“乗っ取られ”の少女、対魔忍世界に迷い込む   作:天木武

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Act35 あいつを指揮するとしたら、お前はどういう指示を出す?

 急遽アサギに仮想訓練におけるイセリアルのモデルのテストを頼まれたタバサは、筆頭合格で盛り上がる舞華たちの集まりを横目に、ブースの入り口付近でアサギから説明を受けていた。そこでは教師の方のさくらと紫も待機しており、実際に自分たちの目で確かめたい、ということなのだろう。

 

「おそらくバーチャルの敵と戦うのも初めてだと思うけど、普通の敵と同じと考えてもらって構わない。ただ、行動パターンはイングリッドから受け取った映像とあなたから聞いた話だけを元に作られてるから、本来のイセリアルの動きとは違う部分もあると思う。終わったらその部分を報告してもらうと助かるから、戦いながら覚えておいて」

「……ちょっと難しいかもしれないけど、努力はしてみる」

 

 快諾してもらえなかったことに対してアサギの顔に苦笑が浮かんだ。しかし頼んでいるのはこちらだし、と考えを切り替える。

 

「あまり人目につかないようにやりたいけれど……。時間も経って結構人も捌けたみたい。残っているのは大体ふうまくん関係、というか独立遊撃隊に関わった人達が多そうね。これならいいか」

 

 アサギに促され、タバサはブースに入ってフル装備に身を包む。

 そこで舞華を祝っていた蛇子が、タバサがいつの間にかブースの中に入っていたことに気づいた。

 

「あれ? タバサちゃん……。なんだろ、何か始まるのかな?」

 

 蛇子の声でそこにいた人たちの目がシミュレーターの方へと移された。そのタイミングを見計らったかのようにアサギが近づいて口を開く。

 

「実はタバサのいた世界の敵のモデルが完成したから見てもらうところなの。まだ試作段階だからあまり大っぴらに見せるのはよくないかもしれないけど、ここにいるメンバーなら問題ないと思って。それにどうせならこの後ふうまくんに指揮を執ってもらって、実際戦って体感してもらうのも面白そうだけど、どう?」

「ああ、あの敵か……」

 

 独立遊撃隊の隊長ということもあり、小太郎はアサギから呼び出されてヨミハラでの戦闘の動画を見せてもらっている。無論、見たのは動画だけであり、アサギは謎のイングリッド画像集を見せてはいない。

 

「それは勿論見てみたいですし、可能なら戦ってもみたいです」

「そう言ってくれると思ったわ。……でもとりあえずはタバサの感想待ちね。あまりに行動パターンが本来のものとずれている場合はそちらの調整を優先しないといけないから」

 

 そう言うとアサギはシミュレーター起動のために離れていった。小太郎の背後では「タバサのいた世界って何の話だ?」と事情を知らないらしい舞華が疑問を口にし、蛇子や鹿之助が説明に回っている。

 が、小太郎は未知の敵に対する興味のほうが上回り、ブースの中へと視線を移していた。

 

「それじゃあタバサ、始めるわよ」

 

 アサギの声がブース内に響いた。同時に無機質な白い壁だけの部屋が立体映像を映し出す。

 

「あれ? ここ確か沙耶と戦った場所」

「ええ、五車学園の校庭。敵を出すだけだから、その方がいいと思って。……準備はいい?」

「ん。いつでも」

 

 タバサがそう答えたところで、擬似的にイセリアルが生み出された。

 奥にイセリアルセンチネルが1体、それを守るようにフレッシュウィーバーが2体、さらに手前にリアニメイターが2体を1セットとして2セット分、合計4体。

 

「ん? んー……」

 

 タバサから距離はあるものの、最も手前のリアニメイター2体が地面から複数体のゾンビであるリビングデッドを呼び出した。が、タバサはどこか困ったように立ったまま、顔をブースの外へと向けている。

 

