ウルトラ5番目の使い魔   作:エマーソン

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第50話  十字に輝く勝利の光

 第50話

 十字に輝く勝利の光

 

 ゼットンバルタン星人 登場!

 

 

 トリステインの各地を襲った三体のゼットンは、地球から駆けつけたウルトラ兄弟の活躍で次々に倒された。

 だが、トリステイン魔法学院を襲っているゼットンバルタン星人はひときわに手強い。

 ダイナ、コスモス、ジャスティスの三人で立ち向かっても跳ね返され、エネルギーの尽きた三人にとどめを刺さんと火球が轟く。

 そのとき、絶望に覆われた魔法学院に舞い降りる二つの赤い光。その中から現れる二人の銀色の巨人。

 

 怪獣退治の専門家、初代ウルトラマン。

 正義と平和の使者、ウルトラマンジャック。

 

 栄光の二大ウルトラマン。今、その背に人々をかばい、ハルケギニアの地に立つ。

〔相手がゼットンとバルタン星人ならば〕

〔我々が相手になろう〕

 ウルトラマンとジャックが落ち着いた声でそう告げると、今にも力尽きそうだったダイナ、コスモス、ジャスティスの体からすっと力が抜けた。三人のウルトラマンの姿が光に包まれて消えてゆき、学院の目立たない場所に、アスカ、ティファニア、ジュリの姿となって戻ってきた。

「ああ、後は頼んだ、ぜ……」

「みんなを守って、ウル、トラ、マ……」

「……ぐ」

 力尽きた三人は失神し、戦いの命運はウルトラマンとジャックに託された。

 ここから先は我らが相手だ。構えるウルトラマンとジャックを前に、先に動いたのはゼットンバルタン星人だった。ハサミ状の手を開き、強化されたバルタンファイヤーを放ってくる。

 これを回避したら学院に当たる。ウルトラマンは瞬時に空間に両手で四角形を絵描き、壁のようなバリアーを作り上げた。

『リバウンド光線!』

 バルタンファイヤーはリバウンド光線の壁に弾かれてウルトラマンには届かない。さらにその瞬間に、ジャックは空高くジャンプしてゼットンバルタン星人に急降下キックをお見舞いした。

『流星キック!』

 文字通り流星のような勢いの、ジャックの代名詞のキックがゼットンバルタン星人の肩口に火花を上げる。

 相手がゼットンとバルタン星人ならば、こちらも最初から全開だ。かつて直接戦い、そいつらの手強さを知りつくしているウルトラマンとジャックに微塵の油断もない。

 流星キックを受けてよろめいたゼットンバルタン星人に向かって、バリアーを解除したウルトラマンが走った。間近まで一気に迫り、チョップを何度も叩きつける。

「ヘアッ! デアッ!」

 重々しい打撃音が何度も鳴り、空気を伝わる衝撃がウルトラマンの威力のすごさを否応無く見ている人間たちに知らしめる。

 こんなものを受け続けたらたまったものではない。ゼットンバルタン星人はウルトラマンの攻撃に割り込んで、両手のハサミでウルトラマンを捕まえようと掴みかかってきた。

 危ない! ゼットンバルタン星人の膂力はダイナやジャスティスでさえ力負けしたほど強いのだ。

 しかしウルトラマンは掴みかかってくるゼットンバルタン星人の腕を素早く取ると、肩に巻きつけて一気に背負い投げを決めにかかった。

「ダアアッ!」

 ゼットンバルタン星人の巨体が軽々と宙を舞う。そのパワーに、生徒たちから驚嘆の声が上がるが、ゼットンバルタン星人は地面に落ちる寸前に消滅してしまった。テレポートだ。

 どこへ消えた? 姿勢を崩したウルトラマンの背後に現れるゼットンバルタン星人がハサミを振り上げる。生徒たちは「後ろだ!」と、声を上げようとしたが、それより早くウルトラマンはくるりと向きを変えて下段からキックを放っていた。

「うし、ええっ!」

 叫ぶまでもなく、背中に目がついているかのように背後の敵に攻撃したウルトラマンに生徒たちは驚いた。しかし、テレポートができるなら死角から攻撃してくるのはある意味当たり前。姿を消して襲ってくる三面怪人ダダとの戦いの経験のあるウルトラマンにとって、テレポート戦術は前に見たものにすぎない。

 ウルトラマンのキックを受けて後退するゼットンバルタン星人。そして次はジャックの番だ。

「シュアッ」

 向き直ってきたゼットンバルタン星人と相対したジャックは、頭、首筋、胴に三連続チョップをお見舞いした。ジャックの戦闘スタイルも、ウルトラマンと同じくチョップと投げが主軸である。だが、パワフルな一撃で攻めるウルトラマンとは違うところもある。それは。

 チョップの連打で隙を作ったジャックはゼットンバルタン星人の腕をとりにかかった。しかしゼットンバルタン星人も渾身の力をかけて、腕を取ったジャックを逆に振り回して空中高く放り上げてしまったのだ。

