転生したら四皇の娘で歌姫の妹になった(仮)   作:皐月の王

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次回もしばらく時間がかかると思います!


揺れる心 始まりを告げる事件

「はぁ……本当に何やってるのさ」

 

ルフィの自分で刺した顔の傷を治療した私は呆れながら、マキノさんの店でジュースを飲んでいた。

 

周りは

 

「野郎共乾杯だ!!」

 

「ルフィの根性と俺達の大いなる旅に!!」

 

この通り宴になっていた。呆れるくらいなら止めればいいじゃん。と言われればそうなんだけど、まぁ、死にはしないと言うのは分かっていたからいいかなと思ってしまった。だんだん毒されているのかなぁと思ったりもする今日この頃。

 

「それにしてもカナンの奴すげーよな!ルフィの傷を顔色変えずに治療するなんて!」

 

「ホンゴウさんの教えが良いからですよ……」

 

「俺もいい弟子を持って鼻が高いぜ」

 

私の眼前にはホンゴウさんやヤソップさん達数人が酔っ払いながら肩を組んでいた。本当に仲良しだね。シャンクスに煽られて不機嫌なルフィに

 

「おうおうルフィ!なんだかご機嫌ナナメだな」

 

「楽しくいこうぜ何事も!」

 

「そう!海賊は楽しいぜェ!」

 

「海は広いし大きいし!!色んな島を冒険するんだ!」

 

「何より自由っ!!」

 

そんな事言えばルフィが目を輝かせる。私はジュースを飲みながら、ウタの近くに行く。ウタもウタで今日は機嫌が悪くムスッとしていた。ウタはカウンターの端っこに座りシャンクスとルフィのやり取りを見ていた。

 

「まぁまぁ、大事には至ってないんだし機嫌直したら?」

 

「無理。今日は機嫌治りそうにない。なんであんな馬鹿なことしてまで……!」

 

ウタは、朝のルフィの一件からこの調子だ。まぁ、仕方ないと言えば仕方ない事だけど。それほど大事なんだねぇとニヤニヤしながら視線を向けると

 

「な、何よ!そのニヤけた顔!」

 

「べっつにー?」

 

「何とか言いなさいよ!」

 

顔を赤くして怒り出したウタから離れる。こうしてウタを煽るのが最近は楽しくなってきた。

 

「なぁ、カナン最近どんどんあの人に似てきたな」

 

「ああ、ああやって人を煽る所とか……」

 

「本気であの人の娘だな」

 

なにか聞こえるけど気にしない気にしない。気にしても……いや、もう少し考えようかな。そんなことを考えていると。

 

バキィ!!

 

店の扉は蹴破られる。

 

「邪魔するぜェ……ほほう、これが海賊って輩かい……初めて見たぜ間抜けた顔してやがる」

 

そんなことを言いながら入ってくるは。山賊のヒグマである。人相の悪い仲間を連れて酒を買いに来たそうだ。

 

だが、

 

「ごめんなさい。お酒は今ちょうど切らしているんです」

 

「んん?おかしな話だな海賊共が何か飲んでいる様だが、あれは水か?」

 

ヒグマは不満そうにマキノさんに言う。

 

「ですから、今出てるお酒で全部なので」

 

そう、皆からお酒を飲むから店のお酒無くなった。はぁ、私もお酒飲みたいなぁ。転生して何年も飲んでないから、この世界のお酒早く飲みたいんだよね。

 

「これは悪いことをしたなァ、俺達が店の酒 飲み尽くしちまったみたいですまん」

 

シャンクスは笑いながら、ヒグマに謝る。そして近くにある瓶酒を左手に持ち

 

「これで良かったらやるよ。まだ栓もあけてない」

 

シャンクスは善意で酒を譲ろうとした。ヒグマは差し出された酒を右手で殴り割る。中身の酒はシャンクスが被った。

 

「おい、貴様。この俺を誰だと思ってる。ナメたマネするんじゃねぇ……瓶一本じゃ寝酒にもなりゃしねぇぜ」

 

「アンタ、シャンク、むぐぐ!!?」

 

