クソニブ師匠ポジ切り札系オリ主   作:yakitori食べたいね

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タイトルは基本グルグル翻訳さんですけど、その話のコンセプトだったり、ネタバレだったりするから日本語訳してみてね。


I wish I didn't know what hope was.

 

 

 

何度も、何度も的を撃ち抜く。

人をかたどった的の中心を、頭を。

 

私は優秀だ。

優秀なはずだ。

 

そう自分に言い聞かせるように。

 

 

弾を装填する。

的を撃ち抜く。

 

綺麗に全てを撃ち抜けたとき、少し気持ちがすっきりする。

 

 

私は約2ヶ月ぶりにDA本部に戻って来ていた。

千束さんに無理言って同行させてもらった。

それもこれも、司令に直談判してDAに戻るためだ。

 

 

 

 

「へぇ…やばいっすね」

 

後ろから声をかけられた。

振り向くと、刈り上げの軽薄そうな印象を与えるセカンドがいた。

 

「どもーっす!乙女サクラっす」

 

彼女は手を差し伸べて握手を求めてきた。

こちらがそれに応じると、強く彼女は握ってきた。

 

「命令無視した挙句、仲間にぶっ放したって本当すか?やっぱ敵より味方撃つ方が燃える〜!みたいな?」

 

いきなり煽られてびっくりしたのと同時に少し腹が立った。

私が不快そうな表情を浮かべているのを見て、彼女は続けた。

 

「まぁ、安心してくださいよ。先輩が抜けた穴は後任の私が埋めますから」

「後任…?」

「あれ?聞いてなかったんすか?自分がこれからフキさんのパートナーを務めるっす。あんたの席はもうないっすよ」

 

「ちょっと。黙れ小僧」

「あんた誰っすか?」

 

「そいつが千束だ」

 

千束さんと、フキさん。そして司令が、やってきた。

話をしなければ。

そのために私はきたのだから。

 

「フキ先輩!おっ司令まで。つまりコレが電波塔の」

「コレって言うな!」

「いやただのアホだ」

「えっ」

 

 

話す彼女らを押し退けて無理やり司令に話しかける。

 

 

「司令、私は銃取引の新情報となる写真を獲得し、提出しました。この成果ではDAに戻ることはできませんか?」

「復帰?」

「成果を上げれば私はDAに…」

 

「そんなことを言った覚えはない」

 

有無を言わさせない態度で、黙らせられてしまった。

 

「そんな…」

 

「諦めろって言われてるのまだわかんないんすか?」

 

周りの声が、聞こえなくなっていく。

何か喋っていることはわかるが、頭の中で理解が進まない。

 

 

「んだよ!」

「すみません」

 

目の前に、フキさんが通ってつい掴んでしまった。

頭が回らない。冷静な思考ができない。

 

 

「あの時ぶん殴られたのでわかんなかったのか?だったら言葉にしてやる。お前はもうDAには必要ないんだよ」

「やめろ!フキ!」

「ハッ、まだ理解できないか?なら今から模擬戦でブチのめしてわからせてやるよ」

「お〜お〜いいじゃん!たきな!やろうやろう!」

 

何か千束さんが言っているが、それすら頭の中に入らない。

 

「あれ〜?ビビってんすか?」

 

 

嫌だ、受け入れたくない。

私は───

私は───!!

 

 

 

「アッハハハ!逃げやがったよ!」

 

 

 

無我夢中で走り出してしまった。

何処にあてがあるわけでもない。

とにかく、走っていると、噴水広場にいつの間にか辿り着いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────

 

 

 

 

 

 

 

「良いのか、行かなくても」

 

顔を見上げると、師匠がいた。

 

「いつから…そこに」

 

「アレが消えてから」

 

千束さんは、今此処には居ない。

もうフキさんと模擬戦に向かったからだ。

私は、私だけが、今ここで項垂れている。

 

「悔しくないのか。後輩にあそこまで言われて」

 

悔しくないわけがない。

私だって──!