「ああっ、ウルトラマンが!」

 生徒の一人が悲鳴をあげる。だがこのくらいのことでウルトラマンは負けない。ジャックは空中で姿勢を立て直すと、そのまま縦に回転しながらゼットンバルタン星人に逆襲の大回転キックをお見舞いした。

『ウルトラスピンキック!』

 ジャックの得意技がゼットンバルタン星人を吹き飛ばして地に這わせる。ジャックは身軽な体から繰り出す空中殺法とキック技も得意としているのだ。

 倒れたゼットンバルタン星人に素早く馬乗りになったジャックは、マウントポジションから何度も首筋にチョップを浴びせて追い打ちをかけていく。数秒後にはもがいたゼットンバルタン星人に振り払われてしまったが、追い打ちとしては十分。ジャックは起き上がったゼットンバルタン星人に、助走をつけてのウルトラキックをさらに放つ。

「トアアッ!」

 激突、後ずさるゼットンバルタン星人。ジャックのスピーディな連続攻撃は怪獣に休む隙を与えない。

 その精悍な戦いぶりが呼び起こす歓声に、つい先ほどまで教職員室の中で震えて祈るばかりだった教諭のシュヴルーズ女史も、ほっと涙を流しながら窓越しに戦いを見守っている。

 学院の生徒たちも新たな希望を胸にし、表情には笑顔が戻ってきている。女子の集団の隅で震えていた栗色の髪の小柄な少女を、水精霊騎士隊の少年が励ましている。

「レディ、もう大丈夫です。天は我々の祈りに応えてくれました。あれら輝く光の巨人こそ、我らの正義の証明。我ら水精霊騎士隊も貴女方を一命に代えてお守りいたしますので安心を」

「ありがとうございます、先輩。いえ、ミスタ。そうですわね、ギーシュ様がお戻りになられるまで、わたしもしっかりしないと」

「ギーシュ隊長と? そういえば君は前にギーシュと付き合っていたけど、二又がバレて別れたんじゃなかったっけ?」

「それが、「やっぱり君を忘れることはできないんだ」と、何度か遠乗りにお誘いされて……ぽっ」

「あいつなら、こないだ外国の美人のご令嬢とダンスしてましたよ」

「えっ! ギ、ギーシュさま……やっぱりわたしとは……今度会ったら絶対に許しませんわーっ!」

(嘘は言っていない)

 しれっとギーシュがボコボコにされる未来を想像して、少年は面白そうにほくそ笑んだ。周りの男子も女子も、モンモランシーも入ってギーシュがリンチされる愉快すぎる光景を思い浮かべてくすくす笑っている。良心の呵責をする必要はない、全てギーシュの自業自得なのだから。

 笑顔が戻ることはいいことだ。すべての幸福は笑顔から始まる。くだらないことで怒り、くだらないことで笑う。それが日常であり平和というもの。

 そんな日常を奪われる悲しみと苦しみをこの若者たちに味わわせてはいけない。ウルトラマンとジャックはゼットンバルタン星人への攻め手を緩めず、黒々としたボディを削ってゆく。 

 だが優勢に戦えているのは、ウルトラマンとジャックが強いからというだけではない。バルタン星人の用意した二重三重の作戦を打ち破り、最後の切り札を出さざるを得ないほどまで追い詰めた、ダイナ、コスモス、ジャスティスの勇戦があったからこそだ。

 その努力を無にしてはならない。しかし、ゼットンバルタン星人はウルトラマンとジャックの強さを学習し、対抗するために自らの戦闘レベルをMAXまで上げることを決断した。

 ジャックのチョップがゼットンバルタン星人を狙う。しかし、チョップはバルタン星人の体をすり抜けるように通り抜け、ゼットンバルタン星人は青白い光と共に左右に二体に分裂したのである。

「フォフォフォフォフォフォ」

 笑い声をあげながら、二体のゼットンバルタン星人は青白い光と共にさらに四体に、六体に、八体にと分裂してウルトラマンとジャックを包囲していく。

〔兄さん、これは〕

〔ああ、バルタン星人の分身の術だ〕

 バルタン星人の異名は『宇宙忍者』。その名は伊達ではなく、非常に多彩でトリッキーな特殊能力の数々を有している。中でも得意とされるのが、無数の分身を作り出して敵を翻弄するバルタン忍法分身の術だ。

「フォフォフォフォフォフォ」

「フォフォフォフォフォフォ」

「フォフォフォフォフォフォ」

 二人を取り囲んだゼットンバルタン星人はぐるぐると回りながら、笑い声が四方八方からこだまする。こうして相手を混乱させ、しかるのちにとどめを刺すのがバルタン戦法なのだ。

