忍び刀を抜いて戦闘態勢をとったハヤトは、この時あることに気づいた。
「(これ詰みじゃね?)」
相手のマルコは悪魔の実の能力者。
その悪魔の実は
“不死鳥”と文字の通りたいていの攻撃は一瞬で回復する。
なにせあの黄猿の攻撃を受けても何もなかったのかのようにぴんぴんしてたし。
「(そんな相手にどう戦えばいいんだろ……)ええいどうにでもなれ!」
跳躍してマルコに斬りかかるも難なく避けられる。
「おいおい話を……」
「風遁“
空中で印を組み、ハヤトは空気の玉をマルコに向けて発射する。
「うお!?何だこれ!」
咄嗟に回避したものの数発はマルコに当たった。
「今のはなんだ?」
だが、くらったマルコはあまりダメージはなさそうだ。
「やっぱり風遁じゃ無理か……」
足の裏にチャクラを集めて海面に立ち、ハヤトは空飛ぶマルコを見上げる。
「マジかよ……海の上で立ってやがる」
シャンクス達と同じようにマルコは海面に立つハヤトを見て驚いていた。
「だったらこれだ影分身の術!」
「おいおい!今度は増えやがった!」
影分身を二人だすと、今度は連携攻撃でマルコを攻め始める。
「くそ!俺の話を……聞け!」
「のわっ!」
回転蹴りでハヤト達を吹き飛ばすと、その衝撃で影分身は消えてしまった。
「ぶはぁっ!やっぱりそう簡単にはいかないな」
だが、吹き飛ばされたときに溺れていたせいで、ハヤトにはマルコの言葉は聞こえなかった。
「こうなったらあれでいくか」
腰のポーチから手裏剣を一つ取り出す。
「おい!俺の話をって今度は何する気だよい!」
ハヤトはマルコへと手裏剣を投げつけ、すぐさま印を組み始める。
「忍法“手裏剣影分身の術”!」
一つの手裏剣が多数の手裏剣に分身すると、手裏剣はマルコへと襲い掛かる。
「気は済んだかよい?」
だが、ただの手裏剣ではマルコにあまり効果がなかった。
「いんや、これからだ!」
「うお!またこいつか!」
すると海中から影分身のハヤトがマルコの背に組み付いた。
溺れたときにもう一体影分身を作って海中に待機させていたのだ。
そして、影分身が組み付いた瞬間に高速で印を組む
「これでどうだ!水遁“大瀑布の術”!」
大量の海水が舞い上がると、滝の如くマルコへと一気に落とされた。
「こいつはやべえよい!」
流石のマルコも焦り始めていた。
襲い掛かるのはただの水ではなく海水だ。
悪魔の実の能力者であるマルコにとっては危険であった。
「離れろ…よい!」
全力で影分身を振りほどくと、急いで上空へと回避した。
「………はぁ~参ったな」
かなり高く上空にいるため、攻撃の手段があまりなかった。
風遁や火遁では効果はあまりなさそうで、水遁ではあそこまで届くかわからない。
「これで気は済んだかよい?」
警戒しながらもマルコはハヤトに近づき尋ねる。
「はい、降参です」
ハヤトは両手を上げて降参の構えをとる。
そうしてハヤトはマルコに連れられ、クジラのような船“モビー・ディック号”に連行されたのであった。