ONE PIECE世界を旅する一般クソザコTSうっかり幼女商人 作:褐色幼女万歳
「ルンだった~たらった~」
調子っぱずれな歌を歌いながら
なんでボクがこの位置にいるのかというと少々ナミさんのアレでお金を消費しすぎたので稼ぎに行くところなんだ。2日前に鉱山で有名な島にいったボクはそこでしこたま石炭や油などを買い込んだ。これは冬島なんかの暖房器具の燃料になるので冬島界隈ではかなり需要がある。つまり!持っていけば結構な高値で売れる!
なのでここら辺の冬島をかたっぱしから回ってるボクである。もうすでに結構儲けたよ!だからボクはこんなにもご機嫌なんだ~。それで、折角近くまで来てるからドラム王国……今は国王がいないから元ドラム王国か。無名の国に行こうと思ってるの!
多分もうチョッパーは麦わらの一味に加わってるだろうし、ワポルもぶっ飛ばされた後だと思う!つまり国の復興のためには資源が必要!そこでボクが颯爽登場して必要なものを売りさばくって寸法さ!そしてあわよくば国の御用商人になれればバンザイ!あとドクトリーヌことDr.くれはさんともお話してみたいな!夢が広がるよぉ!一応ドラム王国の村の方には顔を出したことがあるし、大丈夫!最悪ワポルがいたら逃げればいいし!
「医者~~~~~!!!!」
「あれ?なんか聞こえた?」
ゆっくりと進む
「あれっ!?ゴーイングメリー号!?」
高度を下げたボクの目に飛び込んできたのは紛れもなく羊のような船首をした見覚えのある船、ゴーイングメリー号だった。それはつまり、麦わらの一味と再会したってことだ!わー!なんだか新鮮で久しぶりな気分!あれ?医者って叫んでて、この海域にいるってことはナミさんが熱を出してる時か!そうか!
「おい!あの金色の空飛ぶ船って……!」
「あ~~~~!バラティエの時のやつ!名前なんだっけ!?」
「あのリトルレディか。随分辺鄙なところで会うもんだな」
あ!そう言えばボク、麦わらの一味とは自己紹介しないで別れたんだっけ!甲板に出て来た皆を見るとみんな変わりないようでなにより!ゾロさんも刀が3本になってるね!ボクは
「はろー!お久しぶり!自己紹介してなかったと思うからするね!ボクはウル!商人さ!何かお困りならベリーと引き換えに力になるよっ!」
もこもこのガウンを着こんだボクの自己紹介を聞いた麦わらの一味は取って返したように異口同音の言葉を返してきた。
「「「「ナミ(さん)を助けてくれ!!!!」」」」
「……説明頂戴?」
「えーと、ナミさんが高熱を出して大変だから医者を出せってお話でいいのかな?いくらボクの宝物庫にもお医者さんは入ってないなあ……」
「いえ、お医者様でなくてもいいんです。薬を取り扱ってたりはしますか?」
「薬自体はいくつかあるけどデタラメに処方したら悪化しちゃうかもよ?」
「おい。ウルだったな、変な誤魔化し方はよせ。お前……医者じゃなくても医術は知ってるんだろ。俺の傷、縫って治療したのはお前だって聞いた」
「うん、そうだよ?サービスでやってあげたけど、気に入らなかったのかな?」
「いや、感謝はしてる……頼む、ナミを診てやってくれ」
青い髪の美人さん、多分ビビさんとゾロさんがルフィさんがボクに必死で説明したことを理解しようと努力してたボクに対して核心を突く発言をしてくる。うーん、今回はサービスの対象外なんだよね。この間はボクが自分からまきこまれに行ったから自分のケツを自分でもつためにあれこれやったけど今回は商談だ、譲れないかな。
「えーっとね?