 いったい本物はどれなんだ? 学院の生徒たちも、まったくわからずに目を白黒させるしかできないままゼットンバルタン星人は増え続ける。

 この、悪夢のような光景を破る方法があるのだろうか。今こそ、ウルトラマンジャックの必殺兵器を使うときがやってきた。

 ジャックが左手を掲げると、手首にはめられたブレスレットがキラリと光る。そしてブレスレットを手にしたジャックが頭上に放ると、ブレスレットは太陽のような眩しい輝きを放った。

『ウルトラ閃光!』

 光は空間を隙間無く照らし出し、その圧倒的な光量に生徒たちは「眩しい」と目をつむる。ただしゼットンバルタン星人たちに効果があるほどではなかったが、透過しようとする光の効果で、本物以外のゼットンバルタン星人の姿が一瞬透けて見えた。

〔あれが本体だ!〕

 すかさず動くウルトラマン。振りかぶった右手に白色の回転ノコギリが現れ、ウルトラマンはそれを全力で投げつけた。

『八つ裂き光輪!』

 二代目バルタン星人を真っ二つにしたウルトラマン必殺のカッター光線が宙を切り裂き、本物のゼットンバルタン星人へと迫る。だが本体を見極められたゼットンバルタン星人はすかさず分身を戻し、迫る光輪をハサミを振るって打ち払った。

「ああっ!」

 乾いた音を立てて砕け散る八つ裂き光輪。しかしその瞬間には二の矢はすでに放たれていた。ジャックはブレスレットを戻すとすぐにウルトラ脳波でブレスレットの形を変え、鋭いブーメランに変えて八つ裂き光輪のすぐ後ろから投げつけていたのだ。

『ブレスレットブーメラン!』

 八つ裂き光輪と同じ軌道で飛んできたので迎撃が遅れ、ブーメランはゼットンバルタン星人の角をかすめて火花をあげた。

 怒り狂うゼットンバルタン星人。ダメージを無視して両方のハサミからバルタンファイヤーを放ってきたが、ジャックはさらにブレスレットを盾に変えて跳ね返した。

『ブレスレットディフェンダー』

 正面からの直撃にビクともせず、ディフェンダーは完全に防ぎきるとジャックの腕にブレスレットになって戻った。その変幻自在の変形ぶりを見て、生徒たちは悟った。

「あのブレスレットはどんな武器にもなるマジックアイテムなんだ」

 そう、その通り。魔法でこそないが、それこそジャックの持つ万能武器ウルトラブレスレットなのだ。

 いかなる宇宙怪獣とも互角に戦えるとうたわれる、ウルトラの国の大発明。ジャックはその一番の使い手と呼ばれている。

 その使い方はこんな風にも。ブレスレットが変形して、ジャックが手に持てる銀色の槍へと変わった。

『ウルトラランス』

 さあ、キレのいいやつ頼みます! ランスを持ち、ジャックはゼットンバルタン星人へ向かってゆく。対してゼットンバルタン星人もハサミを振りかざして迎え撃ち、たちまち両者の武器が激しくぶつかり合う。

 ランスが右に左に、ハサミも右に左に。金属がぶつかり合うような乾いた音が連続する。パワーではゼットンバルタン星人のほうが格段に上なのだが、ジャックは相手の力をうまくベクトルをずらして無意味な方向へそらし、相手の隙を見逃さずにランスを突き立てていく。

 もちろんゼットンバルタン星人の皮膚はランスで思い切り突いてもそうそう貫けるものではない。しかし、もしこれが人間同士の試合であればとっくに勝負がついていたであろうジャックのランスさばきに、将来魔法騎士隊入りを目指す若者たちは目を見張っていた。

「速い、まるで、疾風だ」

 そうとでも言わなければ表現できないランスさばき。若者たちの中には、実技の教師からランスやレイピアの扱いを学んでいる者や、水精霊騎士隊のように銃士隊に武器の扱いを叩き込まれた者もいるが、ジャックのランスさばきには一瞬の隙も見当たらない。

 あれが“達人の領域”。彼らはそれを一瞬も見逃すまいと目に凝らす。多くの貴族は魔法以外の武器を軽視するが、騎士は魔法に優れているだけではなることはできず、武器の扱いでも平民の兵を上回る一流が求められるからだ。なぜなら、祖国と女王陛下をお守りする騎士は、魔法が尽きても我が身と命を持って、骨となるまで戦うのが使命であり誇り。

 そう、騎士とは心技体のすべてを磨き上げた、真に強き者のこと。そしてその理想はウルトラマンにも通じる。

 ジャックはウルトラブレスレットを駆使し、凶悪無比な宇宙大怪獣ベムスターを皮切りに、多くの宇宙怪獣や侵略者たちから地球を守ってきた。けれども、ブレスレットでさえ倒せない強敵が現れたとき、それを退けたのはジャック本来の力だった。ブレスレットがあるからジャックが強いのではない。ジャックが強いからブレスレットを120%使いこなせる。そしてジャックの強さは、平和と自由を守り抜くという信念が鍛え上げてきた。

