ONE PIECE世界を旅する一般クソザコTSうっかり幼女商人 作:褐色幼女万歳
「ねえウル、俺との約束はなんだっけ?」
「メリー号でお留守番することです……」
「だよね?で、何でウルはここにいるの?」
「治ったから飛び出してきた!」
「なんで治ってるんだよ!」
「理不尽な!」
はろーえぶりわん、ボクウル。今ボクはアルバーナの宮殿にてチョッパー先生の診察を受けております。あとめっちゃお説教されてます。ごめんて、でも治ったのは本当だから!宝具ぱぅわ~は偉大なのだ!そういえばボン・クレーさんはメリー号見つけられたのかな?彼ともう一人には見つけられるようにしてはあるけど……
まあ両手に火傷したのはばれなかったからいいや!1日降り続いた癒しの雨は今は普通の雨に変わり、それでもアラバスタを潤している。というか今アラバスタでは王女の奇跡とか言われて絶賛噂の的なんだよね!ごめんねビビさん、けど戦争を止めた王女だし箔が付いたと思ってね。
いや~しかし松葉杖にギプスがない生活がこんなにも楽だなんて!内臓も変な風に治らず正常みたいだし、これでご飯も食べれるのだ!はいはい、とナミさんが割って入ってボクを持ち上げて自分の膝の上に乗せてくれた。え……?いくらボクが軽いとはいえナミさんが持ち上げられるレベルまで軽いのボク……?なんかちょっとショック……。
「そうね、チョッパーの言う通りだけど……また、助けられちゃったわ。ありがとうね、ウル」
「どういたしまして!正直間に合ってよかったよ。治すために寝て起きたらとんでもないことになってたからあわてて飛び出てきちゃった」
「でも本当に無理しちゃだめよ?あなたが死んじゃったら私は悲しいわ。チョッパーもそうでしょ?」
「お、おう!当たり前だ!ルフィだって、ゾロだって、サンジにウソップも、ウルが死んだら悲しいに決まってるぞ!」
「ルフィさんと言えば、早く目覚めないかな。お腹の音が凄いから心配になってくるよ」
アルバーナの決戦からもう1日経っている。手当で大忙しだったチョッパー先生も落ち着いてこうやって調合しながらボクにお説教できる程度には余裕が生まれて来てるのだ。あ~、お風呂はいりたーい。今まで傷に障るからって身体を拭くくらいしかできなかったから湯船に浸かりたいんだよね。お腹の傷も抜糸できたし余裕があったらお風呂お願いできないかなあ。
ルフィさんは原作と同じように眠り続けている。盛大にお腹の音を鳴らしながら、安眠妨害だけどなんかそれがルフィさんって感じするよね。あ、そういえばこの世界で初めて人前でエアを使ったな。極々低出力だったけどそれでもあの威力かぁ……ほんとに切り札だね。そういえば、とナミさんが思い出したかのように聞いてきた。
「ウル、アンタが砲弾を壊したのってどうやったの?あの赤黒いやつ」
「あ、これの事?これはね、凄い剣なんだよ~。ボクが持ってる武器の中で最高のもので、唯一ボクが本当の力を使えるものなんだ~」
「これ、ホントに剣なの?変わった形ね……」
「ふふ、そうかもね。でもこれは世界に剣っていう概念すらなかった時のものなの。世界に天地すらなかった時代に世界を切り分けて空と大地に分けたって言われてる代物だよ?」
「……スケールの大きい話ね。アンタの持ってる道具はどれも不思議だわ」
折角出したのだから暫く外の空気を吸わせてあげるべき、と考えてエアをだしたままにしてるボクである。ナミさんがいろいろ気になったみたいで壁に立てかけてあるエアを不思議そうな目で見ながらボクをかいぐりかいぐりと甘やかしてくれている。ナミさんって優しいね、ボクが怪我した時とか滅茶苦茶怖かったけど、普段は何故かとっても優しい。すっごい甘やかしてくれてなんか申し訳なくなるぞ。
「すっげ~~~、ウルどうやってそんなもん手に入れたんだ?」
「ん~~、ボクが手に入れたんじゃなくて悪魔の実を食べた時にはもう倉庫に入ってたの。多分前の実を食べた人が集めてたものが倉庫に残ってるんだよ」
「あんたが食べた実ってなんなの?」
「わかんない!図鑑には乗ってなかったから!」
ボクは一応能力者、という建前があるので悪魔の実を聞かれたらわかんないで通してる。ビビさんが入ってきてボクはまた歓迎の挨拶をするのだった。あ、そうだ!これ聞いておかないと!
