俺はヒーローに憧れない(re   作:アートレータ

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 誤投稿をしてしまいましたので、改めて投稿いたします。

 大変お待たせしました、RED編を開始します!
 現在進行形で執筆中ではありますが、約束通り投稿を開始します。

 もしウタが実際に存在していたならば、彼女がが何を考えて、何を思って、いつ曲を手掛けたのか?
 そんな事をこの1週間寝ても覚めても考えていました。食事中に入浴中、運転中などなど。
 どんな時でも彼女を思い描いてしまう、それはまるで恋のよう‼︎……すみません、調子に乗りました。ウタファンの皆さんどうか刺さないでください、お願いします。

 しかし本当に、主人公であるゼニスよりもキャラについて考えたと言っても過言ではありません。

 そしてRED編は、主人公(作者)のウタの歌に対する考察を後書きとして載せています。本編に出しては内容がごちゃごちゃになってしまうので、後書きという形になりました。
 本編は若干少ないですが、この章だけは後書きも本編同様に読んで頂ければ幸いです。
 また、今回の章も独自解釈を多分に含みますのであらかじめご了承ください。

 RED編は本編のだいぶ先のこととなっております。
 本編のネタバレにならないように注意を払って書いておりますが、何かありましてもスルーの方向でお願い致します。



独り

 

「ねね、これッ‼︎これ、見に行こうよ‼︎」

 

 再び再会を果たしたウェルテクス海賊団は、いつものようにゆらりと旅をしていた時のことである。

 ニュースクが持ってきた新聞の一面を見開いて、ゼニスに見せてきた。その一面には。

 

「『世界の歌姫UTAの初ライブ』か。」

 

 そう、たった2年で『世界の歌姫』の地位を確固たるものとした『UTA』の初の公開ライブが開催されると言う記事だった。

 全世界にも既に数億というファンを作り上げた彼女だ。当然というべきか、ウェルテクス海賊団にも『UTA』のファンが存在していた。

 その中でも一層熱烈なファンが彼女、アルクェイドだった。アルクェイドがこのライブに行きたいと言い出すのは必然だった。

 

 そして『ウタ』に思い入れがあるのは、アルクェイドだけでは無い。

 

「ウタか…。……懐かしいな。」

 

「エッ!知り合いなの⁉︎」

 

 不意にこぼれたゼニスの一言にアルクェイドが飛びついた。

 ゼニスの発言はさも、親しいものを思うかのような…。もしそうだとするならば、サインとかもらえるかもしれない。そんな事をアルクェイドは考えていた。

 しかし。

 

「…まぁ、な。だいぶ昔、まだ俺たちが2人で旅をしてた頃に少し、縁があってな。」

 

 どうも煮え切らない様子のゼニスにアルクは首を傾げた。2人とは勿論、ゼニスと日和の事だろうと分かる。でも…。

 

「?昔って。ゼニスまだ23だよね?年寄り臭いよ!」

 

「ふふっ。でも、残念。たぶん、ウタは私達を覚えてないと思うわ。」

 

 ゼニスが23で日和はまだ18だ。昔というにはあまりに若すぎる。

 ツッコミを入れるアルクェイドに笑いながら、話を聞いて近づいて来た日和はアルクェイドの期待を否定する。

 

 まだまだ若い2人が昔と言っても、そう何年も経ってないだろうに覚えていないだろうと言う日和。だから、サインとかは無理だろうと。

 煮え切らないゼニスと日和の発言に、大量のクエッションマークを浮かべたままその場はお開きとなった。

 

 しかし、アルクェイドの押しに負けたゼニスは『UTA』のライブが開催される島、エレジアへ向けて舵を切った。

 

「エネル、これを持っとけ。何かあったらーーー。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わー!すっごい人‼︎みんなウタを見に来たんだね‼︎」

 

「ホントだな‼︎俺も楽しみだ‼︎」

 

「私もよく聴いてました!生で聴けるなんて‼︎」

 

「音楽家として、参考にしたいな。」

 

「ふふ、そうね。」

 

