私は暑さにやられそうになってそうです…
最強へ示す覚悟 ミホークVSくいな
私達が偉大なる航路に入り数ヶ月が経ちました。様々な所で歌った甲斐があって、知名度が上がってきた。新聞にも載る様になってきて、私としては良い感じだと思う。
「それじゃあ!あともう1回合わせるよ!!」
「「「おー!」」」
ウタの号令で私達は練習をしている。4人だけだがそれぞれの楽器扱いは上達したし、ウタとカリーナはとても歌が上手いとして流れ徐々に知れ渡っている。いや、正直そんなレベルではなく、聞く人を魅了し、出航の際にはその町の人総出で見送りとかもあった。一種の社会現象かな?まぁ、義姉であるウタが楽しそうなのは私も嬉しいし、仲間が一丸となってステージをするのは正直に言って楽しい。
「よし、今日はここまでにしよう!皆お疲れ様!」
ウタがそう言うのと同時に
「「「お疲れ様!」」」
私含めた三人もお疲れ様と言う。その後は当番がシャワーの準備をしている間に、他の当番がご飯を作る。当番に当たってない人はそれぞれ過ごすが、今日はたまたま剣士組である私とくいなが当番から外れていたため、甲板に出て鍛錬をする。互いに木刀と言えど武装色の覇気を纏った状態での鍛錬。私はくいなに剣を教えるほど卓越してるとは自分では思わないし、剣の知識はくいなの方が上と思う。だからこそ……
「くいな!へばってる場合じゃないよ!武装色の覇気を維持してないと私に触れることなんて出来ないよ!」
「っ!分かってる!」
武装色の覇気を優先的に教えこんでいます。自然系の能力者や剣士である以上刃こぼれが懸念される。その為の武装色の覇気の習得です。でも、くいな本当に筋が良いからと言うそんな次元じゃないんだよね、教えて数ヶ月で普通に武装色自体は使えるようになってるし。そりゃ練度が低いから硬化までは行かないけど、私が普通に木刀で殴られる要件は満たしてるんだよね。まぁ、殴られるつもりは無いので
「はぁああ!!!」
「くっう!!」
私はくいなの木刀を上に弾き飛ばし鍛錬は終わる。
「ありがとう、カナン。演奏の練習の後に鍛錬に付き合って貰って」
「いいよ、くいなにとって本命はこっちだろうし。二人のボディーガードは本当に助かってるからね。それにこうして二人で鍛錬する方が私にも利があるしね」
実際に剣の鍛錬でくいなと打ち合うのは自分にとってはいい事である。海賊が相手と言っても、1億未満なら並のやつなら相手にならないし億超ともなると、逆にみんなを危険に晒してしまう。まぁ、襲ってきたら迎撃するしかないんですけどね。隣で汗を拭うくいなに視線を向けながら褒めるのだけど……
「でも、本当に筋がいいし、発育も……イイデスネ」
「?」
視線が胸の方に吸われてしまう。たしぎとそっくりなことを考えるとこの大きさは必然なのだろうか、それともまだ小さい方とでも言うのだろうか、自身の控えめな胸と比べるべくもなく立派である。前世でもここまで小さくなかった気がするけど……。
「ま、まぁとりあえず、今日はここまでにしよう。明日も練習や鍛錬はするんだし。体を休めるのも必要だしね」
「分かったわ。今日もありがとう、カナン」
「私こそ、くいなの剣は参考になるしね」
私達は言葉を交わしたあと船内に行き、カリーナが準備した夕飯を食べる。旅をするに連れて皆それなりに食べれるモノを作れるようになっていた。じゃないと私が過労死するので料理本を購入して皆で一緒に作って練習したかいがあったよ……。本格的にコック探そうかと思ったもん!とりあえずは問題状態になったから良いけどね。
夕飯を食べたあとは、皆で皿洗いを行い、順番にシャワーを浴びて、各部屋で寝るだけ。私は医学書を見たり、薬を作ったり、船の緊急医務室の手入れや医療道具、斬魔と神楽の手入れ。ウタは作曲、カリーナは楽器と自身の道具の点検、そして、くいなはストレッチを行う。それがそれぞれの夜の過ごし方。それで一日を終える。
次の日の朝になると、ウタの声で目が覚めた。
「島が見えてきたよー!カナン!」
島が見えてきたことなので私は着替えて甲板に出る。そして、見聞色の覇気で島の様子を伺う。分かった事はこの島には人は居らず、野生生物が居る島ということだった。まぁ、修行した島より断然安全とも言えるけどとりあえずはあそこに行くしかない。
「よし、特に危険も無さそうだからあの島に上陸しよう」
「はーい、船長!お宝あるかな!」