 

「…悔しい…です…!!」

 

「なら行け。お前だけに腹立つ奴らをぶん殴る権利があるんだ。アレに取られる前に行くんだな」

 

 

やっぱり、この人は────

 

「お前は、後悔しない道を自分で選べ」

 

 

 

そう言ってくる師匠の顔を、上からの日差しで私は見ることができなかった。

 

 

 

 

───────────────────

 

 

 

 

模擬戦は、既に始まっていた。

だが2対1の戦闘でも、勝負は互角に進んでいた。

観客席にいる新人どもは、そう評価するだろう。

流石は電波塔の英雄だ、不利な状況でも互角に勝負を進めている!などと考えているに違いない。

 

だがそれはちゃんちゃら可笑しい話だ。

ほぼほぼ試合はファースト同士だけで進んでいるというのに。

 

セカンドである乙女サクラは、次元の違う戦闘に、手を出すことすらできていなかった。

 

殺意に満ちたフィールド内では、動くことすら難しい。

自分は寧ろ、フキ先輩の邪魔しかしていないという自覚があった。

だが、自覚があっても彼女は物陰から動くことすらできなかった。

 

そこから動けば、一息のうちに殺される予感があった。

ただの勘でしかなかったが、実際正しい判断だった。

 

千束は今、戦場内のほぼ全ての地形を把握している。

それこそ無防備に顔を出せば、直ぐに撃ち抜かれてしまうだろう。

 

間違いなく、今現在戦場を支配しているのは錦木千束だ。

 

それでも春川フキはそれに抗うことができていた。

彼女の力は、彼女自身の経験による銃撃戦の巧みさとシキに教わった体捌きが大半を占めている。

 

だが、経験量という点において、フキは千束に大きく劣っていた。

それをカバーできるほどの、動き方をフキは持っていた。

 

本来なら正面戦闘で使うものではないものだが、使用するのは彼女自身で編み出した派生系。

それはこの入り組んだ戦場内の環境下とは、かなり相性が良かった。

 

それは、言うなればただ殺す為だけの動き。

最速、最短で相手に何をさせる暇もなく殺す。

千束は服や筋肉の動きで相手の動きを予測してから行動するため、どうしても出だしが一歩遅くなる。

普段では、それを補って余りある速さではあるのだが、今回の戦闘での相性は絶望的に悪かった。

 

動きの起りを潰されて、先読みの暇すら与えない。

先読みできても、行動させない。

そのような意図で行われたフキによる"千束潰し"の作戦に、千束はドツボにハマっていた。

 

お互い隙を見せれば一瞬で勝負が決まる。

戦場は、膠着状態だった。

 

だが悲しいかな、フキがどれだけ頑張ったとしてもせいぜい互角程度で抑えられてしまう。

それが、天才との差だった。

 

そして今、人数有利だった状況すらひっくり返る。

乙女サクラは、音もなく忍び寄った暗殺者たきなによって、呆気なく落とされた。

 

サクラとたきなの間には、差がありすぎたのだ。

経験も、実力も、そして才能も。

全てがたきなに劣っていた。

故に、彼女が脱落することは決定事項だった。

 

フキにサクラが脱落したことが伝わる。

いつの間にとも思ったが、奴が戻ってきたのなら仕方が無い。

流石にまともに相手をするには、サクラでは実力が離れすぎていることをフキは把握していた。

 

余裕など、勝てる自信などない。

もとより相手は天才2人という前提。

かたや史上最高のリコリス、もう片方は"死神アイツ"の愛弟子。

たきなには流石に負けないという自負はあったが、千束には負ける確率の方が高いと自覚している。

 

だがそれを理解した上で吹っ掛けた喧嘩だ。

確率が低いから勝負を挑まない?違うだろ。

それを踏まえた上であたしは勝つ。

そのような考えが冷静に戦場を把握するフキの根底に潜んでいた。

 

千束が動きだした。それと同時にたきなも挟み撃ちにするようにフキを追い詰めていく。

2人は逃げる場所を潰すように迫ってきていた。

 

フキも走って逃れようとはするものの、二人掛かりでは直ぐに捉えられるだろう。

 

ならば。

 

フキの頭に思考が巡る。

今、此処で2人を正面から倒すしかない。

 

幸いにも使われるのはペイント弾だ。

物を壊すほどの威力は無い。

そこらにあった木箱を盾にしてドアから突入してくる千束を迎え撃つことにした。

 

1秒、2秒と時間が過ぎる。

少しの時間が緊張によって引き伸ばされているようだ。

 

フキの額にじわりと汗が滲んだ。

瞬間、ドアを蹴破って千束が現れた。

 

あっちも意図に気づいたか!

 

そう考え、フキは壁を蹴って跳ねた。

ドアの後ろに回って千束を狙う。

すると、銃口越しに千束と目が合った。

 

な、にを笑ってんだ?

 

千束は、悪戯が成功した子供のようにニヤリと笑った。

何か、こいつは考えての行動だったのか?

嫌な予感がする。

 

たきなは?

