今回、かなり夢要素強めに感じるやもしれません。ご注意ください。
なお、キャラ同士の恋愛感情は一切ありません。
落ち着く場所
ガチャン
玄関から聞こえる鍵のロックが開く音。キーッと音を立てて開けられる扉に合わせるようにリビングを出て、音の出処のもとへ急ぐ。
「おかえりなさい、ダイゴさん。」
「お嬢さん、それにダンバルも。ただいま」
突進したダンバルを軽く受け止めて撫でる姿に少女は頬を緩める。
(ダンバル嬉しそう)
ダンバルはダイゴから貰ったタマゴから孵った子だ。ホウエン永住記念と評して譲って貰った。
パートナーであるボーマンダもタマゴから孵した子だが、彼女以降はポケモンのタマゴとの縁はなく、気づけば7年。旅の途中で触ることはあっても、実際に自分がその役割を担うことになるのは恐ろしく久しいことだった。
ボーマンダがタマゴだった当時を思い出しながら、肌身離さずタマゴを抱き続け暖めた。空に、海に、森に、街に、時折人の温もりを分けてもらいながら、君と早く会いたいと愛情を込めて。
彼が孵ったとき、傍らにはダイゴが居て2人して生まれたばかりのダンバルを殻の上から覗き込んだ。くりくりした愛らしい目をぱちくりさせるダンバルの可愛さたるや。ダンバルを怖がらせないように声は押し殺して、カーペットに2人して突っ伏した。ぷるぷると悶える男女の姿はそれだけでもダンバルにとっては怖かったかもしれないが、彼は少女を自分の親と認識し、突っ伏したままの脇腹目掛けて突進を仕掛けた。
「サンドとモスノウもただいま。あ、待ってモスノウ、吹雪は出さないで」
ダンバルを追うように後から登場したサンドとモスノウ。サンドはダイゴに抱っこをせがみ、モスノウは昼間のムクゲと同じように頭に止まる。余程嬉しいのか羽から吹雪を出しているのは彼女にとってはご愛嬌だ。モスノウは興奮するとたまに吹雪やら痺れ粉を無意識で撒いてしまう。少女もモスノウに初めて出会った頃はよく粉雪や痺れ粉を頭の上から撒かれたものだ。当時は、彼女の気分云々関係なく常時だったおかげで寒さと麻痺への耐性が少しできたのは思わぬ副産物だ。
「さすがに寒い…!」
「あはは。ウルガモス、おねがい」
ふよふよと現れたウルガモスがダイゴを中心に炎の舞を踊る。垂れ流し状態の吹雪が中和され、冷たくなった身体が暖められた。
「暖かい…でも今度は重い…」
モスノウを頭に乗せたまま、ウルガモスもダイゴの背中にへばりついてしまった。少女のモスノウとウルガモスは平均サイズだが、それでも見た目よりも重い彼らは2匹合わせると80キロを優に超える。ココドラを抱っこできるさしものダイゴでも重いものは重いらしい。
少女が軽々と抱っこするせいで2匹の感覚がバグを起こしているのだろう。懐いてくれるのはとても嬉しいし、やはりどんなポケモンも可愛いのでもうこれでいいかとダイゴは諦めた。
「もう食事の準備はできてますよ。」
「本当かい、ありがとう。手を洗ってから行くよ。」
モスノウとウルガモスを身体に引っつけたままよろよろと洗面台へ向かうダイゴを笑いながら見送って、自分は夕食を再度温めにキッチンへ向かった。
「冷しゃぶサラダと紫蘇つくねと、ご飯を梅干しの炊き込みご飯にしてみました。あとはカレーですね。」
「今日も美味しそうだね。…ん?カレー?」
主菜も副菜も揃っている中、カレー、とは。カレーっておまけで食べるものだっけ。
ダイゴは少し混乱しながら席へ着く。しかしそこにはカレーの姿はなく、代わりにナスやズッキーニなどの夏野菜が入ったスープカレーが添えられていた。
「あはは、さすがにカレーは出しませんよ。カレーはポケモン用です。」
振り向くとお皿にでかでかと盛り付けれたカレーをもきゅもきゅと食べるモスノウの姿。ウルガモスやサンドの量が普通盛りである分、モスノウの異様さが浮き彫りになっていた。