 待ちに待ったライブにアルクェイドの興奮は、最高潮に達していた。そして同じくファンであるサボとアインも高揚しているようだ。

 ウェルテクス海賊団の音楽家であるテゾーロとステラも、世界の歌姫から学べるものがあればと楽しみにしているようだった。

 

 そんな彼らとは対照的に、ゼニスはウタを見て眉を顰めた。

 

「…あいつ、まだ1人だと思ってんのか。」

 

「え?それってどういう…。」

 

 ゼニスの独り言を耳聡く拾ったアルクェイドを遮るように、ウタのライブは幕を開けた。

 

 

 

 

 

「〜新時代♪〜」

 

 ウタが歌い出すと会場が一体となり、大歓声が巻き起こる。観客がそれに合わせて立ち上がり、一瞬にして会場はスタンディングライブへと成り代わった。

 そしてその興奮を助長する様に、ウタの歌に合わせて楽譜が、音符がまるで意志を持ったかのようにウタに合わせて動き出す。

 音符は千変万化して、ぬいぐるみや食べ物飲み物へと形を変え、観客達へと届けられた。

 

「始まったか…。」

 

 ゼニスの独り言は、ウタの歌声と観客の歓声に一瞬で掻き消される。

 一曲目が終わったばかりだというのに、観客達のボルテージは既にマックスに達していた。そしてそれは、決して観客だけでは無い。

 

「みんな、ウタだよ‼︎やっと会えたね‼︎」

 

 ウタの呼びかけに会場がいや、島が揺れていると感じるほどの大歓声が巻き起こる。それだけで、ウタがどれだけ愛されているのかが見てとれた。

 呼びかけに応じる観客達の歓声を聞いたウタは、目尻に涙を浮かべた。

 観客だけでは無く、ウタ自身も待ち望んだライブに感動していた。

 

「おまえ、ウタだろ⁉︎」

 

 突然の舞台乱入に、観客はどよめきを起こす。ウタ自身も、相手は自分を知っているようだがいまいちピンと来ていなかった。

 そんなウタになおも笑顔で詰め寄る麦わら帽子の青年。

 

「なんだよ、忘れちまったのか?オレだよオレ!」

 

 そうして目深に被っていた麦わら帽子をあげて、顔をしっかり見せる。その顔を見たウタは青年の正体を思い出す。

 

「ルフィ⁉︎」

 

「あぁ、久しぶりだなぁ‼︎」

 

 懐かしさのあまりウタはルフィに抱きついてしまう。その光景に観客は阿鼻叫喚とも言える悲鳴をあげた。

 そしてその中には、ウェルテクス海賊団や麦わらの一味も含まれていた。

 大ファンであるアルクェイドなんかは、恐ろしい言葉を吐きながらルフィに飛びかかろうとして日和に嗜められたりしている。

 

 麦わらの一味がルフィに、知り合いなのかと尋ねると、

 

「だってコイツ、シャンクスの娘だもん!」

 

 麦わらの一味はルフィにとってシャンクスは恩人と知っている為、事情は把握するがそれでも。衝撃の事実に会場だけでなく、電伝虫などを介して見ていた世界中の者たちにも絶大な衝撃を与えた。

 

 シャンクスの娘だと知り、忌々しく思うものもいるが、この会場の中にはそれを好機と思う者もいた。

 世界の歌姫という肩書きに、四皇の娘という事実。それがたった1人を示している事。『海賊』にとってそれは、美味しい獲物でしかない。

 

 突然の暴露にウタも頭を抱える事態となったが、同時に。

 事態を好機と見て動き出した海賊達の行動が、彼女にとっても好機となったのは皮肉な事だった。

 

 ウタの売り飛ばしを目論むクラゲ海賊団に、赤髪の弱みとして捉えようとする四皇の一角ビッグ・マム海賊団が舞台上に姿を現した。

 突然の海賊乱入に観客たちは怯えるが、この場で自分に勝てるものがいない事を彼女は知っている。

 故に落ち着いていたが、それを黙って見過ごす麦わらの一味ではなかった。

 

 ウタに近づけまいと戦闘を開始する。しかし、殲滅と防衛では意味が違う。当然数の少ない麦わらの一味では庇いきれない穴が生まれてくる。

 そこをついてウタに接近した海賊だったが、それさえも笑い飛ばした彼女が歌いだしたことでそれを中断を余儀なくされた。

 

