転生したら四皇の娘で歌姫の妹になった(仮)   作:皐月の王

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修行編
娘の決意 冥王への弟子入り


二日後には完全に復活した私は、荷運びをしていた。シャンクスの傷の痛みも引いてきたという事で出航の準備を整えているのだ。準備が終わればフーシャ村を出航し、次の航海に出るそうだ。

 

「病み上がりだからあんま無理すんなよ?」

 

「もう大丈夫だよ。寝込んでた分しっかり頑張るよ!」

 

私は張り切って荷物を持ち上げる。持ち上げる度に「おおーー」という感心したような声が耳に入る。まぁ、確かに力ならウタやルフィには今は負ける気はしないけど。

 

「この船出でもうこの町に帰って来ないって本当!?」

 

「ああ、随分長い拠点だった。ついにお別れだな。悲しいだろ?」

 

下から驚いたルフィの声と父さんの声が聞こえた。なるほど、ちょうどのその時になるんだ。感慨深いものを感じながら私は準備を続ける。いよいよ始まるのだと、ルフィの有名なあの台詞とあの場面に立ち会える思うと自然と心が引き締まる気がする。

 

「お前なんか海賊になれるか!!!」

 

「なる!!おれはいつかこの一味にも負けない仲間を集めて!!世界一の財宝見つけて!!!」

 

ルフィはシャンクスに宣言をする。そして私はその光景を静かに見ていた。

 

「海賊王になってやる!!!」

 

それは、私が漫画やアニメで見た光景と違わないものだった。それと同時に私は大きく息を吸い込んで吐く。これからが、本番だと告げられた気がしたから。

 

「ほう…!!俺達を越えるか……。じゃあ…」

 

シャンクスは自分の帽子をルフィに被せる。

 

「この帽子をお前に預ける。おれの大切な帽子だ。いつかきっと返しに来い。立派な海賊になってな」

 

シャンクスは船の方に向かって来て出航し始める。ウタは涙のを流しながらルフィに手を振りながら叫ぶ。

 

「ちゃんと 返しに来なさいよね!その帽子!立派な海賊になって!!!新時代を作る約束も忘れないでよ!!!」

 

いつの間にそんな話をしたのだろう。私はアレからルフィと話をしていない。友達にはなっただろうが、特段親しくなったと言う訳では無いと思っている。でも、友達だから

 

「風邪とかあんまり怪我とかしないようにね。直ぐに手当に行けないんだしね」

 

手を振って別れを言う。何れ再会するだろうけど、向こう十年は合わないだろうと考えている。少なくてもルフィが船出しない限りは会うことは無い。

 

「これから一度シャボンディ諸島に向かう。ウタとカナンに合わせたい人が居るし、何せ話したいことがいっぱいあるからな」

 

「それってどんな人なの?」

 

ウタがシャンクスに質問をする。シャンクスはウタの頭を撫でながら答える。

 

「おれが昔お世話になった人だ」

 

「シャンクスが昔お世話になった人?」

 

「ああ、今はコーティング屋をしているが、昔おれが見習いをしていた海賊団の副船長をしていた人だ」

 

それ絶対レイリーじゃん。と私は話を聞きながらに思った。でも、ちょうどいいや、私は強くなりたい。このまま航海を続けていけば、ほかの海賊と戦うことはあるだろうが、基本的にお留守番だから経験がまだ積めない。トットムジカとは戦ったけど……。

 

能力の強化もそうだけど、単純な戦闘技術の向上、能力の理解と拡張。そして、覇気の強化。レイリー程の人物に鍛えて貰えればパワーアップが見込める。まぁ、私次第と鍛えてもらえるかの二つの問題があるんですけどね。

 

「なるほど、シャボンディ諸島と言えば、ヤルキマン・マングローブだよね!根の呼吸によって放出される空気がマングローブの樹脂をシャボン玉のように膨らませ、至るところで特大シャボン玉が飛ぶ光景が見れるんだよね!!!」

 

興奮気味に話す私に少し引きながらウタは言う。

 

「随分詳しいわね」

 

「一度は行ってみたいと思ってたからね」

 

私は目を逸らしながらに言う。ウタは私の顔を覗き込もうとする。私はそれをまた逸らす。それにカチンときたのかウタが私の両肩を掴んで揺らしてくる。

 

