キラキラの一等星   作:ミヤフジ1945

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基本的に私は書き溜めなんてせず、書き終わったたら誤字脱字の修正と文脈におかしいところが無いか一回読んでからすぐ投稿する派です。


なのでいやそこはおかしいやろとか、此処のシーン作り好きですとか感想貰えるとモチベーション上がります。



あとお気に入り100以上ありがとうございます。
私の様な駄文製造機にはもったいない栄誉でございます。





第08話

 

模擬レースから1週間ちょっと。自主トレーニングが解禁されたので毎日が大変充実しております。

まぁ、模擬レースのあの日、まさかクールダウン中にTTGの一角であるグリーングラス先輩に突撃されたのはびっくりした。後からテンポイントさんが申し訳なさそうにこちらに来て、私ともどもグリーングラス先輩にお説教されました。

グリーングラス先輩は私の脚の事をしきりに気にしており、別れる時には優しい笑顔で何時でも頼ってくれと言ってくれた。とても優しい先輩だと思ったが、テンポイントさん曰くあれがレースになると暗殺者の如く恐ろしくなるらしい。怖い。

 

まぁ、放課後に自主トレをしてルドルフ先輩と共にお風呂やら食事やらを済ませたらトレーナーになる為の勉強をしたりする。基本はウマ娘の人体医学を中心に基礎的なトレーニング方法やそれによる身体的負担の蓄積の有無の変化とか…………

正直トレーナーについて舐めてたと言ってもいい。参考書や医学書を理解する為にまた別の参考書を開かなくちゃいけない。それに頭で理解しても今度は実際に人体と見比べて見てみないと分からないのだから。その辺は私は恵まれてると思う。だってルドルフ先輩が凄く手伝ってくれる。流石に裸とかは申し訳ないので主に脚を見させて貰っているのだが、これは流石に日頃の感謝を含めて何かお礼しなきゃいけないと思う訳でして。

 

 

「で、できたぁぁぁぁ!」

 

 

「「「「おめでとうネイチャン!!」」」」

 

 

はい、実は寮の食堂にある厨房をお借りしてケーキを作っておりました。実はちょこちょこお借りしてはクッキーとか作ってテンポイントさんとのお茶会、お茶会?に持って行ったりルドルフ先輩に分けたり、モンテプリンスさんにおすそ分けしていた訳でして。

そのおかげで厨房のスタッフさんとは顔なじみになりました。何時もお世話になったお礼も兼ねてケーキは2個。両方とも苺のショートケーキで1個はスタッフさん達に、もう1個は私とルドルフ先輩で。

実はケーキを作るのは初めてで何個か失敗してしまったのだが、笑って許してくれた上に材料を提供してくれたスタッフさんマジ神!何時も美味しいご飯ありがとうございます。

 

 

「スタッフさん有り難うございました!」

 

 

「おう!ネイチャンも相手同室の娘だっけ?喜んでくれるといいな!」

 

 

「はい!」

 

 

形を崩さぬ様にそっとケーキをスタッフからお借りしたお皿へと移して、私は部屋へと戻った。

今は夕方。ルドルフ先輩は今日はトレーニングを休んでお友達とお出かけしているので、遅くても門限ギリギリには帰って来るだろう。取りあえずケーキを冷蔵庫へと入れて、私はこの待ち時間をどうするか考える。

 

 

「トレーニングをするにはもう時間も無いし…………勉強するにはちょっと早いしなぁ。」

 

 

悩ましい。宿題は寮に戻ってからすぐさま終わらせたし、やっぱりトレーナーの勉強だろうか。しかし、今持ってる参考書は一度全部読んでしまっている。無論読んだことと理解したのは別だけど、新しい参考書は欲しい。

 

 

「けど高いんだよなぁ。」

 

 

なんせ数冊買っただけで今まで貯めたお小遣いの半分が消えたのだ。出費を考えたら中々おいそれと買えるものでは無い。

今は、参考書の中でも比較的安い物を見繕ってはいるが、中には1冊で万を超える物もあるから高いなんてもんじゃ無い。そういった高いのは諦めてるが、実際今の参考書には足りない部分があるのは事実なのでもどかしいのも本当だ。

 

 

「仕方ない、無い物ねだりは止めて今持ってるのを読み返しますかぁ…………」

 

 

机に置いてある参考書の中から比較的理解度の少ない物を選びノートと筆記具を開く。まだ入学から2週間ちょっとなのに既にノートは3冊目。知らない単語の意味とか書き出していくだけで直ぐにノートが埋まってしまうのはしょうがないとは言え、ノート代もバ鹿にならない。今度の外出では纏め売りのを買って来よう。

 

ペラペラと、参考書を捲る音が室内に響く、私は勉強するときは音楽などを聴かない派だ。小さい頃に誰かが音楽を聴きながら勉強しても頭に入ってこないと言っていたのを聞いてから聴かない様にしている。効果があったのかについては実感できなかったけど。

参考書で分からない単語や意味をノートを振り返って探す作業を繰り返す。最早ノートが辞書代わりである。自作の辞書…………なんか良いなコレ。

ノートを見返しても、どうしても分からない単語や意味は別の参考書を開く。参考書(戦い)は数だよアニキ!

