元人理救った人類最後のマスターその2、現在クリプター   作:Mr.ドリアン

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前に流行ったオリ主クリプターモノ!


主人公準備期間
目覚めたら異聞帯


 

「なぁ、神様よ。本当に転生できるのか?」

 

俺は、先程出会った神と名乗る男と話している。

 

『勿論だとも。詐欺なんかじゃないぞ。特典は、さっき聞いた奴でいいんじゃな?』

 

「勿論。それくらいあれば十分だ」

 

俺は少々、オーバー気味な手振りで男にそう告げる。

 

『お前さんがこれから行く世界は過酷な世界だ。サービスとして、生まれる体は上等なものにしておこう』

 

「マジで?ありがたいね」

 

どうやら、俺は神様の手違いとやらで死んだらしく、お詫びに転生させてくれるという。まぁ、よくある展開だな。

 

 

この状況になってもなんだが、男が神様だと、俺はあまり信じていない。なんだったら都合のいい夢と感じている節がある。実際はそうなのだろう。きっと、目が覚めれば、嫌々に制服を着て学校に行くことになるはずだ。

 

相手側の男はそう考えるのもしょうが無いとでも言いたげな顔で俺をスルーで話を進めたので、俺も諦めて夢なら夢らしく自由にしようと受け入れた。

 

『それと、もう一つ。君にこれを渡しておく』

 

「…………これは?」

 

男が差し出したのは、銀色のナイフだった。

 

『いざというとき、それに願いを請え。代償こそ払うが、どんなことも一回だけ叶えてやる』

 

「そりゃどうも」

 

これから生まれ直すのにどうやってこのナイフを持ち続ければいいのかという疑問と、代償ありきじゃ意味ないだろという不満は、恐らく言ってもしょうがないことだろう。

 

『では、さらばだ』

 

男がそう告げれば、俺の視界は光に包まれていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで、俺はどうすればいいんだ?」

 

俺が目覚めれば、そこは海岸だった。

 

目が覚めれば、俺は森の中に倒れていた。近くの川で確認した俺の姿は20代前半程の黒髪の日本人、今までこの体が過ごしてきたであろう記憶はなし、オマケに神様から貰ったであろう銀のナイフは使用済みとでも言うように黒く錆だらけになっていた。

 

「なんなんだよまったく。物心つく頃からのスタートの筈だろ?」

 

俺が生まれ落ちる世界は、Fateと呼ばれる物語の世界だった。世界線は言ってからのお楽しみと巫山戯た事を言っていたが、どうやら、まともに転生もさせてくれなかったらしい。

 

俺は文句をたらたらと垂れながら、どうすればいいか分からずに、岸にある岩に座って途方に暮れていた。

 

「ここは一体どこなんだ?そもそも俺の名前もだ。勿論今世の、という前提つきな?」

 

俺は誰に言うまでもなく、ただの独り言と現状への不満が火から出てくる煙のようにもくもくと出てくる。

 

「まぁ?ここが何処なのか、っていう疑問については、考える必要ないのかもしれないけどな?」

 

俺はため息を吐いて、確認の為に後ろ、大陸側へと視線を向ける。

 

そうすれば、俺の目線の先には、幹の中から宇宙のような物が見える白い大きな大樹が佇んでいた。

 

「空想樹だよな、あれ」

 

俺の記憶が正しければ、その大樹はFateシリーズの中でも、ソーシャルゲームとして有名なFate/Grand Order、通称FGOの二部に登場する外なる神?を召喚?するための樹であり、その樹を媒介に異聞帯と呼ばれる行き止まりの人類史を再現させる不思議な木だ。

 

「ということは、俺はクリプターってことか?」

 

クリプター。

秘匿者の意味を冠する者たちのことであり、異聞帯のそれぞれの空想樹を管理する人物たちであり、元々は主人公が所属している人理保障機関フェニス・カルデアのAチームに籍を置いていた魔術師たちのことである。

 

つまり人類の裏切り者、ということになる。

 

 

その理論で行けば、俺は追加オリ主の元Aチーム、クリプターのメンバーということになり、俺は人類の裏切り者になったということだ。しかし、俺にはその記憶など一切なく、近辺を漁っても、自分の情報となり得るようなものが存在していなかった。

 

「こりゃ、究極に手詰まりだな………」

 

「ねぇ!そんな所でなにやってるの?」

 

「ん?」

 

声が掛けられ、ふと横を見ると、座り込んでいる俺と丁度目が合うくらいの身長の褐色肌の少女が立っていた。

 

少女は赤色の頭の天辺で軽く纏めているだけのボサボサな髪に『金』とデカデカと書かれた赤い腹掛けをしており、その下は褌一丁というなんとも珍しい格好をしていた。

 

「気にしなくていいよ嬢ちゃん。いい子だから帰る場所を無くしたおじさんのことなんて気にしないで、お家に帰りな」

 

俺は現状をそれっぽく言って、ひらひらと少女に手を振って、あっちいけと促す。

 

「おじさん家ないの?」

 

「あぁ、ないな。しかも一文無しときた」

 

しかし、少女は俺のことが気になるようで、不思議そうに俺の事を聞いてきた。こういう場合、変に喋らないでいると、余計興味を持ってしまうのが、子供と言うものだ。

 

「なら、家においでよ!わけを話せば、おっかぁもきっといれてくれるよ!」

 

「……………は?」

 

すると、少女は突拍子もないことを言い出した。

 

「い、いや。流石に悪いよ。ほら、こんな見た目だし?」

 

「そんなの関係ないよ!ほら、いーこーおーよー!」

 

「うおっ!?なんだこいつ、化け物か!?」

 

少女がせがむように俺の腕を引っ張る。すると、俺の腕には走っているトラックにでも括り付けられたかのような力で引っ張られた。しかし、この体の性能がいいのか、なんとか耐えることができている。

 

「わ、わかった。わかったから!ついてく、ついてくから!」

 

「ほんと!?じゃあ、早くいこ!はやくはやく!」

 

「わかったから、引っ張るなよぉっ!?」

 

俺は流石に耐えきるのは不可能と判断し、少女の提案にのると、少女は嬉しそうに俺を催促するかのように手を更に強く引っ張る。それに俺は体制を崩しそうになるが、なんとか持ち直す。そして、そのまま少女に引っ張られながら、少女についていく。

 

「そうだ嬢ちゃん。名前なんていうんだい?」

 

「え?わたし?」

 

すると少女は朗らかに笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「わたしは『金太郎』っていうんだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………………は?」




次の話は気が向いたら
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