カリーナが目を輝かせながらに言う。うーむ、偉大なる航路前半の名前の分からない島だからなぁ。ないとも言いきれないし、調べ尽くされてそうな気もする。だから言う事は
「とりあえず行ってみようか」
こうして無人島に上陸し、とりあえずのベースキャンプを作る。ここを拠点に島を探索しようとしていた。ベースキャンプを作り、その日は休んだ。朝を迎えていざ、冒険と洒落こもうとした。けど、そんな気は一瞬で霧散した。
「ッ!」
私は海の方を見る。私の見聞色の覇気範囲内にとんでもない気配が入り込んできた。冷や汗が止まらず、刀を握りる。気配からして自分より格上と言うのは嫌でも分かる。それを見た、くいなは尋常じゃない事が起こっていることを察してくれたのか刀を手に取る。
「カナン?」
「船長?くいな?」
ウタとカリーナが状況が分からず不思議そうな表情で私を見る。だが、多分、私の表情を見る分かると思う。それが伝わったのかウタは冷静になるように大きく深呼吸をして私に聞く。
「どうすればいい?」
「……私の後に!カリーナは…くいなの後ろ…!」
そう指示を出して私は二刀を抜く。その気配は島に上陸していた。距離はざっと500mはあると思う。
私が警戒を高めている時に、木々を薙ぎ払いながら斬撃が飛来する。
「カナン!」
「動かないで!ウタ!」
私は二本の刀に武装色の覇気を纏わせ受け止める。斬撃の勢いは離れた所から放たれたろうに私をその場から少し動かして尚勢いは弱まらない
「舐めんな!」
私は飛来した斬撃を上空へ受け流す。斬撃はそのまま上空で霧散する。
敵意も何も感じなかったのに!普通に斬撃を飛ばしてきた。何処の誰だか知らないけど何の因縁があって斬撃を飛ばしたか問いたださないと……!そう考えていたら。
「どれほどの実力かと思い試したが……。なるほど、あの男と女の娘であり、鍛えられたものを持っているな」
その主は色白肌に黒髪、くの字を描くように整えられた口ひげとモミアゲ、独特の模様を描いた瞳と鋭い目つきが特徴の人物で分かりやすく言うと西洋の上流階級のような服装をしている。裏地や袖にペイズリー風の模様のあしらわれた赤と黒地のロングコート、白いタイトパンツにロングブーツに背には巨大な十字架とも見間違える剣を背負う人物。間違える筈がない!
「鷹の目……ジュラキュール・ミホーク……!世界最強の剣士……!」
私がそう言葉を漏らすと皆が驚いていた。そして、いきなり世界最強の剣士を前に、くいなの目には闘志が宿っていた。私はそれより何でそんなビッグネームがここに来て斬撃を飛ばしてきたのかが気になる。
「ど、どうして!態々こんな島に!?」
私の質問に対してミホークは
「お前の父、赤髪から頼まれた。鍛えろと」
ミホークは淡々と言う。シャンクスが態々ミホークに!?でもよく引受ける気になったなぁ。剣士としての誇りはないことは無いけど、私はくいな、ゾロ程の野心は無い。だけど、私には守りたい仲間がいてと自分の我を通したいから……。その為にミホークを私を鍛えるために送ったのならどうしても心配なのかな。まぁ、良いか。どうせ、偉大なる航路の後半にさしかかれば嫌でも強い人と戦う可能性もあるし、海は敵だたけだから。
「そ、それじゃあ?指南のほどよろしく……」
「すみません!私と戦ってください……!」
くいなが会話に割って入る。緊張と闘争心を纏ったくいながミホークに言う。それは本来は無謀と私でも止めるけど、相手が相手だからくいなを止める権利は無い。
「哀れ、なり弱き者よ。何故にオレとの戦いを求める。一端の剣士であれば剣を交えるまでもなくオレとお前の力の差を見抜けよう。このオレに刃を突き立てる勇気は、己の心力か……はたまた無知故か」
ミホークは話を聞きながらもくいなの方を向かない。だが、視線はくいなをしっかり捉えていた。
「私の野望のため…そして親友と私に再び剣を握らせてくれた仲間の為…!!!」
くいなはミホークを見据えて言う。くいなが実力差が分からない訳が無い。そんなのは百も承知だと思う。くいなは刀を抜き武装色の覇気を纏わせて硬化させた。
「ほう、偉大なる航路の前半の海で武装色の覇気を会得している者か。だったら、尚更オレとの力量差は理解していると思うが」
「確かに、戦えば私は万が一でも勝てないかもしれない。だけど……それが理由、今、貴方に挑まなければ――――」
大きく深呼吸をして構えた。それは、虚勢でもなく、くいなの覚悟そのものだった。だから止められる訳がなかった。
