転生したら肉体が消えたことについて   作:さちは

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第19話 前への一歩

 はいこんちゃークィネラでーす。

 

 人界歴88年、60歳です。いやーもうばばーですよ、ばばー。

 

 

 見た目はようじょ、頭脳はばばー

 

 

 いやー割とシャレにならん。口調ものじゃろりにしようかな?...やめとこ

 

 

 カセドラルからあまり足を踏み出さない所為か、自分の容貌はいまだ知れ渡っていない。

 

 まあ、さすがに4帝国の皇帝たちには顔が知れ渡ってるけどな。交渉や話し合いの時にあらー知りませんでしたーじゃ遅いのだ。

 

 そんなことで、街で歩くとよく迷子だと間違えられる。失敬な。

 

 そもそも日本ほど治安が良くないから、今でもなるべく10歳未満の子ぐらいは一人で居ないようにしてるらしい。

 

 …ということは10歳にもみられていない?これはいよいよもうちょっと体を成長した方がいいかもしれない。

 

 でも良くも悪くてもこの体で48年間も過ごしてきた。今更変えるのも慣れないしな…

 

 神聖術の練習をしようかな?今、両手を使った十本の指を起点に神聖術を行使できたけど、髪の毛でどうやったら使えるかさっぱりわからん。

 

 

 

 「クィネラ様」

 

 「見舞いに行く日?」

 

 「はい、そうですよ。」

 

 今の世界での両親…さすがに別世界でも時間には勝てなかったようだ。

 

 …これで会うのが最後だと何となく感じられる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「お母様、こんにちは」

 

 「あら、来ましたわね。こんな体だから横たわったままで許してちょうだいね?」

 

 …俺の力ならできる。

 

 「ねえ…お母様…わたしならお母様の…」

 

 「これ以上はダメよ。母さんは知ってる。こんなにも時間が経っても記憶の中のクィネラちゃんと何一つ変わらないもの。」

 

 「でも、いいのよ。これ以上生きるの。もう十分幸せですから。」

 

 「私がいなくなった後のクィネラちゃんを心配してたけど、クラミティ、クィネラを頼みましたわ。」

 

 「分かりました」

 

 「...」

 

 「ほーら、そう泣きそうな顔しない!…父からは『…よくできた子だな。』って言ったそうですよ?まったく、自分でそう言えばいいのにね。」

 

 「おか、あさま…」

 

 「あらあら…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …言えない…!

 

 いい年こいて、母親を抱きしめられながら泣いてたの言えない…!

 

 はずー…!もう60歳なのに!…なんかいろいろ台無しになったわ

 

 そういえば泣きつかれてまたクラミティの世話になったな。起きたら自分の部屋だし。

 

 

 親についてはさっき起きて、ステイシア神のもとへお召されたって知らせが届いたな。まあ、そういうことになるな。

 

 寿命を延ばそうにしても、無限に伸ばせるわけでもなく、そもそもあの敵陣に突っ込むようなバカ親たちはどうせもうそれ以上生きる気ないしね。

 

 

 さて、なにしようか。…もう今日は休もうかな

 

 

 なんだろうね…寂しくなるな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 やった!!やっとできたよ!髪の毛で神聖術を使うの。よく考えてみれば神経通ってないのに動くって…なかなかファンタジーじゃない?…転生そのものがファンタジーなんだけど。

 

 なんとなんと20年ぐらいかけてやっと我が物にすることができたのだ…!

 

 …今はまだ同時に使えないけど、まあ、あとは練習あるのみ!時間は腐るほどあるし。

 

 

 

 

 

 

 いよいよカーディナルと融合する時が来たな…緊張する…

 

 

 よし!やるぞ!

 

 「システムコール…

 

 

 …アダプテーション!!」

 

 

 

最後の言葉を合図に眠気が一気に襲い掛かってくる…!

 

 

 

 

 

 …なんてことはない

 

 

 今の状況を簡単に言うと、俺とカーディナルはこの体の所有権を巡って争ってるっていう状況…のフリある。

 

 そもそも原作のアドミンからみれば結果がどうなるかはもうわかるだろう。

 

 よって対策を取った。

 

 予め今までの97年の記憶すべてを魂に格納し、ライトキューブの中身を一度すべて削除した。そしてカーディナルのファイルはライトキューブに入れる感じだ。

 

 それでカーディナルに与える情報を自分が転生者だとばれないように加工し、同じくライトキューブに格納されてある。

 

 見られたくない情報は謎の光とかで見えないようにするとか…ま、まあ記憶の加工は今の自分じゃこれぐらいにしかならない

 

 

 サブプロセスに自分はメインプロセスと融合したことを誤解させて、原作アドミンの演技をする。

 

 なーんて、できるわけがない。何十年も演技し続けるのってストレス半端ないわ!

 

 よって、逆にメインプロセスを乗っ取ることにした。そうなれば自分が上位に位置するので、性格とか、干渉されることはなくなるだろう。

 

 こうすれば、しっかりと自分の意思で体を動かせるし、仮に記憶が抜き取られても、見られてもいい記憶しか見れないだろう。

 

 

 メインプロセスだけ削除してもいいんだけど、そうなったらサブの方が何を仕出かすかは予測できなくなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

雷が響く雨の日である。白く輝く天にも伸びる高い塔。その最上階に女せ…幼女に見えるほど幼い少女がベッドに横たわっていた。

 

パチリと、瞼が開き、その大きな薄紫色の瞳を覗かせた。

 

だが侮っては行けない。そのものこそ公理教会のトップであり、80歳にも及ぶ年月からの老獪した頭脳を持っている。

 

 「私はアドミニストレータ、この世界の管理者である!!」

 

 

 

 

 

 こんなセリフ言ってみてみたけど…はずかしい…あぁぅうぅぅ…




私は理系っつうのに…文章書くのむずい
次回投稿は8日後です。

メタ視点で言えば、死んでいた人しか物に『記憶』として宿らないし、奇跡も同じく。

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