原作知識持ちが行かされる実力至上主義の教室 作:arc
堀北が気持ちおどおどしながら元会長を見つめる生徒会の交代式が終わって数日後、龍園の停学が明ける日がやって来た。
そう、Dクラスは龍園の停学以降、内紛じみたことが起こっていたらしい。
なにしろ龍園の失策の結果として体育祭のみで300ものクラスポイントを失ったことになるのだ。もう50を切っている。
おまけに張本人の龍園が停学中でいないとあっちゃあそりゃ反乱分子も勢いづくというものだ。詳しくは知らないが時任が調子に調子に乗ってそう。
そんなDクラスの内輪揉めも今日に至るまで決着はつかず。それはそうだ。龍園1人で状況をひっくり返すかもしれない以上当人抜きで決まるわけもない。
そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。
いや龍園が来てあっさり決まったという意味ではなにも間違っていないんだが、昼休みの終わり際に教室に戻ると龍園がリーダーから降りたらしいと専らの噂だ。
龍園がリーダーを辞めるというのはただの願望レベルで内紛状態が継続してくれたらなあ、というのが実際の希望だったわけだが。
というか龍園が消えると坂柳の目が一之瀬だけに向かいそうで嫌なんだが。頼むから遊びのレベルだけでやっててくれよ。
いてもいなくても厄介だな、龍園。
そんなことを考えていると迎えた放課後、廊下を見ると
龍園が殺意を込めた目で俺を睨んでいた。
ひゅっと息を飲む。俺があいつを視認してすぐに姿を消したが、あの一瞬であいつの意志は伝わった。緑川ボイスよりも雄弁に「お前を殺す」と告げていた。
寮に直帰する集団(とは違う)に紛れて部屋に戻ると鍵をかけてU字ロックもする。鞄を放り捨ててベッドの中でガタガタ震える。
落ち着いたらもういい時間になっていた。思い出したくもないがどうしてああも完全にロックオンされているのか確認しておきたい。平田に連絡する。
ふ ざ け る な !
なにが櫛田が龍園に脅されただ! 裏切り者が脅されたとかほっとけ!
櫛田がクラスの何人かの秘密をバラす? 裏切り者を信じた奴とか知るか!
俺 を 巻 き 込 む な !
ふう、これからは朝は一之瀬に迎えに来てもらうか。覗き窓の死角から龍園にコンニチハされたくないしな。下校時はなんとかなるだろ。
中間テストの結果発表、下から井の頭、佐藤、外村と続く。退学者が抜けただけでまあ変わらないな。
中間テストを乗り切ったことへの労いの言葉はあったが、原作であった余計な問答が削られたまま次の話へ進む。まあAクラスがぶっちぎりでこっちには退学者もいるしね。
「おまえたちも分かっていると思うが、来週、2学期の期末テストに向けて8科目の問題が出題される小テストを実施する。既にテストに向けて勉強を始めている者もいると思うが、改めて伝えておく」
そう始まり、小テストからペーパーシャッフルまでの説明がなされる。池の反応がないくらいで概ね原作と同じ流れだが、人数が奇数故の補足説明があった。
ペアを組めなかった1人は点数を2倍してそこから3割減らす、すなわち1.4倍をペアの総合点扱いとし、0.7倍を平均点として扱うとのことで。なお個人の成績評価は点数通りと。
点数補正なしでクラスの最上位層すら退学危機というほどでもなく、このクラスの中間層ならまず間違いなく退学しそうという程々のペナルティか。
奇数だからもう1人退学は理不尽だし、単に2倍だとこの試験に限っては有利になりかねないしな。
堀北は自分で平田に声をかけて作戦会議をするらしい。お呼ばれしてないので帰ることにする。重要事項はこっちのクラスじゃないしな。
とは言えなにをどうすることもできない系の状況だが。Dクラスの指名をAクラスに向けさせるとかできないだろうし、Aクラスの指名をCかDクラスにさせるのも敵前逃亡的な感じで士気を下げかねない割にくじ運便りだし。
はい別の方向で考えよう、AクラスがBクラスに勝つにはどうするか。原作では2点差だった訳だが、クラスポイントに差がついてて気が抜けてたら大差で負けかねないな。