 心を強くし、体を鍛え、技を磨く。その果ての理想像を若者たちはジャックに見た。あんなふうに強くなりたい……ジャックの苦闘の歴史は知らずとも、ジャックの背中が若者たちに語る。地球を去った後も磨き続けたブレスレットさばきの一環で、ランスの使い手としても宇宙警備隊屈指の腕前を持つにいたったジャックのウルトラランスが踊るように空を切り、ゼットンバルタン星人の胸を突く。

「フォッ!? ゼットト!」

 貫かれはしなかったものの、強烈な衝撃にゼットンバルタン星人はバヴを起こしたようによろめく。その隙を突き、今度はウルトラマンがゼットンバルタン星人へと飛び込んでいく。

「シュアッ!」

 ウルトラマンのチョップ、さらにチョップの連打。ジャックのランスさばきに比べるとスピードははるかに劣るが一撃の重さは段違いで、一撃ごとに巨岩が空高くから落ちてきたような音を立ててゼットンバルタン星人に叩き込まれる。

 しかしチョップ、たかがチョップと思われるかもしれない。多くの人は格闘と言えばパンチやキックを思い浮かべて、チョップはたいしたことないように思えるかもしれないがそんなことはない。鍛えた人間、たとえばプロレスラーのチョップは並の人間の骨を折る威力を持ち、鍛えたレスラー同士でも皮膚が赤くなる恐るべき鈍器なのだ。

 けれどゼットンもかつてウルトラマンのチョップをさらに強力なチョップで弾き飛ばした相手だ。ゼットンバルタン星人はウルトラマンのチョップをその身に受けながら、さらに強力なハサミチョップがウルトラマンの頭部を目掛けて振り下ろしてくる。

「危ない!」

 固いハサミでのチョップは素手では受けきれない。だが生徒たちの悲鳴を聞いて、ウルトラマンに逃げはない。ウルトラマンは颯爽と手刀を振り上げてゼットンバルタン星人のハサミを迎え撃ち、両者は乾いた音を立てて激突、拮抗。

 そう、ウルトラマンは負けてはいない。素手で勝てないならば武器をまとえばいい。ウルトラマンの手には白い光輪が添えられ、ゼットンバルタン星人のハサミを受け止めていた。

『八つ裂き光輪!』

 まさかそんな手がと、生徒たちは目を丸くした。ゼットンバルタン星人も渾身の一撃を止められて、顔の発光体をハサミと光輪の間で激しく散る火花に照らされながら不規則に明滅させている。八つ裂き光輪はただ投げつけるだけが能ではなく、ほかの必殺技と同じく工夫次第でいくらでも応用が利くのだ。

「ゼアッ!」

 ゼットンバルタン星人のハサミを弾き、ウルトラマンが反撃に出る。

 八つ裂き光輪を手持ちの手裏剣のように持ち、ゼットンバルタン星人を切りつけるウルトラマン。一撃、二撃、一刀両断とはいかないがゼットンバルタン星人の体に亀裂が生じていく。当然だ。ウルトラマンの八つ裂き光輪は決まったことこそ少ないものの、どれもバリアで弾かれるか、キーラやグビラのようにうまく受け止めるかするかで防いだだけで、体で真っ向跳ね返した怪獣は存在しない。

 あのゼットンもバリアーで防いでいるが、裏を返せば直撃したらゼットンでもただではすまなかったという証拠に他ならない。刀が切り結ぶような音を立てながら、攻め込むウルトラマンの持つ八つ裂き光輪と、迎え撃つゼットンバルタン星人のハサミが何度も激突する。

 だが何度も切り結ぶうちに八つ裂き光輪の限界が先に来た。皿が割れるように砕け散る光輪を見てハサミを突き出して来るゼットンバルタン星人をキックでいなしつつ、ウルトラマンは腰だめに手のひらを合わせて矢じり状の速射光線を放った。

『スラッシュ光線!』

 白色の小型光弾はゼットンバルタン星人に当たって連続爆発を起こし、わずかに牽制してウルトラマンへの攻撃を逸らした。

 隙ができた。今だ! ウルトラマンとジャックは同時にゼットンバルタン星人へと打って出る。左右から挟み撃ちにし、急所を狙ったウルトラチョップのダブルアタックだ。しかしチョップが当たる直前、ゼットンバルタン星人の周囲に光の壁が発生して二人を弾き飛ばしてしまった。

〔しまった! バリアか〕

 そうだ、ノーモーションで張り巡らさせたゼットンシャッターの前に二人は飛び込んでしまったのだ。弾き飛ばされて倒れたウルトラマンとジャックに、ゼットンバルタン星人のハサミから赤い光が迸る。

〔これは、体が……〕

〔自由が効かないっ〕

 バルタン星人の得意とする光線の一つ、赤色凍結光線だ。人間が浴びたら身動きひとつとれなくされてしまい、ウルトラマンなら一時的に動きが鈍る程度ですむが、戦いにおいてはそれで十分なのは言うまでもない。