奴はどこに行った。

 

空中で、後ろを振り向く。

フキの後ろで、たきなが既に銃を構えていた。

 

「クッソ……」

 

フキは、敗北した。

 

 

 

 

 

 

 

「たきなー!帰りの車きたってー!」

「今行きます!」

 

 

そして井ノ上たきなは、今胸を張って生きている。

 

 

 

 

 

───────────────────

 

 

 

 

からん、ころんとドアのベルの音が鳴る。

 

 

 

「久しぶり、ミカさん」

「シキ!久しぶりだな!」

「取り敢えず三種の団子とコーヒーで」

「ああ、わかったよ」

 

そう言って彼は裏にコーヒーを淹れに行った。

朝から焼酎瓶を片手に酒を呑んでいる横の女を見る。

 

「ミズキも、久しいな」

「あんたも相変わらず無愛想ね…」

 

「お前はいい相手が見つかったのか?…ああいやすまない、疑問に思っただけだ。貶してるわけじゃない」

 

「それが喧嘩売ってんだよてめこら。返事聞いてから返せや」

 

目元を吊り上げてミズキが啖呵をきってくる。

あまり騒ぐと周りの客にも迷惑だろうと思い、宥めた。

 

「ミズキ落ち着け。店の中であまり騒ぐんじゃない」

 

「誰のせいでキレてると?」

 

逆効果だった様だ。

 

「大体現実問題結婚相手は見つかっていないんだろう。最悪アプリでも試してみたらどうだ」

「アプリは業者多すぎてダメなのよ〜」

「もう試したことはあるのか……」

 

そう涙ながらに話す姿には、実感がこもっていた。

するとミカさんが奥から戻ってきた様で、本題に入ることにした。

 

 

「例の銃、北押上で使われてたものと一致したらしい」

「そうか…わかった。それにしてもお前がわざわざ来るとは珍しいな」

 

そう、俺がこの店に来たのも実に一年以上前になる。

そもそも俺が来なくても、電話か何かで連絡をすれば良い。

だが、今DAは連絡手段として機密情報をネット経由で渡すことを避ける傾向にあった。

 

その理由は一つ。

 

「奴…ウォールナットからのクラッキングを上は恐れているらしい」

「楠木か」

「司令もだが、もっと上もだ」

 

そう答えると、ミカさんは少し目を見開いていた。

 

「まあ、俺たちがそこまで気にすることではない。…?ガキ、お前誰だ」

 

コーヒーを口にして、一息つくと白い

パーカーを着た少女が忍び足で裏に入ろうとしていたのが目に映った。

 

「あ、え、え〜っと…」

 

「ただの客か?」

「い、いやあ…」

 

「うちの電脳担当だ」

 

ミカさんが教えてくれた。

 

「ふむ?そうか。こんなチビっ子に任せるとは、あなたも堕ちたものだな」

「チビって言うな!」

「はっはっは…返す言葉もない」

 

「今からでもDAに人材派遣してもらったらどうだ?昔からいる職員なら、受け入れる者もいるだろう」

 

「心配してくれているのかい?はは、相変わらず優しいね、君は」

 

「は?」

 

「だが心配する必要はないよ。この子は優秀だ」

 

そう言って少女の頭に手をポンと置いた。

 

この人に信頼されるということは、大丈夫なのだろう。

不本意だが、認めざるを得ない。

なら、俺は───

 

「そう、か……チビ」

「だからチビって…」

 

 

「頼むぞ」

 

 

そう俺が言うと彼女はポカンと口を開いた。数瞬経った後、彼女は優しげな目をしてこちらを見た。

 

師匠には、弟子を守らなければいけない義務がある。

前回は俺自身で守ることができなかった。

もう遅すぎたのだ。

ならせめて信頼出来るところリコリコに預けた方がまだマシだろう。

そう考えての行動だった。

 

 

 

 

「─────ヘッ、あんまり舐めんなよ?」

 

 

そう言って少女は笑みを浮かべて返した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…そういやあいつ遅いわね…サボってんのかしら。ちょっと行ってくる」

 

そう言ってミズキは店の裏に行った。

何の話だろうか。

首を傾げていると、ミカさんから団子を出された。

 

「はい、団子三兄弟お待ち」

 

「おお…」

 

DAには甘味がない。

唯一の菓子がかりんとうで美味しいことには美味しいが、少し飽きる。

頼んだら何か作ってはくれると思うが、普段から大量の仕事をこなす料理長にわざわざ頼むのも忍びない。

 

その点、此処にくればただ一点の欠点を除いて食事を楽しむことができる。

 

小豆の団子をとって一つ食べる。

程よい甘味が口いっぱいに広がる。

それをコーヒーで流し込む。

幸せだ。

 

「美味いな、流石だ」

「それは良かった」

 

コーヒーもいい香りだ。

苦味と甘味が一緒になって次々口に入れてしまう。

 

