「私は月のような優しい貴方が…」
「俺は輝く星のような明るい君が…」
「―好きです」
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全編7話:本編5話 番外編1話 後日談1話
「思えばここからだったのかな…」
[空に焦がれよ五等星]
アイツとの付き合いは、俺が産まれた瞬間から始まっていたらしい。
同じ日の同じ様な時間帯に、同じ病院の同じ階で。極めつけにはほぼ同じ
タイミングで泣き声をあげたんだとか。
俺とアイツの家は隣同士。親は前から面識自体はあったらしく、こんな産まれ方をした俺達がきっかけで、家族ぐるみの付き合いが始まったと言っていた。
俺が産まれるのが少し早く、アイツは俺より少し遅く産まれた為、俺が兄でアイツが妹みたいなものなのだが、俺は引っ込み思案でアイツは活発でグイグイといく。これはこれで相性が良かったのか、俺らはいつも一緒にいてずっと行動を共にしていた。
両親達は、それを微笑ましく見守ってくれていたので二人でのびのびと過ごせた。
保育園ではおどおどとしている俺をアイツが引っ張ていって、皆で遊んだり
俺とアイツの二人で一緒に絵本を読んだりもした。
俺は、そんなふうにグイグイ来るアイツを少しうっとおしく思っていたが、
それ以上にアイツと一緒にいれることが堪らなく嬉しく、楽しかった。
そんな関係性が少し変化したのは、幼稚園の頃だった。
このくらいの年頃の男の子が、気になる子に悪戯をするという話はよく聞くだろう。
アイツは見た目も中身も良く、良くも悪くも目立つ存在であるため、そういった
悪戯の対象にされていた。
アイツはこういった事をされたことが無かった為、少し弱っていた。
何時も元気なアイツのこういった姿を見たことが無かったので戸惑ったが、
俺がアイツにしてやれたのは何も言わずに側に寄り添う事だけだった。
それが功を奏したのか、悪戯は鳴りを潜め、アイツは明るさを取り戻した。
このことで考えが変化したのか、アイツとの物理的距離は縮まり
俺を引っ張っていくだけでは無く、抱きついたり後ろから覆い被さって来たりと、
甘えてくるようにもなった。
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今思うと、この出来事こそが俺達の関係を決定づけたのだろう。
それはある日のこと。
テレビを見ていた俺達だが、チャンネルを回していた俺の目に「ソレ」が映る。
アイドルだ。テレビに映るアイドルが、俺の目にはキラキラと輝いた星のように
綺麗に見えたのだ。
俺はそのアイドルを見て何かを言ったのだが、生憎と何を言ったのかは覚えていない。けれど、その言葉に反応したアイツの言った言葉とその表情、自分が感じたことはハッキリと覚えている。
アイツは確かに
「 わかった!わたしゆうくんのためにあいどるになる!ゆうくんのためのあいどるに!」と、輝く星のような眩しい笑顔で言ったことを。
そして、その笑顔に見惚れた俺がいたことを。
「思い返せばここからだったんだな…」