 ゼットンバルタン星人の両のハサミが大きく開き、さらにパワーアップしたドライクロー光線が放たれる。凍結光線で動きを封じられている二人は避けることができず、直撃を受けてしまった。

「ファッ!」

「ウアァッ!」

 恐るべきパワーの破壊光線。激しい爆発が起こり、ここへ来る前に月怪獣ペテロを爆砕した威力をさらに上げたものの直撃を受け、さしものウルトラマンとジャックも大きなダメージを受けた。

 凍結光線の効果はもうすぐに解けるが、ゼットンバルタン星人がそれを親切に待ってくれるわけはない。まずはウルトラマンにとどめを刺そうと、一兆度の火球をチャージして放ってくる。

 危うし、ウルトラマン! 学院の生徒たちは、またもダイナたちの惨劇が繰り返されるのかと目を覆う。しかし、ウルトラマンは負けない。

 だがどんな方法が? ウルトラマンの眼前に迫る一兆度の火球、もうバリアを張る暇はない。まだ体は自由に動かず、わずかに手が動かせるだけ。しかしウルトラマンの目は一瞬のチャンスを狙って火球をしっかと見つめていた。

 そして火球が目の前に来たその瞬間、ウルトラマンは両手で火球を合掌の形で挟み込んで受け止めた。さらにそのまま火球を強く挟み込むと、まるで蚊を潰すように火球を四散させたのだった。

「なっ!」

「えっ?」

 誰1人として、ゼットンバルタン星人本人でさえ、なにが起こったのかわからなかった。一兆度の火球は確かにそこに存在した。が、ウルトラマンがそれを受け止め、そして打ち消した。だが一体どうやって? そのとき、一人の教師がはるか東方より伝わったという武術の奥義を思い出した。

「し、真剣白刃取り……?」

 敵の白刃を素手で受け止める、動体視力と集中力と度胸があって初めて成功する達人の技。かつてウルトラマンは吸血植物ケロニアの破壊光線を白刃取りで無効化したことがある。エネルギーを素手で受け止めてそのまま霧散させる……言葉にすれば簡単だが、それこそ怪獣退治の専門家の異名を持つウルトラマンにしかできない神業。しかも威力が段違いの一兆度の火球を消滅させるとなると、針の穴を通すような精度で火球の弱点を突かねばならない。それを可能にしたことも合わせて、あらためて神業と呼んでもようだろう。

 だが、極限までの精神集中によってなしえた神業はウルトラマンの精神力にも過度の消耗を強いた。火球をしのいで凍結光線の効果も過ぎ去り、今こそ反撃のチャンスだというのにウルトラマンは膝をついたまま動けない。それに気づいたゼットンバルタン星人は両手のハサミを開いてウルトラマンへ向けた。白色破壊光弾だ、今度こそウルトラマンに避ける術はない。

 ただし、仕留めそこなった獲物に執着するのはとても危険だ。ゼットンバルタン星人が背を向けた瞬間、回復したジャックがウルトラブレスレットを手に取って空に掲げていたのだ。

『ウルトラスパーク!』

 ダーツのような形に変形したブレスレットはジャックの手から投げられると、アイスラッガーのような白熱する光の刃へと変化。一瞬のうちにゼットンバルタン星人の右のハサミを切り落とすと、そのまま返す刀で左のハサミをも切り落とした。

「シュアッ!」

 ブレスレットを戻したジャックはゼットンバルタン星人に一気に間合いを詰めた。ハサミを失ってうろたえるゼットンバルタン星人へと、立ち直ったウルトラマンも走る。そして二人のウルトラマンはゼットンバルタン星人の腕を両側から取ると、そのまま思いきり投げ飛ばした。

「ヘアッ!」

「ヘヤアッ!」

 投げ飛ばされ、土に体を汚すゼットンバルタン星人。両手のハサミを失い、これで勝負は決まったかと生徒たちは思った。けれど、ゼットンバルタン星人は起き上がるとすぐに全身の皮膚を破るようにして一瞬にして元の姿に戻ってしまい、彼らを驚かせた。バルタン星人の持つ脱皮能力だ。

 だがそんなことはウルトラマンたちは承知の上だ。脱皮を終える瞬間にはジャックはすでに空へ跳び、脱皮直後で無防備なゼットンバルタン星人へと急降下する。

『流星キック!』

 強烈な一撃がゼットンバルタン星人の頭部をかすめ、角の半分も吹き飛ばした。

「フォワッ!?」

 ゼットンバルタン星人から苦悶と困惑の声が漏れる。

 さらにこれで終わりではない。一撃を加えたらチャンスは徹底的に活かすべし。ゼットンバルタン星人の傍らに着地したジャックは、ブレスレットのエネルギーを手刀に込めてゼットンバルタン星人の右腕を斬り飛ばした。

