銃兵衛の歓迎を受けたアンネローゼは、その軽薄そうな態度に対してやや眉をひそめていた。一方のウルグリムはそんなことが耳にすら入っていない様子で、同じ部屋の中にいた1人の少女を見つめている。
「おお……。友よ」
「ん、久しぶり、ウルグリム。……とは言ってはみたものの、私が知ってるウルグリムかどうかはまだ疑ってるけど」
タバサの包み隠そうとしない物言いに、再会を喜ぼうとしていたウルグリムの顔に苦いものが浮かぶ。
「昨日言っていた平行世界、とかいう話か? 私から見る君は……ケアンにいた頃よりかなり穏やかになったようではあるが、私が知る君に変わりはない。しかしそれでも納得できないというのあれば……。さて、どうしたものか」
「目の前にいるウルグリムも私が知ってるウルグリムっぽいからほぼ間違いないんだろうけど……」
「では君のことを話して合っていれば、君が知る私だという証明になるかな。……我が友のクラスはサバター、ネックスとオルタスを愛剣とした二刀流で戦う。戦闘の際はナマディアズホーンと呼ばれる不気味な角付頭巾の仮面を身につけている。だが頭の装備と違って体から下の装備は実はイリュージョンで見た目を変えており……」
「ん、もういい。そこまで知ってるなら間違いない。……と、いうわけで改めて。久しぶり、ウルグリム。会えて嬉しい」
安心したのだろう。ようやくウルグリムの顔に笑みが浮かんでいた。
「で、どうやってここに来たの?」
「話すと少し長くなるが……」
そう言いつつも、ウルグリムは“乗っ取られ”――タバサがケアンで行方不明になってから、彼がこの世界に来るまでのことを話し始めた。
“崩壊都市”マルマスにおいてイセリアルのボスを倒すことに成功したタバサは、残敵掃討や街の本格的な解放をウルグリムをはじめとした仲間たちに任せていた。同じケアンではあるがそれまでのエルーラン帝国から遠く離れたコルヴァンという地から使者が訪れ、彼女の力を借りたいと懇願してきたからだ。その使者に連れられてコルヴァンでも戦い続け、最終的に忘れられた古き神を葬った、という噂はウルグリムたちも耳にしていた。
だがその後、当の英雄が帰ってくる気配がない。それでもしばらく待っていた彼らの元に、再びコルヴァンからの使者が訪れたのだ。
「使者はとんでもないことを言い出したよ。君がシャッタードレルムと呼ばれる、もうひとつの現実の世界に行ってから行方がわからなくなっている、と」
慌てたウルグリムは、人類のリーダー格のひとりである“尋問官”クリードと、イセリアルに関することを始めとして広い知識を持つアナステリアの2人を連れてコルヴァンへと向かった。そこでシャッタードレルムの管理人と名乗ったマザーンという男から話を聞いた結果、アナステリアが「別次元に飛ばされてしまったのではないか」という仮説を立て、極々稀に発生するリフトのバグによってその仮説のような状況が起こりうるとしたのだ。
「まあ私も詳しいことはわからないのだがね。とにかく、アナステリアは君がこの世界に迷い込んだことを突き止めた。それで、一定時間を経過したら強制帰還できるようにした上で、実際に私をこの世界に送り込んだのだ」
タバサはしばらく瞬きをしつつウルグリムを見つめていた。ややあってから、考えがまとまったのか口を開く。
「……要するにクリードとアナステリアが紐をつけたウルグリムをこの世界に送り込んで、時間になったら引っ張り上げるようにした、ってことでいい?」
「まあ、そういうことかな」
「制限時間があるんだよね? どのぐらい?」
「1週間。多少前後はするかもしれないがな」
「思ったより急ではあるけど……。でもしばらくは時間があるってことか。今私はこの世界でお世話になってる人たちからの頼みでこの場所にいて、どうも荒事に巻き込まれそうな感じがある。ウルグリムも手伝ってくれる?」
「それは勿論だ」
「よかった。……というわけで銃兵衛。……あれ? 銃兵衛?」