(そういえばモスノウは驚くほど食べるってお嬢さん言ってたな…)
ガラル地方を旅したメンバーの半分が大食で、多いときでは一日で寸胴鍋6つ分のカレーを作る時もあったと聞いた。それを食べ切るポケモンたちも凄いが、作る少女も少女だ。なるほど、だから彼女はカレーマスターになったのかとダイゴはひっそりと納得した。
ダンバルを抱っこして席に着いた少女を確認して夕食を食べ始める。が、その前に少女はダンバルにご飯を食べさせ始めたので、彼女を差し置いて食べるのは忍びないと、一緒にダンバルの面倒を見ることにする。生まれたばかりのダンバルのためにモスノウたちとは別で特別に作られたカレーを一生懸命食べる姿はとても可愛い。この世の可愛いを詰め込んでいるのではないかと思うのは仕方ないことだと思う。
「あ、モスノウ、食べ終わった?」
ちらりとモスノウが食べていたお皿を見ると、あれだけあったカレーは綺麗に食べ終わっていてまるで洗い終わったお皿のようだ。こんなふわふわもふもふとした身体のどこにあれだけの量が入るのだろう、とダイゴはモスノウを見ながら思った。
ダンバルをダイゴに預け、まだ足りたいと訴えるモスノウのお皿を回収して再びカレーを盛り付ける。床に置くと同時にカレーに食いついたモスノウの横では他のポケモンたちがご馳走様をしている所だった。食べ終わったウルガモスがカレーを食べるモスノウをじっと凝視している。そんなに見つめたら食べずらいのでは無いかと思うが、一向に気にする様子のない彼女を見ると問題無いのだろう。
「さすが夫婦だね。」
振り返るとダンバルを膝に乗せるダイゴと目が合った。
「ふふ、そうですね。」
そう、明かすならウルガモスとモスノウは正真正銘の夫婦だ。ポケモンの世界で何を持って夫婦と言うのかは知らないが、彼らを知るポケモン博士やポケモンセンターのジョーイさんからも夫婦みたいと言われ、また彼らもそれに近しい雰囲気を纏わせているのできっとそうなのだ。いや、絶対に。
「わっ、ボーマンダ」
今まで静かだったボーマンダが少女の腰を小突く。早く食べなさいと催促するようにぐいぐいと押されるので大人しく席に戻った。
ボーマンダはそのままこちらも食べ終わったダンバルを回収してサンドたちのもとへ戻っていく。
「ふふふ、僕たちも食べようか。」
「はは…そうですね。」
いただきますと声を合わせて、夕食を食べる。
夏は暑さにバテて食欲が無くなることも少なくない。特にホウエン地方はアローラ地方と同じ亜熱帯気候だが、向こうと比べるとじめっとしている。バテやすく、栄養を取らないと直ぐに熱中症や脱水症になってしまう。だからリーグやデボンコーポレーション、ときには石掘りのために洞窟を反復横跳びしているダイゴには栄養を付けて欲しい。
(あ、この炊き込みご飯美味しい。)
「この炊き込みご飯美味しいね。」
「んふっ…」
「?」
心の声がダイゴと被ってしまってつい吹き出してしまった。ポケモンたちがいるからということもあるが、なんだか気が抜けてしまう。
「お嬢さんは今日は何をしていたの?」
「今日はそらのはしらに行ってました。」
「そうか、レントラーたちは元気だった?」
「はい、そらのはしらの野生の子たちとも仲良くできてますよ。」
「それは良かった。」
ホウエンに引っ越す際に一番問題になったのはポケモンたちの存在だった。
ルネのハウスで暮らすにしても、4つの地方を旅してきた少女たちはそれぞれの旅でその都度仲間を増やしてきたため、定員オーバーは目に見えている。そのままナナカマド研究所に預ける手もあったが、永住となれば話は変わってくる。それにホウエン地方に行ってどんな暮らしになるのかわからない。シンオウ地方に残しておくのは少女としても避けたかったし、ポケモンたちも少女といることを選んだ。
