お前も海兵! お前も海兵!   作:スカウトマニア

4 / 9
◎原作新世界篇より31年前
・俺 本名・年齢不明(リンリンよりは年上)
・リンリン    37歳
・カイドウ    28歳
・シュトロイゼン 61歳
・アルベル    16歳
・バレット    14歳
・ペロスペロー  19歳
・カタクリ、ダイフク、オーブン 17歳
・アマンド    16歳
・クラッカー   14歳

リンリンの子供達について
・父親は全員同じ
・種族は人間
・原作よりも数は減る。
・スムージー、スナック、カスタード、ブリュレ、プリンあたりは生まれるか。
 シフォン、ローラ、プラリネ、カスタード、エンゼル、ガレット、ポワール、コンポートは思案中。



お前は海兵(仮) お前達はまとめて海兵!

☆月◇日

 カイドウが拾ってきたバレットだが、そう言えば最強の少年兵だのなんだのと報道していた新聞や海軍からの報告書を、カイドウが手に取って読んでいたのを見た覚えがある。

 よく似た身の上だがそれだけで同情するカイドウではないだろう。ガルツバーグにまで足を運んだのは、実際にバレットの強さを確かめる為というのが七割くらいは理由を占めているに違いない。

 目を覚ましたバレットは状況の変化に戸惑う素振りを見せたが、ソファに座って酒を飲んでいるカイドウを見つけると、即座に覇気を全開にして殴りかかっていった。

 こんなこともあろうかと、バレットを羊の家の離れに運び込んでおいてよかった。

 

 カイドウはウォロロロロと癖のある声で笑い、金棒を一閃してバレットを吹き飛ばした。離れの壁が吹っ飛んだが、バレットを巨人族の村や羊の家とは別の方向に吹っ飛ばした辺り、まだ余裕があるな。

 バレットが数百メートルほど吹っ飛んだところで、覇気の爆発的な高まりが感じられた。体勢を立て直してこっちに突っ込んできやがんな。カイドウが楽しそうにソファから立ち上がり、バレットを迎え撃つ態勢を整えたところで俺は地形を変えるなよ、と声を掛けた。

 カイドウは努力はすると言ってくれたが、これは信用できない言葉だわ。まあ、畑とか家屋に被害が及ばなければよしとしよう。俺は諦めてアルベルに声を掛けて、その日は子供達の遊び相手をして過ごした。

 

☆月◇日

 バレットはタフだ。リンリンもカイドウもそうだが、まさかこの二人に匹敵するポテンシャルの持ち主とは。それでもバレットとカイドウとでは年齢差と経験値の差が如実に表れて、バレットの連敗記録は更新中である。

 カイドウに聞いたところ、バレットがガルツバーグを半壊させたのは、ほとんど唯一信頼していたダグラス将軍に裏切られ、殺されかけた怒りの末、大暴走した結果らしい。

 

 暴れ始めたところにバレットの噂を確かめに来たカイドウとアルベルが到着し、ガルツバーグの軍隊を無視して戦い始め、国そのものに大損害を与えてカイドウの勝利となり、羊の家に連れ帰ってきたというわけだ。

 さしずめリンリンと決闘せず、挙句信頼していた人物に裏切られたとカイドウと似て、より辛い目に遭ったのがバレットか。まあ、バレットは哀れみも同情も要らないタイプだろうし、カイドウと好きなだけ戦わせておくか。

 

 今日も元気に戦っているカイドウとバレットの声が聞こえてくる。

 バレットに対し、てめえは俺よりも弱ええ。弱えんなら俺の言う通りにするんだな! とか、ここを出て自由になりたけりゃまずは俺を超えてからにしろ!! と言った具合である。

 バレットはガルツバーグを半壊させた大犯罪者で脱走兵扱いになっているかと思ったが、どうやら秘密裏にバレットを処分しようとしたのが功を奏し、ガルツバーグ半壊の真相は分からずじまい、バレットの消息もガルツバーグ側は掴めていないらしい。

 ふむ、これなら俺のところで引き取っても大きな問題にはなるまい。

 

☆月◇日

 バレットはまだ闘志は折れていないが、ガムシャラに挑んでも勝ち目がない事を悟ったようだった。とりあえず毎日のようにカイドウに挑むのは止めて、羊の家滞在中にどう過ごしているのか、観察する事に決めたらしい。

 カイドウが半強制的にバレットに構っていたこともあって、兄貴分と慕っているアルベルは大層面白くない様子だったが、これで少しは機嫌をよくするだろう。

 なんだかんだ言ってもまだ十四歳のバレットの存在は、年頃の近いアルベルにとっては大きな刺激となり、ペロスペローやカタクリ、ダイフク、オーブンの年の近いのは負けじと鍛錬に精を出している。

 別にこいつらを無理やり海兵にしようとは思わない。冒険家でも学者でもコックでも、なりたいものになればいい。でも海賊とか犯罪者は認めんからな!