戻る時間は決まってしまったようだが、この一件についてはウルグリムの協力も得られた。そう思ってタバサはこの件を仕切っている銃兵衛に話を振ろうとしたのだが、彼は自分のデスクに突っ伏してしまっていた。
「ナンパに失敗したんだ、そこの美人のな」
呆れ顔でそう言ったのは紅だ。
「何があったんだ、アンネローゼ?」
ここまで一緒だったウルグリムが当人に尋ねる。
「この後、何かやるらしくて戦力が欲しいって言われたけど断っただけよ。そうしたら、せめて食事だけでもって言われてそれも断った。……私の依頼はあんたを友人のところへ連れて行くこと。それは完了した。間違いないわね?」
「ああ、それはそうだが……。ではもう帰るのか?」
「ええ。彼から気前よく報酬も提示されたけど、悪いけど遠慮する。正直なところ、あんたの案内もおばあちゃんから言われたから仕方なくやったわけだし」
そう言うと、アンネローゼは部屋の入り口の方へと踵を返した。
「と、いうわけで私は帰る。見送りはいらないから、代わりにショックを受けてる様子の彼のフォローでもしてあげて。……ああ、あとそこの子」
アンネローゼは視線だけを紅の方へと送る。
「私と手合わせしたい、みたいな気配を出してるけど、気分じゃないから。やりたいならそこのウルグリムのオッサンとやるといいよ。……間違いなく強い、私が保証する。アミダハラからここまでの道中一緒だったけど、正直、私はやり合いたくない相手だと思ったし」
「評価をしてもらって光栄だ。……ああ、そうだ。帰るというのなら、ご老人と約束した報酬を払っておかないといけないな。ここまでの案内、本当に助かった。ご老人にもよろしく伝えておいてくれ」
言いつつ、ウルグリムは最初にノイに手渡した物と同じ宝飾品を取り出した。が、アンネローゼの眉が潜められる。
「……それ、異世界の化け物を呼び出して操るものとかだっけ? あんまり受け取りたくないんだけどな……」
「別に普通に持ち歩く分には影響はない。報酬で支払うと約束をしたのだから、持って行ってくれないとこちらが困る」
「ねえ、ウルグリム。それってクトーンの捕縛印?」
そこでタバサが会話に割り込んできた。
「ああ。私がこの世界に降り立ったときの最初の街……アミダハラといったかな。そこで出会った魔女と呼ばれている老婆が、彼女を私の案内人としてつけてくれたのだ。この世界の通貨を持たない私の代わりに必要経費等を支払ってくれるとのことだったが、交換条件として研究材料に異世界のものを欲していてね。ちょうどこれが3つ手元にあったから、既に2つ先払いしてこれが最後の分だ」
「ふーん……。つまりウルグリムがお世話になった人、ってことか。……じゃあ私もこれを出すよ」
インベントリからタバサが無造作に何かを取り出す。何やら丸められている
「それは……イセリアルの信書か?」
「ん、そう。さすがに脳とか心臓とか血とか臭い花とか渡すわけにいかないから、一番無難なのはこれかな、って。……というわけで、私からの気持ちってことでこれも受け取って。研究材料が欲しいって言うなら、使えると思う。ただ、この巻物の中の情報を直接見ようとすると人間の目には刺激が強すぎるかもしれないから、それだけ気をつけてって伝えて」
「……だからなんでそういう危ないものばっか渡そうとするのよ。まあ、おばあちゃんのためだから持っていくけどさ」
アンネローゼは異世界のアイテムを2つ受け取ると、今度こそ全員に背を向ける。
「じゃあね、ウルグリム。小さなお友達と仲良くやりなよ。……あと銃兵衛、って言ったっけ。もし私がまたセンザキに来るようなことがあって、そこで困った事態に遭遇するなんてことになったらあんたの力を借りることにする。その時は一緒に食事でもしてあげるから。それじゃ」
右手を軽く上げて別れの合図をしつつ、アンネローゼは悠々と部屋を後にする。思わず、部屋の人間はその後ろ姿に見とれてしまっていた。
「あーあ……。やっぱいい女だったぜ、クソッ……」
机に頬杖をついて美女の去る姿を眺めつつ、恨み言のように銃兵衛がポツリと呟いた。
