原作の真実が明らかになっていくと、オリ設定が入れにくくなっていくことに焦る今日この頃であります。
あらかじめ言っておきます。これは戦争でも、蹂躙でもありません。
ウェルテクス海賊団のメンバーの戦闘能力を披露するための、デモンストレーションです。それを理解の上、お読みください。
また無茶苦茶理論を多分に含みます。ご了承ください。
「…ゼハハハッ!確かに覇王色には驚いたが、新世界じゃ大して珍しくもねぇ。使えるのがお前だけとでも思ってんのか⁉︎」
その言葉と同時に今度はティーチから覇王色の覇気が放たれる。四皇の一角に数えられるだけあって、その覇気は絶大なもの。
まともに喰らって仕舞えば、ただでさえ少ない白ひげの軍勢が更に減ってしまうことになる。あくまでも、まともに喰らえば、である。
ティーチの覇気に対して、もう一度ゼニスの覇気が放たれた。二人の覇気は正面から衝突して、ティーチの覇気は白ひげ海賊団に届く前に掻き消された。
それで勢い付くのは勿論ゼニスサイド。以前負けたこともあり、どこか気持ちでまた負けるかもしれないと残っていた白ひげ海賊団の不安はゼニスならば、と言う期待へと変わる。
こうして、前哨戦とも言える盤外戦はゼニスの勝利で終わる。
そしてそれは、歴史に名を残す決戦の幕開けだった。
黒ひげ海賊団の巨漢船長達は、それぞれ別れてウェルテクス海賊団の撃破に当たった。無名と思われる海賊の相手など、一人で十分だという自負。自分が手柄を上げたいと言う傲慢さ。
そしてそれらはゼニスの思惑通りであり、ウェルテクス海賊団にとっても望み通りに事が進んでいる証左でもあった。
ステラが食したメモメモの実は、決して戦闘向きの能力ではない。
ステラ自身も特別身体を鍛えているわけではなく、ゼニスやミホークのような図抜けた剣術を持ち合わせているわけでも、エネルのような格闘センスもなく、日和ほど高い頭脳や経験を持ち合わせているわけでもない。
それでもウェルテクス海賊団の一員として、ゼニスの信頼を受けるだけの力は持ち合わせている。
それは高い頭脳から来る戦闘IQだったり、攻撃を最小限で回避するために培った眼だったり。能力の使い方の工夫だったり。
『
ドクQと向き合うステラが、徐ろに地面に手をつけて能力を行使する。すると、触れた部分を中心として枯れ果てたハチノス島の地面から次々と豊かな緑が広がりだす。
元々、ハチノス島は特異な地形をしている。
島の沿岸部は木々が生い茂っているものの、島の中心部へ進むにつれてその緑は目に見えて減っていく。それはここが、海賊島と言われる所以の一つであり多くの海賊が集まるこの島では、同じ数だけ争いも起こってきた。
数々の争いの地となったハチノス島の、戦場となった中心部近くは更地と化し緑はその数を減らしていったのだ。
逆に言えばつまり、昔ーーー争いが起こる以前はここも緑が生い茂る豊かな地であったと言う事。ステラの能力は当時の、緑豊かな『大地の記憶』を甦らせた。
急激に当時の記憶を呼び覚ましていく大地は、草を生い茂らせ、木々が生えならば、ステラとドクQの2人を覆い包むように森を生成していった。
その森の中は既に、ステラの戦場となっていた。
黒ひげ海賊団の船医として活動するドクQは虚弱体質であり、愛馬であるストロンガーなしでは歩くことも儘ならない。当然、自分の足で動くよりも遥かに行動が制限されてしまう。
馬は自然に強いはずであるが、愛馬であるストロンガーもまた病弱気味であり心許ない存在であった。
そんな1人と1匹に対してステラは勿論五体満足であり、ゼニス指導の元身につけた『剃』と『月歩』によって、森の中でも三次元の動きを可能としているため、どちらが有利であるかは火を見るよりも明らかだった。
不利な状況を見るや否や、得物である鎌を片手に愛馬のストロンガーにムチを打って距離を詰める。鎌の届く範囲は素手であるステラの攻撃範囲よりも広かった。
攻撃可能な距離を確保したドクQは、その首を刎ね飛ばさんと鎌を振り下ろした。
ステラは、ウェルテクス海賊団きっての見聞色使いであった。
当然ドクQの攻撃は読んでいたし、避けることも容易でありながら彼女は避けようとはしなかった。目前に迫った鎌に対して彼女は、そっと振り下ろされた鎌に触れた。
並外れた見聞色の適性を持つにも関わらず彼女は、未来予知のステージにたどり着くことはなかったのだ。しかし、それは決して適性がないわけでも、努力が足りないわけでもない。
繰り返しになるが、ステラは類い稀なる見聞色の適性があり、世界でも有数の使い手であるとゼニスも太鼓判を押しているほどである。