 

☆月◇日

 少将に昇進した俺、大佐に昇進したリンリン、少佐に昇進したカイドウ、少尉になったシュトロイゼン、見習いのアルベル、ペロスペロー、カタクリ、ダイフク、オーブン、アマンド、クラッカーそれと頑なに海兵じゃあないと言い張るが、見習い(仮)扱いのバレットの合計十二名で部隊を再編成して登録した。

 海軍本部独立遊撃部隊『ピースメイン』。たった十二名の少数精鋭と言えば聞こえはいいが都合のいい便利屋……と愚痴りたいところだが、実際のところ、リンリンとカイドウの実力を考えると精鋭どころか超精鋭だ。

 

 将来に期待しているアルベル、バレット、ペロスペローを始めとしたリンリンチルドレンはこれから海兵の仕事を教えるつもりで入隊を許し、俺の部隊に組み込んだが、今のところバレットが頭一つ抜けた強さで、アルベルとカタクリが続く感じか。

 一応、今のバレット相手なら俺でもタイマンで勝てる。ただリンリンやカイドウを彷彿とさせる潜在能力があるからなあ、いつまで勝てるやら。一年後には追い抜かれていそうだ。

 

 改めて面子を確認すると素性に問題のあるのが多いが、幸か不幸か全員、実力は折り紙付きだ。となると俺がどうにか手綱を握るというか、尻拭いを頑張れば凶悪な海賊や悪辣な犯罪者の跋扈するこの海を、少しは綺麗に出来るだろう。

 それにリンリンに関して言えば俺が面倒を見始めた頃から、実の両親に向けて近況報告を重ね、彼女が正式に海兵になった頃にはリンリン直筆の手紙を送り、返信も来た。

 

 止むに止まれなかったとはいえ実の子を捨てた親と捨てられた子供、そう簡単に関係が修復するものではなかったが、今ではリンリンが子供らを連れて会いに行く事も増えたのだ。

 アマンドやクラッカー達孫と祖父母との関係も良好である。どうにかこの平穏と安寧を少しでも長くする為に、海兵の誇りにかけて俺は戦わなければならん。

 

☆月◇日

 バレットの奴、家事当番を渋りやがる。海兵たるもの自分の身の回りの世話はもちろん、いざとなったら一般市民を救助し世話をする機会が巡ってくるかもしれないんだ。清潔第一、炊事、洗濯、掃除をきちんと出来てこそ一人前の海兵だ。

 リンリンとカイドウだってプロには及ばないが、家庭レベルでなら全部こなせるんだからな! この部隊にいる以上、お前だけを例外扱いはしないからな!

 

☆月◇日

 ピースメイン発足から初めての大物海賊との接触は、ロジャー海賊団が相手だった。

 ロックス海賊団を壊滅させてからもちょくちょく接触する機会のあったロジャーだが、相変わらずデタラメな強さを維持している。副船長のレイリーやギャバンといった面子も大概の強さだ。

 あの赤鼻の子供や赤い髪の子供らも相変わらず、船に乗っているらしい。

 ただ個人的にはカタギへの手出しを厳禁しているロジャー海賊団は、俺の中で優先度は著しく低い。船員や仲間が侮辱された時のロジャーは手に負えないが、金獅子のシキを始めとしたロックス残党と比べれば、市民への被害は微少だ。

 なのでロジャー海賊団にあえて接触したのは、アルベルら新入り共に一度、海賊の頂点を教えておこうと思ったからだ。白ひげでもよかったが、近場に居たのがロジャーだったので、こういうことになった。

 

☆月◇日

 バレットの奴、ロジャーに突撃して返り討ちにされたのだが、どうやらカイドウと同じくらいにロジャーの強さに魅かれているらしい。

 本人は認めていないが、独りである事、孤高であるからの強さを公言してはばからないバレットにとって、自分とは正反対のロジャーの強さは否定したくもあり、同時に惹かれるものがあるのだろう。カイドウはその中間くらいかな?