そこに助け舟を出したのは勿論ダイゴとミクリだった。
スペース団との一件後、ホウエン地方の伝承を守るための制約が生まれたらしい。その対象になったのが石の洞窟、おくりび山、そしてそらのはしら。石の洞窟と新たに発見された壁画は伝承を後世に伝えるためにも状態維持で良いと判断されたが、今までと良いとできなかったのがおくりび山とそらのはしらの存在だ。おくりび山には彼の2つの珠が祀られているし、そらのはしらはレックウザの聖域。守り手が必要だった。
その白羽の矢が当たったのが少女だ。いや、この場合は当たりに行った、自ら刺したと言う方が正しいかもしれない。
ホウエン神話の守り人としてもレックウザたちに関わるものを守ることが少女の役目である。それを名目に少女のポケモンをおくりび山とそらのはしらに置くことになった。おくりび山にはもともと珠を守る老夫婦が居るため、彼らに懐いたポケモンと彼らには手に余るであろうポケモンに二分し、そらのはしらのポケモンたちの統率はレントラーとブースターに一任された。
こうしてポケモンたちの居住地も確保し、なんとかホウエン地方での暮らしがスタートしたのだった。
「ある程度の足場の補強もできて来たので、そろそろおくりび山の方へも顔を出そうかと。」
「順調のようだね。」
「はい、シンオウで教えて貰ったことが役立てて嬉しいです。」
足場の補強工事など素人のしの字もない少女がしていいことではないのだが、あそこで工事なんぞをしようものならレックウザが怒り狂う。だが、そらのはしらにいるポケモンたちを守るためにも、あの腐りきった足場は何とかしなければならない。それを許されたのが少女だけなので、足場の補強も仕事のひとつだとせっせこ少女が行っていたのが最近になってやっと終わりが見えてきた。
それもこれも向こうで何かあったらと、ホウエン地方に引っ越す前にジムリーダーのヒョウタやトウガンに教えてを請いに行ったのが役に立った。何事も備えあれば憂いなしだ。
「フーディンたちは、最近どうだい?」
不意にかけられた問に箸が止まった。
食べかけていたお茶碗を下ろし、その上に箸を置く。
「友好的にしてくれる子たちも多いですが、やはり、あまり反応が良くない子たちもいて…特にカマスミのポケモンたちは…。でも、最近、ようやくご飯は食べてくれるようになったんです。それだけでも、嬉しくて」
「そうか…。」
カマスミとシュオウのポケモンたちは彼らが逮捕されてから専用の保護施設に保護されていた。トレーナーが逮捕された時に、身寄りがない人たちのために作られたポケモン専用の保護施設。そこではポケモンたちの衣食住は保証され、大切に匿われる。そこでは街で暴走したポケモンも一時保護して貰えるような場所で、専属のジョーイさんやポケモンの扱いに長けた元トレーナーの職員が就いてくれる安心な施設だ。
だがやはり中には心を開いてくれないポケモンもいる。その例がカマスミのポケモンであるチラチーノたちだった。
ポケモンと離れ離れになってもそれは犯罪を犯した人が悪いのであって、脱獄や反乱を防ぐためには必要なことだ。しかし、そのようなことはポケモンは理解できない。彼らの全ては自身のトレーナーであり、それは絆を紡いできたものほど、何よりの苦痛となる。憔悴するポケモンも少なくない。
チラチーノたちは施設から出されるものに手をつけず、ポケモン同士でくっついて離れなかった。人の手のみならず、他のポケモン、シュオウのポケモンたちでさえも彼らにとっては敵だった。
痩せ細り憔悴するチラチーノたちをどうにかできないかと、彼らを施設に連れていったダイゴに連絡が送られた。ダイゴはそれならと少女と施設に連れて行き、反応を確認した。