まぁ、その数も足りないんですけどね。

医学関係、主に脚はルドルフ先輩の協力もあって大体は分かるけど他がねぇ…………

トレーニング関係とか身体への負担とか、やっぱり本格的に現役のトレーナーに教えを請わないと分からない。そう考えるとサブトレーナーって制度はありがたいなぁと思う。だって現役のトレーナーの一番近くで教えてもらえるんだもの。羨ましい事だよホントに。

 

 

「そう考えると、やっぱアプリ版のトレーナーは頭おかしいわ。」

 

 

だって新人で、サブトレーナー経験も無くて三冠バとか育成するんだから。あれが天才なのか?つまり間接的にウマ娘を育成してた私達プレイヤーも天才?

 

 

「…………な訳ないか。」

 

 

にしても、ルドルフ先輩は遅い。もう時刻は午後7時半である。門限は午後9時なのでまだ時間はあるのだけど、普段なら既にルドルフ先輩は帰って来ている時間である。

休憩がてら冷蔵庫から炭酸飲料を取り出し軽く一口飲む。勉強で疲れた体に炭酸のシュワシュワ感が染みていい感じに気分転換出来た。

 

 

「流石に心配だなぁ」

 

 

椅子に座りながら、私はそう呟いた。気分転換が出来たとはいえ、集中力が切れてしまったので勉強する気力が向かない。

左腕を支えにして頬を預けながらコロコロとシャーペンを弄る。

 

 

「いけない…………集中力が切れたから眠気が…………」

 

 

数時間、活字をずっと読んでいたせいで疲れた脳が眠気を訴えてくる。流石に今ここで寝るのはまずい。まだルドルフ先輩が帰って来ていないのに…………

しかし、急速に膨らんでくる心地よい眠気に逆らえない。

 

 

「ね…………む………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………チャ…………ネイチャ!」

 

 

はっとして意識が戻った。どうやらそのまま椅子に座ったまま寝てしまったらしい。

 

 

「ネイチャ、大丈夫か?寝るならせめて寝間着に着替えてからベッドで寝ないとダメではないか。」

 

 

いつの間にか帰って来ていたらしいルドルフ先輩が私を心配そうに見つめている。慌てて時計を見ると時刻は午後9時前。どうやら一時間ちょっと寝てしまっていたらしい。

 

 

「す、すみません!ルドルフ先輩を待っているつもりだったのに寝てしまっていました。」

 

 

「そ…………それはすまなかった。中々良い物が見つからなくて遅くなってしまった。私も連絡の1つでもするべきだった。」

 

 

申し訳なさそうに謝るルドルフ先輩にこっちも申し訳無くなる。なんとも言えない空気に、何とか空気を変えようと私は夕方作ったケーキの話を切り出した。

 

 

「そうだルドルフ先輩、ケーキ食べませんか?」

 

 

「なに?ケーキだと?」

 

 

「えっと…………何時もトレーナーの勉強の為にルドルフ先輩にお世話になっているので……その、日頃の感謝の気持ちと言いますか…………」

 

 

ケーキと聞いた瞬間ちょっと顔をしかめたルドルフ先輩に、私はもしかしてケーキは苦手だったかと不安になってしまった。普段クッキーとか喜んで食べてくれていたので大丈夫かと思っていたのだけど…………

 

 

「もしかして………ネイチャ、君は今日が何の日か覚えてないのか?」

 

 

そう問いかけてくるルドルフ先輩に、私は首を捻る。私はカレンダーを見る。今日は4月16日、特に何かの記念日という訳では無いはずだけど?

 

 

「あ!」

 

 

「思い出したか?」

 

 

「確か国民年金法公布記念日ですね!」

 

 

「………………」

 

 

そう答えると何故かルドルフ先輩は頭に手を当て深々と溜息を吐いた。もしかして間違ったのだろうか?