「こっちみなさいよ!」

 

「別に嘘は言ってないよ!?」

 

『ハッハッハ!!!仲がいいなお前ら』

 

海賊団の皆は私達のやり取りを微笑ましく見ていた。

 

その晩、私は甲板で座っていた。その隣にコップを持ってとある人物が来た。

 

「一杯飲むか?カナン」

 

「ベックマンさん。うん、いただきます」

 

そのコップの中は珈琲だった。淹れたての砂糖もミルクも入っていない珈琲だ。私はその珈琲を受け取り一口飲む。

 

「うん、美味しい。この苦味と風味がいいですね」

 

「子供のくせにコレを美味しく飲めるのはすげーな。ウタやお頭でも砂糖とミルク入れないとまともに飲めないのにな」

 

「私が珈琲好きなだけですから。まぁ、父さんは子供舌かもしれませんけど」

 

以前に船で淹れたての珈琲を貰った時に美味しくて飲んでいたら、ウタとシャンクスが来て

 

『ベック、俺にも一杯入れてくれ』

 

『私も同じの飲む』

 

『淹れるのは良いが、ウタ、砂糖とミルクはどのくらい入れる?』

 

『カナンはどのくらい入れてるの?』

 

『ミルクも砂糖も無しだ』

 

それを聞いてシャンクスとウタは少し悩んだ末に、二人ともブラックを飲んで

 

『苦い……』

 

『ベックマンさん……砂糖とミルク入れて……凄く苦い』

 

うげーと言う表情で砂糖とミルクを入れて最後まで飲んだ二人を見て笑ったことがあった。それ以降私は度々ベックマンに珈琲の淹れ方を教えて貰ったりや珈琲を一緒に飲んだりすることが度々あって今に至る感じである。

 

「また、教えてくださいよ。コーヒーの淹れ方。このコーヒー何時でも淹れれるようになって飲みたいんで」

 

「あんまり飲むと眠れなくなるぞ?子どもなんだから、よく寝て大きくなれないと嫌だろ?」

 

低身長の自分を想像して私は嫌な表情になった。せめて生前の160cm以上は欲しいでも、あんまり大きくもなりたくないなぁ。160から170の間が理想かなこの世界なら。しかし、生前みたいにコーヒーばかり飲んでいたらそうなるのかと思うと、少し苦笑いせざるを得ない。

 

「確かに……あんまり飲みすぎて寝れなくなるのはアレですね」

 

「だろ?あと、夜更かしはお肌の大敵って言うそうじゃねぇか。子供で女の子なら早く寝るこったな」

 

「誰から聞いたのその情報」

 

ベックマンは少し笑いながらコーヒーを飲む。私もそれを見てコーヒーを飲む。うん、何度飲んでも美味しい。

 

「そりゃ……男にも色々あるんだよ」

 

「……そうなんだね」

 

少しなんとも言えない空気になったのはここだけの話だった。

 

それから日にちが経ち、シャボンディ諸島に到着した。名前の通りにシャボン玉が至る所に浮いている。ヤルキマンマングローブが並んであるその樹木には番号も書かれている。私は二本の刀を背中に背負い降りる準備をする。

 

「ここがシャボンディ諸島……シャボン玉がいっぱい飛んでいてキレイじゃない」

 

「あのシャボン乗れるらしいよ?」

 

「うそ!?本当に!?」

 

「本当本当」

 

私はウタの手を引き地面から出てきたシャボンに乗る。

 

「本当だ……シャボン玉に乗ってる!」

 

「でしょ!私達子供だから早々に割れないしね!でも、あんまり高く行くと降りるの大変だから。もう降りるよ!」

 

再びウタの手を引き降りる。ウタは物足らない表情を浮かべていたがまた乗れるよと言ってシャンクス達の所に戻る。

 

「ねぇシャンクス、シャンクスが見習いしていた時の海賊団の副船長さんって何処にいるの?」

 

「うん?そうだな、13グローブに目指すつもりだ。あの人ならあそこにいるはずだからな。ギャンブルとかして金を溶かしてない限りは」

 

「お金にだらしないの?」

 

「そういう訳じゃないと言いたいが、まぁそういう事か?」

 

