「霊符 『夢想封印』」
最初に動き出したのは博麗の巫女。
陰陽玉を複数作り出し、俺目掛けて放ってきた。
「力借りるぞ、ゼウス!」
『うむ!』
陰陽玉が向かってくる中、俺はゼウスから貰ったスペルカードを使用した。
俺に向かって来た陰陽玉は爆発を起こし辺りに砂煙を立ち込めさせた。
「神人 『ゼウス』!」
スペルカードを発動させると、俺から雷が発生し、雷は轟音と共に天へと上り黒い雲を吹き飛ばし、地上は満月の光が照らし始めた。
「なに…その姿…」
俺の姿を見て、博麗の巫女は度肝を抜かれたような顔をした。
よく見てみると、髪の一部がゼウスのような白銀髪になっている。
不思議に思っていると、
『おっ、上手くいったようだな!』
ゼウスの声が脳に直接聞こえた。
どうなってるんだこれ?
『うむ!今のお主と儂は一心同体…お主は儂の力を100%出すことができる状態になっておる。しかし、今の姿だと他の神々の力が使えん、そこだけは注意するように!』
今の姿についてゼウスから説明を受け、俺はニヤリと笑みを浮かべ身構える。
「博麗の巫女、今の俺はお前の何倍も強いぞ?」
バチバチと威嚇するように俺は右手に雷を纏わせ、博麗の巫女を煽る。
「そんなの、やってみないと分からないじゃない!」
「なら証明してやる!神雷 『ケラウノス』」
脳内に浮かんだ言葉を復唱しながら、俺は右手から博麗の巫女に向けて雷を放った。
「その技はもう見切ったわ!夢符 『二重結界』!」
博麗の巫女が貼った結界によって、雷は防がれ地面へと流れていく。
博麗の巫女の言葉が通りなら、ゼウスも同じ技を使っていたのだろう。
そうとなれば、少しオリジナル感を出す方が良い。
距離を一度置きながら、俺は先程の雷を生かせる技を考える。
「なら、これはどうだ…?雷螺旋 『ケラウノススピラ』!」
俺は雷を螺旋状に回転させながら放った。
「くっ!」
博麗の巫女が螺旋状の雷を避けると、螺旋状の雷はそのまま博麗の巫女が居た場所の後ろにあった木を削り取った。
力を込めすぎたかな…?
「霊符 『夢想封印・散』」
次に博麗の巫女は無数の赤い御札を俺目掛けて飛ばして来た。
「神盾 『イージス』!」
俺がそう叫ぶと、目の前に真っ白な大盾が空中に現れ、大盾は赤い御札から俺を守ってくれた。
「やるわね…」
「そっちもな」
互いに息を切らしながら相手の出方を伺う。
おかしい、さっきより体力を使っている気がする…
激しい体力の消耗に疑問を抱いていると、
『儂と同一化しているのが原因だろうな!』
ゼウスの声が聞こえて来た。
どういうことだ?
『簡単なことよ。タダでさえ神の力を人間が扱うのは難しいのに、お主は最高神の
ゼウスの説明を聞き、なるほどっと納得する一方で、そういうのは最初に言ってくれという怒りが込み上げて来た。
このままだと、俺の体力が先に尽きて終わる。それを回避するには次の技で決める方がよさそうだ。
「博麗の巫女…次の技で終わらせてもらうぞ」
「奇遇ね、私も次の攻撃で終わらせるつもりよ」
博麗の巫女はそう言うと、ゆっくりと空へと上がっていく。
俺はマグナムを、博麗の巫女はお祓い棒をそれぞれ構える。
「夢想封印!」
「雷神 『ゼウス』!」
博麗の巫女は大きな陰陽玉を俺は圧縮した雷の光線をそれぞれ放つ。
互いの全力を込めた技。それが今、妖怪の山全体を昼のように照らしながら、空でぶつかろうとしていた。