彼の思い通り、チラチーノたちは少女には反応を示し、彼女の手を拒まなかった。少女の手から差し出されたご飯をもそもそと食べ、身体に擦り寄った。少女と彼らの関係は日の目を見るより明らかで、施設側は少女に彼らを任せることにした。そうするしか無かったとも言える。
チラチーノたち、そして便乗してきたシュオウのポケモンたちを連れて一度ルネのハウスに連れて帰ったが、ダイゴとミクリを見るなりチラチーノたちは咋に嫌な顔をした。
これでは彼らが休まないだろうとそらのはしらに連れて行ってみると、レントラーとブースターがいることに少し気を許したのかその場で寝こけてしまった。
起きた彼らは再び少女が用意したご飯も食べてくれなかったが、水と睡眠は撮ってくれるのでそれだけでも十分だろう、あとは時間に任せようとダイゴに肩を叩かれた。
『余程気を張り詰めていたんだね。可哀想に』
『彼らが落ち着くならここにしよう。レントラーとブースターならきっと大丈夫だ。』
2人に少女も頷いて、久しぶりにそらのはしらに帰ってきたレックウザに彼らをここに置いてもらうように頼んだ。レックウザはチラチーノたちの存在に驚きつつも二つ返事で了承してくれた。ポケモンならば好きに良いという判断なのだろう。(この世界はどこまで行っても人間だけが不純物だ。)
「でもご飯を食べてくれるようになっただけでも進歩だ。焦らずゆっくり歩んで行けばいいよ。」
「はい…」
焦ったところで彼らが心を開いてくれることは無い。逆に焦りは伝染し、彼らをより追い詰めるだろう。それではダメだ。
心を開いてくれなくとも、彼らの安寧を守ることも大切な自身の役目だと少女は納得し改めた。
「ところで、今日あったことはそのくらいかい?」
「えっ?」
「オヤジのところに、行ったりしなかった?」
「え、っと…」
不味い、バレる。なぜデボンコーポレーションに行ったことが疑われているのだろうか。いや、これといってやましい事はこれっぽっちもしていないのだが、ムクゲから今日のことはダイゴに秘匿するように言いつけられている。
『ついこの間も君にお使いを頼んで怒られちゃったから、今回のことは秘密にしてくれないかな?ほっほっほ、これがバレたら依頼どころじゃないからねー!』
明朗快活に言われたときは椅子から落ちそうになった。そんな明るく言われても、それバレたら私もお説教ですよね、なんて思いながら苦笑いを零した。
ムクゲは良くお使いと評してホウエン地方内だけでなく、他地方にも少女を向かわせた。そらのはしらの修繕とおくりび山の守護の中に高頻度のお使いのおかげで少女は案外忙しい日々を送っていた。
始まりは家に安値で住まわせて貰っているからというダイゴとミクリの(文字道理の)お使いだったが、ムクゲはその非にならないほど頻度が高く、それ私に任せていいんですか、というものまである。さすがに会社の信用に関わるようなものは無いが。しかし、それに怒りを爆発させたのは他でもないダイゴだった。
『オヤジ!お嬢さんは何でも屋さんじゃ無いんだぞ!』
『ええ?でもお前だってお嬢さんに頼んでいるじゃないか。』
『頻度が違うだろう、頻度が!どこに週に2回以上も、しかも他地方にまで行ってくれと頼む奴がいるんだ!』
『ここにいるだろう、ここに。それに、お前たちはお嬢さんに好きな時に会えるかもしれんが、わしはそうもいかんのだよ。年頃の女の子の家にわしのような者が行くと世間体に問題だろ。母さんにも止められてるし』
『僕たちも好きな時に会えるわけじゃない!それに毎度毎度呼びつけてたら家に行くのと変わらないだろう!母さんだってお嬢さんに会ってないんだから』
『あ、ダイゴさんのお母さんとはよくお会いしてますよ。昨日も会いました』
『『え??』』
最終的にはダイゴの『兎に角、お嬢さんもお嬢さんで軽々と請け負わない!』というお言葉が終止符となった。
