【悲報】クソ馬鹿、藍染隊長になる 作:悲しいなぁ@silvie
「銀君!!銀君も仲間になってくれたし俺の仲間…滅茶苦茶カッケェ十刃の皆を紹介するぜぇ!!」
「…はぁ、そりゃ光栄ですね。僕なんかの為にわざわざ…すんませんね、藍染隊長。」
さて…漸くここまで来れたか。
藍染隊長がひた隠してきた戦力、十刃。
崩玉の力で破面化させた虚の軍勢や聞いとるけど…果たしてどれ程のモンやろか…
「皆ぁ〜!ちょっとこっち来て〜!!」
相変わらず、間の抜けたというかなんと言うか…これで総隊長を除く全隊長格と一人で闘える程の戦力を一人で持っとるなんてホンマ信じられんわ。
でも、そのカリスマと実力はホンモンや…藍染隊長の一声でアリ一匹居らへんかった僕らの前に目にも留まらん速度で十刃達が集結した。
「「呼んだかァ、「どうした、「「「「お呼びで、藍染様」」」坊」惣右介」」
……いや、カリスマっちゅうかなんか違うなぁ…
結果的には一緒やねんけど、なんやろ…なんかコレをカリスマと言いたくあらへん。
「皆に紹介したい人が居まぁす!!
ジャン!!市丸ギン君でぇす!!!」
えらいあっさりとした僕の紹介と共にこっちに振ってくる藍染隊長。
なるほど、後は僕からなんか言えって事かいな。
「えー、ご紹介に預かりました市丸ギンです。
今日から皆さんとも顔を合わす機会も有ると思うんで宜しゅう頼んます。」
ペコリ、と頭を下げた瞬間…頭が上がらんようになった。
──いや、実際には上がるけど上げられへんが正しいか。
眼の前の十刃達から噴き出す尋常やない霊圧に全身の毛穴が開いて、汗が噴き出す。
アカン…コイツら全員バケモンや。
一体一体が隊長格かそれ以上の霊圧持っとる…こんなんが十体も………?
十体も……十体、十体…?
ひぃ、ふぅ、みぃ……
「十一人居るーーー!???」
「えっ!?あ、うん…十刃は全員で十一人だけど…ダメ?」
驚いてあげた僕の叫びに驚きながらも不安そうにそう聞いてくる藍染隊長。
いや、ダメ言うか……
「ダメ言うか…十刃言うくらいやから十人なんやろなぁと思てまして……」
「いや、十刃はカッケェから十刃なだけで十人だから十刃じゃないよ。」
なんやその理由…格好ええから十刃て…訳わからへん。
「んんっ!気を取り直してぇ…イカれた十刃を紹介するぜぇ!!」
「はぁ…」
アカン、まだ十一人居ったことへの衝撃から立ち直れへん。
「先ずはコイツだぁ!ヤミー!!」
──
「ったく、藍染さんがカッケェ仲間だって言うからどんな野郎が来るのかと期待してみりゃ…こんなカスが来るとはなぁ!」
……なんや、この程度か。
口の割に感じる霊圧もそんな大きないし…ディエス、十番目の一番弱い十刃って事やね。
身体も他の十刃に比べたらえらい大きいし…多分ギリアンの十刃なんやろ。
良かったわぁ…あんまりにもデカい霊圧喰ろて息苦しかったからこういうのんも居るてわかって安心したわ。
「そら、えらいすんませんなぁ…頑張ります。」
「次ぃ!ネルちゃん!!」
──
「はい、藍染様。」
「──ッ!?」
なんっ…や、この霊圧!?
さっきのとは大違いやんか…!
9番目でコレて…悪い冗談やで…!
「えーと…ネリエル・トゥ・オーデルシュヴァンクさんやね。
宜しゅう頼んます…」
「ネリエルで構わないわ、こちらこそ宜しく。」
「よし!ハリベルちゃん!!」
──
「はっ、藍染様。」
もう嫌になって来たわ…さっきのヤツよりデカい霊圧……
もうこの時点で隊長格以上やんか、こんなん今の今までどうやって隠してきたんや…?
「………宜しゅう。」
「共に藍染様の剣として戦うのだ、よろしく頼む。」
「グラちゃぁん!!」
──
「此処に、藍染様。」
「………?」
なんや…?急にえらいしょぼい霊圧になった?
どうゆう事や?
「……?どうかされましたか、市丸ギンさん。」
僕の様子に眼の前のグラちゃんて呼ばれてた十刃が首を傾げる。
「あぁ…いや、その……」
「…ああ、成程。
これは失礼を、どうやら僕が第7刃である事に違和を感じると。
そういう事ですね。」
なんやえらい厭らしいというか胡散臭いというか…そんな笑顔でそういう十刃。
……僕も人の事言えたもんや無いけど、嫌なヤツやろね彼。
「すんません…そんなつもりや無かったんですけど…」
「いえいえ、構いませんとも!
実際、僕は科学者でして…直接戦闘能力はそこまで有りませんからね。」
…はぁ、つまりは科学者としての地位で戦闘能力で勝ち取った訳や無いって事か。
えらいややこしい序列やねんな…
「次ぃ!ゾマリン!!」
──
「はっ!愛染様!!」
……?なんや、確かにさっきのと比べたらデカい霊圧やけどこれなら第8十刃のがデカなかったか…?
