Vampire Lord   作:Crimson Wizard

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ウチのレミリアちゃん何でもありすぎて草ですわ。


第39話

 

あれから私達はアゼルリシア山脈の麓まで転移してきた訳だが、例のドラゴンの影響かかなり天候が荒ぶっている。

 

「凄い雨だな。この環境下で戦えるのか?」

 

「なんて!?」

 

……駄目だな。連携も取れる気がしない。しかも今日はレミリアが居ないから強化魔法なんかは咲夜頼りになる。

私はまだ低い位階の魔法しか使えないからな。

 

『魔理沙?聞こえる?』

 

何だ?咲夜か。急に飛んで来た伝言(メッセージ)に少し驚きながらも私は返事を返す。

 

『何だ?天候も最悪だし、あんまり悠長に話してられないぜ。』

 

『分かってるわ、お嬢様によると今回のドラゴンはlv90。でも天候を操って雷を落としたりするから実際はもう少し厄介な筈よ。』

 

レベルも過去一か。何でこんな時にレミリアが居ないんだよ。

 

『私がダメージを与えるから、イビルアイとラキュースには支援に回ってもらうわ。あなたは火力担当ね。』

 

『了解だぜ。』

 

咲夜はその後他のメンバーにも伝言(メッセージ)で指示を出したのか、他のメンバーも状況を理解している様だ。

一人先頭を飛ぶ咲夜と距離を空けすぎないように私達も着いて行く。

 

『皆、聞こえる?私の索敵範囲にドラゴンは居ないわ。ただ、ちょっと厄介そうなのが来てるわ。あと一分もすれば接敵する筈よ。』

 

蒼の薔薇のメンバーで私以外に伝言(メッセージ)を使えるのは、イビルアイのみなので基本的に指示は一方通行になる。質問も出来ないしな。

 

『おい、何だあれは……』

 

来たな……!っておい。ちょっと待ってくれ。レミリアの奴、これ私に対しての嫌がらせだろ!

 

何故私が驚いているのかというと、それは前にレミリアとやったゲームに出てくるモンスターだったからだ。

少しの間レミリアと咲夜と三人で外の世界に行く事があったんだが、その時にモンハンってゲームをやったんだ。

咲夜は買い物に行ってたから、私とレミリアでやってたんだが……アイツ自分の欲しい素材が出ないからって私に文句ばっかり言ってたんだ。

 

私は一発で出たからそれが気に食わなかったんだろうが……これキリンじゃないか。

あいつ魔法の使い方が無駄に器用だよな。見た目とかまんま同じだ。

 

私は拡声魔法を使って声を張り上げる。

 

「あれはキリンだ!弱点は頭で、火に弱い筈だ!」

 

私がそういうと咲夜が何らかの魔法を使ったのか少し身体が軽くなった。

 

てか、キリンは天候を操ってる訳じゃないだろ。恐らく天候を弄ってるのはレミリアだ。適当な事ばっか言いやがって。せめてドラゴンにしとけよな。

 

「〈魔法抵抗難度強化(ペネトレートマジック)内部爆散(インプロージョン)〉!」

 

咲夜が何らかの攻撃魔法を放つが、キリンは少し怯んだだけで今度は此方へ突進してきた。

 

「うおっ!」

 

私は咄嗟に箒を掴んで空へと逃げる。……が、キリンには突進攻撃以外にも攻撃手段があったのを忘れていた。

 

「うがあぁ!」

 

私はキリンの雷が直撃し、箒から叩き落とされる。

 

くそ、いってぇ……雷を直に食らっちまった。雨のせいで感電したし、強化魔法が無かったら即死だったかもな。

若干身体に痺れが残るが、まだ動けはする。

 

「魔理沙!」

 

咲夜が駆け寄って来るが、それを軽く手で制す。私はすぐにポーションをがぶ飲みすると、雷に注意しながら距離をとる。

そうしている間にも、強い雨が身体を打ち付けてくる為、体温が下がっていく。

 

『咲夜、私の位階魔法じゃ有効打にならない。とっておきをお見舞いするから、十秒間だけ何とか拘束してくれ。』

 