高い適性を持つ彼女は、同じく特訓を始めたメンバーの中で誰よりも早く見聞色を開花させ周囲を驚かせた。
しかしそこから、他のものが開花させ磨き上げていくのに対してステラはその成長速度を落としていった。自分よりも後に開花させたものがステージをあげ、未来予知を開花させていくのに対して、ステラにはその兆候すら見られなかった。
それでも彼女はゼニスの言葉を信じて、彼の期待に応えるために、彼に恩を返すためにも少しでも力になるため、日々努力を怠ることなど決してなかった。
そんな日々が続いていたある日、それは唐突に訪れた。
ゼニスと剣技の特訓をしていた時だった。鍔迫り合いになった時に視えたのだ、『過去』が。自分が持っている剣が、鍔迫り合いをしているゼニスの持つ剣の過去が。
剣になる前はどんな形の鉱石だったのか。誰の手によって創り上げられた剣なのか。どんな経緯で、剣になったのか。そんな、触れている物の過去。
唐突に流れてきた膨大な情報にステラは目眩を起こし、その場に膝をついた。
そんな彼女を見たゼニスは特訓を中断して、どうしたのか問い掛けた。そんな彼にステラは、起こった事をありのままに語り、辿り着いた結論が見聞色の派生であろうというものだった。
原因は、悪魔の実。
メモメモの実は元々、対象の記憶を視て干渉する能力である。記憶とは、既に起こった出来事に対して必然的についてくるものであり、起こってもいない未来には記憶などある筈がない。
記憶ーーーつまり過去に干渉する能力として捉える事ができる。
過去に干渉する悪魔の実に対して、未来予知と言う未来に干渉する見聞色。相反する二つの力は絶望的に相性が悪かった。それでも、ステラの弛まない努力と類い稀な資質がそれを開花させた。『過去認知』と言う特異な形となって。
過去認知を会得したと同時に、メモメモの実の覚醒もなった。
それまでは対人の能力であったのに加えて、対物としても効果発揮するようになったのだ。触れた物の記憶を視て、強制的にその過去を呼び覚ます。つまり……。
ステラが迫り来る鎌に触れた瞬間、その鎌は鎌になる以前の存在にーーーただの鉄塊へと成り下がってしまった。
切れ味などあるはずもないただの鉄屑に、攻撃力などある訳もなく起死回生となる筈だった攻撃は、武器を奪われると言うしっぺ返しに終わった。
当然弱点も存在している。能力を、見聞色を作用させるためには触れる必要がある。その為、万が一武器が海楼石で作られた代物であるのならば、効果を発揮する事なく攻撃を受けてしまうこととなる。
それでも、そうでは無いのだとしたら。ステラはあらゆる武器・兵器に置いて、圧倒的な優位を獲得する事が可能であった。
しかしステラが相手取るのは、四皇の一角黒ひげ海賊団の艦隊船長の1人。武器を失ったくらいで、油断できるような相手では決して無い。むしろ、ここからが本番とも言えた。
能力を行使するために今度は、ステラからドクQに向けて距離を詰める。あと一歩で触れられるところまでくるも突如、ストロンガーの背中から一対の純白の翼が広がり、空へ飛ぶ事でそれを回避した。
ストロンガーは『ウマウマの実モデルペガサス』の能力者である。
そして距離を詰めたステラの攻撃が不発に終わった時、ステラが吐血した。
それはドクQの『シクシクの実』の能力によるもの。あらゆる病原体を感染させる事ができるこの能力によって、元々立っていた場所に拡散していた病原体。その名は……。
「黒死病ペストだ………ゲフッ」
しかし、膝をつく事なく堪えたステラはふらつきながらも確かな足取りで一番近くに生える木に触れる。その手は白く光を発光している。
するとその木が突如動き出し、まるで意志を持ったように空を飛ぶストロンガーをはたき落とした。
それは元々のメモメモの実の能力である、記憶の編集。
触れる事でその木の過去を見た彼女は、一部のみ取捨選択をした成長の記憶を引き出し、それを呼び起こした。その結果まるで木は意識を持ったように、枝を伸縮させ動いたのだ。
落下したストロンガー向けて再び駆け出した彼女に、ドクQは指示を出してストロンガーに距離を取らせる。能力を把握できたわけでは無いが、あの白く発光した手に触られるのはまずいと経験が警告を鳴らしていたから。
その状況判断と指示は的確だった。
ただ、遅かった。
ステラの手は僅かに、しかし確実にストロンガーに触れていた。その瞬間結果は決まっていた。
ドクQは再び飛ぶように要求するもストロンガーは首を掲げるだけであった。
「無駄よ。記憶を入れ替えさせてもらったからね。」