「~私は最強♪~」

 

 歌いだしたウタはその身を甲冑のような衣装に身を包み、その手には槍が現れた。

 しかし人を傷つけてしまっては『海賊』と同じだと考えるウタは、決してその槍を振るうことはなかった。

 生み出した音符で海賊を弾き飛ばし、手から生み出した五線譜で包み込み。海賊たちは瞬く間に音楽へと変えられてしまった。

 

 それを見た観客や麦わらの一味は歓声を上げウタの勝利を讃えた。それに応えるように歌いながら観客達の上を飛び回り、みんなの不安さえあっという間に払拭してみせたのだった。

 

 そして歌い終えたウタは、ライブの休憩を挟んだ隙を見て、先ほど助けてくれた麦わらの一味の元へと向かった。

 ウタハ楽しくおしゃべりして、懐かしのチキンレースニ興じたりもした。しかし……。

 

「ねぇ、ルフィは今何をしてるの?」

 

 シャンクスの麦わら帽子を受け継いだルフィが今何をしているのか?実際は分かっていたのかもしれない。

 しかし違うと信じていた。違うと言ってほしかった。

 

「決まってるだろ、海賊だよ!」

 

 現実は無常だった。

 ウタが、みんなが嫌いな海賊に大切な人がなっているという現実に、ウタはショックを隠せなかった。

 まだ間に合うから。新時代には海賊ではなくウタの友人として、幼馴染として接していきたいと思ったから。

 

「海賊やめなよ?」

 

 しかしルフィに海賊をやめろというのは無理な話だ。

 にべもなく一蹴した彼は、ウタに一言礼を残し会場を後にしようと歩みを進めた、が。

 

「……行かせないよ。みんなずっとここで暮らしていくの。」

 

 戸惑う麦わら海賊団を無視して、ウタは会場の観客たちへと問いかけた。

 

「「「U・T・A‼U・T・A‼」」」

 

 観客の返答は決まっていた。

 ウタへのコールで会場が埋め尽くされ、それはウタの是正を表していた。

 そのコールを受け取ったウタは、麦わらの一味を拘束すべく歌い始めた。

 

「〜逆光♪〜」

 

 奮闘する一味だったが、この世界で彼女に勝てるものはいなかった。ルフィ以外の一味は瞬く間に五線譜に拘束されてしまう。

 ルフィも仲間と取り返すべく戦ったが、ウタを守らんとするファンたちに海水をかけられてしまう。

 能力者であるルフィは海水によって力を奪われてしまい脱力して倒れてしまう。瞬く間にピンチに陥ったルフィだった。

 

 彼を助けるべく舞台にバルトロメオが姿を現した。

 「バリバリの実」の能力でルフィを守るが、ウタの猛攻にピンチに陥る。

 すると一瞬のうちにルフィとバルトロメオの姿が掻き消え、代わりに大きな岩が残されていた。

 

 その光景に驚くウタだったが、それが悪魔の実によるものだとすぐに看破した彼女は、観客たちと共に彼らの捜索を開始した。

 





『新時代』
 ウタが作曲したとするならば、3曲目ではないかと思う。
 民衆が大海賊時代に苦しんでいることを知り、その苦しみを癒したいと考えるようになったウタが歌った。
 この時はまだエレジアの真実も知らず、今回の計画は考えていなかったのでないだろうか。

「世界中全部 変えてしまえば 変えてしまえば『…』」
 きっと歌が世界を変えた未来を想像しているのだと思う。
 そしてそれを可能にする能力が彼女にはあった。

「目を閉じれば未来が開いて」
 ウタワールドを指しているとも取れるが、この時はまだ単純に純粋に「目を閉じて歌に意識を向ける」という意味ではないかと思う。
 歌を聞いた人々から笑顔をもらっているというメッセージを、もらっていたウタは、自分の歌が希望を与えていると信じていたのだろう。

「認めない 戻れない 忘れたい」
 エレジアの真相を知らないウタが、海賊たちに苦しむファンたちの声も相まって現実から逃げたいと心の悲鳴が漏れ出ているように感じる。