一体どういう───
「
「うわぁっ!?」
僕が考えていると眼の前のゴツい十刃が眼を見開いてそう叫びだした。
なんやコイツ…
「……失礼、貴方も愛染様の
素晴らしい……なんと素晴らしい!!」
……頭おかしい
「良し!!次は…かい、じゃなかった…アルルン!!
──
「はいよっと。」
これまた、えらいデカい霊圧……?
あれ……?
「……もしかして、志波副隊長ですか?」
「………アーロニーロだ」
僕の言葉に露骨に顔を逸らした。
「いや、志波海燕副隊長ですよね?」
「アーロニーロ・アルルエリだ。」
そう言ってえらい縦に長い仮面みたいなんを着ける。
「絶対志波海燕副隊長ですやんか!!」
「うるせぇなぁ!アーロニーロだっつってんだろ市丸!」
「嘘ですやんか!?志波副隊長、なんでこんなトコに─」
「次ぃ!俺の次は二人だからさっさと次な!」
「ん?わかった、じゃあ…ジャックン!ノイ君!!」
──
「おう。」「うっせーぞ。」
志波副隊長め…逃げたな。
絶対後で問い詰めたる。
……で、この二人も中々にデカい霊圧やね…
ホンマ胃が痛なるわぁ…こんなんに囲まれるやなんて。
隣に藍染隊長が居らな走馬灯流れてまうで。
てか、此処に二人居るから十一人なんやね、一の上にゼロが居るとか言われんで良かったわ。
「オイ!死神…勘違いすんなよ?俺が…このノイトラ様がクアトロでそこの馬鹿面が俺のオマケだ。」
「あ゛あ゛!?誰が誰のオマケだってぇ?ノイトラァ!!」
「テメェだよグリムジョー!!」
嫌やわぁ…僕が眼の前に居るのに喧嘩しだしそうやん…
「テメェ…こないだのじゃ足りなかったみてぇだな…?」
「こないだぁ?あのかすり傷がそんなに嬉しかったかぁ?」
「そういうのは俺に一撃でも入れてからにすんだなぁノイトラ!!」
「あ゛!?」
「んだよ!?」
「「……殺す!!」」
ヒートアップした十刃達が拳を振り上げようとして──
二人揃って叩きつけられた。
「…藍染様の御前で何をしている馬鹿共が。」
氷のような冷たい目で言う十刃…残る三人の一人。
流石に冷や汗出るわ…とんでもない霊圧や。
「おー…あんがとなぁウルルン!!」
「いえ。」
──
「ウルキオラだ。市丸ギンだったな…宜しく頼む。」
「あっはい…宜しゅう。」
なんや、理性的言うよりドライっちゅうかなんと言うか……
「ふふふ…後二人。どっちがどっちか…分かるかい銀君!!」
「はぁ…ちょっとわかりませんね。」
怖いこと聞かんといてや…もし外して恨まれでもしたら面倒やんか。
「じゃあ…スター君!!」
──
「はいよ、藍染様。」
あー…なんや京楽隊長思い出すわぁ、この雰囲気。
強者の余裕言うんか、なんて言うんか……
と、僕がそう考えてると眼の前の十刃がこそっと僕の耳元に口を寄せて──
「アンタも大変だな…まぁクセの強い奴らだけど悪い奴らじゃないんだ、宜しく頼む。」
そう声を掛けてきた。
……こういうのやん。
こういうのが欲しかってん僕!
「じゃあ…最後は勿論……
バラガンじいちゃん!!」
──
「うむ、呼んだか坊。」
いや……もう霊圧デカいとか驚き疲れたわ。
はぁ…しんど……滅茶苦茶な霊圧やんか。
「聞くがよい死神…儂こそが虚圏の王にしてこの虚夜宮の主。
大帝バラガン・ルイゼンバーンである。」
「そら…えらい偉大なお方ですね。お会い出来て光栄です。」
「ふん、坊の忠臣と聞いてどんな死神が来るかと思えば…
この程度の馬の骨が来るとはな。」
え…?なんで初手で罵倒されとんの僕。
「坊や…付き合う相手は確と見定めよといつも言うておろう。」
「え〜?銀君はカッケェし良い奴だぜぇ?」
「そういう問題ではない。この程度の輩では坊の足を引っ張るやもしれんと言うておるのだ。」
僕に向けてきた敵意丸出しの目線が嘘みたいに優しげな眼差しでそう言う十刃。
………あれやな、なんや既視感ある思たら総隊長や。
……なんやろか、藍染隊長は強い爺さんを惹き付けるフェロモンでも垂れ流しとんねやろか?
キモ……
「もぉー!!仲間なんだから足引っ張るとかそんなんねぇって!!
得意な事は得意なヤツがやりゃあ良いだけだろ?
あんましそんなんばっか言うと…いくらバラガンじいちゃんでも怒るかんな!!」
藍染隊長はそう声を荒げると差し伸べられていた手を払いのける。
「…………」
十刃…バラガンは払いのけられた手をじっと見てからふらふらと部屋の隅まで歩くとストンと座ってもうた。
……完全に孫に嫌われたじいさんやん。
子供のやることに一々グチグチ文句言うからそうなるんやで。
「ったくもぉー!ごめんな銀君…ホントはもっと優しいじいちゃんなんだぜ?」
いや、多分それアンタにだけですよ。
「いやぁ、別に気にしてませんて。ホンマの事ですし。」
これが、後に僕の胃を破壊し尽くす最悪の後方彼氏・彼女面集団十刃との出会いやった。