「始まってるわよ。どうかした?」

「敵意を感じないからものすごく変な感じというか、やりにくい」

「……あくまでバーチャルだからその辺りまでの再現は不可能なの。気にせず戦ってもらえるとありがたいのだけれど」

「よくわからないけど……。まあわかった」

 

 言うなり、タバサは1セットになっている2体のリアニメイターの片方に狙いを定めて飛び込んだ。守るように立ちふさがるゾンビの1体を斬り裂きつつ、幻影の刃(リングオブスチール)で襲いかかろうとしたゾンビの群れを薙ぎ払う。そして道を強引に切り開き、リアニメイターへと斬りかかった。

 手応えはあった。が、リアニメイターは足元へイーサーファイアを撒き散らしつつ、もう片方の腕で殴りかかってくる。

 一瞬動揺した動きを見せたタバサだったが、腕をかいくぐって回転攻撃(ホワーリングデス)。次いで二刀による力任せの叩きつけ(エクセキューション)。目の前の一体を沈黙させ、同時にゾンビたちも消え去った。

 

 しかしそのセットの片割れである召喚されたリビングデッドがタバサに迫り、その後ろからイーサーの塊が飛んでくる。地面に着弾して辺りにイーサーファイアを撒き散らした。

 

(……ゾンビもリアニメイターも動きが良すぎる。頭もこんなに良くない。それに……なんだろ、この時々感じる「イセリアルじゃない何か」と戦ってるような変な感覚)

 

 そんなことを考えつつ、タバサは再び集団へと斬り込む。そして似たような手順で一気にゾンビとその使役者を壊滅させていた。

 

(変な感覚はちょっと引っかかるけど、リアニメイターがあと2体、フレッシュウィーバーも2体。後ろには面倒なでかいのも控えてる。……一気にいくか)

 

 ブレイドスピリット2体とネメシスを召喚する。それを片側のリアニメイターにけしかけつつ、タバサはもう片方目掛けて突撃した。

 

 

 

---

 

「あのタバサってのが異世界人で、あれがその世界の敵、ってわけか……。説明だけされてもおそらく信じられなかっただろうが……目の前の光景を見せられたら信じるしかねえな」

 

 そう口にしたのは、今度はギャラリーに回ったつい先程最年少筆頭となった舞華だった。

 

 相手の伝治と孤路は既にこの部屋を後にしたようで、残っているのは教師とブース内のタバサを除くと、小太郎、蛇子、鹿之助、ゆきかぜという独立遊撃隊の馴染みの面々と舞華、加えて先程タバサとアサギの会話を耳にして興味があるからと留まった凜子ときららだけになっていた。

 

「つーか俺以外全員知ってたのかよ? 俺だけ蚊帳の外か?」

「私もさっきちょっとあの子と話しただけで全然わかってない。凜子に説明されて半信半疑で今見てる」

 

 きららに口を挟まれ、相手が先輩ということもあるのだろう、舞華は「う、ウス……」とどこかバツが悪そうに相槌を打った。

 

「タバサちゃんは私たちがある任務でヨミハラに行ったとき、丁度そのタイミングでこっちの世界に迷い込んできたの。それから一緒に一旦は五車に戻ってきてるから、蛇子とふうまちゃんと鹿之助ちゃんはそこでもう知り合ってる感じ」

「私はその後蛇子たちと一緒にいた時に会って、稲毛屋でアイス奢ってあげてる。最近だとうちでパジャマパーティーとかもやったし。凜子先輩は模擬戦もやったんですよね?」

「ああ。もう知っているかもしれないが1本取られている」

 

 当人の口から改めてその事実を告げられ、タバサをよくわかっていない舞華が小さく感心したような声を上げていた。

 

「でも……。稲毛屋の時に今使ってる召喚獣だけは見せてもらってそれでも驚いたけど、今戦ってる様子を見て改めて驚いてる。……あの時『どうあってもタバサはタバサ』とか言ったはずなのに、今そのセリフを自信を持ってもう一度言えるかと聞かれたらちょっと怪しいかもしれない。凜子先輩から『捨て身の剣』っては聞いてたけどこれほどまでとは思ってなかったし」