ウタが怒って何か言いそうだったので口を塞いで黙らせる。幸い気づかれてないので面倒事は起きない。それからヒグマが自分の手配書を出して

 

『56人殺したのさテメェのように生意気な奴を』

 

とか言って800万ベリーの手配書を見せつけていた。しかし、シャンクスは気にする様子もなく

 

「悪かったなァ、マキノさん雑巾あるか?」

 

掃除をしようとしていた。ヒグマを相手にしていない様子だった。私は私で、名シーンのひとつだから楽しんでみている。ヒグマは腰の剣を抜き、机の上の皿を剣で薙ぎ払いさらに散らかす。

 

「じゃあな、腰抜け共」

 

ヒグマ達山賊は店から出ていく。私はウタから手を離す。ウタは怒った形相で私に拳を突き出してきた。もちろん私は躱す。

 

「何するのよ!シャンクスならあんな奴に」

 

「ここで暴れれば店に被害が出るし、父さんなら自分の事じゃ怒らないのは知ってるでしょ?」

 

「それはそうだけど……アンタは悔しくないの?あんな奴にいいようにされて」

 

名シーンのひとつが見れたからそれでいいと言えれば楽なんだけど、それはそれとして、なんとも思わないわけが無い。

 

「いいわけない。私も悔しいけど、マキノさんにも迷惑がかかるから、父さんが何もしないなら何もしない。ウタも我慢だよ」

 

「分かってるわよ」

 

シャンクスがいいようにやられて、派手にやられたなぁ!と笑う赤髪海賊団の皆の中で私はウタを宥め、ウタは悔しそうに手を強く握りこんでいた。ルフィはシャンクスが笑って許したことを怒って店を出ようとする。シャンクスがその腕を掴むと……伸びた

 

「え!?」

 

ウタはその光景に目を奪われ、私も実際に腕が伸びる瞬間を見ると何も言えなかった。

 

「ないっ!!敵船から奪ったゴムゴムの実が!!!ルフィ お前まさかこんな実を食ったんじゃ……!!」

 

ルウさんがスケッチブックにゴムゴムの実の絵を描いてルフィに見せる。勿論答えは

 

「うん……デザートに……!!不味かったけど」

 

シャンクスはルフィの眼前には行き

 

「ゴムゴムの実はな!!悪魔の実とも言われる海の秘宝なんだ!!! 食えば全身ゴム人間!!!そして一生泳げない体になっちまうんだ!!!」

 

事の深刻さを伝える。ルフィもそれを聞いて

 

「え―――――っ!!!うそ――――!!!」

 

「バカ野郎ォ―――――――っ!!!」

 

こうして私の目の前で、ゴムゴムの実と名付けられている。ヒトヒトの実幻獣種 モデル ニカはルフィが食べた……。

 

 

 

 

そして、赤髪海賊団は再び航海へでて数日が経った。

 

「子供3人組はめでたくカナヅチになったね」

 

「何もめでたくないわよ。シャンクス凹んでたじゃない」

 

現在私とウタはレッドフォース号の私の部屋でトランプをしていた。現在航海中のその帰りでフーシャ村に向かっている最中だ。

 

「でも、まさかルフィが悪魔の実を食べるなんてね……。ハックショ!」

 

「ちょっと風邪じゃないでしょうね?ルフィは何でもかんでも勝手に食べるからよ。デザートが欲しいなら……そういえばあの時言える状況じゃなかったわね」

 

「そうだね……あっ!ばば引いちゃった!」

 

二人でババ抜きは手札多くなる分簡単には終わらないが時間潰しにはいい感じだ。それも終盤まで進んでワンペア揃えたから勝ちの状況で私はババを引いてしまった。

 

「油断したからよ!これで私の勝ち!」

 

ウタは迷いなく私のカードババじゃない方を引いて、ペアを揃えて上がりを迎えた。

 

「勝った―――!これでババ抜き3連勝!」

 

「なんで勝てないんだ―――!」

 

私は悔しそうに床を叩く。いや、実際に三連敗は悔しい。私が教えた遊びでこうもボコボコにされたら悔しい!