「……金か」
「そゆこと!今回ボクは君たちのために何か動いてあげる理由がないからね!この間だってサービス過剰だったんだもん!ごめんね?ここら辺なあなあにしちゃうとずるずる続くからさ」
サービスするのはボクに非があるときと初回だけ。その場のノリもあるけどね!これは誰にだって徹底してることだ、例外はない。大将だろうが、海賊だろうが何だろうが……商人と顧客の立場で対価を払わず何かをしてもらおうだなんてボクは許さない。
「な~、そんなこと言う前に診てやってくれよ。俺たち友達だろ?」
「うん!いいよ!」
ずこーっ!!とその場にいたルフィさん以外の人たちがずっこけた。まあ実際いつ友達になったのかは分かんないけど、ルフィさんがボクの事を友達だって言ってくれるなら友達なんだろう。そんで、これで理由ができた。友達のお願いなんだから、聞いてあげるのが人情だよね!いや~よかった!助ける理由探してたところだからボクのポリシー曲げずに済んだよ!
「お、お前……変わったやつだな……」
「よく言われるよ。長っ鼻さん、修理頑張ってね~。木材は取り扱いあるけどそっちは有料だから!で、ナミさんはどこ?」
「こっちについてきてください」
ビビさんに言われるがままボクとしては初体験となるメリー号の船室の中に入る。その一室で真っ赤な顔をしたナミさんが布団にくるまって苦しそうに呻いていた。一目見てわかる、託したブローチの守護の魔力が効いてない。やっぱりというか何というか……軽い神秘じゃ貫通する病気って何さ?本当にこれ原作通りの病気か?不安になってきたぞ。
「あ、あんた……は……」
「はい、喋らない!体温測って頂戴な……相当無理したでしょ。熱出た状態で動かしたね?」
「……ええ」
ナミさんがボクをみて目を開いて何事かを言おうとしたけどぺちんと口を手で押さえて黙らせて体温計を脇に差し込む。男たちは蹴っ飛ばして出てって貰ってさー診察だ!ボクの医術は海軍の軍医さんに仕込んでもらったもので外傷の応急処置が主なんだけどそれでも麦わらの一味よりはましなはずだ。
熱は高い、40度超えてるし全身に痛みがあるみたい。はっきり言うけどボクの宝物で強引に治せないレベルの重症だ。原因が原作と同じケスチア熱かどうかが不明な以上適当な薬を使えば副作用でえらいことになる。
原因を断たない限りエリクサーなんかで強引に治しても再発する、それじゃ意味ない。ブローチの神秘を突破して感染する病気だし生半可な薬じゃ効かないだろう。神秘が高い薬を使えば人から外れる可能性がある以上その選択肢は取れない。
進路的にはこのまま元ドラム王国に行けるはずだし、そこでやっぱりDr.くれはに診てもらうしかないだろう。だから今ボクがすることは対症療法しかない、強い解熱剤で高すぎる熱を冷まし、痛み止めで体の痛みを止める。そして、体力回復の礼装の足環をナミさんにつける。
「うん、ボクの手には負えないねこの病気。進路まっすぐとって、全速で進んでって。その先に島があるから」
「はい!ありがとうございます……助かりました」
「まだ助かってないよ?ボクができることはしたけど、ボクはあくまで商人だよ。信用しすぎない、それよりも薬の一つも置いてないのこの船?」
「あの……バカどもは、風邪ひかないのよ……」
即効性の解熱剤と痛み止めのおかげで随分と楽になったらしいナミさんが寝たままボソッと言ってくる。まあ、ルフィさんが病気で寝込むっていうのはちょっと想像しづらいかなあ……呼吸もずいぶん楽になったみたいで規則的になったし、顔の赤みもましになった。それでも高熱だけどね。
「え~っと、名前聞いてもいい?」
「あ!ごめんなさい!ビビって言います」
「ビビさん、コックさんに生姜とネギを利かせたおじや作る様にお願いしてきてもらえないかな?今なら多分食べられると思う」
「はい!いってきます!」
そう言ってドタバタとビビさんは出ていった。残されたのは何かないかとがさごそ
「おなかすいた?」