 

 ゆきかぜの言葉通り、タバサはこれまで同様の超攻撃的な戦い方を見せていた。

 今もイーサーファイアを体に多少浴びようが、取り巻きのゾンビに殴打されようがお構いなしにリアニメイターに肉薄し、3体目を仕留めているところだ。

 さらにはしもべに任せていた4体目もあっという間に片付け、さらに奥のフレッシュウィーバーに突撃をかける。

 

「あの子、攻撃食らおうがお構いなしに突っ込んで敵を倒してるの怖すぎるんだけど。……凜子先輩とやった時もあんなだったんですか?」

「私と手を合わせたのは時間にすれば僅かだったし、稲毛屋のおばあちゃんとやったときは向こうが防御に徹していたからなんとも言えない。だが、私の胴への切り上げに対して被打覚悟でこちらの首を狙ってきた捨て身の剣であることを考えれば、この戦い方も納得できるとはいえる」

「……納得できちゃうのね」

 

 サラッと述べた凜子に対して思わずきららが突っ込んでいた。

 

「え、じゃあなんですか、タバサってリアルで『死な安』の精神で戦ってるってことですか? 頭のネジ外れてますよそれ……」

「模擬戦だったからだろ。実戦ならそんなこと……」

「いや」

 

 引き気味にそう言ったゆきかぜに舞華が続けようとしたところで、凜子がそれを否定した。

 

「実戦でもああやったとタバサははっきりと言い切った。……事実、ここまでの戦い方を見ていれば間違いなくやるということがわかる」

「……間違いなくやるのね」

 

 やはりきららが突っ込むが、今度は明らかに呆れていた。

 

「……でもま、いずれにしろありゃすげえな」

 

 そう言ったのは舞華だ。彼女にしては珍しく素直に褒めた、その視線の先。既にリアニメイターは全滅し、イーサーファイアの中でフレッシュウィーバーに剣を振り下ろすタバサの姿があった。

 

「なあ、ふうま」

 

 視線はブースの中のタバサへと向けたまま、舞華が小太郎に声をかけた。

 

「なんだ?」

「さっきの伝治先輩との昇任試験、お前のおかげで勝てたと思ってる。その上でふと気になったから聞きたいんだが、あいつを指揮するとしたら、お前はどういう指示を出す? 俺が言うのもなんだが、ありゃ見るからに暴れ馬だ。扱うのも一苦労だと思うんだが」

 

 そう舞華に問われ、小太郎はしばらく考え込んだ。

 その間にも、フレッシュウィーバーのイーサーファイアと殴打を受けつつもタバサは1体目を殲滅、2体目へと向かっている。

 

「……『戦術タバサ』だな」

「は?」

「今みたいに前で好き勝手に暴れてもらって、こっちは援護に徹する、ってことだ。今戦ってるような格下の相手ならそれで事足りる。……が、格上相手となるとそうもいかないだろう。タバサの戦い方はまっすぐすぎる。お前が伝治先輩にやったみたいに、相手の嫌がること、予期しないことをやってどうにか勝機を見出すって方法を取りたいところだが、タバサにはどこまでそれができるかがわからない」

「……なるほど、あの人はここまで見通していたのか」

 

 小太郎と舞華のやり取りを聞いていた凜子は、不意にポツリと呟いて小さく笑った。

 

「どういう意味ですか、凜子先輩?」

 

 小太郎が尋ねる。

 

「稲毛屋のおばあちゃんと戦った時、タバサが言われていたんだ。『仲間と連携することをもっと学べば間違いなく化ける。ふうまの坊っちゃんに色々聞け』と。タバサ自身、集団戦の経験が無いと言っていた。だからふうま、お前がタバサに仲間と戦う方法を教えることで、あの人の言う通りタバサがさらに化ける可能性はあると思う」

「……集団戦の経験がない、か。確かにそれなら化けるかもしれない」

 

