前略 トレセン学園のトレーナーですがブラック労働過ぎて今日もまたロイヤルビタージュース   作:雅媛

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第三章 トレーナーがさらにロイビタをキめながら頑張る話
第一話 月面旅行合宿 ムーンウォークをしながら兎を探しつつ、ゲートボールでマックイーンがホームランする話


 夏合宿として、ゴールドシップ達は月面に来ていた。

 

「ワケワカンナイヨー」

 

 なぜか付き合わされたトウカイテイオーが叫び、メジロマックイーンはあきらめた表情をしている。

 

「なんで月面なんですの? ゴールドシップ」

「知らないのかマックイーン、月面の重力は地球の六分の一しかないんだぜ」

「それで?」

「今度マックイーンは天皇賞秋の前に出るだろ?」

「そうですわね」

 

 マックイーンもテイオーも、次の天皇賞秋を目指して調整中だ。

 最もテイオーは三回目の骨折の後遺症が重く、どこまで復帰できるかまだ未知数である。

 

「重力が少ないからこそ、脚への負担が少ないだろ。だから月面まで来たんだ」

「なるほど……」

「ナルホドジャナイヨッ!!!」

 

 あっけなく丸め込まれるマックイーンにツッコミを入れるテイオーだが、テイオーの声は真空故に二人に届いてなかっ「ナラドウシテフタリトモカイワガデキテルノサ!!!」

 テイオーに気付いて振り向く二人。

 

「おい、テイオー、ちゃんと念話で話さないと伝わんねーだろ」

「そうですわよ、真空なんですから音は伝わりませんわ」

「マックイーン!?」

 

 テイオーはマックイーンも向こう側と気づいて絶望した。

 

 

 

「じゃあゲートボールしようぜ!!」

「了解ですわ!!」

「了解じゃないよ!?」

 

 どうにか念話を始めたトウカイテイオーも加わり、さてトレーニングとなった段になって、始まったのはゲートボールであった。

 

「いきますわよー」

「何振りかぶってるの!?」

「何って、釘バットですわ」

「ゲートボールのルール知ってる!?」

「知りませんが、あとはメジロで補います!!」

「メジロは万能じゃないんだよ!!」

 

 マックイーンは振りかぶって、ボールを打った。

 ボールは放物線を描いて飛んで行った。

 

「ホームランですわ!!!」

「どういうことだってばよ!!!」

「やったな、マックイーン、1点獲得だ」

「やりましたわ!!!」

 

 ハイタッチするゴールドシップとメジロマックイーン。

 ルールがわからな過ぎて、トウカイテイオーは頭を抱えた。

 

 

 

「ご飯できたよー」

 

 引率のトレーナーが、三人に声をかける。

 残念ながら、月面は酸素がないため、火が使えず水も使い方が限られる。

 なので、トレーナーが渡してきたのは、フリーズドライの専用宇宙食ばかりだ。

 

「アイスうめえですわ!!」

「マックイーン、口調も崩れてるよ、大丈夫?」

 

 フリーズドライのアイスクリームという謎のものを貪るマックイーン。

 テイオーも食べてみたら、確かに甘くておいしいが、冷たくないし、アイスクリームなのだろうかという疑問しか浮かばなかった。

 テイオーはライスケーキ、お餅を食べ始める。これもまた、独特な触感であった。

 

「ライスと聞いて歩いて来ました」

「歩いてお帰り」

 

 ライスシャワーが急に現れたが、もう付き合いたくないトウカイテイオーが追い返そうとする。

 だが、一向に帰る気配もなく、ライスシャワーはトウカイテイオーが食べていたライスケーキを食べ始めた。

 

「それ、ボクのなんだけど」

「おいしいね」

 

 トウカイテイオーの食事はすべてライスシャワーに食べられるのであった。

 

 

 

「よし、飯も食ったし、元寇するぞ!!!」

「元寇ってなに!?」

「みんな丸太は持ったな! 行くぞォ!!」

「どこに!?」

 

 ノリノリで意味の分からないことを言うゴールドシップに、丸太を抱えて立ち上がったマックイーン。

 どうしていいかわからないテイオーは、藁にも縋る思いでライスシャワーの方を見たが……

 

「ウマ娘の戦い方じゃない……」

「何を申す。ウマ娘どころじゃない。この方は、天皇賞を勝つために冥府からよみがえったメジロ様さ」

「??????」

 

 ライスシャワーの言うことも、それに答えたゴールドシップの言うことも、まったくテイオーには意味が分からなった。

 

「……ライスも、次の天皇賞に、勝ちたい……」

「ならば行くぞ!!!」

「おー!!」

 

 勝負服のナイフを掲げるライスシャワー。

 

「目指すは月の兎だ!!!」

「元寇の元はどこいったの!?」

 

 三人は意気揚々と旅立っていき、トウカイテイオーは取り残された。

 トレーナーは楽しそうにテントを立てて設営をしていた。

 

 

 

 その後、三人はどこからともなく月の兎を捕まえてきたり、

 メジロマックイーンがその兎で鍋を作ろうとして、兎を飼おうとしていたゴールドシップと大喧嘩をしたり、

 兎とライスシャワーとロイヤルビタージュースが合体して怪獣モチモチ兎になったり、

 それを退治するべくミホノブルボンが出撃したり

 

 合宿は騒がしく進み、どうにか無事終了した。

 

 そして、ゴールドシップは無事、ジュニアの重賞に勝利し、ライスシャワーとトウカイテイオーとメジロマックイーンの三人は、そのまま天皇賞秋に直行し、三人ともヤマニンゼファーにぼっこぼっこにやられるのであった。




ヤマニンゼファー「マックイーンさんもテイオーさんもライスさんも、ひとえに風の前の塵に同じ……」
ニシノフラワー「あんまりそういうこと言っていますと後で黒歴史的な意味で辛くなりますよ」

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最強を決めるトゥインクルスター クライマックス どのレースに焦点を当てましょう

  • 芝短距離 バクシンバクシン!
  • 芝マイル エンジョイスピリットデース
  • 芝中距離 ボクが最強なんだから
  • 芝長距離 ライス頑張るね
  • ダート短 ウララ、頑張りまーす
  • ダートマ コパコパしてきた!!
  • ダート中 おばあちゃんじゃぞ♡

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