あれから1ヶ月は経つが、もともとダイゴへの依頼が少女へ行ったとなれば彼はこの間以上に怒るだろう。できればご勘弁願いたい。
「ひ、久しぶりにミミッキュに会いたいって…」
「あぁ、オヤジ、ミミッキュのこと気に入っているもんね」
「はい、有難いことに。ミミッキュはそのままおくりび山に送ったので…」
「そっか。僕も彼女に会いたかったな。」
「あはは…」
人懐っこいミミッキュは見事にツワブキ家の心を掌握している。彼女の可愛さ人懐っこさ、撫でた時に嬉しいと全身で現したような仕草に陥落しない人はいない。だって鋼ポケモンと化石ポケモンに目がなかったあのダイゴでさえも彼女は見事に落としたのだから。
今日はミミッキュをムクゲに会わせることはなかったが、それで納得してしまえる程にムクゲも彼女を気に入っているし、実際にムクゲから会わせてくれと頼まれたこともある。
ダイゴを誤魔化せたことにほっとし、止めていた箸を再び動かした。
(危なかった…。にしても、何でそんなこと聞いてきたんだろう。)
会う度に今日何をしていたか、最近何があったかをダイゴは聞いてくるが、疑うようなことはされたことがない。彼は少女のプライベートことに変に口を挟まない。聞かずとも少女自ら話すから、ということもあるが、自分には自分のプライベートがあるし、彼女にも彼女のプライベートがある。やたらめったらに聞かなくても自分たちの関係が変わるものでもなし、という考えなのだ。
彼がそう考えていることを知っているからこそ、少女は驚いし焦った。まるで叱られてるようだと思いながら、少し居心地悪そうにカレースープを啜る。
「変なことを聞いてごめんよ。お嬢さんがオヤジに会うことが嫌という訳では無いんだ。ただ少し気になってね。」
申し訳なさそうに目を泳がせながらつくねを食べるダイゴ。まるで嫌なことに図星をつかれた子どものような表情だ。その顔はミクリに叱られている時のもので、まさか今ここで、しかも自分に向けるとは思いもしなかった。
叱られている気になっていたのは私の方だったのに、と自然と笑い声が漏れた。
「わ、笑わなくてもいいじゃないか。」
「あはは、だって今日のダイゴさん面白いんですもん。んふッ、」
「えええ…」
そんなこと無いよと少しむくれながらサラダを頬張る姿に、まるで成人男性に向けないような感情が湧いてくる。
時を共にする度に彼の意外な一面が見えてくる。気を許してくれている、そんな自信が着く。
(嬉しいな…。)
今この場にミクリがいたら、彼はなんて言うだろうと考えながら、つくねを齧った。紫蘇の風味が鼻をぬけ、豆腐で作ったタネの良いアクセントになっていた。これはひき肉で作っても美味しい。
「ちなみに明日はちゃんと空けておいてくれてる?」
「はい、言われた通りに予定は何も入れてません。」
「よし、ありがとう。」
先週にダイゴからこの日は予定を入れずに空けておいてくれと言われていたことを思い出す。何をするのかは分からないが、まぁダイゴさんのことだから何か大事なことなんだろう、と二つ返事で了承の返事を返した。
「ダイゴさん今日はここに泊まりますよね?」
「うん、そのつもりだよ。ダンバルたちと遊びたいし、何より、」
「?」
「するだろ?ポケモンバトル」
「!!」
モンスターボールを手で遊びながら挑発的に笑うダイゴに少女は胸を踊らせてた。
トレーナーでなくなった少女のポケモンたちは熱を持て余している。だからこうしてダイゴやミクリ、時には四天王の人たちの手を借りて熱を発散する。
四天王とミクリには白星を上げている。残すはダイゴのみ。今日こそは勝つ。その意気込みと熱を持って少女はボーマンダを傍に呼ぶ。
「結局誰が一番強くて凄いか、教えてあげるよ、お嬢さん」
「私たちの方が強くて凄いこと、見せてあげますよ、ダイゴさん」