シャンクスは笑いながらに言った。確かに、原作であの人お金を稼ぐためにヒューマンショップに売られに行ったりしてたなぁと私は思い出していた。あの時の初登場は今でも思い出せる。

 

しばらく歩き、13グローブにある、シャッキー'S ぼったくりBARに辿り着く。シャンクスが扉を開くと、カウンターがあり、カウンターには黒髪のボブカットの女性と白髪の男性がいた。

 

「誰かと思えば、久しぶりじゃないかシャンクス。珍しいじゃないか、今日はどうしたんだい?」

 

白髪の男性はゆっくりとこっちを振り返る。その人こそ件の人物シルバーズ・レイリーだ。

 

「ああ、久しぶりだなレイリーさん。今日は色々話したい事と、紹介したい子達がいてね。おれの娘のウタとカナンだ」

 

シャンクスに紹介される形で一歩前に出る。ウタはスカートの裾をつまみ上げて一礼する。

 

「初めまして、赤髪海賊団の音楽家ウタです!以後お見知りおきを!」

 

お淑やか且つ元気に挨拶をするウタ。様になって見えるのはウタが大きいステージで歌ったからかなぁと思ったりする私が居る。私もそんな風に出来たらいいと思うけど、生憎と気の利いた名乗りは無いので

 

「同じく赤髪海賊団の船医見習いのカナンです。よろしく」

 

私は一礼する。レイリーはシャンクスに

 

「いつの間にか二児の父親か。やるじゃないかシャンクス。私はレイリー。コーティング屋のレイで通っているよ。そして彼女がシャッキー」

 

「よろしくね、嬢ちゃん達」

 

「「よろしくお願いします!」」

 

「野郎共!宴の準備をしろ今日は飲むぞ!」

 

「オオオオオオ!!!」

 

シャンクスの号令で宴の準備が始まる。ウタは宴を盛り上げる為に歌ったり、ほかのメンバーが芸を披露して宴は盛り上がる。私はシャンクスの近くに居るレイリーに話しかける。意を決して

 

「父さん、レイリーさん。良い?」

 

「どうしたんだい?」

 

「どうしたんだ?カナン。そんなに改まって」

 

一度深呼吸をしてからレイリーに言う。

 

「レイリーさん、私を弟子にしてください」

 

「は?」

 

「ほう?」

 

シャンクスは目を点にして、レイリーは目を細めて私を見る。シャンクスは口をパクパクさせながら固まる。

 

「コーティングの弟子入りって言うわけじゃないね?恐らく戦闘面だと思うのだが……。そうだな、質問させて貰うよ。何故弟子入りしたいのかな?」

 

レイリーは私を見る。その目は私の底まで見るかのような目で思わず、呼吸をするのを忘れてしまいそうになる。

 

「ふむ、私から見ると、君はある程度鍛えられていて、実力があるのが分かる。このままでもシャンクスの船で経験を積めば何れは実力が高い人物になると思うが……」

 

「確かに、経験に勝るものは無いと思います。ですが、私は早く強くなりたいんです。いつかじゃダメなんです!一秒でも早く、力をつけておきたいんです!だからお願いします!」

 

頭を下げて私は言う。レイリーは顎に手を当てながらに

 

「ふむ、どうしてそこまで強くなりたいんだい?君は若い……いや、まだ幼い。そんなに生き急いでまで何故強くなりたいんだい?」

 

レイリーが私を試すように聞く。私は笑って答える。

 

「そんなの決まってます―――」

 

あの日の夢で誓ったように

 

「―――――我を通す為です。守るのも助けるのも、我を通す程の力が無ければ意味が無い。何かをするにはそれを妨げる何かを超えないといけない。そのために力がいる。強くなりたい」

 

レイリーの目をまっすぐ見て見て私は言う。レイリーは

 

「うむ……。言っておくが私は優しくは無いぞ?」

 

「レイリーさん!?」

 

シャンクスは驚いたようにレイリーを見る。私は笑みを浮かべ

 

「望むどころです」

 

そう答えた。

 




さて、どこまで強化したものかw

6年後のカナンの強さ

  • 四皇幹部と同等 最高幹部相手は辛い
  • 四皇幹部に少し辛い 最高幹部相手は防戦
  • 四皇幹部に勝てる 最高幹部相手は辛勝
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