「ねね、ビビさん!国王様に会わせてもらえないかな?」
「え、ええ。私が頼めば会えるとは思うけど……どうして?」
「うん、この国ってこれから復興しないといけないでしょ?この国から発つ前に必要なもの聞いて全部3割引きで提供しようかなって!木材に水、鉄にレンガ……およそ物と言えるものは何でもあるよ!」
「そっか、ウルちゃん商人だったものね。任せて、取り付けてくるから」
「やったぁ!ありがとうビビさん!」
よっし商談のチャンス!しかも相手は賢王コブラ!これはいい商談が出来そうだなあ。目的はこの国の王族とのパイプなので最大で5割引きまで勉強する予定だ。あ、でも定価で買うっていいそう。まあそうなったら突っぱねるけど。その分の金は国民に使ってくれ、ボクは復興したら稼がせてもらうから。
というか
「ねえナミさん、チョッパーさん。ボクここで船降りるからよろしくね」
「そう、分かったわ。また密航するんじゃないわよ?今度はゲンコツよゲンコツ」
「え~~~!?ウル行っちゃうのか!?」
「うん、ボク海賊じゃないもん。海軍の人たちにもそろそろドラム王国のことが伝わってるから怒られに行ってくるよ」
ボクの言葉を聞いたナミさんはボクの背後からボクをぎゅっと抱きしめて顎を頭に乗せてあっさりと別れを受け入れてくれた。チョッパーさんはなんだかんだ最もお世話になったしよく話してたんだけどそんな驚かなくてもいいじゃない。まあ居心地がよかったのは認めるけどさ。でも多分、伝わってるんだろうなあ主にくれはさんから海軍に、内臓ぶち抜かれて骨バッキバキに折った話を。あれなんかボクこれヤバいんじゃない?海軍に行きたくないなあ……。
「いやーーっ!!よく寝たぁ!!腹減ったメシ!あ、帽子どこだ!?」
「お、起きたねルフィさん」
「お、ウル!なんだお前ちゃんと立って歩けるようになったのか!よかったなぁ!」
「うん、ルフィさんとユバであった時からもう歩いてたと思うんだけど?」
「そうだっけ?」
「お肉しか見えてなかったんだね……」
昨日のやり取りからはや2日、ルフィさんが目を覚ました。もう寝てるのにお腹の音鳴りっぱなしでうるさいぐらいだったけど起きてもうるさかった。そしてルフィさんの目にはボクがどう見えてるのかも気になる。ちなみにボクは昨日みんなより一足先にコブラ王に謁見できた。そこで取り決めた大量の木材やら何やらの物資を買い付けてもらって、王宮の倉庫をパンパンにしてやったぜ!今後の取引の話も確約されてホックホクである。
3日も寝てるなんて寝坊助さんだなあ……と思ったけど毒を受けて血を流しながら殴り合ったんだから逆にそんくらいで済んでよかったのかな?手品みたいに持ってこられた果物を一息に食べちゃったルフィさん、すごい。ボクだったら何日もかけて食べる量を一瞬だ。
そして待ちきれないルフィさんが一目散に夕食の用意ができた会場に飛び込んで、夕食会という名の宴会が始まった。ああ、久しぶりにご飯を食べられる!固形物が恋しかったんだよね~。そんなわけでお皿に盛りつけられた美味しそうなソースがかかったお魚にフォークを刺す……ところでルフィさんに持ってかれちゃった。しょうがない、ならこの分厚いステーキ……これも持ってかれちゃった。ふえぇぇん!ボクの保持力じゃあルフィさんからご飯を守れないよぉ!
「ルフィ!あんたウルの所からご飯取ってかないの!半泣きじゃない!」
「んんんん!うんんんっ!」
「飲み込んで喋れ!」
目の前からご飯が消えていって久しぶりのご飯をお預け状態で涙目であわあわしてたらナミさんがルフィさんに思いっきりゲンコツを入れて叱ってくれた。ボクはそれでようやっとご飯にありつけた。美味しい!久しぶりの固形物、ちょっと舌が慣れないのか味が濃く感じるけどそれでも最高においしい!香辛料多くて不思議な味だなあ。
同席しているコブラ王もペルさんもチャカさんもはじめはあまりに騒々しい麦わらの一味の宴会に度肝を抜かれていたみたいだけど、だんだんと耐え切れなくなって大笑いしだした。お肉で口がいっぱいになっちゃったボクは噴きださないように必死に耐えてる。いいな、にぎやかで!どんちゃん騒ぎはルフィさんがお腹いっぱいになるまで続き、みんなが落ち着いたところで何と大浴場を使えるように取り計らってくれたらしく、ボクも久しぶりのお風呂に舞い上がってる!