ひとまず状況は一旦落ち着いた。おそらく、この後ウルグリムは協力してくれるだろう。そう考えた扇舟は、自己紹介の挨拶も兼ねて彼へと声をかけた。
「えっと、ウルグリムさん、でよかったかしら?」
「ああ。だが呼び捨てでも構わないよ、お嬢さん」
「とっくにお嬢さんって年じゃないんだけど……。まあいいか。私は井河扇舟。タバサちゃん……あなたの友人である彼女の友人。同時に、この世界での保護者のようなことをさせてもらってる」
「おお、それはそれは。実は友はケアンにいた頃の、私が知っている友とは比べ物にならないほど穏やかになっていてね。それは君のおかげということかな?」
「私は特に何も……。でも私にとってタバサちゃんは命の恩人であり、大切な友人であるのは間違いないわ」
「この世界はなぜかケアンと違ってイラつかない」
先程のウルグリムとアンネローゼの会話の時同様、タバサが割って入ってきた。
「多分イーサーが存在しないからじゃないかって思ってる。……あと扇舟、命の恩人っていうけど、私は殺意を向けてきた敵を皆殺しにしたら結果的にそうなっただけだから」
「いつもそう言うけど、でも助けてもらったのは事実だし……」
「穏やかにはなったようだが、根本は変わらないな、我が友は。ケアンを救った時も似たようなことを言っていたのを思い出す。……だが今は君が世話になっている人々のために動こうとしている。そうだな?」
「そうだね。……そういやさっきそのことを話そうとしたのに銃兵衛がなんか落ち込んでて出来なかったんだった。ねえ、銃兵衛。改めてだけど。帰ったあの人にはフラレたみたいだけど、ウルグリムは荒事でも手伝ってくれるって。……あと、紅が手合わせしたがってるんだっけ」
銃兵衛に向けて話した後に、タバサは紅の方へ視線を移した。それを受けて紅が一歩前へ出る。
「心願寺紅だ。あなたは相当な使い手だと聞いているし、気配からもそんな感じが伝わってくる。さっき帰ったアンネローゼも太鼓判を捺していたしな。そこのあなたの友人を含め、実力を疑ってはいない。だが、個人的興味から、よければ少し手合わせをしてもらいたいと思っている」
ふむ、とウルグリムは顎に手を当てて考える様子を見せた。それから、銃兵衛の方を仰ぎ見る。
「銃兵衛、といったか。おそらくこの部屋の主は君だと思うのだが。派手にやるつもりはないが、この部屋で彼女と剣を合わせても?」
実際、このカジノのオーナー、さらにはセンザキを取り仕切っているボスの部屋ということで、この部屋はかなり広い。
「……まあそれなりのスペースは確保できてるからな。ここで新規に来たガードマンのテストをすることもあるし。とはいえ、本気は出すなよ。特に紅、お前の場合はこの部屋のものが吹っ飛びかねない」
「わかってる。あくまで軽く、だ」
言うなり、紅が2本の小太刀を抜いた。先代のふうま八将であり、凄腕の剣士と謳われた祖父・幻庵から受け継いだ「白神」と「紅魔」の2本である。
一方のウルグリムも背負っていた、種類が異なる2本の得物を抜く。片方は標準的なブロードソード、もう片方は肉切り包丁型のファルシオンといったところだろうか。無銘ではあるものの、特にブロードソードの方は長い間彼を支え、多くのものを斬り伏せ続けてきた愛剣だ。
双方の戦闘態勢が整った途端、部屋の空気が一気に張り詰めた。そういうことに疎い人間であっても気づくであろうというレベル。間違いなく強者同士がぶつかるとわかる空気だ。
「……改めて言うが、頼むから軽くにしてくれよ」
これは部屋がめちゃくちゃになりかねない。そう思って銃兵衛が再度忠告する。
それを聞いて軽く笑みをこぼした瞬間、紅から仕掛けた。白神と紅魔の2本の小太刀が高速で振るわれる。
ウルグリムはその軌道を見切って打ち払いつつも、「ほう……」と感心したような声を上げていた。
「ふっ、はあっ!」
なおも数合に渡って鋭く打ち込んでくる紅。だが、ウルグリムは両手の剣を巧みに操り、そのすべてを見事に防いでみせている。