『ブレスレットチョップ!』

 名刀の居合いにも似た鋭い一閃で、再生したばかりのハサミが宙を舞う。慌てふためくゼットンバルタン星人は、そこでウルトラマンがタックル同然に急接近してきているのに気づかなかった。

「ハアァッ!」

 ウルトラマンはゼットンバルタン星人の片腕を取り、一本背負いに投げ飛ばした。地響きを立てて叩きつけられるゼットンバルタン星人は身もだえしたが、本番はこれからだった。

 素早くゼットンバルタン星人の首を掴んだウルトラマンは、引きずり起こして背負い投げをかける。叩きつけたらさらにもう一度、また引きずり起こしてもう一度。怒涛の連続投げの猛攻。ウルトラマンはレッドキングやテレスドンを投げだけで叩きのめした投げ技のスペシャリストなのだ。

 ボロ雑巾のようになるゼットンバルタン星人。さあ、そして今こそとどめの時だ。ウルトラマンはジャイアントスイングでゼットンバルタン星人を大回転。勢いが最大になったところで放り投げた。

「ダアァッ!」

 回転で感覚を狂わされ、地面に打ち据えられて完全にグロッキーになるゼットンバルタン星人。それでもその全身から怒りと憎しみのマイナスエネルギーをほとばしらせ、残ったハサミをウルトラマンに向けようとする姿は幽鬼のようだ。

 しかし、自分がなんのために戦っているのかさえわからなくなるような憎悪の先に未来などない。ウルトラマンは腰を落とし、ジャックは直立して構える。

 行き場なく溢れる憎悪の泉を消し去るため。ウルトラマンとジャックは同時に手を十字に組み、必殺の光波熱線を発射した。

 

『『スペシウム光線!!』』

 

 十字に組んだ手から放たれる白色と青色の光の奔流はゼットンバルタン星人に突き刺さり、邪悪なエネルギーを焼き尽くしていく。ゼットンの光線吸収能力もこうなればもはや無力。ゼットンバルタン星人は最期にバルタン星人としての最後の矜持か、ハサミを空に向けて一声笑った後、その身を爆炎と共に粉々に砕け散り去っていった。

「勝っ……たあぁ!」

 爆発が収まり、ゼットンバルタン星人の姿が完全に消え去った時、魔法学院の皆から歓声が立ち上った。喜びの感情が蒸気のように空気を満たして熱気に包み、オスマン学院長からメイド見習いまで、安堵と歓喜が胸を満たした。

「わぁーい! ウルトラマンが勝ったぞーぃ!」

「たっ、助かったあ」

 これでようやく、トリステイン魔法学院最大の危機は去った。長い長い戦いの緊張から解放され、芝生の上にへたり込む者、友達や彼女と抱き合う者など様々だ。

 ゼットンバルタン星人は学院の郊外の草原を焼けこげさせて消滅し、残ったのは休眠するマザルガスだけだ。喜びに沸く地上、一方で上空に浮かぶバルタン星人の宇宙船廃月では、バルタン星人の子供たちが解放と勝利に喜びつつも、邪悪な同胞がついに改心せずに逝ったことに静かな祈りを捧げていた。

 ありがとう、ウルトラマン。疲れ果てながらも手を振ってくる学院の皆の声を背に受けながら、ウルトラマンとジャックは空へと飛び立っていった。

「ショワッチ!」

「ショワッ!」

 白い雲の彼方へと小さくなっていく二人のウルトラマン。生徒たちはその後姿を、いつまでも忘れるまいと誓うのだった。

 魔法学院はようやく、戦場から学び舎へと戻った。もっともあちこちボロボロであり、このままルイズたちが帰ってきたら仰天するだろう。これでも被害は少なかったと考えるかは人しだいだが。

 ともあれ、平和なら平和でこれからいろいろな騒動が起こるに違いない。それをどう解決するかについてはウルトラマンの出る幕は無い。

 目に付くところでは、学院からほど近いところで休眠しているマザルガスをどうするか? いつ目覚めるかはわからないが、凶悪な怪獣ではなく、カオスウルトラマン退治の功労者だ。

「よく見たら、けっこう可愛くない?」

「いっそのこと学院で飼わない?」

 女子の中にはとんでもないことを言い出す者もいる。元々魔法学院の生徒は使い魔という形で珍獣や奇獣は見慣れている上に、何度も繰り返された学院での怪獣騒ぎのおかげで、無害とわかれば耐性は高いのだ。

 そしてそんな珍獣を連れてきた誰かさんは、思いもよらない歓待を受けていた。

「よう英雄。お前あんなすごい怪獣どこで見つけたんだ?」

「いや、あれはその……」

「レイナール先輩。あたし、オンディーヌってちょっとと思ってたんですけど、ほんとはすごいんですね」

 レイナールと水精霊騎士隊の少年たちは、思わぬ英雄扱いに動揺しきっていた。英雄になりたいという願望はそりゃあるものの、マザルガスとの邂逅は単なる事故なのでいばれることでもないし、そこまでの経緯は恥ずかしくて口に出せない。