『……分かったわ。』

 

咲夜が指示を出してくれたのか、蒼の薔薇の面々も各々キリンを拘束する為に動き出す。

まずティアとティナはそこらじゅうに罠を仕掛ける。ゲームでは無効だったが、流石のレミリアもそこまで再現してはいないだろう。

 

ガガーランは身体を張って足止めし、それを横からイビルアイがサポートする。

ラキュースは隙が出来る度に魔剣による攻撃を当て、そのまま囮になって罠まで誘導する。

 

『今だ!』

 

イビルアイによる伝言(メッセージ)を受け取るや否や、私は箒の上に立って八卦炉を構える。

 

イビルアイがメンバー達を転移で一箇所に逃がし、私が魔法を発動するまでの一瞬の隙を咲夜が作ってくれる。

 

「〈魔法三重最強化(トリプレットマキシマイズマジック)現断(リアリティ・スラッシュ)〉!」

 

キリンは重傷を負い、背を向けて逃げようとするがそこには忍者姉妹の作ったトラップが。キリンは為す術なく単純な落とし穴に引っ掛かった。

 

「へへ、さっきの分は返しとくぜ。恋符〈マスタースパーク〉!」

 

勿論弾幕ごっこ用の火力では無い。レミリアだろうと回避を選択するであろう火力に設定してある。

私の持つ技の中でもかなりの高火力を誇るこの技は、小さな山程度なら吹き飛ばす程の威力を誇る。

 

落とし穴で身動きが取れないキリンは為す術なく極太レーザーに呑み込まれるのだった。

 

「よし……もういいだろ。」

 

当てたのは一瞬だが、それでもキリンの片足は吹き飛んでいる。だが何とか角は残せたな。

レミリアの事だからもしかしたら素材も再現してるかもしれないし。

 

キリンを討伐して数秒程経過すると、暴風が吹き荒び落雷がそこらじゅうに落ちていたのが信じられない程の快晴へと変わるのだった。

 

「晴れた……」

 

「あれはドラゴンじゃない。」

 

「まあ、全員無事で何よりだぜ。」

 

今回は短期決戦で何とかなったが、マスパが効かなかったらと考えるとかなり恐ろしいな。

 

「おめぇが一番ダメージがデカそうだったぞ?」

 

「大丈夫だ、ポーションも飲んだし。」

 

これが他の古龍だったと考えると恐ろしいな。レミリアはやろうと思えば古龍を召喚出来るのか?そもそもこれは召喚じゃないのか?

まあどの道このレベルの古龍をポンポン使い捨てる事が出来るのは変わりないしな。

 

あいつ、最近段々とやる事が派手になってきた気がする。そろそろ異変の一つでも起こしそうだな。

 

「あ、そいつの素材は持って帰ろうぜ。もしかしたら武器の一本でも作れるかもしれん。」

 

まあゲームを忠実に再現してたらまず間違いなく足りないだろうが。いくらレミリアでもそこまでしないだろう。

 

「じゃあ帰りましょうか。」

 

「そうね。……片足が無いけど、このモンスター位ならそのまま持っていけないかしら?」

 

私の持つ魔法を知っているラキュースがそう言う。

 

「この位なら何とかなるぜ。だが、早くしないと素材が駄目になっちまうから急ごう。」

 

私は三角帽子を脱ぐとキリンに縮小魔法を掛けて帽子の中へと入れる。

この三角帽子には空間を拡張する魔法が掛かっており、中には小さな倉庫二個分くらいのスペースがある。

 

ただ、縮小魔法は早く解かないとサイズが戻らなくなったりするから素材として使えなくなってしまう。

 

「じゃあもうこのまま組合まで転移するわ。皆集まって。」

 

咲夜の指示に従って全員が集まった所で咲夜が転移を発動させ、今回のドラゴン討伐は終わりを迎えたのだった。

……まあドラゴンじゃ無かったが。

 




クエストクリア!
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総合評価:2930/評価:8.02/連載:39話/更新日時:2026年03月31日(火) 18:00 小説情報


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