元人理救った人類最後のマスターその2、現在クリプター   作:Mr.ドリアン

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|ω・`)チラッ 

お久しぶりです。
翁さんに竹取言わせて満足して、難産になりました。
ある程度、現地民でも初対面勢作っとかないとストーリー進むのトントン拍子になりそうだからこうなりました(面倒になっただけ)
お肉に関しては、作者の無知です。許してください!なんでもしますから!(なんでもするとは言ってない)
更新はします。(なお、いつになるかはわからない)

今のところ、二部のストーリー内で、メインに動くのは、カドックくんなのだけ決まってます。
主人公を男と女のどっちで進むかは悩んでます。


|ω・`)⊃ポイッ

|=3ダッ!


六話

 

「昨晩はひどい目にあったわ」

 

「自業自得だろ」

 

沈んだ太陽が再び顔を見せようと少し顔を出し始めている頃、俺と輝夜は家の外を出て、少し離れたところにある倉庫から薪を出していた。

 

金太郎と桜はまだ寝ているのに何故コイツの方が起きているのかと言えば、職人の朝は早いと言うやつだ。時計はないが、感覚として4時前くらいだと思う。意外と便利な体である。

 

「これとこれと、これとこれ」

 

「お前も持てよ、自称姫」

 

「自称じゃないわよ自称じゃ。それと、私は本より重いもの持てないの」

 

「俺の知ってる限り世界一重い本は60kg近くあるらしいぞ。これ一束の重さは約7kg前後、凄いな8束は持てるぞ」

 

「鬼かアンタは」

 

輝夜は指で俺の持ってる薪に指を向ける。すると、腕にあった薪の重さがなくなり、綺麗に重なった状態で輝夜の近くで待機するように浮かぶ。

 

 

「因みにどんくらいの物まで動かせんだ?」

 

「月」

 

「そりゃまた」

 

生産性のない話をしながら家へと戻る。

 

家の前についた俺たちの目に入ったのは、首のない鹿のような体の巨大な生き物の死体だった。近くを見れば、首が近くに置いてあり、サイズ感が俺の知ってるものの数倍はある鹿の顔だった。

 

先程まで別の場所を向いていた筈の鹿の顔がいつの間にか俺たち、というか俺の方を向いており、睨まれているというわけでもなく、ただただ見つめられているような感じだ。鹿のいる方向以外の場所からもなんとなく視線のようなものを感じる。

 

「薪運び感謝しよう」

 

そこに翁さんが現れた途端、視線のようなものが何処かへと行ってしまう。表現としては、逃げた、の方が正しいような気がするが。

 

「なんすか、その鹿」

 

「呪術の知恵を得た鹿が近隣で人を殺めていた。我の今は只の竹取。しかし、この国では“ご近所付き合い“という文化を大切にしていると聞く。故にだ」

 

「うわぁ……。体を綺麗に殺してる。ほら、さっさと入るわよ。見とくもんじゃないわ」

 

輝夜はそれを見てドン引きである。そして、何を思ったのか、俺を引っ張って家に入ろうとする。

 

「心配には及ばぬ、輝夜。曲がりなりにも神性を持つ魔獣の呪いであるが、そこの秘匿者には通じぬよ」

 

「神性?」

 

「然り。神の類、と表現するより『概念』のそれに近い」

 

鹿は未だ俺を見つめている。

 

「………つまり、ひとつの『概念』の信仰が形になったとかそんな感じか?」

 

改めて、鹿の首をまじまじと見てみる。確かにそれらしきものは感じるが、どちらかというと邪神とかのそれに近い。アビゲイルとか見たらこういうの見えそうとかそういうのだ。

 

「まぁ、その考えで概ねいいわよ。コイツのは、言うなれば『人間への恨み』ってところかしら」

 

「人間以外のか?」

 

「の動物、を付けなさい。それも一部の。それ以上の奴等のはコイツには受け皿として不向きよ。そんなもの上位の神とかでもないと受け止められないわよ」

 

鹿が俺の方のみを見ている理由を理解した。コイツは、人間を殺すのが目的なので俺の方を向いてるのだろう。月神の姫とか言ってる輝夜は神の眷属かなにかなのは確定でいいだろうし、翁さんは、まぁ、勝てねぇのわかってるからこっち向いてんだろうな。

