少女の名はカナン 赤髪のもう一人の娘
目を覚ますと私はベットに横たわっていた。知らない天井と脇にはお母さんから譲り受けた二本の刀。
「知らない天井……なんてね」
何日経過した分からない。声をかけられたのは何となく覚えている。少し体を揺らされたのも、だけど眠たさが勝ってしまって眠ってしまった。
ベッドで寝てた私はそこまで大きくない部屋を見渡す。腕には点滴の管が刺されている。
「あ、起きた?気分はどう?」
目の前には半分赤髪、半分白髪の子が居た。私は同年代の子がいるとは思わなかった。いや、この子見覚えがある気がする。
「う、うん。大丈夫」
「よかった。まだしばらく安静にしておいた方がいいってホンゴウさんが言ってたから、寝ておいた方がいいわよ。ホンゴウさんはこの船の船医だから」
ホンゴウ……聞いたことがある名前だなぁ。それに船医って言うことは
「船医?つまりここは船の中?」
そう尋ねると女の子は
「そうよ、ここは海賊船レッド・フォース号の中よ」
「か……海賊船の中!?」
私は驚く、村が海賊に襲撃を受けたことを思い出す。そんな雰囲気が無いのは見聞色の覇気で分かるが、それ以上にとてつもなく強い気配を感じる。今の私じゃ話にならないかもしれないほどの気配だ。
「そうだ、シャンクスが君が起きたら知らしてくれって言ってたから呼んで来るね」
女の子はそう言うと部屋から出ていった。女の子の言った人物の名前を聞いて私は答えに行き着き内心ドキドキしていた。
「つまり……つまりだよ?さっき言っていた通りこの船がレッドフォース号でシャンクスが来ることを教えてくれたさっきの娘は……シャンクスの娘のウタということ!?うっそ!」
好きなキャラに会えるという夢のような出来事に私は混乱する。それと同時に、母から聞いた父親の話も思い出してドキドキする。母いわく、私の父親は、赤髪のシャンクスだと言っていた。本当かどうかは分からないけど、母の覇気の指導や、刀、海賊をしていた話を聞いた私はそうかもしれないと思う。だけど、原作にそんな話はない。
『ONE PIECEの世界じゃが平行世界だと思って構わん。転生する世界がおんしのONE PIECEの世界じゃからな』
転生前の話を私は思い出す。そう考えると、深く考える必要は無いと大きく深呼吸して落ち着くことが出来る。それでも、シャンクスと会うワクワクと、ウタの小さい時の姿を見た嬉しさで顔がにやけてしまう。
「落ち着け!落ち着け!私!本当に落ち着け私!」
にやけてしまう顔を戻そうと四苦八苦している時に扉が開かれる。麦わら帽子を被った赤髪の男性……シャンクスが部屋に入って来る。ウタの姿は無かった。シャンクスは私と私の刀を交互に見て喋り出す。
「目が覚めて良かった。地面から天に昇る雷の柱が見えて気になって島によってみたら、村人は全滅、無傷の海賊が倒れていたり、浜では見覚えのある刀と君が倒れていた。何があったか教えてくれないか?特に、その二本の刀……『斬魔』と『神楽』が何故君の手にあるのかを」
シャンクスは私を見据えながらに言う。二本の刀と私の関係性……。語るのは難しくは無いけど、難しくはないのだけど信じてもらえるかどうか。でも、正直に話さないと信用もクソもない。
「この刀は私の母の形見だよ。強く、自由に生きろという言葉と共に譲り受けた刀だよ」
私は刀を二本手に取り言う。まだこの二本の刀を十全に振るうほどの体格では無いけど、いずれは二刀流とかしてみたいと考えたりしてる。
「そうか……死んだのか……」
静かにそう言い麦わら帽子で少し顔を隠すシャンクス。母の言っていたことは本当だった。そういう関係なのか聞きたい気もするけど、それを聞くのは無粋だろう。私は少なくても思った。
「すまないな。少し、君の母親のことを思い出していた。聞いているかどうかは分からないが、彼女は昔この船に乗っていたんだ。その刀は、その時彼女が使っていた刀だ。剣の腕は高く頼りになる人だった。しかし、度々体調を崩して船を降りたんだ」
「うん、言ってた。迷惑をかけるくらいなら、降りて自由に航海をして欲しかったから降りたって。その事に後悔は無くて、活躍を聞く度に嬉しかったって」
