ONE PIECE世界を旅する一般クソザコTSうっかり幼女商人   作:褐色幼女万歳

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本日の行先 マリージョア

 「ヒナさ~~ん、いい加減降ろしてよ~。トイレ以外降りられなくてボク退屈だよ~」

 

 「じゃ、ヒナと話そう。それに上から絶対逃がすなって命令されてるからだめ」

 

 「なんでそんなにボクの捕獲に本気出してるの~~」

 

 ぷかぷか、と海の上の軍艦の上でヒナさんに背負われたボクが文句をぶー垂れているとヒナさんからはダメとの返事が。隣でクロコダイルさん護送してるスモーカーさんとたしぎさんの軍艦に行きたいのにヒナさんが自由にしてくれない。トイレ行くとき以外、寝るときもお風呂もずっと一緒。お腹の傷跡見られたし、ありのまま海軍に伝わっちゃう!それは困るよぉ!

 

 「あのね、ヒナさん。約束するから降ろして?ちゃんと海軍本部まで一緒に行くから」

 

 「ダメ、ヒナ信用できない。ドラム王国で病院から逃げたの知ってる。そこの医者カンカンだったって」

 

 「うへぇ……」

 

 信用がない、これはひどい。こんなおんぶされた赤ちゃんみたいな恰好は恥の上塗りだよぉ!あ!スモーカーさん見えた!助けて!ほら!へるぷみー!見ないふりしないで!たしぎさんは微笑ましそうにしてないでボクを助けて!ま、まあ麦わらの一味は無事に逃げれて良かったけどその代償がこれだと思えばまあ……。

 

 というかヒナさん能力使いっぱなしで疲れないの?疲れないんだ、そっかー。体力あるなあ羨ましい。そういえばクロコダイルさんが捕まったから七武海の席が一つ空くんだよね。それを手にするのがエースさんを倒した黒ひげのあん畜生なんだけど……バナロ島行くの間に合わなくね!?だってもう天翔る王の御座(ヴィマーナ)完全にぶっ壊れて直るの一か月は先だし!うおおおまずいぞ!?インペルダウンまで行っちゃったらエースさんを救える可能性が低くなる!

 

 「……ねえヒナさん、七武海の空席ってどうなるの?」

 

 「それは今から決める。マリージョアで、ウルも呼ばれてる。ヒナ困惑」

 

 「え?ボク?なんで!?マリージョアって天竜人の巣窟じゃん!行きたくない!奴隷にされちゃう!」

 

 「だめ、五老星直々のお呼び出し、次の席を多分ウルで埋める気なんだとおもう」

 

 「ボクは商人であって海賊じゃないもん!」

 

 「そんなのは関係ない、君に政府側だっていう首輪をつけたいってことだよ。ドラム王国の時みたいなことをされたら困るから」

 

 流石に予想外過ぎるよ!王下七武海は海賊の制度だもん!ボクは今まで海賊行為なんか一回もしてないし、これからもする必要ないもん!なに!?どういうことなの?そもそもボク強くないし!分かってるでしょこんな風に手も足も出ないで拘束されてる時点で!誰だボクを七武海に推薦したバカ野郎は!見つけ出してエアで突っついてやるんだからな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……そんなこんなで何日かの航海をしてボクは天竜人の巣窟である聖地マリージョアにドナドナされた。迎えに来てくれたガープさんはボクの目が死んでることにたいそう驚いていたが事情を分かってるおかげか無言で優しく頭を撫でてくれるだけに留めてくれた。抵抗、したらほんとに罪人行きになりそうだからボクは大人しくガープさんについてセンゴクさんの所まで行く。

 

 「……きたか、ウル。ある程度の話はヒナ大佐から聞いているか?」

 

 「……ボクが王下七武海に推薦されたって。ねえ、ボク海賊じゃないよ?」

 

 「ああ、そうだ。だがお前は既に王下七武海にふさわしい実績を重ねている。海軍内での知名度と、海賊の捕縛数、身体能力に不安はあるが戦闘能力に支障はない、そうだろう」

 