 

「それにしても気味悪いな」

 

「まぁ、人間への負の感情だしね。それがいい印象抱いてたら頭どうかしてると思うわ」

 

「さっきの話の感じからして、お前もなんか『概念』的存在ってことだよな」

 

「………まぁ、一応」

 

さっきの話から月神の姫とか言ってるコイツも神かなにかの類いということとなる。

 

「体の穴という穴から食べ物出せたり――あっぶね!?」

 

「あんな変態マゾヒストと一緒にすんなクソ野郎!ブチ殺すわよ!」

 

冗談で言ったら割と大きい地雷を踏み抜いたらしく、瞬間、何処からともなく竹が先端の尖った槍の状態で俺へと何本も飛んできた。後ろへと避けて難を逃れるが、俺がいた場所には様々な方向から刺さっている竹達があった。避けてなかったら串刺しである。

 

「じょ、冗談だよ冗談」

 

「次はないわ。覚えてなさい。いいこと?覚えときなさい。殆どの奴等はソイツに例えられるのが嫌いだから」

 

ふんっ、と鼻を鳴らす輝夜。名前は覚えてないが、神様達は食べ物の神様に例えるのが嫌いなようだ。どんだけ嫌われてるんだよソイツ。それか、生理的に無理とかいうアレなのかもしれない。

 

「言っとくけど、ソレとも一緒にしないでよ」

 

そう言い、輝夜が指さしたのは先程と変わらず俺のことを見ている鹿だ。

 

「因みに違いは?」

 

「んー。理性があるかないかとかそんなもんね。もうちょっと明確な区分はあるけどね。まぁ、簡単に言えば、人間と猿って、分類同じだけど違うでしょ?それと一緒。ま、私達も私達で動物としての姿を持っているのだけれど」

 

「なるほど」

 

俺は鹿の顔へと手をかかげる。瞬間、鹿は炎に包まれる。

 

『ギャアァァァァァァッッッ!!!!!!!』

 

すると、何処からか得体の知れない叫び声が聞こえてくる。

 

「うわ、『概念』の一部ごと焼きやがった。どうなってんのよ。そこに手を出すって、一部の神にしかできないわよ」

 

「いや、いい加減しつこいからつい」

 

「えぇ………」

 

ふと、俺は自分の手を見る。

 

「??どうしたのよ?」

 

「いや。なんでもない」

 

俺の中で、なにかが反発するようなものを感じたが、気の所為だと思いたい。なんか、暴発しそう。

 

「…………成る程、それすら忘れているのか」

 

「いや、あの。その意味深発言やめません?」

 

 

 

 

〜?????〜

 

「………………釣れない」

 

小舟の上、青年は頬杖をついて海の上に垂れている釣り竿の糸を見て、ため息をこぼす。

 

「餌が悪かったのか?」

 

青年が釣り糸を上へと上げようとした瞬間、下に引かれる感触を感じた。それに青年は立ち上がると、そのまま釣り竿を上へと引き上げる。

 

しかし、途中で下へと引っ張る力を感じなくなり、そのまま青年の目の前に太陽に照らされた銀色が目に映る。

 

「…………バレた」

 

青年は、今日もだめだな。と、諦めたようにため息を吐くと、小舟を止める為に下げていた小さめの錨を引き上げ、船を岸の方へと進めて行く。

 

「今回は行けると思ったのになぁ………」

 

青年は普段の漁を終えると、必ず海へと出て釣りの研究をしていた。やれ、どの餌ならかかりやすいか。やれ、魚が餌を食ったときもっと気づきやすい仕組みはないか。

 

その研究の殆どは成功しないものであり、釣果はボウズばかりだ。それ故、近所の子供達からは釣りから帰れば馬鹿にされる。

 

しかし、青年はそんなことを気にすることなく、次は何を試すかで頭が一杯だった。

 

「次は海月でも試してみるか」

 

いや、そうはならんやろ。

 

 

 

 

〜?????〜

 

 

「おぎゃあ!おぎゃあ!」

 

