Vampire Lord   作:Crimson Wizard

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本日2回目の投稿です。


第11話

 

私は今、ダリアとして竜王国の主催する社交パーティに出て来ている。

私と咲夜は今やアダマンタイト冒険者。こういった付き合いも時には必要なのだ。

 

それに、ここ1年で陥落した都市の殆どは奪還した。そして今は復興の為の人手を借りる為にドラウがこうしてパーティを開催している訳だ。

バハルス帝国や、スレイン法国の連中もいる。

正直、ドラウの誘いじゃなかったら断ったのだが……まあ、どうせいつかは通る道だ。

 

「おっと、これはこれは。噂の英雄殿とこうして話が出来るとは光栄だよ。」

 

げっ、ジルクニフじゃないか。そうだ、こいつはダリア()がレミリア・スカーレットだと言う事を知らないのだ。

 

「これは皇帝陛下、お会い出来て光栄です。『十六夜の月』のダリアと申します。こういった場には疎いので、何か失礼があったら申し訳ありません。」

 

「いやいや、気にしないでくれたまえ。君のような優秀な人間にくだらない因縁を付ける程小さくは無いつもりだ。……王国の貴族共とは違ってね。」

 

ふん、上手いこというじゃないか。

王国の連中はそもそもこの場に招待されていない。私の屋敷に攻め込んで来たことをドラウに話したからだ。

 

「おや、そういえば君のパートナーはいないのか?」

 

「ああ、セレネですか。彼女は少し席を外しています。」

 

咲夜の偽名はセレネという事にしてある。月繋がりで、ギリシャ神話の月の女神から取った。

 

「出来れば挨拶をしておきたかったが……そういう事なら仕方ない。私はもう少し回って来るよ。」

 

その後、特にレミリア・スカーレットだとバレる事もなくジルクニフと別れ、咲夜と合流してその日はそのまま帰った。

 

 

 

 

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特にあれから王国が動く気配はない。私としては、すぐにでも馬鹿どもが報復に来るものだと思っていたから肩透かしだ。

……ある程度の人数を全滅させられているから多少は警戒しているのかも知れない。

 

まあ、今の所私が動く理由は特に無いわけだ。

 

そう思っていたのだが、話が変わった。

私はこの世界を知っている。だからこそ、プレイヤー、竜王という存在にだけは常に注意を払っていた。

 

遂に来たのだ。昨日、竜王国の社交パーティから帰った後、蝙蝠を飛ばして異常が無いかを確認していたら。

……あるでは無いか。草原が広がっている端に不自然に盛り上がった丘が。

 

すぐに気付かれない範囲で確認したが、間違いない。アインズ・ウール・ゴウンは既にこの世界に来ている。

恐らく、今は情報を集めているのだろう。

 

私としては、可能ならば敵対したくはない。無論、遜るつもりは毛頭ないが。

 

「咲夜。」

 

「ここに。」

 

私は咲夜を呼び出すと魔法の水晶を取り出す。

 

「前に話したわね?幻想郷にいる大妖怪クラスの化け物共が、徒党を組んで来るかもしれないと。」

 

「はい。……そのような質問をされるという事は?」

 

「そう、まだ来たばかりで情報集めをしている段階みたいだけど、だからこそ今の内に済ませなきゃいけない事もあるの。」

 

私は魔法の水晶を咲夜に手渡す。

 

「これは無理を言ってパチュリーに作ってもらったの。これを使えば、あなたは人のまま人を越える力を手にする事が出来る。」

 

「……お嬢様が使われた方が宜しいのでは?」

 

まあ、咲夜ならそういうだろう。

 

「いいえ、あなたが使うの。あなたは私の数少ない弱みなの。貴女が強くなればその分私の仕事が減るわ。」

 

「……そういう事でしたら。」

 

……ところで、これどうやって使うのかしら。パチュリーに聞いて来なくちゃ。

 

 

 

 

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「うーん、あれだけの経験値を使っても95レベルなのね。」

 

「……申し訳ありません。」

 

いかんいかん、咲夜に気を使わせてしまった。

 

「あなたが悪いんじゃないのよ、でもこれでとりあえず化け物に襲われても逃げるくらいは出来るわね。」

 

「これでもまだ戦えないのですね。」

 

いや、正確には戦えるだろうが……変にリスクを取る必要はない。それに数では圧倒的に負けている。

 

「まあ、とりあえず不意に遭遇したら逃げに徹しなさい。流石にいきなり襲いかかって来るような事はないと思うけれど。」

 

時間停止が効かない事も伝えたし……うん!とりあえずは大丈夫の筈。

 

さーて、久しぶりにフランとお茶会でもしようかしら。

 

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