第1話 異常気象発生
「霊夢、異変が起きたぞ!」
博麗神社に金髪の魔法使いの恰好をした少女がやってくる。
彼女の名は霧雨 魔理沙。普通の魔法使いだ。
「何~?寝てたいんだけど…」
魔理沙に叩き起こされ、欠伸をしながら露出が多い巫女服を着た少女は、身体を起こした。
彼女の名は博麗 霊夢。楽園の素敵な巫女だ。
異変と聞き、溜息を吐きながら霊夢は魔理沙に詳しく話を聞くことにした。
「幻想郷の各地で様々な異変が起きてんだ。これは間違いなく異変だ!霊夢調べに行くぞ!」
異変解決にやる気満々の魔理沙に対し、霊夢は気が向かないようだ。
「…分かったから先に調べといて、私は準備してから向かうから…」
気が向かない霊夢だが、異変は幻想郷の存続に関わってくるため、解決すべく出かける準備を始めた。
「待ってるからな!」
そう残し、魔理沙は箒に跨り先に異変の調査をするため飛んで行った。
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空を飛びながら魔理沙は考える。
今自分の手元にある情報だと、魔法の森、霧の湖、妖怪の山、迷いの竹林が異常気象に見舞われているという。
魔法の森はバケツの水をひっくり返したような大雨が続き、霧の湖では霧が晴れ日照りが続き湖の水が干上がり始めている。妖怪の山では竜巻が複数発生しており、迷いの竹林には頻繁に雷が落ちるようになっている。
その影響で妖怪は容易に外に出れなくなり、人も人で人里から離れなくなってしまった。
そして空から幻想郷全体を観察していた魔理沙は、あることに気がついた。
「…なんで、博麗神社周辺と人里だけ無事なんだ?」
博麗神社周辺と人里だけが異常気象に見舞われていないことに。
魔理沙が考えた理由は、何かしらの理由で博麗神社周辺と人里は無事、もしくは黒幕が後回しにしているだけの二つだった。
「博麗神社には霊夢が居るし、私は人里に向かうか!」
どっちを調べようかと考えた魔理沙は、博麗神社周辺の調査は霊夢に任せ、自分は人里の方へと向かった。
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魔理沙が人里に着くと、人里は不気味なほど静かだった。
普段なら賑わっている時間帯なのだが、異常気象が多発しているせいで人々は恐れて家に引きこもって居るのだろう。
「不気味だな~」
人々が家に引きこもって居るのを見て、改めて今回の異変の脅威度を確認しながら、魔理沙は一人、人里を歩き進める。
暫く歩き、人里の中心付近までやって来た時、魔理沙はそれを目撃した。
綺麗な水色の髪を一束に纏め幻想郷では見慣れない服を着ている少女が、一人道のど真ん中に立って居た。
「雷符『ケラウノス』!」
少女はそう叫び、片手に持っていた銃の銃口を空に向けトリガーを引いた。
少女が放った銃弾は空高く飛び、そして黒い雲が現れ人里を覆っていく。
人里を覆った黒い雲から雨が降り始め、そしてゴロゴロと音を立てて雷が鳴り始める。
あの少女が異変を引き起こした黒幕で間違いないだろう。
「そこのお前!お前がこの異変を起こした黒幕だな…!!」
黒幕を見つけ、魔理沙は宝物である八卦炉を帽子の中から取り出し構えた。
「…まっ、これだけしていたらバレるよな…」
魔理沙に黒幕だと指摘された少女は否定することなく認める。
「最初に言っておくけど、俺はこんななりだが、男だからな?」
少女こと美少年は予め自身が男だと魔理沙に伝えた後、雨が降り注ぐ中自身の銃を構えた。