 その小太郎の視線の奥、タバサはついにイセリアルセンチネルへとたどり着いていた。降り注ぐイーサーファイアの光を物ともせず、召喚されたイセリアルビヒモスをまずは排除すべく、相変わらずの捨て身で攻撃的で真っ直ぐな戦いをしている。

 

「例えばだけどさ。今タバサが戦ってる状況も俺とふうまと蛇子がいる、って状況の集団戦ならまた話が変わってくるよな」

 

 ここでそう言ったのは鹿之助だった。

 

「蛇子が煙幕張ってから俺の電遁で、今タバサと戦ってる召喚されたあいつを誘い出す。その間にタバサがあのデカブツに攻撃を集中する、とかできるんじゃないか? 今までのを見てると召喚主を倒せばその手下は勝手に倒れるみたいだし」

「お、よく気づいたな」

 

 小太郎は前もって映像で見せてもらっていたためにその特性は既に知っている。だが鹿之助は今日が初見のはずだ。

 

「へへっ。お前と一緒に独立遊撃隊をやってるのは伊達じゃないってことだぜ」

「……でも鹿之助ちゃん。そうやって引き出した相手を抑える役割って……」

 

 蛇子にそう問われると、鹿之助はさも当然というように。

 

「そりゃ蛇子とふうまだろ」

「やっぱり! もう、いっつも蛇子の役割多くない? 色々出来るからって頼られるのは嬉しいけど!」

「しょ、しょうがないだろ! お前の獣遁の術はなんだかんだ便利だし、ふうまも最近じゃ普通に戦えるようになってるし。俺も昔よりマシになったとはいえ、基本的にバッテリーか他の人頼みで大技連発はできないから……」

「その辺りの役割分担まで含め、互いを補い合って戦うのが集団戦だ。……とはいえ、実際いつものメンバーで組むとどうしても蛇子の負担が大きくなるのは俺もわかってて悪いとは思ってるんだけどな」

 

 鹿之助の肩を持ちつつ、蛇子の気持ちを理解した上で小太郎はそう発言した。

 

 実際蛇子の役割は多い。タコ足特有の再生能力と筋力を活かしたタンク役から、吸盤センサーによる索敵、さらにはタコスミによる煙幕に加えて両手とタコ足に小太刀を合計4本持っての攻撃まで。今戦っているタバサやゆきかぜのような、絶対的攻撃力を持つようなエースとは呼べないものの、間違いなく独立遊撃隊をここまで支えてきた功労者と言えるだろう。

 

「まあ……確かに負担は大きいけど、今言った通り頼られるのは嬉しいよ。それに、蛇子とふうまちゃんと鹿之助ちゃんのいつもの組み合わせにタバサちゃんが入ったらどうなるか。さっき鹿之助ちゃんが言ったみたいな戦術も取れるだろうし、興味はある」 

「そういう蛇子の気持ちもわかるけどさ。……ふうま、あんたアレ、扱い切れる?」

 

 若干引き気味にそう言ったゆきかぜの視線の先。ついにイセリアルセンチネルが召喚したイセリアルビヒモスを倒して大ボスへと剣を振るい続けるタバサの姿があった。

 だがその剣が休まるところを知らない。ペットや天界の力も併用して持ちうる“乗っ取られ”としての力をすべて発揮し、しかし攻撃の勢いに反して当人は淡々と攻撃し続けている。

 

「俺やゆきかぜが一発で1000ダメージ与えるもんだとしたら、ありゃ『10ダメージの攻撃を高速で100回叩き込めばいい』の理論だな……。手数がやべえし、炎と氷を降らせてるのも、しもべを従えてるのも意味わからねえ」

 

 舞華までもがこの評価である。

 

「結局のところは接近戦のエースアタッカー、ってのが現時点での評価だな。……でも面白い逸材だと思う。ここのところは舞華につきっきりだったが、今日からはちょっとタバサに付き合ってみるか」

 

 指揮官としての(さが)か、小太郎の言葉にはどこか楽しげが色が含まれていた。

 