すぐに一本食べ切ってしまった。

もっと同じ味を楽しみたいと言う心情も本心を言えば無いとは言えないが、それを加味しての三点盛りだ。

他の味を食べることでより楽しめるようになっている。

次は…きなこだな。

 

 

「ぎゃあぁー!破廉恥〜!!」

「違う違う違う違う!!」

「お前!男のところに泊まってきたな!私への当てつけか!」

 

 

「違うってぇ!もう〜!!」

「ガキの癖に不潔よ!」

 

そうミズキが叫ぶ声が聞こえる。

 

「たきなの!たきなのだから!」

 

「ふむ…?」

 

ミズキはバッとスカートを捲ってパンツの色を確認した。

 

「可愛いじゃねぇか」

 

「だからそれをこないだ買ったの〜!!」

 

 

黒…か。

ナニとは言わんが。

俺が座っているのはカウンター席。

騒いでいるところまで一応見える。

 

「えっあっちょいちょいちょい何処へ」

「皆さーん!このお店に裏切り者の嘘つき野郎がいますわよ〜!」

 

ミズキが面白がって叫ぶ。

 

「やめろやめろやめろ〜!!うわぁー!!」

 

ドン、とドアが開かれる。

 

千束と、目が合った。

まるで時が止まったかのように、あいつは固まっていた。

 

 

「お前……」

「ちゃうちゃうちゃうちゃう!!!ってか何でお前が此処にいんの!!?」

「師匠!?」

 

「よう、一月ぶりだな馬鹿弟子。随分と腑抜けているようで何より」

「すいません…」

「何、それが目的でリコリコに預けたようなものだ。謝ることはない、それより…」

 

そう前置いて話を続ける。

 

「まさか千束が朝帰りしてくるような女だったとは。こんな奴にお前は預けられないな」

 

鼻で笑ってそう言った。

 

「だから違うってぇ〜〜!!」

「腑抜けることが目的とはどういうことですか」

 

失言だったか。

 

「冗談だ。全部忘れろ」

「は、はぁ…」

 

「因みに、パンツの色云々の話はお前のか」

「いえ、店長のです」

「!??!??」

 

俺はびっくりして、ミカさんの方を凄い勢いで振り向いた。

 

「トランクスの話だろう」

 

「ああなるほどそういう…そういえば下着は指定の物しか持ってなかったな。高かったろうに」

 

そう言って財布から札を取り出し、直接渡した。

軽く10万程度はあるだろう。

 

「必需品に使うと良い。遅めの餞別だ」

「あ、ありがとうございます!」

 

そういいながら、俺はコーヒーを啜った。

 

 

「お客さーん…当店そういうお店じゃなくって「チップだ」いえ、ですから「チップだ」

 

 

ミズキが変なモノマネをしながら煽ってきたので、無理やり渡した。

 

「あのぅ…シキさん、私がたきなに買ったんですけど…」

「黙れ変態。なら黒いのはお前の指図か?わざわざ目立たないものを選「わー!ストップストップ!生々しい話はNG!ここ飲食店!OK?」

「すまん、配慮が足りなかった」

 

そうだった。

俺は菓子を食いにきたんだった。

 

「師匠?黒いのはって……どういうことですか?

「?ミズキが捲っていただろう」

「えっあんたあれ見てたの」

 

コイツが顔を赤らめていうので、隣の奴に責任を押し付けることにした。

 

「お前が五月蝿いのが悪い」

「いやいやいや、常識的に考えて見ないふりするでしょう…」

 

ミズキがギャアギャア叫ぶもんだから、いやでも気になるのは仕方ないだろう。

そう言ってみるが、顔の前で何度も手を振ってミズキは返事した。

 

「お前は親が子の裸を見る時恥ずかしいと思うのか?それと同じだ。特に何も感じない」

 

「何も…ですか、そうですか…」

 

はは、と嘆くようにたきなは呟いた。

 

「例えば…ほら」

 

俺は首をくいっと動かしてミズキに指示すると、彼女は完全に理解したようで、千束を捕まえて扇風機の前に置いた。

 

「えっちょっと待っ」

 

風の影響で、特徴的なリコリス制服のスカートがヒラヒラと浮く。

 

「お前はコレに興奮するか?」

 

俺はそう言って千束の履くトランクスを指差した。

 

「いえ…しないですね」

「だろう、それと同じだ」

 

千束の顔にはもはや涙すら浮かんでいた。

 

「うぅ…もう、もう!いっそ殺してーー!!」

 

そう叫ぶ千束の声が、建物の中に響いた。

 

 

流石に可哀想だったので、残っていた団子を後であげることにした。

 

 

 




ノルマ完了!ヨシ!

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