 ところが人の妄想力とはめんどくさいもので、レイナールたちが口ごもっていると、それを謙遜しているものと勝手に思い込んで、特に女子が頬を染めながら思いっきり持ち上げてきた。

「素敵! 自分の功績を鼻にかけないなんて謙虚なお方。わたくし、あなたに胸がときめきましたわ」

「レイナール様、あたしあなたに秘蔵の刺繍を贈りますわ。おつきあいくださいませ」

「だめよ! レイナール先輩、知的なお眼鏡が素敵。これが恋ですのね」

「あ、いや、ぼくにだって気になってる人が。ギ、ギーシュ隊長ぉーっ!」

 ここにいないギーシュにどうしたらよいか助けを求めながら、レイナールたちは女子にもみくちゃにされていった。恋バナはシエスタやメイドたちにも伝染して、どんどん手に負えなくなっていく。

 もっとも、女の子たちの大半は飽きっぽいので、数日もすれば何事もなくなっているだろう。なんやかんや言っても、あんなギーシュでも女心を掴むのに長けた恋愛巧者だということだ。

 まあ、どうやろうといずれ才人やギーシュたちを思い切り楽しませる笑い話ができあがることは疑いない。よきかなよきかな、これも青春の一ページである。

 

 そしてここでの勝利により、トリスタニア、ラグドリアン湖、ド・オルニエールと続いたゼットン軍団との戦いは終わった。少数の怪獣兵器の動向はあるものの、エネルギー中継点であったゼットン軍団がいなくなった以上は弱体化し、飛び立ったレオ兄弟らによって討伐される。残ってもハイパーゼットンがいなくなれば早晩枯死するだろう。

 そう、ついに残るはリュティスのハイパーゼットンだけとなった。ハイパーゼットンを止められれば、バット星人グラシエの仕掛けた巨大な陰謀を砕ききることができる。

 自爆寸前のハイパーゼットンをファイナル・クロスシールドで封印しようと試みるウルトラ兄弟。それを妨害しようとする青いゼットン。さらに青いゼットンを止めようとするのは、シルフィードとフレイムが変身した超合体怪獣ファイブキングだ。

「きゅいい、もうこの体の扱いはバッチリなのね。赤いの、そろそろ勝ちにいっちゃおうなのね」

「わかったぜ。青いの、慣れてきたとこ悪いが、とどめは俺がもらうからな」

 シルフィードとフレイムは余裕を持った声で話した。慣れるまでは大変だったが、シルフィードがファイブキングのメルバ部分を受け持って機動力を操り、フレイムがその他の火力部分を操作して戦う連携がとれるようになれば、相手がゼットンであろうと今では互角以上に戦えるようになっていた。

 青いゼットンが火球をファイブキングに向けて放ってくる。だがファイブキングは左手のガンQを火球に向けてこれを吸い込み、そのまま火球を青いゼットンへ向けて撃ち返した。

「お返しだぜ!」

 すでに彼らはファイブキングの能力を理解した応用技も身につけていた。

 跳ね返された火球を防御するために青いゼットンはバリアを張る。火球はバリアではじかれるが、その瞬間に翼を広げて急接近したファイブキングは右腕のレイキュバスのハサミでバリアごとゼットンを殴りつけた。

「くらいやがれ!」

 巨大なハサミはバリアをまるでガラスのように割って、ゼットンを丸ごと吹っ飛ばした。

 ものすごいパワーだ。シールドを張りながら戦いを見守るウルトラ兄弟も、バリアごとゼットンを叩きのめすファイブキングのパワーには目を見張っていた。

 このまま戦えば、ファイブキングは青いゼットンを倒せる。ウルトラ兄弟と一体化したタバサやキュルケも安心して見ている前で、ダメージを受けた青いゼットンにファイブキングのメルバの目から放たれるメルバニックレイが命中して爆発を連続させた。

「いいぞ、次でとどめだ!」

 地上から見守ってる水精霊騎士隊の少年たちも、約束されたような勝利の未来像に酔っている。

 ファイブキングはシルフィードとフレイムが息を合わせ、全弾発射でとどめを刺すべく身構える。あれを受ければ、いかにゼットンでもひとたまりもない。誰も疑わない完璧なるチェックメイト。

 そのはずなのに、二人だけ緊張を解かない者がいた。

 一人はジル。彼女は何百何千という猛獣を倒して身に着けてきた勘で、手負いの獣ほど油断がならないものはないと気を抜いてはいない。

 そしてもう一人はジョゼフ。彼は謀略家としての嗅覚で、うまくいきすぎていると危険な臭いを感じていた。

「こんな簡単に終わるものか? 俺なら、もう一手……」

 切り札を最後まで隠しておくものだ。あの怪獣たちは、あのグラシエが人間の感情を元にして生み出したもの。感情の力が負の方向に働いたときの恐ろしさは俺が一番よく知っている……確かにこちらが有利に立っているが、感情の力は抑制されるほど強力になってゆくものだ。