ステラは記憶の消去は不可能と見ると、編集へと目的を切り替えた。消去にはある程度の時間触れている必要があるため、あのタイミングでは重要な記憶の消去は無理だった。それに対して彼女が行った編集は別だった。
黒ひげ海賊団が悪魔の実を集めていたのは有名な話。
一か八かであったが、ストロンガーが悪魔の実を食したのは最近の話では無いかと当たりをつけたのだ。そしてそれは当たっていた。
故に3年前の記憶と直近の記憶を入れ替えられたストロンガーは、一時的ではあるが悪魔の実を食したことすら記憶の奥底に追いやられてしまったのだ。
そんな状態で飛べなんて言われても、普通の馬でしか無いストロンガーには不可能なのは当然の結果と言えた。
そんな状態でも冷静であったドクQはある事に気がついた。
「お前……何故立っていられる?………あ”ぁっ」
黒死病ペストの病原体を取り込んだはずのステラが、何事もないように立っている事実に疑問を感じたのだ。
それはただの黒死病では無く、ドクQが改良を重ねた致死性が極めて高いものである。普通であれば既に昏倒してもおかしく無い筈だった。
向かい合って感じる気配から見ても、無効化されるだけ覇気に差もないように感じられる。むしろ自分の方が上回っているとすら感じる。ならばその原因は。
「さっきの大鎌。長年の相棒だったのでしょ?貴方のこと、いっぱい教えてくれたわ。」
最初の一合の時に触れたドクQの愛鎌。そこから間接的にドクQの過去を見た。
どのように使われてきたのか。どのように戦うのか。どんな能力を持っているのか。武器が持つ使用者の記憶なんてその程度。
しかし手の内を明かされるのも同然の出来事だった。
ドクQの能力の厄介さを感じたステラは、彼らが距離を取った時に先手を打っていた。
それは自分の今の記憶に栞を挟んでおくこと。能力を食らってしまった場合は、最新の記憶を栞を挟んだところまでデリートする。記憶が無い事象は本人にとってのみ起こってなかったものと見做され、シクシクの実は無効化される。
当然、アインのモドモドの実ほど万能では無い。
他のものが同じ事をしようとしても、訓練されたステラとは違い最新の記憶を削除された場合はどうしても混乱が生じてしまう。
その上、彼女が使える栞は一枚だけ。誰がいつ使うかもわからない状況でその一枚を使って置くのは、愚の骨頂に他ならない。
それでも能力者本人であるステラに限り、デバフの類には無類の強さを発揮する事実に変わりはなかった。
地の利は作り出した本人であるステラにあり、希少な飛行能力を持ったストロンガーは無力化され、悪魔の実は通じず。
病弱体質であり元々格闘戦が出来ないドクQの唯一の攻撃手段でもある鎌も無くなった彼には、もう抗う術は残されていなかった。
もし、ドクQが大鎌で攻撃する前にシクシクの実を使っていたならば。ステラがその能力の存在に気がつく前に能力を行使していたならば、結果はまた違った形になっていたのかもしれない。
ドクQはそんな事を思いながらも、後悔はしていなかった。むしろその青白い顔は口角を上げていた。
「お前は………運がいい。」
はたしてこの結果は運だったのか?
それを知るのはステラか、ドクQか。はたまたこの戦場を知る別の存在か。
普段はその巨体故に島を荒らす可能性があるとして、海岸での待機をしているサンファンウルフであるが、敵襲もありその巨体そのままに島に足を踏み入れていた。
巨体とはそれだけで脅威である。
人間には致命傷となり得る剣撃すらも画鋲が刺さった程度、あるいはそれ以下のものとして済まされてしまう。
逆にその巨体のあるかと言う動作すら人間にとっては必殺の攻撃となってしまう。そこに攻撃の意志を乗せたのだとしたらば……。
『巨大戦艦』の異名を持ち、『最も巨大な巨人族』という事実を持ったサンファンウルフの存在はそこに在るだけで脅威以外の何者でも無い。
彼にとって人とは、そこらを歩き回る蟻と何ら変わりはなかった。
向かい合うは、ウェルテクス海賊団きっての巨体を誇るエネルであるがサンファンウルフウルフからしたら対して遜色はない、ただの女王蟻程度に過ぎなかった。
見上げる形でサンファンウルフと向かい合うエネルは地上戦を回避した。
あの巨体から放たれる一撃はそれだけで島を砕き、他の仲間たちにも被害が及ぶ可能性もあると考えた故の行動だった。
世界政府が使う六式は、体を雷化させて移動する事をメインとしたエネルにとって相性が悪かった。六式の一つ、月歩は強靭な脚力で空気を蹴ることによってその技を成す。
そのためエネルが月歩を使うには雷化を解く必要があり、それではせっかくのスピードを殺してしまうのだ。ではどうしたのか?