 

「もう一度!」

 

「もうそろそろ着く頃でしょ!トランプ片付けて甲板に行くわよ。今回は勝ち逃げさせてもらうから」

 

「あっ!勝ち逃げずるよ!」

 

私はトランプを片付けて、先に部屋を出たウタを追いかける。甲板に出るともうフーシャ村が見えていた。もう間もなく港につこうと言うが、誰も居ない。いつもならルフィが出迎えたりするが、誰も居ないのだ。

 

「どうなってるんだ?」

 

「いつもならルフィが来るんだけどな」

 

「何にかあったんじゃないのか?」

 

「とりあえず村に降りようぜ」

 

みんなが村に降りて、村の中心に向かうと村長さんとマキノさん。その先に、山賊に足蹴にされるルフィが居た。シャンクスは前に出て

 

「港に誰も迎えがないもんで、何事かと思えば…いつかの山賊じゃないか」

 

「船長さん!」

 

踏まれているルフィを見ながらシャンクスは

 

「ルフィ!お前のパンチは(ピストル)のように強いんじゃなかったのか?」

 

「………!!うるせぇ!!!」

 

ルフィはヒグマに踏みつけられながらうるさいと言った。さすが主人公まだまだ元気いっぱいだ。

 

「海賊ゥ……まだ居たのかこの村に。ずっと村で拭き掃除でもしてたのか?何しに来たのか知らんが、ケガせんうちの逃げ出しな。それ以上近づくと撃ち殺すぜ 腰抜け」

 

ヒグマは腰の剣をこっちに向けながら言う。私たちはそんなのお構い無しで近づく。

 

「テメェ、聞こえなかったのか?それ以上近づくな。頭吹き飛ばすぞハハハ!!!」

 

「へへへ!!!」

 

山賊の一人が、シャンクスの頭に銃を突きつけて笑いながら警告する。さぁ、始まるぞここから目を離す訳には行かない。離すことができない名シーンと名言が来るぞ!

 

(ピストル)を抜いたからには命かけろよ」

 

「あァ? 何言ってやがる」

 

シャンクスは山賊の銃を指さしながら

 

「そいつは脅しの道具じゃねぇって言ったんだ……」

 

その直後ひとつの銃声が鳴る。シャンクスの頭に銃を突きつけていた山賊はルウの不意打ちの一発に反応することなく、頭を撃ち抜かれて絶命する。

 

それにマキノさん、村長、山賊は驚愕する。

 

「や、殺りやがった!」

 

「なんてことを……なんて卑怯な奴らだ!!!」

 

山賊は仲間を殺されて怒るが……誰を相手にしてるのか分かっているのかな?

 

「卑怯?」

 

「甘ェこと言ってんじゃねぇ。聖者でも相手にしてるつもりか?」

 

「お前らの目の前に居るのは海賊だぜ」

 

シャンクス達が放つ軽い威圧に気圧されながらも山賊は言い返す。

 

「うるせぇ!!だいたい俺達はテメェらに用はねぇぞ!!」

 

そりゃ、こっちのセリフだ。好きで関わるわけじゃないし。関わらないなら互いに知らないフリをすればいいけど。今回はそうもいかない

 

「いいか山賊…。俺は酒や食いもんを頭からぶっかけられようが、唾を吐きかけられようが、大抵の事は笑って見過ごしてやる。……だがな!!どんな理由があろうと!!俺は友達を傷つける奴は許さない!!!」

 

「……シャンクス!」

 

踏まれているルフィはシャンクスのその言葉を聞いて感嘆の声で名前を口に出していた。生でこのセリフを聞けるだなんて!それだけで頑張ってきたかいがあるってもんだ!

 

「はっはっはっ!!!許さねぇだと!?海に浮かんでヘラヘラしてるだけの海賊が山賊様に楯突くなんて笑わせる!ぶっ殺しちまえ野郎共!!!」

 

山賊が一斉に襲いかかってくる。私は一歩前に出ていい所を見せようとしたけど。ベックマンに止められる。

 

「おれがやろう……充分だ」

 

そこからはベックマン一人で山賊を蹂躙した。圧倒的な実力の差があり、マスケット銃を鈍器のように使い、銃弾を一発も使わずに制圧して見せた。強い……!さすが副船長!