「いい剣だ。まだ本当の力を出していないのはわかるが、それでも高い技術を持っていることが伺える。……しかし」
迫りくる紅の剣に対し、ウルグリムは体を回転させた。その遠心力を剣に乗せ、気合の声とともに相手の剣を大きく弾く。
「今の……! 確かタバサちゃんも使う攻撃よね?」
タバサが戦うところを見たことがある扇舟が思わず声を上げた。
「ん、ホワーリングデス。二刀による回転攻撃。……でもウルグリムのはキレも力も私の比じゃない」
ここまで攻勢に出ていた紅だったが、タバサの解説通りウルグリムの放った剣技は鋭かった。2本の小太刀を弾かれたことで体勢も崩れ、勢いが一瞬で止められてしまう。
今度はウルグリムが反撃に出た。目にも止まらぬ
「くっ……!?」
まるで光の筋にしか見えないそれを、紅は直感で見切って剣を振るい、どうにか軌道を逸らした。だが、完全に防戦に回ってしまっている。
チャンスとばかりに踏み込もうとしたウルグリムだったが。
「……いや、ここまでにしたほうがいいかもしれないな。私も少し熱が入ってしまった。これ以上は部屋を壊しかねない。どうかな?」
あくまで言葉は紳士的に。だがその眼光は有無を言わせない様子でウルグリムは紅にそう問いかけていた。
これ以上続けるならば、お互いの身の安全は保証できない。
鋭い眼光からそんな相手の心情を読み取り、同時に自分も無意識のうちに力を解放しようとしていたと気づいて、紅は大きく頷いた。
「ああ、構わない。……噂に違わぬ、見事な剣の腕前だった。感謝する」
最後の言葉は、自分を気遣ってくれたことに対してでもあった。
(確かに私は無意識に力を解放しようとした。だが、それでもこのまま続けられていたとしたら、最後の攻撃を止めるのは間に合わなかったかもしれない。……彼は、私が従者たちの前で無様な姿を晒さないよう気を使ってくれた、というわけか……)
悔しくもあるが、自分の実力不足が招いた結果だと紅はそれを受け入れようとした。
「紅と言ったか。まだ若いのに見事な剣だ。今回は純粋に技術だけで打ち合ったから経験の分が私に味方をしてくれたが、秘めている力を解き放てば、私など相手にならないかもしれないという予感もある」
「私に隠している力があることまで見抜くとは、やはりさすがだ。……それでも、そこまでやってようやく五分ではないかという気もしてしまう」
「それは私を買い被りすぎていると思うね。君より少し長く生きているおかげで、多少技術に勝るだけに過ぎない。今でも十分にいい剣士だが、将来はそれ以上の存在となるだろう」
ウルグリムはそう言うと剣を収めて右手を差し出した。紅も2本の小太刀を鞘に収めてその手を握り返す。
「ありがとう。その言葉を胸に、これからも修行に励むとしよう」
感謝の言葉を返し、紅は銃兵衛の方へ視線を移した。
「銃兵衛。彼の実力は本物だ。そして、その彼が実力を認めていて篝の証言もある以上、タバサも相当なものだと推測できる。……井河扇舟については噂に聞いている当時の力にどこまで戻せているかによるが……」
「ブランクなら完全に埋まってるよ。素手のスパーリングなら私は10回に1回勝てるかどうか。もう実戦にも復帰してるから、扇舟の実力はウルグリムが認めてくれてる私が保証する」
「……だ、そうだ。要するに、今夜決行するならこの3人には同行してもらったほうがいい」
2人からの進言を受けた銃兵衛だったが、言われるまでもないと鼻を鳴らしていた。
「元々俺はそのつもりだったけどな。だが、改めて。……この後詳しく説明するが、今夜沖合に泊まってる貨物船に直接乗り込んで話をつける。荒事になる可能性が高いから、優秀な戦力は多いに越したことはない。力を貸して欲しい」
イセリアルの信書
クトーンの捕縛印同様のクラフト素材。主にAct5以降のイセリアルの先鋒に当たる敵がドロップする。
本編で触れているが、イセリアルエナジーを含んでいるからか、読もうとすると人間の目には刺激が強すぎるらしい。星霜の書かな?