 一人でロジャー海賊団に突っ込みかねないので、そこは俺達の方でフォローするとしよう。バレットだって俺の大事な部下だし、羊の家の一員だからな!

 

☆月◇日

 バレットがピースメインに所属して四年。大きな事件が起きた。ロジャー海賊団と金獅子海賊団が本格的に激突した「エッド・ウォーの海戦」が勃発したのだ。

 周辺の海域に住まう一般市民を避難誘導しつつ、俺達ピースメインは海戦終了後の残党掃討を担うことになった。卑怯とは言うまいな、と言いたいがちょっとモヤモヤする。

 漁夫の利と思い、金獅子海賊団を優先して狙うとしよう。ロジャーのところに下手にちょっかいを出したら、戦闘後の消耗など嘘のようにロジャーが怒り狂うのが目に見えている。

 

 バレットが余計な事をしやしないかと心配ではあったが、バレットはロジャーと金獅子の戦いを魅入られるように見つめていた。

 また誰かと繋がりを得る事への恐怖、そうして信じた誰かに裏切られる恐怖、色んな恐怖がお前の中にあるのは分かっている。なに、恐怖を乗り越える為の勇気は、ある日いきなり出てくるもんじゃない。

 余計なお世話だろうが、お前がその勇気を持てるまで何年でも付き合ってやるさ。

 

☆月◇日

 バレットとクロコダイルという若いのが戦い決着がつかないなど、新しい海賊の台頭を感じる昨今、ロジャーとの戦いに敗れたシキの奴がどうにもきな臭い動きを見せている。

 失った戦力をどこかで補充しようとしているのは確かだが、なかなか尻尾を出さない。こうも行方を追えないとなると非加盟国あたりでなにか悪さをしていると考えるべきか……。

 

☆月◇日

 情報部の協力を仰ぎつつ、人脈と伝手を最大限に活かして情報収集に勤しんだ結果、金獅子海賊団はワノ国の黒炭オロチとかいうのと手を組み、兵器の供給を受けているようだ。あの野郎、小癪な真似をしやがる。たしか、白ひげのところからロジャーのところに移籍したワノ国の侍が居たはずだが、ふむ。

 

☆月◇日

 ロジャーが偉大なる航路を制覇し、海賊王と称されるようになった。またゴール・D・ロジャーではなく、ゴールド・ロジャーと名前を差し替えられている。政府もつまらん真似を。

 それはそれとして俺達ピースメインはワノ国への介入を決定した。侍という未知の戦力、鎖国中の非加盟国という悪条件はあるが、ロックスの残党殲滅を理由にいつもの通り、俺達は悪党をぶっ潰すために海に出た。

 

☆月◇日

 奇しくもロジャー海賊団から離れた光月おでん(将軍家の跡取りだった。おい!)とその家臣達と共闘する形でオロチ一派と金獅子海賊団を相手にワノ国で大暴れすることとなった。

 オロチからの武器供給の成果で、金獅子海賊団は勢力を盛り返していたが、下手をしたらカイドウを上回る強さのおでん、精強な彼の家臣達、オロチの圧政に不満を溜め込んでいた侍達と俺達が相手とあっては、シキも激闘の果てに逃げるしかなかった。

 結局、肝心のシキを取り逃がしたのは痛手だったが、おでんをはじめ、ワノ国の人々とは友好関係を築けたので良しとしよう。まあ、あくまで俺達であって、世界政府や海軍本部は話が別なのだが。

 そういやカイドウがえらくおでんを気に入っていて、宴と称してしょっちゅうやり合っている。殺し合い一歩手前なんですけど!




〇ペロスペロー、カタクリ、ダイフク、オーブン、アマンド、クラッカーが海兵になった!

もしピースメインが原作時間軸で賞金首だったら?
・リンリン    43億8800万
・カイドウ    46億1110万
・シュトロイゼン  ?
・アルベル    13億9000万
・バレット     ?
・ペロスペロー   7億
・カタクリ    10億5700万
・ダイフク     3億
・オーブン     3億
・アマンド     ?
・クラッカー    8億6000万

合計賞金額100億越えは確実ですね。

色々とアレなので“俺”について修正しました。
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