 

「うぬぼれるなよ山賊……!!ウチと一戦やりたきゃ軍艦でも引っ張って来るんだな」

 

マスケット銃をヒグマに向けながらに言う姿はとてもかっこいい。

 

「つえぇ……」

 

ルフィも感嘆の声を零す。

 

「ま、待てよ!……仕掛けてきたのは このガキだぜ!?」

 

「どの道賞金首だろ?」

 

ヒグマの部下は誰も立ってない。形勢不利と見たヒグマは煙幕を地面に投げる。

 

「来いガキ!!」

 

「うわっ!!くそ!!はなせ はなせェ!!!」

 

煙幕が晴れるとそこにはルフィはいなかった

 

「「ルフィ!!」」

 

私とウタがルフィの名前を叫んでもその場にいなかった。

 

「し!し!しまった!!油断してた!!ルフィが!! どうしよう みんな!!」

 

シャンクスは頭を抱えて皆の方を向いて言う。

 

「シャンクス!慌ててる場合じゃなくて早く探そう!このままだとルフィが危ない!!!」

 

「うろたえるんじゃねぇ!! お頭 この野郎っ!!みんなで探しゃあ直ぐに見つかる!!」

 

ルウの言葉でみんなはフーシャ村を駆け回りルフィとヒグマを探す。私は海に海の方角を見る。するとヒグマが小舟を漕いでどんどん離れていくのを見つける。私は大声で

 

「アソコ!!!小舟で逃げてる!!」

 

「山賊が海にだと!?」

 

「待ってろルフィ!!!」

 

シャンクスは黒の上着をその場に投げ捨てて海に飛び込む。

 

「私も!」

 

ウタも追いかけようとしたがその手を止める。

 

「カナン!?どうして止めるのよ!?」

 

「私たち能力者が海に入ればどうなるかは知ってるでしょ!?逆に父さんの足を引っ張るだけだよ!」

 

「何もしないでここに居ろっていうの!?」

 

私の心が締め付けられるように痛い。この先を知っている。重要な出来事が起きる。けど、それは……今の私にとってもウタにとっても、赤髪海賊団にとっても目を背けたくなる悲劇と美談だ。どうすればいいか考える。必死に思考を巡らせる。考えれば考えるほど私は次の言葉に詰まる。ダメだ、何も言えない。そうして、考え込んでいるうちに次に聞こえたのは

 

「お頭の腕が!」

 

「泳げる奴はお頭とルフィを助けるために、海に飛び込め!」

 

「シャンクス!!!」

 

そこでハッとする。シャンクスの腕が海王類に食いちぎられた。ウタはショックを受けて涙を流している。私は……私のしたことは間違っていた。何もしなかったからシャンクスが……。自責の念にかられていると

 

「おい!カナン!お頭の手当てをする!お前の力をかせ!ぼさっとしてる暇はねぇ!急げ!」

 

「は、はい!」

 

私は頬を叩き我に返る。しかし、私の体温は抜けていくように寒気を感じた。シャンクスの食われた左腕を見ると罪悪感でおかしくなりそうだ。けど、今は、今だけは手当をするのに集中する。その後は死ぬ気で自分を責めればいい。

 

「カナンは俺のサポートを頼む……!必ず助けるぞ!」

 

「……はい!」

 

震える声で頷きシャンクスの手当をした。手当を終えて、外の空気を吸うために外に出たら、視界がぐるぐる回り、私は倒れた。

 

「カナン!?」

 

「熱つ!なんて熱だ!おい!カナンを運べ!」

 

遠くの方で声が聞こえる気がした。体を起こそうとしたけど、力が入らない。寒気を感じながら私はそっと目を閉じる。

 

「ごめんなさい……」

 

その言葉を残して意識を手放した。

 

 




ここからが頑張らないと……

6年後のカナンの強さ

  • 四皇幹部と同等 最高幹部相手は辛い
  • 四皇幹部に少し辛い 最高幹部相手は防戦
  • 四皇幹部に勝てる 最高幹部相手は辛勝
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