ちなみにタバサが他に挙げていた脳(汚染した脳物質)、心臓(エンシェントハート)、血(クトーンの血)、臭い花(ウグデンブルーム)は全てクラフト素材である。
アナステリア
人類に残されたケアン最大の軍隊である「ブラックリージョン」が駐留するアイコン砦内部にいる、フードに仮面姿の女性。
年齢不詳と思われるが、言い回しが独特で年季が入った感じであるためか、「アナ婆」の愛称で呼ばれたりもする。
何を隠そう、正真正銘イセリアルのひとり。
ケアンの人間を乗っ取った際、イセリアルのやり方に疑問を覚えて人類側に寝返りイセリアルの内部情報を提供。結果、多くの命が救われる形となった。
ちなみにアナ婆の場合は不明だが、乗っ取った時に元の人格に引っ張られてイセリアル側の人格が変わるということもあるらしい。
ブラックリージョンの面々は彼女がイセリアルであることに変わりはないとして魔女だと断罪しようとしており、クリードがそれをやめるように強く要求することで、どうにか助かっているという事態になっている。
そのために選択肢によっては友好派閥にも敵対派閥にもなる。
友好派閥の場合は増強剤や装備が購入可能になり、敵対派閥の場合は彼女を倒すことでMIを入手できるようになる。ナマディアズホーン同様、1キャラぐらい敵対用キャラを作ってもいいかもしれない。
また、友好派閥の場合に彼女のクエストをクリアすると、ブラックリージョンの友好度が下がるという特徴もある。
イセリアルであるために人間が知らない知識を持ち合わせており、時にはとあるキャラが自分と同じ=イセリアルではないかと見抜いたりもする。
主人公に対しては「自分に似ているがどこか違う」と言った主旨のコメントをしてくるため、やはり乗っ取られは扱いとしては人間でいいのだろう。
本編ではその知識を活かす形でコルヴァンに渡り、乗っ取られ(タバサ)探索の手伝いをしたということになっている。
完全に余談だが、(R18を含めた)pixivのGrim Dawnタグにおいて最もイラストを描かれているのが彼女。
大体の場合青肌で描かれており、青肌好きのフェチズムに刺さったようである。
クリード
残された人類側のリーダー格のひとり。ウルグリムに年が近いと思われる中年の男性。名前の響きが似てるせいで(ウォードン・)クリーグとか、三神のドリーグとかと間違われたりもする人。
原作ゲーム中では「尋問官クリード(Inquisitor Creed)」という名前であり、その名の通りDLCで追加されたインクィジターのマスタリーを習得していると思われる。
……のだが、その割にインクと繋がりの薄い生命力属性のオーメンっぽい武器を持っているため、本来取り締まるべきオカルティストかネクロマンサーの技法をこっそり習得しているんじゃないかとかプレイヤー乗っ取られの間で噂されている。実際DLCのムービーで行ってる儀式はインクっぽくないし。
アナステリアを生かすべきだと主張したり、主人公に次の道を示してくれたりと有能であることに間違いはない。
一方、かつてウォードン・クリーグに捕まっていた時期があったり、自分の日記をあちこちに置いたままにしていたりと、ところどころ怪しい部分もある。
特に初めてウルグリムと会った際のことを記した日記によると、「部屋に仕掛けた侵入者用のトラップが全て意味をなさず、音もなく侵入された上に気づいたときには武装解除させられていた。相手がその気ならとっくに死んでいた」と書いてしまうほどに戦闘能力に開きはあるようだ。まあ乗っ取られとガチで殴り合えるレベルのウルグリムがヤバすぎるだけかもしれないが。
ウルグリムのことを強く信頼しており、彼が神話の物語から名前を取っているということもあってかアセンダント(半神、デミゴッド)に違いないと思うほどに心酔している様子。
実際彼が虚無界に飲み込まれたときには見つけ出そうと危険な儀式を行っており、その後は本来自分が取り締まる相手であるはずのオカルティスト集団のウグデンボーグ魔女団に協力を要請するよう主人公に頼み込んでくる。
ついでにそのタイミングで「デビルズクロッシングが襲われたからなんとかしてくれ」と救援要請が来るのだが、「それよりウルグリムだ!」というようなことを言い出す始末である。
ともあれ人類側の有力者のひとりであることは間違いなく、疑いの目を向けられることも少なくない主人公の理解者のひとりでもある。
そういうわけで、本編ではアナ婆と一緒に乗っ取られ(タバサ)が姿を消したコルヴァンに赴き、対策を練るという役割を担当したことになっている。