Vampire Lord   作:Crimson Wizard

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ダリア形態のレミリアの声のイメージはcv川澄さんでお願いします。


第12話

 

アインズ・ウール・ゴウンがこちらの世界に来たのを確認してから凡そ一ヶ月弱が経った。

奴らはそろそろある程度の情報を集め終えただろうし、もしかしたらもう動き出しているかも知れない。

 

まあそんな事は置いておいて、今は個人的にかなり面倒な状況になっている。

 

「……という訳です。受けて頂けますか?」

 

「勿論です!ダリアさんも、大丈夫ですよね?」

 

偶然王国に来た際に組合から呼び出され、名指しの依頼で蒼の薔薇との合同任務とかいう面倒臭い話が回ってきてしまった。

しかも内容も聞き覚えがあり過ぎる。

……曰く、どんな傷でも癒す事のできる薬草の採取らしい。

 

原作でモモンガが受けてたやつじゃないの。

 

「ええ、構いません。」

 

……ああ、受けちゃった。

 

 

 

 

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「それでは、明日はよろしくお願いしますね。」

 

蒼の薔薇とはパパっと挨拶を交わして、依頼の話が纏まった後は食事に誘われたのでそこで話をしていたのだ。

 

顔を見せた辺りからティア?だったか……忍者姉妹の片割れがずっと気色の悪い視線を送ってきて大変だった。

そういえばあいつレズだったな……。

 

「さて、咲夜……じゃない、セレネ。あなたは先に帰ってて頂戴。私は少しやる事があるから。」

 

「お嬢様、口調がめちゃくちゃです。」

 

ええい、そんな事は分かっとるわい!……もう少し上手くキャラを使い分けないと。

 

さて、私はこれからカジットとクレマンティーヌとかいう奴らが既にいるのかどうかを確認しにいかなくちゃ。

確かエ・ランテルの共同墓地にいるとかいないとか……まあ居ないなら別にいいんだけど。

 

私は蝙蝠を飛ばして視界を共有する。そして例の共同墓地辺りを探っていると……

あらあら、いるじゃないの!という事はそろそろ骸骨達も動き出す筈ね。

 

よし、私も明日は丸々一日演技してなきゃいけないから今日はもう寝ましょう。

……そういえば吸血鬼なのにいつの間にか夜に寝るのが当たり前になっちゃったわ。

 

 

 

 

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「今日はよろしくお願いしますね、ダリアさん。セレネさん。」

 

「私達の事は呼び捨てて貰って構わない。連携に支障が出るといけないからな。」

 

ダリアさんと呼ばれる違和感には慣れそうにないな。……だって私はダリアなんて名前じゃないんだし。

もう少し自分と縁のある名前を付けるべきだったかもしれない。

 

「そう?じゃあそうさせて貰おうかしら。まずはトブの大森林の近くにある村……南側の、ここね。カルネ村まで馬車で向かいましょう。」

 

ラキュースが地図を見ながらそういうが……お前のとこの吸血姫も転移を使えるだろうが。なんでわざわざ馬車で行かなきゃならないんだ。

ちなみにだが、私は実力を隠すつもりなど一切ない。何故わざわざこちらが気を使わなくてはならないのだ。

という事で、使えるものはどんどん使っていく。無論、無闇に切り札を晒すだけというアホな事はしない。

 

「その必要はない。セレネ、転移を使ってくれ。」

 

「……分かったわ。その村には一度依頼で行った事があるし、すぐ行けるわよ。」

 

咲夜も演技が得意という訳では無いから、たまに素が出そうになる。

 

「ちょっと待って、あなた転移(テレポーテーション)を使えるの?」

 

ラキュースは驚愕した表情でそう問い掛けてくるが……

 

「残念、もう一つ上の位階の魔法よ。」

 

ドヤ顔で咲夜が口を開く。……まあ、咲夜も魔法が使える様になってからは事ある毎に使いまくってるから、余程嬉しいんでしょうね。

 

「待て、もう一つ上?まさか第七位階魔法を使えるというのか?」

 

「ええ、最近覚えたのよ。ほら、もう少し集まって。行くわよ、上位転移(グレーター・テレポーテーション)。」

 

咲夜がそういうと一瞬で辺りの景色が変わる。

 

「……驚いたわ、第七位階なんて御伽噺だと思ってた。」

 

ラキュースが未だに信じられない様な表情でそう言う。

 

「そんな事ないわ。こうして実際使えるんだもの。おじょ……ダリアも第七位階魔法くらいなら使えるわよ。」

 

「ちょっと待てよ、アンタは見るからに剣士じゃねーか。」

 

ガガーランも信じられないようでしつこく詳細を聞いてくる。

 

「聖騎士には加護系統の魔法が使えるし、私は治癒魔法も得意としている。信仰系の魔法もある程度なら使える。」

 

そのある程度はユグドラシル基準な訳だが。

 

そんな益体もない事を考えていると、先程から黙り込んでいたイビルアイが口を開いた。

 

「お前達はその……プレイヤーなのか?」

 

ふふ、この質問が来るのは分かってた。

 

「残念ながらプレイヤーでは無い。……ちなみにNPCでも無い。どちらとも無関係だ。」

 

「だがプレイヤーを知っているのだろう?」

 

まあ、竜王以外に唯一警戒しなきゃならないのがプレイヤーだからね。

 

「まあ、昔人伝に聞いた事が有るだけだ。特に関わりがある訳では無い。……敵対したら厄介だとは思うがな。」

 

そういうと渋々といった感じで質問は止んだが、納得した者は誰一人としていない様だ。

 

「まあ、今はとりあえず依頼よ。思ったより大分早く着いたし、これなら今から向かえるわ。」

 

「少し情報が少な過ぎないかしら?具体的には何処を探せばいい訳?」

 

ナイス質問だぞ咲夜。私は在処を知っているけどこいつらに採取が出来るとは思わない。

 

「うーん、とりあえず大きな樹木の天辺という事しか分からないわね。」

 

……こいつ、そんな不確かな情報で依頼を受けたのか?馬鹿じゃないか?

 

「そ、そんな目で見ないで頂戴、とりあえず他の樹木とは比べ物にならないくらい大きいらしいから、まずはそれを探しましょう。」

 

そんな訳で、ある筈もない大木を探す為の大冒険が始まった。

 




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