「……ねえ、何で助けてくれたの?アーロンの時も、今も」
「アーロンの時はボクのせいだし、今はルフィさんがボクの事を友達って言ってくれたから。それに……あなたの事、ボク嫌いじゃないよ?損得勘定抜きにして生きて欲しいって思うよ」
原作キャラだから、じゃない。彼女の優しさをボクはこの目で見た。自分の大切なポリシーを曲げてまで村の人たちを救おうとする彼女の優しさをボクは直接聞いたんだ。その精神は、人として好ましい。助けたいと思うのは誰だってそう思うだろう。ボクがどうにかして彼女を救う理由を探していたのも、彼女のそういうところを好ましいって思ってたからじゃないかなあ。
「……あたしね、あんたのことよくわかんない。盗んだ泥棒相手に2000万ベリーぽんって渡すし、予言じみた賭けをするし。商人っていうわりに、損得で動かないし」
「そうかなあ?ボクは単純だよ。やりたいようにやってる、それだけ」
「……ふふっ、うちの船長みたいね」
「うわ~~~~~っ!?!?落ちちゃった助けて!!!」
「ほんと、ルフィみたいね」
「だ、だいじょうぶ!?」
「かわい~パンツ履いてるじゃないの。し、ま、し、ま♡」
「う、うるさ~~い!!!」
そういうのは男に見られてやるイベントなんであって女の人に見られてもしょうがないでしょ!かといってボクが見られたいわけじゃないけど!あれ?そういうサービスシーンってビビさんとかそれこそナミさんとか担当じゃないの?別にボクは男物の下着でもいいんだけど、おつるさんに叱られたので気を遣うようにしてる。
でも、ボクを弄る元気が出てきたのは良かったかな。島についたら一瞬だよ、ひとっ飛び、
「へ~、アラバスタに行くんだ!でも今アラバスタって大変なんじゃないの?内乱とかなんとかあるって聞いたよ?」
「ええ、それでも私はアラバスタに戻らないとダメなの」
「訳アリとみた!んーと、ちょうどボクもこの先の島の後アラバスタに行こうって思ってたんだ!乗せていってもらってもいいかな?勿論ただとは言わないよ?」
「え、ええ。でもいいの?時間かかると思うけど……」
「うん、大丈夫!まあ最悪
ナミさんの熱がある程度引いて食欲が出てきたところでサンジさんお手製のおじやが届いた。ので、ボクはスプーンで一口掬ってふーふーしたあとナミさんにあーんをしてみるが、自分で食べられるわよとスプーンをとられてしまったのでビビさんとちょっと雑談してる。
「いいえ、私が無事にアラバスタにつかないとダメなんです。アラバスタについて、私が死んでしまったらすべてが台無しになっちゃう」
「そっかー。何かわかんないけど頑張ってね!ボクにできることがあれば協力するよ?勿論ベリーはもらうけど!」
「ふふっ、お気持ちだけもらっておくわね」
実際この時期のアラバスタは危険だから、たとえ
「くぇ~」
「カルーだっけ?君もかわいいねえ、もふもふだあ」
ボクはもふりとビビさんのお供である超カルガモのカルーの羽毛に埋もれた。もふりもふりとすごく柔らかい感触がボクを包み込む。カルーはボクのことを気に入ってくれたのかくちばしでボクの身づくろいをしてくれてる。はぅあ~、動物は素晴らしいなあ……そう思ってるといつの間にかビビさんがボクの頭を撫でていた。
「なぁに?」
「あっ!ごめんなさい!なんか、つい手が動いちゃって……」
「なるほど、ボクの魅惑の銀髪に魅了されたと」
「……うーん、ちょっと違うかな?」
……よくわかんないや。まあそれはそれでヨシ!カルー!もう一度もふらせて!とボクはカルーの羽毛に沈んでいった。ボクを見るナミさんとビビさんの視線はどうしようもない子供を見るものだったけど、このもふもふの前では抗えない!最高だぁ……
暫くはルフィたちと一緒に行動します。よくわからん病気をよくわからん薬で治療するのって怖くないかな?自分にやるならともかく他人に。
あと個人的に幼女と動物の絡みはジャスティス、異論は認めない。そんなわけでまた明日お会いしましょう!
感想評価よろしくお願いいたします。