死ぬ数日前に聞いた思い出話。その時の母の顔は、とても穏やかで、綺麗に映った。一時的な体調不良なら良かっただろうと思う。ただ、母は体が弱かった。流石に自分がこれ以上迷惑をかける訳には行かないと決めて互いの道を歩き出したと思った時に、母は私を身篭っていた。船を降りて9ヶ月後に私が産まれたと母が語っていた。
「本当に君は彼女と俺の娘なんだな」
「そういうことになるかな」
確証なんて無い。共通点なんて私の髪の色がシャンクスと同じ赤髪ということくらいだろう外見では。そんなことを考える前にしなければいけないのは、名前を名乗ることだ。
「じゃあ、親子と言えど自己紹介しないとね。私の名前はカナン。歳は今年で九歳になったんだよ。これからよろしくね」
「そうか、九歳か……ウタと同い歳か」
やっぱりウタだった!少し自信がなかったし確定で良かった。
「ウタって……部屋にいた、赤と白の髪の……私と同い歳の子だよね?」
「ああ、あの子も俺の娘だ。カナンの姉にあたるな」
「なら、お姉ちゃんって呼ばないと行けないのかな?」
私がそう言うとシャンクスは笑った。私もつられて笑った。そして……みんなが甲板に集まり、シャンクスが紹介する。
「俺のもう一人の娘のカナンだ!お前らよろしく頼むぞ」
私は一歩前に出て自己紹介をする。
「カナンです!これからよろしくお願いします!!!」
大きい声で自己紹介をする。静まっていた皆が、爆発したように
『えぇぇぇえええ!!?お頭の娘!?』
「まじかよ、お頭!いやまて、確かにお頭と同じ髪色と、顔と目がアイツに似てる!」
「こりゃ驚いたな……」
ラッキー・ルウとベン・ベックマンがそんな事を言いながら私を見る。ルウは私に母に似ていると言いベックマンはタバコをふかしながら私を観察していた。その後、シャンクスの号令で宴が始まった。母との生活や、母がどうなったかの話を私はして、皆には冒険の話を聞いた。楽しそうに話す皆の姿は輝いて見えた。そんな宴の中、少し離れた所にウタがポツンと座っていた。私はウタの近くに行く。それに気づいたウタは私を見上げて話す
「アンタ、シャンクスの本当の娘だってね」
「そうだね、今日初めて会ったけど」
ウタから私に向けられる感情が、いいものでは無い。でも、微笑ましい何かを感じる。
「……たさない」
「え?」
「シャンクスはアンタには渡さない!アンタが実の娘だろうと!渡さないんだから!海賊歴は私の方が長いんだから!」
舌を出しながらべーとして私に宣言する。なんと言うか微笑ましくて尊くて色々とやばい。
「お?ウタがカナンに宣言してるぞ!」
「いいぞいいぞ!!!もっと言え!!!」
「カナンも言い返せ!!!」
大人たちは面白そうにウタと私を煽る。うーん、私はシャンクスや赤髪海賊団の皆、ウタを見れるだけで良いんだけどなぁ。でも、売られたそれを買って反応見るのも悪くない。というか見たい
「私の方が強いけど大丈夫かな?取られたからって泣かないでね?お姉ちゃん!」
「……!な、泣かないわよ!それに何がお姉ちゃんよ!!!」
顔を赤くして詰め寄ってくるウタを近い距離で楽しむ私はとんでもない人間だろうけど、煽ることに楽しさを感じるのは人として仕方ないと思う。視界の端ではシャンクスが頭を抱えている姿が見えたとか見えなかったとか。
刀について、斬魔(大業物) 神楽(位列無し)となっています。カナンのメインの武器になります。
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6年後のカナンの強さ
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四皇幹部と同等 最高幹部相手は辛い
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四皇幹部に少し辛い 最高幹部相手は防戦
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四皇幹部に勝てる 最高幹部相手は辛勝