 「冗談言わないでよセンゴクさん。ボクが弱いの知ってるでしょ」

 

 「そうだな、だが我々にすべてを見せていないのも知っている」

 

 そうしてセンゴクさんがボクの前に一枚の写真を置く、そこにはかなり望遠でぼやけてはいるが、ボクだとわかる人影が赤黒い嵐を放っている写真だった。エアを撃っているところだ、誰かに撮られてたのか、あんな乱戦のなかでよくもまあ……。センゴクさんが眉間の皴をもみほぐして、部下を下がらせる。残ってるのはボクとガープさんとセンゴクさんだけ。

 

 「もう隠さずに言おう、それを撮ったのはサイファーポールだ。そこから五老星に情報が渡り、天竜人に君の存在が公になった。つまり、君を奴隷にしたいと天竜人が現在押し寄せてきている」

 

 「そうですか、それがボクが七武海に入るのと何の関係が?」

 

 「()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。それが五老星の要求だ。君自身の強さはさほど問題ではない、あの赤黒い嵐を五老星は自由に使いたいのだ。故に君に、首輪をつける。わしたちが反対することを分かって奴隷化という交換条件をだしてな」

 

 「そういうことか~。七武海になったらどうなるの?軟禁?」

 

 「政府の招集に必ず応じること以外は自由だ。何も変わらない」

 

 なるほどね、なるほどね~……困ったな、どうするべきか。布陣的にまず逃げるのは無理だし逃げたら奴隷ルートが解放される。かといって七武海になってもバスターコールの代わりにエアを撃って大量に人を殺さなきゃならなくなる。ナニコレどっちも地獄か?そこでどうしよっかと視線を下げた時に、センゴクさんの手がかなりの力で握られてるのに気づいた。この人も、板挟みになって大変だね。

 

 「まだ推薦なだけなんだよね?会議はどうなるの?出来レース?」

 

 「そういうことだ。はっきり言うが、奴隷になりたくなければ拒否権はない」

 

 「そっか~」

 

 今回ばっかりはやりすぎちゃったね。予想より早くそう言ったお達しがきたよ。まあ、結局はボクがやったことのつけが回ってきただけだし、それならそれでしょうがない、か。夢からは遠ざかるけど叶えられなくなったわけじゃないし、今後こそこそせずに行動できると分かったのならそれでいい。五老星の真意は分からないけどね。

 

 「じゃ、やろうかな七武海。上納金って略奪からだよね?ボクの場合はどうなるの?」

 

 「そうだな……そこら辺の取り決めは会議で行うとしよう。七武海も集まってる頃だろう」

 

 「どーせくまさんだけでしょ」

 

 「いや、モリア以外、全員来ている」

 

 うっそ、冗談でしょ。というかボクと面識がある人が全員来てるなんて。原作だとミホークさん、くまさん、ドフラミンゴさんだけだったはず。それが、ジンベエさんにハンコックさんまで来てるだって?ここもまた予想外だ。とりあえずはなんで来たんだろう、あれ、もう予想がつかない。ボクのおつむじゃオーバーヒートしてるわ。

 

 「……なんで?」

 

 「君の存在は、それだけ重いということだ。どの勢力も君が欲しい、七武海もこれ以上政府側に君が引き込まれるのは阻止しようとするだろう」

 

 「センゴクさんはどうするの?」

 

 「私は政府の人間だ……だが、君の安全を第一にしたい。君が死ぬということを私は避けたい……ドラム王国の話は聞いた」

 

 「……サカズキさん怒ってたでしょ」

 

 「全員だ。全員、君が海軍ではなく海賊を頼ったことに怒ってる。いろいろあったのだろう、連絡をくれても間に合ったとはいわん。その場の戦力でどうにかしようとしたのも間違っていない。だが……君を心配する者の一人としては、連絡が欲しかったよ。無事で、よかった」

 

 「っ……!ごめん、なさいっ……!」

 