「―――私は剣士じゃいられなくなる!立てた誓をもう二度と手放さない!!だから、ここで引くことは出来ない!!」
その言葉に私を含めたウタ、カリーナが息を飲む。ミホークは胸元のアクセサリーのペンダントナイフを抜く。
「ならば、見定めてやる。あの女の娘の仲間であるお前の覚悟が本物かどうか。オレに黒刀を抜かせて見せろ」
緊張が場を支配する。そしてくいなから動き戦いが始まった。
「一刀流、飛天!」
海賊を倒した速く鋭い一刀。技の冴えは私が初めてその技を見た時よりも洗練された技だが、ミホークに受け流される。
「一刀流、天結!」
くいなは動揺すること無く次の技に繋げる。それもペンダントナイフで受け止められる。
「ッ!」
それでも諦めず、やけを起こさずただ勝つ為に技を繰り出す。
「ほう、鮮やかで鋭き剣だ……」
だけど、数ヶ月で覇気を習得し、ブランクはなくなったと言えど、その程度で埋まるならミホークは最強の剣士として君臨しては居ない。
「ぐっ……!」
血が滴る。ウタとカリーナは目を逸らす。ペンダントはくいなの腹部に突き刺さる。僅かな隙だったがミホークはその隙を見逃さずくいなの腹部にペンダントナイフを突き刺す。だが、咄嗟に急所を外したくいなは1歩も引かずに刀を振り下ろす、ミホークはそれを飛び退くことで躱す、そしてくいなはそこで止まるどころか、更に切りかかる。
「津薙…魔除!!」
踏み込み連撃を放つがミホークはそれを受け流し距離をとる。
「何故退かない」
「言った……筈……!」
くいなは口元から血を吐きながらも言う。しかし、体は震えることも無く、ただ真っ直ぐミホークと言う最強から目を離しいていなかった。
「もう…二度と……!誓いを手放さない……って」
「死んでもか?」
ミホークが見据えながらに言う。くいなは怯むことなく真っ直ぐにミホークを見て。
「退く位なら……!私は再び剣を握ってない!!!」
と構えて叫ぶ。
「もうやめてくいな!それ以上血が出たら!」
カリーナが思わず叫ぶ。
「カナン!これ以上は!」
ウタが私に止めるように言う。船長として、一人の剣士として私はこの戦いを止めることが出来ようもない。
「二人とも、これは止めちゃダメなんだよ。これはくいなの選んだ戦い。最強と今の自分を知る……くいなの野望のための戦いなんだから」
船医として1個人としては止めたいのは山々だよ。だけど見届けると決めたんだから。死ななければ絶対に助けるから
「小娘、名乗ってみよ」
ミホークがくいなの名を尋ねる。
「霜月くいな…!」
「見事だ、お前の覚悟しかと見届けた。そして、憶えておく。久しく見る"強き者"よ。これが世界最強の黒刀だ」
動悸が早くなる。止めたい、止めたくない。二つの矛盾する気持ちを抑えて見届ける。くいなという一人の剣士の覚悟を。そして、戦え終えた彼女を死なせないと私は船医として船長としてみる。
そして二人は同時に飛び出した。
「散れ!!!」
「一刀流……摩天楼!!!」
そして交差する。静寂の後、くいなが前のめりに倒れた。くいなの敗北が確定した。私はそれと同時にくいなに駆け寄り、抱き抱え、船に戻ろうとうるとくいなは話す。
「まけ……た……!!ごめん……カナン、ウタ、カリーナ……!心配かけた……よね……。大剣豪くらいならないと、ウタ、カリーナの歌姫を守れるくらいにならないと困るだよね……カナン……!ゴホッ!ゴホッ!」
血を吐きながらも話すくいなにお母さんの姿が重なって震えてしまう。不安で潰れそうになるが、くいなが私の白衣を掴み私の目を力強く見て
「私は……!私は止まらないから!!誰よりも強く、鷹の目にも勝って、貴女にも……勝ってもう、不安にさせない!歌姫を誰からも退けられるほど強くなるから!!文句無いよね!!船長!!!」
そう誓いを立てて、くいなは意識を失った。私はその言葉を聞き。
「文句……沢山言いたいけど、とりあえず許すよ。ウタ!カリーナ!くいなの緊急処置するから!手伝って!!」
「分かった!」
「くいな!」
そして私たちは1度船に戻りくいなの処置を行うのであった。
えー、くいなの展開がゾロほぼ一緒に関しましては、
同じ夢、同じ道場で、同じ誓いを立ててるものですから、似たような感じになると思いました。そこで、こうなりました
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