うーん、無理じゃね? 龍園よろしく下剤盛るとかしねーよ、リスクが高い。そもそもBクラスと接点ねーし。
神崎が今の時点で橋本と接触あっても坂柳を見限る状況とは思わないしな。点数を下げさせて勝てなかったら今後に問題が出かねない。
やっぱリスクとリターンが釣り合わなくてやれることねーな、傍観でいいだろ、なにもできねーし。
小テスト前日の6時間目のホームルームにて平田と堀北が前に出て、作戦会議で見いだした小テストの結果におけるペア決めの法則を伝える。そして中間テストの点数でグループ分けして各人がどうするかの指示も与える。
ソロになる位置の予想として真ん中を本命に堀北、最高得点を次点として幸村が目指すことになった。多分合ってるだろうけどこれ外れてると1人アウトだろうな。
相変わらず高円寺は不安だがここはちゃんと原作通りやれよお前。
はい、ペア分け結果発表。ソロは無事堀北に決定。法則に気づいて当てはめないと誰か退学でしたね。俺? 俺は佐藤とペアだ。変なところで原作再現するなあ。俺と佐藤とじゃなんのイベントも起きないが。
堀北と平田が試験に向けての勉強会について話し合い、方式や時間などが決まって昼休みに入ると、堀北に三宅が長谷部を連れて話しかける。
はいはい、確認してなかったけどそっちもか。幸村は仲介を頼まずに2人の勉強をみようとしている。縮小版綾小路グループの先取りだな。
特にこなすべきイベントもないので身辺を警戒しながら日々を過ごす11月の半ば。テスト問題を弾かれるかどうかのチェック方を思い出したのでそれだけ平田にメールしておく。
言い忘れていたがペーパーシャッフルの対決はA対B、C対Dの直接対決だ。Bクラスのリーダーがたとえ葛城でもこの状況ならそうするよな。
もひとつ言っとくと月が変わってCとDクラスも入れ替わっている。
あまり真剣に情報収集しているわけでもないが、Dクラスは明確なリーダー不在の状況で、いまいちまとまっていないらしい。
龍園の停学中に時任は真っ先に龍園への批判をぶち上げ、真鍋も龍園がリーダーを降りたことで調子に乗り、石崎は他のリーダー台頭には文句を言うが龍園に未練たらたらで自分が上に立とうとはしない。
まさしくDクラスという感じだな。乱世乱世。
Cクラスは3人足らないのに下手すれば勝つんじゃないか疑惑すら出てきたぜ。いいことだけど。
2日間の試験中、カンニングを疑われない程度に櫛田の様子を窺っていたが、滑らかに問題を解くでもなく、予想外の事態に戸惑う様子もなかった。
関わりたくもなかったので探りも入れなかったが、問題と解答の授与はもとより退学をかけた勝負すらしていなさそうだなこれ。
Aクラス対Bクラスは、Bクラスが50に満たないとはいえ、なかなかの差をつけて勝った。やっぱ気が緩んでたかな。坂柳がテコ入れしたのかもしれないが。
Cクラス対Dクラスはまさかの引き分け。なんていうかコメントに困るぜ。
Cクラスを称えるべきか、勝ちきれなかったことを惜しむべきか。
Dクラスの醜態を嘆くべきか。負けなかっただけでも褒めるべきか。
なお、退学者は出なかった。
6巻終わり、すなわち軽井沢水責めイベントのある7巻に突入するということだ。これからはより一層身の安全に気を付けなければならない。
暫定クラスポイント
A1516
B796
C349
D42
ペーパーシャッフルの結果発表はすでに12月のクラスポイント公開後。
櫛田からすれば自分が龍園を裏切ったなんて疑惑だけは最低限払拭したいよね。櫛田封じ。ワラ
寮の合鍵作られて登校中に潜まれたらDead endですね。ギャグで入れた設定なのかシリアスな設定なのか判別がつかない。
そろそろ仕事も役目もなくなってくるオリ主。
チンタラしてたせいで先に使われるネタ達。まあ狙いとか使い方とかは違うし被ったから使わないという選択肢もないわけだが(まだ先の話)。
なお、まだ頭の中にしか存在しないが完全に後で考えたのによそのオリ主のパクリ改変みたいな設定のオリ主がいる模様。