「すっごーい!お風呂広い!」
「ね、ホントいいお風呂じゃない」
「普段は雨季にしか使わないけど今日は特別。入りましょ」
「そうね、ウルあんた溺れるでしょ?体洗ってあげるからタオル外しなさい」
「は~い」
ごめんなさい皆さん、ボクはいまアラバスタ王国の大浴場の女湯にナミさんとビビさんと一緒に来ています。ナミさんもビビさんもお肌真っ白だよね。ボクは褐色なんだけどさ、小麦色だぜイェーイ。煮卵みたいってルフィさんが言ってちょっと悲しくなったのは内緒だ。
ナミさんの指示に従ってタオルを外す。真っ赤な令呪と右腹の縫い痕がこんにちわしたらナミさんたちはなんか痛々しいものを見る顔してるや。お腹の傷はおっきいけれど別にこんくらいなんてことないよ。令呪も気に入ってるし!個人でデザインが変わる令呪だけどボクのはナイスデザインだと思ってる!
「ねえ、あんたのその刺青ってさ……」
「あ、これ?かっこいいでしょ!物心ついた時から入ってるからね、多分お父さんかお母さんが入れたんじゃない?ボク両親いないから分かんないけどさ!」
自分で入れたというには少々ファンキーすぎると我ながら思ってるのでいつも通りの誤魔化しである。好きなんだけどね、令呪。でも今のところファッションにしかなってないんだよね!そんな感じでナミさんにボクは全身洗われて最近ちょっと伸びてきた銀髪もびしょびしょになった。
「じゃあボクはビビさんの背中流してあげる!」
「ふふ、じゃあお願いしようかな」
そんな感じでビビさんやナミさんの背中を流しているとなんか視線を感じる。あ、そういえば男子総勢で女子風呂を覗くイベントがあったんだっけ、コブラ王も、ペルさんもチャカさんも何やってんだか。視線がする方へ顔を向けると男性陣勢ぞろいでボクらを覗いていた。真っ裸だったボクはビビさんに慌ててタオルを巻かれた後に手で目を覆われてしまう。んー、ボクはまあ中身も見た目もこんなんだし見ても嬉しくないだろうけど……気分良くないなあ。
「センゴクさんに言いつけてやろうかな」
「お父様まで……」
親子の信頼に決定的な罅が入る音を聞いた気がするがそれはまあ親子間で何とかしてもらうとしてナミさん必殺の幸せパンチ(料金15万ベリー)により男性陣は噴きだしたり鼻血だしたりとノックアウトされて、そのまま男湯へ転落していった。ナミさんの取り立ては怖いだろなあ。
「あ、そうです。ボクお風呂入ったらお暇しますね」
「え!?もう行くの!?」
「はい。ちょうど海軍のお船が来てるので、それに相乗りする形でマリンフォードに戻ろうかと。あ、ナミさん。多分、というか間違いなく囲まれるので出港するときは注意してくださいね。あと、サンジさんに鍵は今度会った時に返してくださいとでも伝えてください」
「あんたの方で包囲に穴開けたりできないかしら、なーんて」
「有料でーす」
「できない、とは言わないんだね」
やりたくはないけどね~それに至っては誤魔化せない犯罪行為だし。まあ幻惑の宝具で混乱させればいけるかな、とは思うけどメリー号には置き土産を置いてきてるから許して欲しいな。食料と予備の木材と大工道具!鉄の槍を受けるだろうから頑張って直して欲しい。
昨日からボクの電伝虫が鳴りっぱなしなので早いところ海軍と合流しないとマジで将官クラスが来かねない。多分ボクまだ大怪我してるって思われてるだろうし。だから一足先に失礼しよう。ボクはナミさんとビビさんにまとめて抱き着いて別れを告げる。短い間だったけど楽しかった!今度は戦わない場所で会いたいな!もう痛いのは嫌だし!またね!麦わらの一味!アラバスタ!
二人に見送られてボクは大浴場を後にし、何時もの真っ白ワンピースに着替えて車に乗り込んでアルバーナを後にした。
そんなこんなで車を走らせること半日、海軍が停泊している港にやってきたボクは哨戒に出ていた顔見知りの海兵に捕まって捕獲されたエイリアンのような感じで指揮をとってる人の所に空輸されたわけである。ボクが歩いてるのを見た瞬間の海兵さんの顔が3度見した後真っ青になったから何事かと思ったよ。やっぱり僕の怪我の具合は知らされてたようでまず行ったのは医務室であった、まあほぼほぼ治ってるんだけど、というわけで
「ヒナさ~~ん、檻から出してよ~」
「だめ。ドラムに行った将官からの連絡でヒナ心臓止まるかと思った。マリンフォードまではこれで行く、ヒナ心配」
「もう治ってるじゃ~~ん!」
「治ってても待ってるものがある」
「お説教はもういっぱいだよ~~」
海軍本部大佐、黒檻のヒナことヒナさんのオリオリの実の能力でヒナさんの背中に括りつけられたおんぶ状態で抗議してみるがヒナさんは一向に能力を解除してくれない。ぐすん。ただでさえこの後お説教もあるんだろうからこの状態だけでもといて欲しいなって。あとできればクロコダイルさんと話させて欲しいなって。
お待たせしました。これにて麦わらの一味同行編終了です。次回からはオリジナルですかね。
感想くれると筆が早まるのでよろしくお願いします