とある老夫婦の家では、珍妙な事件が起こっていた。なんと、桃から子供が出てきたのだ。

 

「も、桃から子供とは」

 

ことの発端は、川で洗濯をしていたお婆さんがふと川の上流から大きな桃が流れてくるのが見たのが始まりだった。あまりの珍妙な光景に大きな桃をお婆さんは川から拾い上げてみた。その時、ずっしりとした重さから熟し、食べ頃だと感じたお婆さんは、お爺さんと共に食べようと、洗濯物と一緒に持って帰ってきたのだ。

 

「ど、どうしましょう」

 

帰ってきたお爺さんが、切り分けんと桃に刃を当てた瞬間、綺麗に真ん中から最初から切れていたかのように真ん中から割れ、桃の中には、男の子の赤ん坊がいた。

 

お婆さんは困ったように赤子を抱き上げる。お婆さんはもう乳の出るような歳ではない、育てるのならば、近所の家の者から乳を分けてもらう必要がある。

 

「育てるしかなかろう」

 

お爺さんは赤子を抱き上げる。老夫婦は、子に恵まれなかった。そのことは、夫婦の絆に罅を起こすようなことではなかった。しかし、子供が欲しかったと言われれば、二人とも是と答えるであろう。

 

誰の子かも分からぬ、桃から生まれたのだ物の怪の類いかもしれぬ。しかし、ただの赤ん坊にしか見えないこの男の子を捨てるという選択肢は老夫婦にはなかった。

 

「桃太郎。桃から生まれた、桃太郎。今日から君は、儂達の息子だ」

 

この日、とある老夫婦に初めての我が子が誕生した。

 

 

 

 

〜???????〜

 

 

 

「……………………」

 

大きな城のような風貌の宮殿の一つの部屋にて、少女は祈りを捧げる。

 

部屋に備え付けられている窓には何処までも広がる青い青い景色。その窓の横を時折、魚が通る。

 

「…………!お戻りになられたのですね」

 

すると、少女は何かを感じたのか、一筋の涙を流し、嬉しそうに微笑む。その様子は神秘的であり、南極にある組織の技術局特別名誉顧問が入れば、筆を手にしている程だ。

 

少女は立ち上がると、部屋の外へと出る。

 

「皆のもの!」

 

少女が宮殿内にいる彼女の部下であろう者達が彼女の前へと馳せ参じる。そして、彼女の前で片膝をつく。

 

「神がお戻りになられました。私はこれより神をお迎えに参ります。その間の留守を頼みます」

 

少女のその言葉に彼女の部下達はザワザワとしだす。それを気に留めず、少女はそう言い残すと、宮殿の外へと向かう。呼び止める部下の声を無視し、宮殿の外へと出た彼女の姿は亀へと姿を変え、己が神の元へと向かう。

 

「あ、あの海月美味しそう」

 

しかし、道草は食べるようだ。

 

 

 

 

〜??????〜

 

 

「ふふ、ふふふ、フフフフフフフフフ」

 

女は笑う。狂うように笑う。

 

「まったく、酷い方ですわ。私に顔も出さずに仕事に戻ろうというのですか?」

 

どこかの嘘を嫌う蛇のような雰囲気を醸し出す女。女のいる場所は暗くかすかに外の光が女に差し込んでした。

 

『GURUUUUUU』

 

すると、窓の外から人の声とは思えない声が聞こえてくる。それに気付いた女はゆっくり立ち上がり、窓を開ける。

 

そこには、八つの首を持つ大きな蛇の怪物がいた。

 

「どうしましたか、大蛇?お腹でも空いたのでしょうか」

 

女が手を叩く。瞬間、怪物の周りに大量の稲が生える。そして、外に置いてある八つの壺へと入ると、白い白濁とした液体へと変わる。

 

すると、怪物は嬉しそうにそれぞれの壺の顔を突っ込み、ガブガブと飲みだす。

 

「ええ。理解していますわ。良い妻というのは、夫の帰りを待つものです」

 

女はそんな怪物を見て、なにを納得したのか唐突にそんな事を言い出す。

 

「しかし、そのクソ蛇の眷属に関しては了承いたしかねますわ」

 

どうやら、納得していないようだった。

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