 それだけ言って、センゴクさんはボクをそっと抱きしめた。ボクもセンゴクさんの優しさに触れ思わず泣きながら謝った。友達だからと言われて舞い上がっていた。ボクをこんなに心配してくれる人がいたのに蔑ろにして独りよがりで好き勝手してた、ごめんなさい。大泣きするボクをセンゴクさんとガープさんは背中を撫でて落ち着かせてくれた。

 

 

 

 

 「では、これより元七武海サー・クロコダイルの席を埋める新しい七武海として、このウルを海軍は認めることにする。何か意見は」

 

 「反対じゃ」

 

 「わらわも、反対じゃ。ウルでなくてもいいではないか」

 

 「フフフフ!俺は賛成だぜ。そんななりで七武海とは面白れぇじゃねえか」

 

 「……」

 

 「中立としておく」

 

 「海賊諸君、あえて言うが反対は認められていない。察してくれたまえ」

 

 そうして始まった七武海決定の会議、センゴクさんの決定に関しての意見はジンベエさんとハンコックさんが反対、ドフラミンゴさんが賛成、くまさんとミホークさんが中立と言ったところだろうか。そしてセンゴクさんの決定事項である、と言ったところでハンコックさんとジンベエさんの歯がギリ、と鳴った。これは察したんだと思う、ボクがこれを断れば即座に天竜人の奴隷となることを。

 

 天竜人関係である、といったことを察したドフラミンゴさんはフフフフ!と大声で笑っている。これは完全に面白がってるな~?ボクの事を毎回マリオネットの玩具にしてる時と同じ声だ。

 

 「そこまでして……この子供を保持したいか、海軍」

 

 「どう受け取ってもらっても構わん。海賊に嫌われようが海軍としてはそれでいい」

 

 「気に入らない話じゃ。人の自由を奪い強制する、わらわがするのはいいが、されるのを見るのは我慢ならぬ」

 

 くまさんの言葉にセンゴクさんは素知らぬ顔で返し、ハンコックさんは文字通り吐き捨てるような顔でわがままを言っている。ボクとしてももう決まったことだし、しょうがないと割り切るしかない。海軍の招集がどういうものかと考えればアレだけど……比較的自由を保障されてるから。

 

 「おっと……少しお待ちになって頂いても?」

 

 「……あんたは……ラフィットだね?西の海の元保安官、国を追い出された男がここに何の用だい?」

 

 「ええ、少々その七武海の選定に異議を挟みたくここに参上しました。そこの小さなお嬢さんよりも……ふさわしい男を推薦させていただきたく……」

 

 窓から現れたのは黒のハットにステッキを携えた慇懃無礼な男、ラフィットだ。多分、ボクよりも黒ひげの方が後継者にふさわしいとして自薦しに来たんだろう。ここは原作通りだけど、黒ひげはボクが弱いのを知ってる。だけど破壊力だけで見ればバスターコール並みの攻撃を一人で起こせるのは知らない。おつるさんやハンコックさんが不愉快そうに口を曲げるのを気にせず円卓にやってきたラフィット。正直こいつ嫌い、黒ひげが七武海に入るのはエースさんの身柄を確保したからだ。

 

 つまりボクが先に七武海についたらティーチは七武海に入ることが出来なくなる、つまりエースさんを倒しても意味がなくなる。慎重なティーチのことだからバナロ島で決闘する理由がない以上戦わず逃げるはずだ。結論から言えばボクにも七武海に入る理由がないわけじゃないってこと。

 

 「ふさわしい男ってティーチのことでしょ?白ひげさんの所で仲間殺しを失敗して追われてるんじゃないの?そんな奴がこの席にふさわしいって?」

 

 「っ……!どこでそれを……!」

 

 「アラバスタでティーチを追ってる白ひげさんの所の人に接触したからね。ごめんね、事情は大体知ってるんだ」

 

 「フフ!フフフフフ!なんだ、ただの雑魚がイキがってるだけか、こりゃ傑作だ!フフフフフ!」

 