 

 

「今日はキ・ミ・の・誕・生・日・だろうが!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………………あ

 

 

「その顔は忘れていたな?まさか自分の誕生日を忘れるバ鹿がいるとはな…………」

 

 

そう呆れるルドルフ先輩に私は何も言い返せない。だって仕方ないじゃないか前世からの記憶がある以上、私の体感では中身は40前のおっさんなのだ。最早誕生日は書類を書くための記号としか記憶していないのだ。ぶっちゃけ最近充実しすぎて素で忘れてたのもあるけどさ…………

 

 

「ほら。」

 

 

ルドルフ先輩から手渡される綺麗にラップされた小さめの箱。両手に収まる位の小ささが私に手渡され、その重さが確かに今日は私の誕生日だという事を実感させてくれる。

 

 

「開けてみろ」

 

 

そう言われて、私は震える手でゆっくりとラッピングを破かない様に開ける。高そうな藍色の箱が姿を現し、中身を確認する。

 

 

「………綺麗。」

 

 

箱の中から出てきたのは蒼色の透き通った水晶が付いた1つの耳飾り。縁を銀色の金具で固定されており、一目見てこれが高い物だと理解できる。

そしてこれと同じものを誰が着けているかも直ぐ理解出来た。

 

 

「わ、私からの誕生日プレゼントだ。行きつけのお店が丁度売り切れで幾つか別の店舗を周っていたから今日は門限ギリギリになってしまったが。」

 

 

朱くなった頬を隠そうとそっぽを向いて、そう私に告げるルドルフ先輩。その右耳に揺れる同じ蒼色の水晶が付いた耳飾りと同じものが今、私の手元にある。

 

 

「君は何時も同じイヤカバーばかり着けていたから…………嫌だっただろか?」

 

 

不安げに私を見るルドルフ先輩に、私は首を横に振って答える。いかん涙が出る。まさかこんな良い物を貰えるとは思っていなかった。

私は今つけてるイヤカバーを脱いでからそっと、箱から耳飾りを取り出しルドルフ先輩に渡した。疑問符を浮かべるルドルフ先輩に私は静かに泣きながら、けども笑顔で頼んだ。

 

 

「ルドルフ先輩に着けて欲しいです。駄目ですか?」

 

 

「ッ!?あ、あぁ良いとも!」

 

 

そう言って尻尾をはち切れんばかりに振りながら受け取ったルドルフ先輩は、優しく私の右耳へと手を伸ばす。ルドルフ先輩の温かい体温と手が耳を触る感覚が少しくすぐったい。少しして、パチンッという音と共にルドルフ先輩が手を放す。

 

玄関近くにある姿見で、私は耳飾りを付けた私を見る。ルドルフ先輩と同じ耳飾りが部屋の明かりを反射してキラキラと光っている。感無量とはこの事だと思ってしまった。

 

 

「似合っているぞネイチャ。」

 

 

「有り難うございますルドルフ先輩!でも……これ高かったんじゃないんですか?」

 

 

「なに、大切な後輩への初めてのプレゼントだ。多少奮発したが問題ないとも!」

 

 

嬉しそうに語るルドルフ先輩に私はこれ以上は言わなかった。これ以上言ったら逆に失礼になると思ったから。

 

 

「それじゃあ、私の誕生日とルドルフ先輩への日頃の感謝を同時にお祝いしましょうか?」

 

 

「そうだな。ネイチャの手作りケーキは楽しみだ。」

 

 

ルドルフ先輩もケーキを買ってきたみたいだったけど、ウマ娘2人分の食欲では1ホールと2ピースなんてあっという間だった。

今日は前世も含めてトップクラスに嬉しい日だった。そう思いながら、私はルドルフ先輩の提案で今日だけは2人で同じベッドで寝た。

 

 

 

机に揃って置かれた2人分の水晶を眺めて、私は嬉しく思いながら眠りへとついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後日談というか、翌日はテンポイントさんからプレゼントとして欲しかった参考書を貰った。とても嬉しかったのだが、手作りケーキを食べれなくて悔しがるテンポイントさんと若干優越感に浸りながら自慢するルドルフ先輩は見てて面白かった。

グリーングラス先輩とトウショウボーイ先輩と共に笑いながら眺めていた。

 

 

 





誕生日忘れる系はあるあるだと思うんですが、皆さんはどうですか?
私は毎年忘れてます。だって祝われないしね!


今回からネイチャはお馴染みのメンコモチーフのイヤカバーからシンボリルドルフと同じ耳飾りを付けます。

思い浮かんだからには書かずにはおれなかった…………
シンボリルドルフは初めての後輩&似た夢を持つナイスネイチャを溺愛してます。恋愛とかじゃなくて親愛として。百合百合は多分ないです。




誰かこの二人のツーショット書いて(冗談です

シガーネイチャのジュニア期以降の進路

  • ルドルフ先輩に続け無敗三冠
  • いやいや、トリプルティアラこそ至高
  • もっと上を目指そう海外クラシック挑戦
  • 良いパワーしてるね?国内外ダート挑戦
  • その他
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