はじめに大気中には浮遊する正または負に帯電した微粒子、空気イオンが無数に存在している。気体分子や水滴にまとわりつく形で存在するそれを不可能であるものの、確かな事実として存在している。
そして殆どの気体は反磁性で、弱い反発力が作用しているが合ってないようなもの。反磁性の反発力も日常ですぐ気づくほど大きくはない。単体であれば…。
雷ーーー電気を操るエネルにとっては気体に反磁性がある、と言う事実があれば十分だった。
能力と併用して使うのは武装色、流桜。
彼は足に纏わせた流桜の外側にマイナス電子を纏い、流桜の内側ーー身体の表面に更にマイナスの電子を纏った。
内側の電子を空気イオンに付与し、外側の電子で反磁性を発生させる。磁場として成立した空気イオンは、エネルの足場として活用された。
それは『空気を蹴る』と言う動作を必要な月歩と比べても、エネルが雷である限り半自動的に成立する方法であり、雷速で動くエネルにとって決して動きの妨げになることなく三次元での移動を可能とした唯一無二の歩法であった。
その歩法によって空中に浮き上がり、その目線を遥か上にあったサンファンウルフと合わせられる位置まで上昇する。
巨人族はその巨体故に的は大きいと捉えられるが、同等以上のタフネスを持っているため、どのように倒すかをエネルは脳の中で纏めていく。そして結論が出た彼は攻撃を開始した。
「1億Vヴァーリー」
並大抵のものでは即死モノの攻撃ではあるが、目の前の壁と形容できるような巨体には当たった箇所から若干雷撃が広がって、そこに焦げ跡が若干ついた程度のものだった。
しかし痛いものは痛いようで、怒ったサンファンウルフはエネル目掛けてその巨大な拳を振り下ろした。
その巨体からは想像できない速度で振られた拳には武装色の覇気が纏われて攻撃力が強化されている。『巨大艦隊』なんて二つ名がつくほどその拳には、砲撃並みの威力。否、エネル1人を屠りさるには過剰な黒い隕石を彷彿とさせるその拳を持ち前の機動力を持って交わした。
巨大故に攻撃力は折り紙付きではあるが、それ以上に脅威なのはその拳一つによる攻撃面積ーー攻撃範囲だった。その上、その拳によって煽られた空気が暴力となって攻撃を助長していた。
エネルの速度を持ってしてもかわすのに精一杯で、反撃出る余裕はなかった。
その隕石の如き拳を避けて、暴力となった風の範囲外へと移動する。
「1億Vヴァーリー」
「ちょっと痺れつった。」
そしてまたサンファンウルフ目掛けて雷を放つもの、ほとんど攻撃とならない。
それを解りながらも同じような攻撃を更に十数回積み重ねていった。そしてついに時が来た。
「3億V雷神‼︎」
切り札の一つである雷神の最大電圧である。
エネルは雷を生み出して操る能力者である。雷とは何も一種類では無い。エネルはウェルテクス海賊団に入ってそれを学んだ。
先程までエネルが撃っていた雷撃はプラス電荷を多く含んだ『正極性落雷』
今エネルが纏った雷神はマイナス電荷を多く含んだ『負極性落雷』である。
プラス電荷を結果的に溜め込んだ状態であるサンファンウルフの身体は、マイナス電荷を多く含む雷神を本人の意思など関係なく受け入れた。
そして中和するはずのマイナス電荷が少なくなっていたサンファンウルフの身体は、抗体など意味を成さないほどの電圧が身体中を駆け巡る。
一瞬にして身体中を流れた雷電により、身体を黒く焦がしたサンファンウルフはその意識を失い、その巨体は倒れ、ハチノス島を大きく揺らしたのだった。
デモンストレーション故に、相性で相対相手を選んでいます。
ほかのメンバーは誰と戦うのか、予想してみて下さい。(笑)
ちなみに皆さんお待ちかね?ティーチ戦は完成しております。ほかのメンバーのシーンが終わるまで、気長にお待ちください。
一番難しいのはやはりマルコ戦です。ウェルテクス海賊団ではないため、下手な魔改造ができない…。
カイドウとビッグマムを倒すのは果たして⁉
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仲良し(笑)船長トリオと愉快な仲間たち
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最強集団ーーウェルテクス海賊団