 そんな会話が交錯しているうちにブースの中はデカブツが崩れ落ち、仮想空間が校庭から本来の無機質な白い壁の空間へと戻る。どうやらシミュレーションは終わったようだった。

 

 

 

---

 

「お疲れ様。体の方は大丈夫? ……あの映像と同様、結構攻撃を受けてたみたいだけど」

 

 シミュレーション終了後、装備をインベントリへとしまって元の格好に戻りつつブースから出てきたタバサへとアサギが声をかける。

 

「ん。問題ない」

「そう。ならよかった。それで、改善点とかはどう? 本来のイセリアルと違いすぎるところか」

「大体はこんな感じだと思う。ただ、連中はこれほど動きが良くないし、頭も良くない。例えばリアニメイターは自ら接近戦を仕掛けてこない。こっちが近づくとやむなく殴りかかってくるって感じだと思う」

 

 ふむ、とアサギは小さく相槌を打った。

 

「なるほど……。もう少し弱めに調整し直すのもありかもしれないけど……。どう思う? さくら、紫」

「強いならいいんじゃない? 弱く調整したのと戦ってて、実物が出てきた時にもっと強くてうろたえるぐらいなら最初から強いほうがいいでしょ」

「さくらのいうことは一理あると思います。ただ、タバサの言った『頭が良くない』というのはちょっと気にかかるかと。今の思考パターンに慣れ過ぎるのはよくないかもしれません。手間はかかりますが、現バージョンとタバサの意見を取り入れたバージョンを作って、実際のシミュレーションの際は混ぜる形を取るのはどうでしょう?」

「……まあ手間はかかるわね。でも色んな状況を想定しておくに越したことはないか。わかったわ、タバサの意見を参考にしつつ、別なバージョンも考えましょう」

 

 アサギがそう言ってまとめようとしたのだが。

 

「あ、それから」

「まだ何かある?」

「言葉にできないから私の気のせいかもしれないんだけど、なんか全体的に少し違和感があるというか、イセリアルじゃない何かと戦ってるって感じたこともあったというか……。うーん、ごめん、うまく言い表せない」

「……最初に言ったことに関係しているっていうのは? 結局これはバーチャルで殺気とかまでは再現できないから、それでなんだか違和感を覚えてるとか」

「そう……かなあ……。でもちょっと引っかかったぐらいだから、気にしなくてもいいかも。さっきも言ったけど大体イセリアルがこんな感じっていう方向性は合ってると思う」

「わかったわ、ありがとう。あとは休んで見学でもしてて。……早速今のと戦ってみたい人たちがいるみたいだから」

 

 そう述べたアサギの視線の先。小太郎、蛇子、鹿之助、ゆきかぜ、そして舞華の5人が近づいてくるのがわかった。

 

「先輩方2人は見てるということでしたが、俺を含めたこの5人は今の敵とやってみたいってことで。いいですかね?」

「ええ。タバサが言うにそこまで大きく異なってはいないってことだったから。じゃあ……今の数の2倍でいくわよ」

「に、2倍!?」

 

 鹿之助が悲鳴のような声を上げた。だが舞華が笑いながらその背中をバシーンと叩く。

 

「なーにビビってんだよ! さっきタバサが1人でやった量の倍ってだけじゃねえか。火力担当の俺とゆきかぜがいて、指揮担当のふうまがいて、色々担当の蛇子がいるんだ。どーんと構えとけ!」

「色々担当って何よー! もう、舞華ちゃんまで!」

 

 蛇子が口を尖らせ、危うくタコスミを吐きそうになっている。そんな様子を笑って見ながら、アサギは装置をセットしていた。

 

(集団戦、か……)

 

 タバサは稲毛屋で夏と戦った後に言われたことを思い出していた。

 さっきの舞華との2人タッグでの指揮も見事だったが、今度は更に増えて5人。一体どんな指揮を見せてくれるのだろうか。彼女にしては珍しい、そんな期待感と共に、対魔忍スーツに身を包んでブースの中に入っていく5人を見つめていた。

 

 

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