 杞憂に終わればいいが……だが、悪い予感ほど当たってほしくない時に当たるものは無い。

「いっけぇーなのね!」

 ファイブキングが体の各部から放った光線が青いゼットンに襲い掛かる。だが、その光線はゼットンの直前で屈折して周辺へと逸らされてしまった。

「なんだあ!」 

「きゅいっ! あ、あの光は!?」

 青いゼットンの体がぼんやりと光り始めた。それは青いゼットンの周囲を人魂のようになって周り出し、怪獣の形をとっていく。

 それは、スーパーグランドキング、グエバッサー、マジャッパ、青いゼットンの元になった怪獣のエネルギー体。それはさらに狂暴な光を放ちながら再融合し、青いゼットンの体をまた再構築していく。

「なんだ、また変わるってのか!」

「しつっこい奴なのね。あきらめが悪いのはおねえさまだけでたくさんなのね」

 フレイムとシルフィードも、もううんざりだという風に呟く。しかし、もう倒しかけている奴が再合体したところで何になるというのか。二匹とも、もう悪あがきだろうと気にも止めなかった。

 だが、二匹は忘れていた。怒りや憎しみのマイナスエネルギーはヤプールの力の源であり、様々な災厄の元凶となってきた恐ろしい力を秘めていることを。そして、ファイブキングに痛めつけられた怒りと憎しみは青いゼットンの中で渦巻くマイナスエネルギーとなって熟成され、星々を喰らいつくすほどの威力を秘めた”ある姿”へと変貌しようとしていた。

 渦巻くマイナスエネルギーがゼットンの肉体を分解して、ゼットンとは似ても似つかない怪獣の姿へと変えてゆく。巨体になり、尻尾が生え、牙が生え、背中にはとげとげしい翼が構成されてゆく。そのシルエットを見たゾフィーは、あれはまさかと背筋を凍らせた。

 エネルギーが収束して、最後に怪獣の頭に真っ赤な角が形成され、全身が血のように真紅に染まった悪魔のような怪獣が現れた……かに思えたが、なぜか「何かが足りない」というふうに角と体の色が抜けて、全身が鋭い棘に覆われた青い怪獣が咆哮をあげた。

〔あの怪獣は、なぜ!〕

〔ゾフィー兄さん、あれをご存じなのですか!〕

 血相を変えたゾフィーにタロウが尋ねると、ゾフィーは戦慄しながら語った。

〔星々を補食し、銀河さえ食い荒らすと言われている伝説の魔獣だ。だが、奴はすでに……あの怪獣たちの怨念が呼び寄せた? いや、再現したというのか〕

〔とてつもないエネルギーを持っているのが私にもわかります。大変ですよ兄さん! 我々は今ここを動けません〕

 ファイナルクロスシールドを解くわけにはいかない。しかし、焦るゾフィーたちに彼らの中から呼びかけてきた者たちがいた。そう、タバサとキュルケである。

”シルフィードとフレイムを信じて”

 二人はそう訴えていた。もうあの二匹はただの使い魔なんかじゃない、何度も奇跡を起こしてきた頼もしい仲間なんだと。

〔ゾフィー兄さん〕

〔わかった。だが、その魔獣、メツオロチは非常に強力な怪獣だ。これまでのようにはいかないぞ〕

 その瞬間、メツオロチは身の毛もよだつようなおぞましい声で吠えた。その声に秘められた威力に、シルフィードとフレイムも本能的に気づいて、冷や汗を流しながら身構える。

「い、いままで感じたことないすごいオーラなのね。もしかして、シルフィたちよりすごいかも」

「ああ、調子こいてないでさっさとやっちまえばよかったなあ。まあ、今更逃げるわけにもいかねえし、青いの、頼りにしてもいいんだよな?」

「うう、赤いのはおねえさまよりシルフィをいじめるのね。けど、やってやるのね! どんなやつが来ても、一番強いのはシルフィなのね!」

 ファイブキングも二つの頭から咆哮をあげてメツオロチを威嚇し返す。

 シルフィードとフレイムの魂の宿った超合体怪獣ファイブキング。対するは、魔の気を集め続ける謎の怪獣の亡霊の集合体が変貌した破壊の魔獣メツオロチ。

 メツオロチを生み出したものたちは力を求めて魔王たる領域にさえ手を伸ばさんとしたが、時期尚早か今一歩届かずメツオロチで足踏みした。本来ならばどれほど恐ろしい怪獣になろうとしたのかはわからないが、メツオロチの時点でもファイブキングに匹敵する超強力な怪獣であることに変わりない。

 勝つのは一体どちらか?

 希望と誇りを一身に背負い、リュティスで最後の死闘が始まろうとしている。

 

 

 続く

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