Vampire Lord   作:Crimson Wizard

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お久しぶりです!お待たせしてしまい申し訳ないです。
投稿遅れてますが、これからも頑張ります。


第6話

 

さてと。この部屋の中に女王様がいるのよね。

 

「では、くれぐれも無礼のないように。」

 

「ええ、案内ありがとう。」

 

そう言って微笑むと照れたような表情を見せる案内役の兵士。

 

私は鎧を着用してはいるけれど、顔を隠すことはしていない。まあ、美女の方が好印象を稼ぎやすいでしょうしね。

流石に声は魔法で変えている。これも私をそのまま成長させたような声ね。

 

 

それに折角の鎧だけれど、これってかなりゴツイのよね。本当はバトルドレスみたいなのが良かったんだけどねぇ。

 

下半身は一応スカートみたいになってるけど……ごつくてよく分からないわ。

まあいいわ、とりあえず女王様に挨拶しましょう。

 

「入って良いぞ。」

 

そういうと案内役の兵士が扉を開く。そしてその中には……

 

「よく来てくれた、ダリア殿。私はドラウディロン・オーリウクルス。

この国の女王だ!まあとりあえず座ってくれ、貴殿の挨拶はそれからでいい。」

 

えぇ……、なんか軽いし、何より女王様が先に挨拶しちゃダメでしょう。あとなんか演技臭い。

 

「ええ、有難うございます。では失礼しましてドラウディロン・オーリウクルス女王陛下。

私はダリアと申します、姓はありません故、ダリアとお呼びくだされば幸いです。

無学故、無礼があるかも知れませんがお許し頂きたく存じます。」

 

一応、本当に分からないのよね。目上の立場に対する礼儀作法とか……

 

「承知した、ダリア殿。立ち振る舞いには気を遣わなくてもよいぞ。それと、そろそろ本題に入ろうか。」

 

へー、非公式の面会として扱ってくれるのね。

 

「貴殿は何用でここを訪ねて来たのだ?正直、この国に魅力など皆無だと思うのだが……」

 

えぇ……それ自分で言っちゃうの?どう答えようかしら。

 

正直、本音で話をしたくはある。

明らかに子供のような態度は演技だろうし、立場のある人間とコネクションを作るのは、

このダリアという身分には早すぎる。

 

まあ、すぐに有名になるつもりではあるけど…… 今回のお遊びは辞めにしましょう。

 

「ドラウディロン・オーリウクルス、貴女、口は堅い方かしら?」

 

途端に雰囲気と話し方を変えた私。ちなみに、この部屋にいるのは私を含めて現在三人。

 

私と、ドラウディロン、そして宰相という男。流石に護衛の一人もつけないのは不用心が過ぎるわよね。

 

「ど、どうしたのだ?ダリア殿、口調が……」

 

「質問に答えて頂戴。返答によっては、この国を救ってあげる。」

 

私が強気にそういうと、僅かに逡巡しながらもドラウディロンは口を開いた。

 

「……ここで聞いた事は誰にも言わない。ダリア殿、教えてくれ。どうすればこの国を救ってくれる?」

 

覚悟を決めたような表情で、私に問いかけるドラウディロン。後ろの宰相も黙ってこちらを見ている。

 

「いいわ。」

 

私は魔法で全ての装備を外し、レミリア・スカーレットとしての姿に戻った。

 

「ま、魔法?それがダリア殿の本当の姿なのか?」

 

どうやら困惑しているようね。

 

「改めて、私はレミリア・スカーレット。紅魔館という所の主をやっているわ。種族は……吸血鬼よ。」

 

そして格好いい翼のポーズ!ふふん!

 

……あれ?

 

「反応が薄いわよ、何か言って頂戴よ。虚しくなるじゃない。」

 

「お、おお。申し訳ない。吸血鬼と言ったか?それはよく聞くヴァンパイアという奴か?」

 

……微妙な質問ね。この世界の吸血鬼とやらは向こうと一緒じゃないわよね。

 

「……別の世界の吸血鬼よ。呼び方は一緒だけど、別の種族だと思って頂戴。」

 

「別の種族……?」

 

まあ、そこはもうどうでもいいわね。

 

「まあいいわ。あと質問したい事があるなら今の内に頼むわ。」

 

そういうと顎に手を当てて如何にもなポーズで考え出すドラウディロン。

 