「キミが話した 「ボクを信じて」」
 キミ=メッセージを送ってくれた人々、ボク=ウタ自身
 みんなが願うから、幸せは自分が作るものでみんなに与えるものだと考えた。未だ18でしかなかったウタが、老若男女みんなに頼られて『独り』奮闘していたのだろう。



『私は最強』
 ウタが作曲したとするならば、5曲目だと思う。
 知ってしまったエレジアの真実を知ったウタは迷っていた。
 みんなを幸せにするはずの自分の歌がみんなを傷つけていた事。嫌いでなければならないはずの海賊が実はみんなを助けようとしていた事。

 救いを求める人々の期待、拭いきれない罪悪感と自己嫌悪、歌が世界を滅ぼしかねないという事実への恐怖。
 海賊嫌いの世間のイメージと海賊が好きだという本心。
 そうして、追いつめられたウタの負の感情が表に漏れだして、思いついてしまったのが今回の計画だった。
 計画に向けて自分を奮い立たせるために歌われたのでないだろうか?

 それを成す歌と能力が自分にはある、そしてその中では私は最強。
 みんなが幸せを望んでいて、自分にはそれを叶える力がある。みんなが海賊のいない搾取されることのない世界を望むなら、それが叶うのなら私にとっても幸せな筈。

「私の夢は みんなの願い」
「みんなの夢は 私の幸せ」
 本当にこんな計画を実行していいのだろうか?みんなは私についてきてくれるだろうか?
 そんな不安もある中で、自分とみんなの幸せは同一であるはず。
 まるで自分を納得させるために自問自答しながらも、鼓舞しているように感じる。

「回り道でも……」
 この計画が間違っていたとしても、私はみんなの望みを叶える為に行なっていることなのだから正解なのだ、そう自分に言い聞かせたのだろう。

「私は最恐」
 ウタの歌は『トットムジカ』を呼び出すことだって出来る。容易く島一つを滅ぼすほどの絶大な力。

「最愛の日々 忘れぬ誓い」
 ルフィやシャンクスと過ごした日々。そして新時代を創り上げるといったルフィとの約束。

「アナタと最強」
 人々の幸せを作れるとするならば。
 最愛の日々を過ごした場所がなくなったとしても、心の中にある思い出と誓いは決して無くなる事はない。
 ならば、例え世界を滅ぼす事になろうともみんなのために私は、トットムジカの手でさえ掴む。

 そんな事を考えてしまったのではないだろうか?



『逆光』
 ウタが作曲したとするならば、4曲目だと思う。
 ファンの人々の声を聞いて、エレジアの真実をまだ知らないウタはシャンクスを含めて海賊は絶対悪だと信じている。
 その怒りや恨みは、ファンのものと自分のものも合わさって相当深いものだと思われる。
 海賊は光ではなく、逆光でなければならないのだと曲名からその思いの強さがにじみ出ている。

「散々な思い出は」
 この後に真実を知って作曲しただろう『私は最強』では、『最愛の日々』となっているがまだその事を知らず、ファンの声もあって海賊は憎むべき存在と信じている。
 故に赤髪海賊団との思いでは、汚れているものでなければいけないのだ。

「怒りよ 今 悪党ぶっ飛ばして……」
 そして赤髪海賊団を愛していたからこそ、自分を裏切った悪である彼らが報いを受けるのは当然のことだと信じているのだろう。

「もう眠くないや……、もう悲しくないさ……」
 1人で歌っていた時は、能力のこともあって直ぐに眠ってしまっていたがみんなと一緒ならもっと歌える。
 そして1人で歌っていた時とは違って聞いてくれるみんながいるなら、悲しいなんて思わずにもっと歌っていたいという、怒りの中にも希望が感じられる。


 前書きでも言いましたがあくまでも、主人公(作者)の勝手な考察です。
 賛否両論あるかと思いますが、物語でもこの考察を前提で進めていきます。

カイドウとビッグマムを倒すのは果たして⁉

  • 仲良し(笑)船長トリオと愉快な仲間たち
  • 最強集団ーーウェルテクス海賊団
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