっか…マジでよかった。
「悠仁!ーーーーおかえり!」
「オッス!ただいま!」
紆余曲折あったが、なんと無事に全員帰還という結末になったのだ。
…恵たちにどう説明すればいいんだこれ。
「ーーーー五条悟は分かるが、天鳳礼司というのはいったい何者だ?」
場面は戻って先ほどの男と呪霊たちの話に戻る。前々から聞かされていた五条よりも、興味の話題は礼司の方へと移ったようだ。
「それを今から説明するんだ、漏瑚。天鳳礼司は一般家庭出自の呪術師だ。最近になってその名を呪術界に轟かせた天才だよ」
「五条悟とどちらが強いんだ?」
「まあまだ16の子供だからね。流石に五条悟の方が強いけど、放置しておくと同じくらい厄介な存在になる。だから殺すんだ。君たちのもう
オリジナルの敵出します!
課題やるから更新少し落ちるかも。
改行について
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会話の間に改行入れてほしい(今まで)
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入れないで欲しい