あのキャラが登場します。
「(何も見えない。真っ暗だ)」
目を覚ましたハヤトの目に映るのは光が一切ない闇だ。
「(目をとられたわけじゃない。なら)」
腕を動かそうすると、両手首と両足首が少し重く感じる。
「(枷?拘束具か?とりあえず……)」
腕を動かすことができたため、目のあたりを触る。
「(眼帯か。写輪眼を封じられたけど、目を抜き取られてないだけましか)」
目には眼帯のような枷がされていたが、目は動かすことは出来る。
人によっては危険だからということで、目を抜き取る可能性もあったため少し安心した。
何しろハヤトにとって写輪眼は切り札といっても過言ではない。
それに目を抜き取られれば、何も見えないという恐怖ある。
「(とりあえず持ち物は……当然ないな。さて、ここは何処だ……)」
これからどうすべきか思案する。
ここが何処なのかはわからないが、カイドウの拠点である可能性が高いと見ていた。
あの時の戦いで自分をここまで連れてきた人物は、考えられる限り一人しかいなかったから。
そう考えていると誰かが近づく気配を感じて寝たふりをする。
「あれ?起きてると思ったんだけどな?」
「(声からして女か?)」
「けど、起きてたら聞きたかったな~。あのクソ親父を殴りつけて、傷までつけたっていうらしいし」
「(く、クソ親父だって?こいつ、カイドウの子供なのか?)」
女の口から絶対に聞き逃せない単語が出てきたことに、ハヤトは内心で動揺する。
「(カイドウに子供がいたとは。………けど、シャンクスにもウタがいたし不思議ではないか。それにしても………)」
「むぅ~まだ起きないのかな~」
ハヤトの体を気軽に触る女。
「(……こいつを利用できれば)……おい」
「わっ!?起きてたの?」
「今起きたんだ。それで、お前はいったい誰だ?」
まずは相手の素性を探る。
この女?はカイドウに関わりのある人物であるのか。
それともただカイドウの子供と騙るだけの噓つきか。
「僕?僕はヤマト!“光月おでん”の意思を継ぐ者だ!」
「そうか。それでだがヤマト、さっきクソ親父と聞こえたがそれってまさか?」
「え、聞こえてたの?うん、僕は……カイドウの息子だ」
ヤマトの口からはっきりと告げられた言葉。
「………それで、俺に一体何の用なんだ?」
「そうだった!ねえ、あのクソ親父をぶん殴って傷をつけたって本当なの?」
「あ、ああ。本当だが………その結果がこれだがな」
ヤマトに見せるように自分につけられた手枷を見せる。
「その手枷、僕と同じものかな?」
「何?………なあ、その手枷触らせてもらっていいか?」
「え?うん、いいけど」
「ありがと」
ヤマトが差し出した腕の手枷に触れると、その腕には鎖が途切れた手枷の感触を感じる。
「(これが俺がつけられた枷と同じ物かわからんが………下手に外そうとすれば何が起きるかわからんな)」
「ねえねえ!」
「今度は何だ?」
「君の名前は何て言うんだ?」
「そういえば名乗ってなかった。俺はうちはハヤトだ」
「ハヤトか。ねえ、ハヤトって忍者なの?」
「突然どうした?」
「実はハヤトの所持品を見たんだけど、その中に苦無とか手裏剣があったから気になったんだ」
「何?本当なのか?」
ヤマトの言葉にハヤトは内心ほっとする。
何しろ忍びにとっては使い慣れた忍具が捨てられていなかったのだ。
それに他の所持品が残っている可能性もあるため、是が非でも取り戻す気になった。
「うん。倉庫の方に置かれてた気がするけど」
「よかった。それで俺が忍者かどうか聞いてきたな」
「うん!それどうなの?」
「お前の言う通り………俺は忍びだ」
「やっぱり!やったー!」
何故か忍びであることを明かすと、ヤマトは大喜びしだす。
「???」
どうしてそこまで大喜びするのか疑問に思うハヤト。
「ハヤト!お願いがある!」
「お、おう。一体何なんだ?」
「僕の家臣になってよ!」
「…………はぁぁ!?」
まさかの勧誘にハヤトは呆けた声を出すのであった。