さて、あれから無事……ではないけど何とかフランのお小言タイムは終わったわ。
結局モモンガ達が出てくる事は無く、どうやら今は依頼中という事になっているらしい。
ふん、ビビり共め。
私としてはあの場でダリアとしてモモンと接触する予定だったから色々とプランが崩れたわ。
まあ、あと四通りくらいダリアとして接触する方法は考えてあるけど。
そんな事はもうどうでもいい!今、たった今私の描いていた未来予想図は全て壊れたのよ!
「という訳なのよ……ここに来るまで大変だったの!まさか別世界に居るなんて幾ら私でも分かるわけないでしょう?」
こいつだ、八雲紫……。私のお楽しみを邪魔しにわざわざ幻想郷からやって来たのよ!
大体どうやって……パチュリーですら狙って来るのは無理だって言ってたのに。
「それはもう分かったわ。で、どうやってここまで来た訳?」
「あなたに言っても絶対に分からないし、そもそも言語化して説明するのは不可能よ。」
なるほど……やはり此奴の能力という訳ね。ますます反則級の力じゃない。何よ、境界を弄るって。もう訳わかんないわよ!
「それで……あんたがこの世界に来れる事は分かったわ。で、何の用?言っとくけどまだ幻想郷には帰らないわよ。」
折角冒険者としても名が売れてきてこれからやれる事の幅が広がって来た所なのに。
「それは分かってるわよ。それに、今の所この世界に連れてくる事が可能なのは藍だけなのよ。」
ふーん、つまり私を力ずくで連れて帰る事は不可能と。まあこいつの事だし、多分連れてくる方法自体はあるんだろうけど。
「ふん、この世界に来てまで私の邪魔をするんだったら、スペルカードルールは無いものと思って頂戴ね。」
「だから邪魔はしないって言ってるじゃないの。でもほら、私も冒険者として活動するのは悪くないんじゃないかしら?」
ふーん。……は?
「何を言ってるの?とうとうボケたのかしら?」
「失礼ね、ほら。私と藍でチームを作って……」
「私の立場からは何も言えないけど、その状況で会ったら問答無用で敵対する事は覚えておいてね。」
「あら、残念。」
ふん、折角ここ最近はいい気分だったのに台無しだ。
さて、あの隙間妖怪は私を不快にさせただけで帰って行った。恐らくはこれからも監視されるのだろう。
「まあいいわ、別に直接何かしてきた訳では無いし。」
不快にはなったけどね。
「咲夜、紅魔館にいる全員に伝えて来て頂戴。八雲紫が接触して来たわ。」
「畏まりました。」
最悪ね……別に私と紫は友人という訳では無い。
何か相応の理由があれば敵対するのは充分有り得る話だし……何より常に見られているというのが一番のストレスよ。
何故か知らないけどあの隙間妖怪の能力は意識してないと認識出来ないし。
まあやる事は変わらないわ。私は私の娯楽の為に動く。それを邪魔するのなら、例え紫であっても容赦しないわ。
さて、あの隙間妖怪の事は一旦忘れるとして直ぐにでもあの骸骨を味方に引き入れたい理由が出来たわね。
この際、レミリア・スカーレットとしてナザリックに接触を試みるのも悪くないわね。
「咲夜、これから例の骸骨に会って直接話をしに行くわ。」
「冒険者としてですか?」
「いえ、レミリア・スカーレットとしてよ。」
冒険者というのはバラす必要が無い。敵対した場合は切り札になり得るしね。
「畏まりました。では、
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視界は切り替わり、目の前にはありのままの姿を晒しているナザリック地下大墳墓がある。
人避けの魔法は掛かっているみたいだが、見た目は誤魔化していないらしい。
「お邪魔するわよー。」
私が如何にも入口のような階段を通って侵入しようとすると、低レベルのアンデッドが数十体生み出される。
「咲夜。」
私がそういうと咲夜は時間を止めて低レベルアンデッドを一掃する。
「……弱いですね?ここの主は大妖怪レベルなのでは?」
「まあ、こんな所に貴重な戦力を置くようならそれはそれでただのお馬鹿よ。」
にしても、少し弱すぎる気もするが。
そうして地下へと侵入を果たすと、正面から私達へと声が掛けられる。
「そこまででありんす。」
「……なるほどね。咲夜、あなたにはまだ少し荷が重いわ。」
「……かしこまりました。」
咲夜は主人の役に立てない事が少し悔しそうだが、このレベルは咲夜にはまだ早いわね。
「レミリア・スカーレット、夜の支配者よ。」
「へぇ……吸血鬼。わらわは栄えあるナザリック地下大墳墓の第一、第二、第三階層守護者、シャルティア・ブラッドフォールンでありんす。」
ふふ、ここ最近は退屈してたのよね……久しぶりに少し本気を出しましょうか。
「楽しい夜になりそうね」
私はここ最近の退屈を吹き飛ばすような戦いを期待するのだった。
なんかゆかりんを入れたくなったので入れました。
(特にプロットなし)