「ではレミリア殿が身分を隠して冒険者登録をした理由を聞きたい。」

 

まあそこも気になるわよね。

 

「んー、単なる暇潰しっていうのもあるし、対外的に使える身分を作っておくと後で役に立つかも知れないでしょ?」

 

ふむふむと頷いているドラウディロン。

 

「では、何故私に身分を明かしたのだ?」

 

これも正直気分ね。

 

「貴女、演技をしてるでしょ?なんか息苦しそうだったから理由を聞きたくてこっちの身分を明かしたのよ。

あと、個人的に交友関係を結びたかったってのもあるわね。この姿を見せた途端に態度が変わるようだったらダメだったけど。」

 

そういうとまたしても考え込むドラウディロンだが、今回はすぐに口を開いた。

 

「……演技というのはいつ分かったのだ?」

 

「一目見て分かったわ。」

 

んー、なんか疑ってるのかしら?

 

「私は単なる気紛れでダリアという身分を作ろうと思ったの。言うなればお遊びね。

でも、その遊びよりも興味を引く対象があったからそっちに目移りしただけ。」

 

そういうと何故かドラウディロンは怯えたような表情をする。……あ。

 

「別に貴女で遊ぶとかいう意味じゃないからそこは心配しなくていいわよ。」

 

露骨に安心したような表情になるドラウディロン。……この子、面白いわね。

 

「私が貴女に会いに来た目的は二つ。一つは顔繋ぎ。これは本来ダリアとして接するつもりだったけど、

気が変わって今に至るわ。そしてもう一つ、貴女に恩を売りに来たのよ。」

 

「恩を……?言っておくが、この国で何か功績を上げたとしても、それに見合った返礼は出来ないぞ。」

 

またしても即座に卑屈な返答を返すドラウディロン。

 

「そこはいいのよ、別にお金に困ってる訳じゃないんだから。」

 

んー、レベルアップの為に来ましたとか言っても意味わからないだろうし……もういいかしらね。

 

「んー、面倒くさいし、もういっその事全部話すわ。質問があるなら遠慮なく聞いていいわよ。」

 

そうして私は結局、別世界から来た事やその理由。

そしてこの国に来た理由から経緯まで全てを説明し、質問があるとその都度返答した。

 

「という事なの。だからさっき言ったことは嘘では無いけれど、実験の一環ではあった訳。」

 

「その、れべるあっぷ?というのがどういうものかは粗方理解した。

だからいくら殺しても問題ないビーストマンは経験値というか、贄としてうってつけだった訳だな。

そのついでに私に恩を売ろうと。」

 

贄って……まあ間違いでは無いわね。

 

「ええ、概ねその通りよ。」

 

「ではレミリア殿、是非この国を救ってくれ。ダリアとして名を売る際には全面的な協力を約束する。」

 

ふふ、自分から言っておいてなんだけど割に合ってないわね。

 

「まあいいわ。でもドラウディロン、いいの?これは悪魔の契約よ。貴女のいう法国やらとの関係も悪化するかも知れないわよ?」

 

「ふん!アイツらも金を毟りとるだけ毟りとってそれに見合う働きをしてくれんのだ。

ついこの間も金だけ取られて、結局何にもしないまま帰って行った。」

 

……自称人類の守護者が、聞いて呆れるわね。

 

「まあ、貴女と個人的な交友関係を築くことには成功したわね。」

 

「そうだな……取り繕わなくていいから話をするだけでも気が楽だぞ。」

 

……会話しただけでそんなこと言われてもね。

 

「……私の事はレミリアでいいわ。貴女のことも、ドラウでいいかしら?」

 

「ん?ああ。構わんぞ。我ながら長ったらしい名前だとは思うしな。」

 

演技をやめた途端におっさん臭さが増したわ。……これが本物のドラウね。

 

「まあ、とりあえず何かあったら相談くらい乗るわよ。

とりあえず私は、ダリアとしてビーストマン共をぶち殺してくるわね。」

 

まあ、ビーストマンの領域に生きた人間は居ないだろうし、レミリアのままでもいいんだけどね。

 

「じゃあ、任せたぞレミリア!また何時でも来てくれ、お前なら歓迎する。」

 

「ええ、ドラウ。また会いましょう。」

 

……本当に急におっさん臭くなったわね。まあ、大体の位置が分かるならすぐよ。

さて、経験値(ビーストマン)。被食者側になる覚悟はいいかしら?

 




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