 「白ひげさんの所には世話になったけぇのう。聞きたいことが出来たわい」

 

 因果逆転の宝具は壊れてた。そのうえで殺されたかどうかは分かんないけど反応を見る限り失敗したうえで悪魔の実だけ確保して逃げかえったって感じかな?まあとにかく、帰ってもらおう。それかここで捕まってく?ちょうどね、海軍の最高戦力も集まってるし。ジンベエさんは捕まえる気満々だし。

 

 「……っ!!日を、改めさせていただきましょう」

 

 「別に二度と来なくていいよ?」

 

 この場でティーチを七武海にすることが不可能だと判断したらしいラフィットは窓から飛び降りてどっかに行っちゃった。すぐに警報が鳴るが腐っても黒ひげ海賊団だし逃げちゃうかな?ボクの最後の言葉がツボに入ったドフラミンゴさんが笑いながらボクの頭をぽふぽふ叩いてる。身長縮みそうだからやめて欲しいなあ。

 

 「ちょっと見ない間に随分と強気になったじゃねえかウル!そんなにあの雑魚が嫌いか?フッフフフフ!」

 

 「白ひげさんの所にいた時ね、あの人が所属してる海賊団の船長、ボクの短剣盗もうとしたんだ!だからきらい!」

 

 「なんとみみっちい男じゃ……」

 

 ティーチをネタにして盛り上がる会議、結局会議はボクが七武海に入ることは決定したけどそれ以上のことは海軍に丸投げということで落ち着いた。そもそも個性の塊なのに会議させようとか正気か海軍?無理に決まってるでしょ。

 

 

 

 

 「ウル!話は聞いたぞ!そなたを傷つけたものは誰じゃ!わらわの物に傷をつけるとは許しておけぬ!」

 

 「あれ?ボクいつの間にハンコックさんの物になってるの?ジンベエさんわかる?」

 

 「わしに聞くな。じゃが、無事でよかったのう」

 

 「でも結構大きな傷跡残ったよ!ほらこれ!海賊だったらこれ勲章かなぁ?」

 

 会議が終わって解散ってなったらくまさんは帰っちゃった。ハンコックさんは終わった途端にボクに抱き着いて色々確かめてるけどボクいつの間にハンコックさんの所有物になってるんだろう?ハンコックさんがボクのほっぺで遊んでるのをほっといてお腹の勲章をワンピースをめくって見せたらつまんねえもん見せるなって怒られちゃった。ドフラミンゴさんに。そりゃボクには色気なんて欠片もないけどさー!

 

 「覇気を使えるヤツか、フッフフフフ!俺がいたら遊んでやったんだがな……ちょうどいい運動になりそうだ」

 

 「それ遠回しでボクが弱いって言ってるでしょ!弱いけど!覇気使えないけどさ!ボクも今日から七武海だぞ~!」

 

 「20年早ぇよクソガキ。それよりも俺の島こい、面白れぇことしようぜ」

 

 「ん?ドレスローザ?そういえばいったことないなあ」

 

 「先に女ヶ島じゃ。もうこれ以上ウルを世俗においてはおけぬ」

 

 「ああ?」

 

 「なんじゃ、文句があるのか?」

 

 「ボクを間に挟んで喧嘩しないで?覇王色もれたらボク気絶するからさ。たしけてミホークさん」

 

 ボクの頭を鷲摑みするドフラミンゴさんとボクの肩に手を置くハンコックさんがバチバチとガンの飛ばし合いをしてる。普通の海賊なら覇王色なくても気絶するだろうこの光景、間に挟まれたボクは銃を突き付けられた一般人の気分です。思わずミホークさんに助けを求めたら無言でミホークさんは間をすり抜けてボクを掠め取って会議室をでた。ボクはミホークさんに連れられてマリージョアを後にするのだった。あれ?勝手に離れていいのかな?あ、センゴクさんが窓に見える。手を振っておこー、行ってきまーす。




 これがやりたかった。それだけ
 
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